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シーライフパークの気になるいろいろ [海獣全般]

シーライフパークには魚もいるのだけど、水槽の数は少なく、種類も多くはない。
総じて存在感が薄い印象。
おまけに、ニザダイ類を中心に頭部の穴あきを激しく発症している個体が多く、というか発症していない個体がいないくらいで、それが気になってすっきり楽しめなかったりする。
穴あきを発症したニザダイ類はワイキキ水族館でも多く見られたが、どちらの施設も沿岸立地で海水は新水垂れ流しで使えるのではないかと思うのだけど、餌の問題?

それもあって、シーライフパークで気になる存在は海獣が中心。まぁ、それがメインの施設ではあるのだろうし。
でも、シーライフパークの海獣の話をする時、真っ先にあげなきゃいけないのはやっぱりハワイアンモンクシールだろう。
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ハワイの水族館に行くと決まって以降、見られるのを楽しみにしていたのがこのアザラシ。
ワイキキ水族館に2頭がいるらしいとどこかで見ていたのだけど、実際に行くとそこにその姿はなく、見られるか見られないかは翌日のシーライフパーク次第。
見られないかも…… と思っていたら、見ることができた。
運が良ければワイキキビーチ周辺でも見られることがあるようだが、そこは野生動物。時間も限られている中、運に頼っている訳にもいかない。
ここにいてくれたお陰で見ることができた。本当によかった。

アザラシと言えば、寒い所に住む動物だが、ハワイモンクアザラシは暖かいハワイの固有種。
そのせいなのか、体型はややスレンダーな感じで細長い印象。顔つきもどことなくアシカ類を彷彿とさせる。
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写真などでは見たことがあったものの、それらからアゴヒゲアザラシみたいなものを想像していたが、実物はやはり違っていた。とは言え、オレが見たのはこの1頭だけなので、すべてがそういうものなのかは何とも言えないけれど……
展示されていた個体はオスで、繁殖の予定もないようなので、この個体がいなくなるとまた生態展示は途絶えてしまうのだろう。
生きた姿が見てみたいという人は、この個体が生きている内にシーライフパークに行っておくことをオススメしておきたい。

初めてと言えば、グンカンドリを見たのも初めてだった。
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喉に赤い風船みたいな喉袋がある大型の海鳥、くらいのことは知っていたけれど、実物の意外なほどの大きさに驚かされた。
当然、飛んでいた訳ではなく、地面でうずくまるようにジッとしていただけだが、それでもシチメンチョウくらいはありそうな大きさで、羽でも広げてくれればさらに驚くことになったのだろう。
海鳥なのに泳げず、超絶級の飛翔能力で他の海鳥を翻弄し、餌を奪うという生活をしている鳥だが、飼われていて、餌をもらえるグンカンドリはただそこでジッとしているだけ。
グンカンドリが餌を奪う相手にはカツオドリも含まれているが、小笠原航路で見たカツオドリの圧倒的な飛翔能力に驚かされた身としては、あれを手玉に取るほどの飛翔能力がしまい込まれていることが少々不憫に思えてきてしまった。
もっとも、当のグンカンドリが飛びたいと思っているかは分からないけれど……

アザラシや海鳥は見たことがないものが見られたが、それ以外には見たことないものはいなかった。
強いて上げれば、イルカの中に1頭いるハイブリッドイルカは初めて見るもの、になるだろうか。
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オキゴンドウとバンドウイルカのハイブリッドで、ここでは“ウォルフィン(Wolphin)”なんて呼んでたりして、いち推し? の個体となっているようだ。正直どうかと思うけれど。
ハイブリッド個体の是非はともかくとして、水族館で時々見かけるバンドウイルカと他種のハイブリッド個体を見るといつも思うのだけど、バンドウイルカの血の強さ。
片親の形質よりも、強く発現しているのは大抵、バンドウイルカの特徴だ。
ここにいるオキゴンドウクロスにしても、どこかで見たハナゴンドウクロスにしても、顔の丸さや吻の短さなどの特徴はあるものの、片親が何の種類なのかは聞かなければすぐには分からないかも知れない反面、もう片方の親であるバンドウイルカについては、それがベースにあることはすぐに分かる。
交雑個体に繁殖能力があるのかは分からないけれど、通常個体と子をなせば、普通のバンドウイルカに戻ってしまうんじゃないか? と思えてくるほどだ。
余談ながら、この個体、“ケカイマル”という名前が付けられているそうなのだけど、それを最初に聞いた時、頭の中には“ハワイ出身なんとか部屋~”みたいな相撲の呼び出しが思い浮かんだ。
そういえば最近、ハワイ出身力士って聞かないなぁ…… と、相撲ファンでもないのに、まるで関係ないことを思ったのでした(笑)

最後の1種はハワイでホヌと呼ばれてるアオウミガメ。
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これ自体はまったく珍しいものでも何でもないのだけど、ウミガメの給餌時間のこと。
野菜類や人工飼料とともに、アオサみたいな海藻が多く与えられていた。
カメたちは野菜や人工飼料よりも、海藻を優先的に選んで食べていたようで、やっぱり本来食べていたものの方が好きなのかな、と思いつつ見ていたのだけど、ふと思った。
こうした海藻、陽の光が入る水槽や屋外のプールなどでは生えまくって掃除する中の人を困らせることが多いようだが、アオウミガメを入れておけば勢いよく食べてくれるんじゃない? と。
とは言え、実際にコケ掃除係としてアオウミガメが活躍しているという話は聞かないから、入れたとしても掃除の必要がなくなる、なんてことはないんだろうなぁ、きっと。
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40年ぶりのシーライフパークハワイ [海外水族館インプレ]

ハワイ(オアフ島)の水族館施設と言えばもうひとつ、シーライフパークがある。
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もちろん、行ってきた。
ここに来るのも今回が2度目。だけど、その前は何と40年前!!
その時の記憶は結構残っていて、昔懐かしさに浸る? 記憶の上書き? いずれにしても超久しぶりの訪問を楽しみにしていた。

入口ゲートを通過するとすぐ左手に「The Shark Cave」という看板を掲げたゲートが目に入る。それを潜ったところに出てくるのが順路最初の水槽だ。
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円形の大きな水槽で、水槽をぐるりと周るような順路を歩きながら、深いところに潜っていくような作りになっていて、40年前に見た時は、海に潜っていくような感覚と、当時の日本にはなかなかない大きさの水槽にいたく感動したことを憶えている。
細部こそ記憶と違っている部分もあったけれど、どうやら、水槽は以前から変わっていない? ようで、アクリルパネルが歪んでいたり、あちこちかなり年季が入っている模様。
記憶にあったこの水槽は、もっと海中世界が再現されていたように思っていたのだけど、今のこの水槽は比較的シンプルで、プール然とした背景の部分も結構ある。こんな感じだったっけな?
泳いでいるのは、クロハギとキイロハギ、ヤジブカとツマグロが1匹ずつ。
結構大きな水槽なのに、少々寂しいラインナップ。
シャークケーブなのに、サメ2匹だけじゃなぁ…… なんて思っていたら、そんなオレの気持ちを察したのか? 岩場から一斉にネムリブカが泳ぎ出てきた。
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6匹くらいいただろうか? それらが泳ぎ出すと、水槽は賑やかな感じになり、サメが主役の水槽らしくなった。
でも、水槽を泳ぐ魚は数も種類も少なかったけれど、年代物の水槽だとこんなもんなのかな?

水槽の一番下まで来ると、目の前にはアオウミガメがいる池がある。
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この光景も40年前と変わってなさそうだ。
もしかしたら、ここにいるカメの中には40年前に見た個体がいたりしたのかも。
そこから向かって左に行くと、アシカの池。こんなに浅い池だったか? とは思ったものの、記憶にあったものとそれほど大きな違いはなかった。
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40年前はもっと沢山のアシカがいて、そこで売られてた餌の魚をアシカたちにあげることができた。
飼われていたものなのか、どこかから飛んできたものだったのかは分からないが、アシカプールの柵の杭にカツオドリがいて、そのカツオドリに魚をあげてる人が結構いたことを憶えている。
餌は3匹。その餌を買ってもらったオレは、2匹をアシカにやり、残りの1匹を持ってその先にあるイルカプールへ。
もちろん、当時もイルカに餌を与えていい訳ではなかったはずだが、不意に降ってきた餌にそこにいた2頭は水面から顔を上げ、こちらに向かって口を開けて見上げてきたのが嬉しかったことをよく憶えてる。
ちなみに、そのイルカプールも記憶にあったものと大きく変わっていないようだった。

仕切られたところにいたイルカの記憶はあったものの、ショープールやショーについての記憶はない。40年前に見ていなかったからだ。

イルカ飼育に否定的で、かつうるさそうな人が多そうなアメリカの水族館でのイルカショーがどんなものなのかは、以前から大いに興味があったところ。
その内容はというと、日本の水族館で見られるものと比べると、地味な印象。
アメリカ本土の水族館で同様のショーを見たことがないので何とも言えないが、アメリカだとこんなもんなの? という感じ。
これは“見せ物(ショー)”ではなく“イルカという動物の紹介”である、という大義名分なのだろう。まぁ、それは日本の水族館でも同じだが、解説が多く、ショーの時間の中で、イルカの活躍は半分くらい。話の内容をほとんど聞き取れないこともあって、長く感じてしまう。
おまけに、ショープール手前側に植栽による生垣があって、アシカ池の周辺でも思ったが、それが思いの外、邪魔に感じた。お客がプールに近づかないようにするため? だろうか。

アシカのショー(給餌解説?)はアシカ池で行われていたが、40年前はそことは別のショースタジアムで行われていて、そのスタジアム自体は綺麗に残っていたが、オレが行った日はたまたまなのか、それとも現在はもう使われていないのかは分からないが、そこでのショーは行われていなかった。

40年も経ってるんだから当たり前なんだけど、オレの記憶にない水槽や施設もあった。でも、それらを足しても、大規模施設というほどではなく、伊豆三津シーパラダイスくらいな規模感だろうか。
基本的に屋外施設であること、常春と言うのがピッタリなハワイの気候、パーク周辺の景色などの要素も手伝って、のんびりした気分にさせてくれる。
また、ハワイモンクアザラシが見られることは特筆すべき点だ。ワイキキ水族館で見られない今、飼育下にある唯一の個体? それが見られただけでも6000円の価値はあったと言えるかも知れない。
個人的には昔懐かしさに浸れたことでも満足感につながったが、それでも、日本円で6000円を超える入館料は割高感があるように思った。もちろん、円安の影響も大きいし、今の日本人にとっては意味不明レベルなハワイの物価の高さもあるだろう。

とは言え、水族館を目的にハワイまで行くような人なら、きっと足を運ぶことと思うが、この先もし、ハワイ行きを考えている人は、モンクアザラシが生きてる内に行っておくことは強くオススメしておきたい。
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ワイキキ水族館の気になる魚 Vol.2 [海の魚]

27年ぶりのハワイから戻って1ヵ月と少しが経ったが、今オレはもう1度ワイキキ水族館に行きたいと強く思っている。

ハワイ大好き!! とか、ワイキキ水族館が気に入ったとか、そういう理由じゃない。
撮ってきた写真がガッカリレベルだったこともさることながら、ハワイの魚についての知識が少し備わった今、素通りした魚が実は、みたいなことが度々発覚したからだ。

オレをそんなショックの中に落とした魚のひとつがこれ。ハワイアンサージェント(Abudefduf abdominalis)。
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見た目はロクセンスズメダイとかシリテンスズメダイとか、まさしくそういう感じ。
強いて言えば、バンド模様が腹部まで巻いてないなどの特徴があるが、知らなければ色の飛んだスズメダイ、くらいにしか見えない。
何となく写真も撮ったけれど、どこにでもいる魚、みたいなつもりでしっかり見てもいなかった。
家に戻ってからハワイの魚について調べていたら、この魚が載っていて、エッ!? これ、固有種だったの!! と慌てることに。
どこにでもいそうなフリをしていながら、実はハワイに行かなきゃ見られない魚だったのだ。

そんな魚はこのグレイチャブ(Kyphosus sandwicensis)もそう。
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イスズミもいるんだな、くらいに思っていたものが、日本では見られない種類だったらしい。ハワイ周辺に沢山いて、現地ではネヌエと呼ばれているとか。
イスズミの仲間は、日本の周辺にいるものでも、テンジクイサキとイスズミ、ノトイスズミがすぐに見分けがつかないくらいよく似ているけれど、日本の周辺にいないものもそれは変わらないらしい。
どこにでもいる魚だと思っていたから、写真もしっかり撮っておらず、ブレた写真しかない。

もしかするとこいつも?
館内のもっとも大きな水槽にいたこれ。どう見てもイシガキダイだが……
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調べてみると…… イシガキダイでした。
ただ、現地ではナイフジョー(ナイフ顎)と呼ばれているらしく、イシガキダイはスポッテッドナイフジョー。
日本だと北海道から沖縄までと幅広い地域で見られる魚だが、ハワイにもいるらしい。

同じ水槽にいた黒っぽい大きなニザダイ類にも驚かされた。
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何だこのニザダイ!? こんなの見たことないぞ、とカメラで追ったのだけど、見たことがない種類でも知らない種類でもなかった。
ハワイ周辺の固有種ではあったが、シェブロンタン(Ctenochaetus hawaiiensis)という、葛西臨海水族園でも見られる魚だった。葛西ではメイキュウサザナミハギという名前で展示されている。
どこか他の水族館でも見たことがあったような気がするが、こんなに大きくなる魚だとは思っておらず、別の魚だと信じ込んでいたのだ。
よく見る、というか葛西で見られるものは15cmほどの大きさだったと思うのだけど、ワイキキ水族館にいたものは、その倍かそれ以上ありそうな大きさ。
違う種類なのだと思って調べたが、どうやらシェブロンタンで間違いなさそう。
本場じゃこんなに大きくなるんだね!!

最後に固有種をもうひとつ。
素通りしかかった暗く小さな水槽にいたハワイアンライオンフィッシュ(Dendrochirus barberi)。
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眼の縁取りのオレンジがよく目立つ小さなミノカサゴ。
あまり大きくならない種類だからか、ミノカサゴなのに隠れがちで、サンゴだか岩の隙間みたいなところでジッとしていた。
日本の水族館で見るミノカサゴは、写真を撮れと言わんばかりに前の方にやってくるイメージだけど、ハワイのイメージとは裏腹に、物静かで暗がりを好む種類なのかも知れない。
こいつに関しては、ジッとしていてくれたので写真は撮れたけれど、やっぱりもう1度行き直したい。

でも、前回が27年前。次の機会がまた27年後だとしたら…… もしかすると生きてないかもしれないなぁ……
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ワイキキ水族館の気になる魚 Vol.1 [海の魚]

ワイキキ水族館で楽しみにしていたもの。
ひとつ前のブログにも書いた通り、ハワイ固有種たち。
絶海の孤島であるハワイ周辺にはそこ辺りにしかいない固有種が多く、それらの一部が観賞魚ルートにも乗ることもあるものの、総じて量は少なく、きわめて高価。
そのためか、葛西臨海水族園などハワイ固有種を展示している施設もあるが、日本の水族館で見られるチャンスは多くない。
しかし、ハワイの水族館なら話は別だ。それが地元の魚なんだから。
でも、見てみたいそれらがその辺にいるかというと、いかに地元とは言えそんなことはなくて、ハワイでも簡単には見られないのだ。
そんな魚の代表的存在がマスクドエンゼル(Genicanthus personatus)だろう。
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ハワイの固有種であると同時に、やや深場にいるため、採集が難しいという魚だ。
ごく稀に観賞魚として日本に輸入されてくることもあるらしいが、もちろん超高価。
日本の水族館にはおらず、オレは生きた姿を見たのは初めて。

珍しく、希少(おまけに超高価)な魚だというのに、その展示水槽は特別な感じではなく、その他の魚がいろいろと泳ぐ水槽に入っていた。
しかも驚くのは3匹もいたこと。流石は地元と言ったところ?
雌性成熟型の性転換を行う魚で、3匹の内、2匹はメス。
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こちらがオス。

その他の固有種も泳ぐ中、しかもそれほど大きくない(15㎝くらい)のに存在感は強く、沢山の魚が泳ぐ水槽だというのについついその姿を目が追ってしまう。
ヤッコの仲間は好きだが、マスクドエンゼルが属するGenicanthus属はそれほどでもないと思っていたのだけど…… 超高価バイアスが掛かってるのか!?


同じ水槽にいたハワイアンモルウォング(Cheilodactylus vittatus)にもマスクドエンゼルと同じくらいに目を引かれた。
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目につきやすい位置でよく泳ぎ回っていたせいもあるが、それ以上によく見知った魚と似ているのに、それとは違うものであることがひと目で分かる特徴を持っていたから。
だって、バンド模様が足りないミギマキみたいでしょ?
勝手にハワイミギマキと呼んでいたのだけど、その現地名からすると、あながち間違いではなかったらしい(笑)


ハワイアンモルウォングに目を引かれたのは事実だけれど、この水槽が目に入った時、何だこの魚は!! とオレを引き付けたのは別の魚。
それがこのブラックアンドホワイトラス(Coris flavovittata)。
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直訳すると「黒と白のベラ」だが、ここにいたのは褪せた青といった色。
黒と白なのは幼魚と雌。所謂、イニシャルフェイズ。この水槽にいたのはターミナルフェイズでしかもかなり老成した個体。
体はかなり大きく30㎝を上回るくらいの大きさ。遠目に見ても見たことがないと分かるこの色と大きさで一気に心を掴まれた。知らない魚だったが、カンムリベラ(Coris)属であることもすぐに分かった。
ただ、先にも書いたように老成していたせいなのか、ベラなのにあまり泳ぎ回らず、着底してジッとしていることが多く、体色も恐らく全盛期の頃に比べるとかなり褪せてしまっていたのだろう。
でもまぁ、ベラとかブダイとか、なかなかターミナル個体を見られる機会も多くないものだから、こうして見知らぬ種類の、ターミナル個体を見られたというだけでもラッキーだったんだろうなぁ、と。


最後の1匹もベラ。でも、こちらはイニシャルフェイズ。
薄暗い水槽の中を慌ただしく泳ぐベラ。
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ヒレグロベラがいるんだな、と思いつつ、何となくカメラを向ける。
ん!? なんか違うぞ。ヒレグロベラじゃないじゃん、何だこれ? となったのがこのハワイアンホグフィッシュ(Bodianus albotaeniatus)。

イニシャルフェイズ個体はこの通り、ヒレグロベラみたいだが、ターミナルフェイズになるとまるっきり色や形が違うものになるようだ。
見てみたかったなぁ……

これからワイキキ水族館に行く予定のある人に強くオススメしておく。
ハワイの魚をしっかり予習しておくこと。
それをしておくと、他では見られないものを見落とさずに済み、ここでしか見られないものをしっかり見ることができる。
何でこんなことを言うかって? 撮ってきた写真を見ながら種類を調べていると、えっ!? これってハワイの固有種だったの!? みたいなことが度々あったから。
せっかくハワイまで行ったのに、よく見知った魚だと思って写真を撮らなかったものがいくつかあったのだ。
もっと簡単に(安く)行ける場所なら、もう1回やり直しに行きたいなぁ……
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ワイキキ水族館(ハワイ・ホノルル) [海外水族館インプレ]

海外の水族館に行きたい!! と、行けそうな行先の中から、面白そうな水族館がある所を選んで行ってる海外遠征。
4回めとなる今回の行先はハワイ。こういう超メジャー観光地だと格安ツアーが見つかりやすいのだ。超円安で金銭的にはハードな渡航先ではあったけれど、水族館以外にも行ってみたいところもあり、27年ぶりのハワイへ行ってきた。

真っ先に向かったのはワイキキ水族館。
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実はこの水族館、27年前にも行ってるのだけど、その時は動物園とハシゴだったからか、疲れていたこと以外の記憶がない。つまり、初めて行くみたいなもの。
ハワイモンクアザラシが見られるらしいことと、ペパーミントエンゼルがいるとか聞いたこともある。それとその他、ハワイ固有種に出会えることを期待しての訪問だ。

さほど規模の大きな施設ではなかった、という記憶はあったけれど、実際に行ってみると思っていたよりは大きく、東海大の水族館から大水槽を抜いたくらいの規模感。
ワイキキ水族館もハワイ大学の所属だそうで、同じ大学所属施設ということもあってか、雰囲気も何となく似ている。
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展示は一部を除き、ハワイの海。地元特化型だ。
絶海の孤島であるハワイの周辺は固有種も多い。つまり、ここでしか見られないものも少なくない、ということ。そういう意味ではオレ好みな施設。実際、結構面白かった。
入館し、まず最初に向かったのは固有種のモンクアザラシがいると思しき屋外のプール。
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あれ!? 
見たことなくてもここにアザラシがいたことが想像できるプールには水がなく、それも掃除で抜かれたとかではなく、かなり長い期間、水が入っていなかったような雰囲気。
いないのか? プールの周辺をウロウロしていたら、水族館スタッフの人が「nothing」と。
マジで!? これを楽しみに来た部分も大きかったのに……
でもまぁ、いないものは仕方ない。気を取り直して館内へ。入口脇の壁に貼られたペパーミントエンゼルの写真パネルが気分を盛り上げる。こいつを見られれば……

展示の主役はサンゴだ。サンゴが入った水槽はいくつかあって、そのどれもが綺麗で状態もいい。
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眩しいくらいの明るさも手伝って、とても綺麗に見えるのだけど、そこに入った魚たちは長く飼われているからなのだろうか、ニザダイ類を中心に穴あきを発症した個体が多く、綺麗でないものが多かったのも少々モヤっとした。
また、サンゴが入っていない水槽は何となく薄暗く、サンゴ水槽との落差もあってか、何とも古臭く見えてしまう。
歴史ある施設だけに仕方ない部分でもあるのだろうけど、水槽のアクリルは白濁していたり、キズが多かったりなど、状態がよくないところが少なくない。
さらに、アクリルの状態のせいなのか、濁って見える水槽もいくつか。
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濁りに関しては、水族館前の海の水を注水しているのだろうと思うが、何もせずに直接入れているから、という可能性もあるけれど。
一番大きな水槽の前に解説員の人もいて、質問あったら聞いてね、と声をかけてくれていたので、その辺の事情を聞いてみたかったところだが、乳幼児程度の能力しかないオレの英会話力ではそれも叶わず……

モヤっとしたと言えばもうひとつ、種名板がめちゃくちゃなこと。
水槽前に掲示された種名板は、いないものがそのままだったり、種名板が出ている水槽ではない水槽にその魚がいたりと、あまり役に立たない。
種名板のQRコードを読み込むと日本語での解説もあったようなのだけど、生憎それも使わなかったのでそれを使えばよかったのかは分からないけれど。
細かいところは気にしない。外国の水族館らしいところなのかもしれない。もっとも、オレが普通に英会話ができていれば問題はなかったのだろうけど。

魚類メインの展示は基本、ハワイで見られる魚たち。
絶海の孤島であるハワイ周辺にいる魚には固有種が多く、それらは見た目からして特別感のあるものだけでなく、日本にも同じ種類がいる、と思ったものが実は微妙に違う固有種だったりと油断ができない。
滅多に行けない者からすれば、もっと強めにプッシュしてよ!! と思うところもあるのだけど、日本の水族館とは違い、そういうのはない。
良くも悪くもここはアメリカ。細かいことは気にしないらしい。
だから、現地ならではの魚を見逃したくない!! そういう人はハワイにどんな固有種がいるのか予習してから行くことをオススメしておきたい。
それをしておかなかったことを今になって後悔している。もっと手軽に行ける場所ならもう1度行き直したいくらいだ。

見られることを楽しみにしていたペパーミントエンゼルはというと…… いなかった(泣)
クック諸島産でハワイ固有種という訳ではないから、いなくてもおかしくはないんだけど、いるらしい、と聞いていて、さらに入口周辺の大きな壁面の写真で期待してしまったので、ちょっと(かなり?)残念。

規模の大きな水族館ではないから、すべて見て回っても1時間もあれば事足りる。
でも、魚好きなら結構楽しめる施設なので、3~4時間くらいは見込んでおいた方がいい。
動物園と近いのでハシゴもできるが、それはあまりオススメしない。どちらもそれほど大きな施設ではないが、やはり疲れてしっかり楽しめなくなるからね。
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日本の水族館で2匹め!? プラークラベーン @アクア・トトぎふ [エイ]

今年の1月のこと。
アクア・トトぎふの元Twitterで「プラークラベーンを展示しました」という投稿が。

マジで!?
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プラークラベーンとは世界最大の淡水魚として知られる淡水エイ、Urogymnus polylepisのこと。無効になったHimantura chaophraya の名前がよく知られている。
板橋熱帯環境植物館で展示されている個体が有名で、今年の1月まではそれが日本の水族館で見られる唯一の個体だったが、1月からアクア・トトぎふでも展示が開始され、見られる個体が2匹になった。
なかなか目にすることが難しい種類なので、見られる個体が増えることは素直に嬉しい。
ちなみに、展示名のプラークラベーンはタイでの名前。
日本では無効になった学名が浸透してしまっている感があるが、プラークラベーン呼びはいいと思う。覚えにくくもないだろうし。

でも、主要な生息地であるタイでは、このエイの輸出は規制されており、そこからの入手はほぼ絶望的。
冒頭の“マジで!?”はだからこそ出たひと言。
タイ以外の国から入手したもの? はたまたスペシャルパーミット? 詳細は知らないけれど、よく手に入ったなぁ!! というのが正直な感想だ。

エイをきっかけに久しぶりのアクア・トトに。
1年以上行っておらず、その間、まだ見てない魚たちがいろいろと増えていたのは知っていたけれど、到着早々、まっすぐエイの元へ。
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外国から運んでこられるくらいなので分かってはいたことだけど、やっぱり小さい!! 
今は巨大な板橋の個体も15年前はこんなくらいのサイズ感だったことを思えば、この個体も順調に育っていけば、あんなサイズ感のエイになっていくはず。

それにしても、動きが少ない(笑)
1月から展示されているので、この水槽でもう4か月くらい(オレが行った時点で)経っていて、水槽や環境にも馴染んでいると思うのだけど、基本的に水槽の奥の定位置にいて、そこから時々、左右に行ったり来たりするくらい。
アクア・トトぎふの元Twitterによれば、朝と夕方は泳いでいることが多いとのことだが、オレが見ていた数時間の間は、行ったり来たりした以外の動きはなく、水槽の前の方にも出てきてくれなかった。
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通り掛かったスタッフ氏に聞いてみると、餌にもがっついている訳ではないようで、意外と小食で好き嫌いもするらしい。
そんなんじゃ大きくなれないぞ!! と言いたくなるところだけど、好きなだけ大きくなりにくい事情もあるのかも知れない。

このエイが大きくなったら、隣のメコンオオナマズの水槽へ移動するのだろうと思うが、それが叶えばアジアを代表する大魚が泳ぐ夢のような水槽となる反面、巨大なエイが暮らすには少々狭いよね、と。
メコンオオナマズも大きいものは2m近くあり、新入りの2匹も1mを超えていそう。
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そんな状況を考えると、エイも将来を考えて好きなだけ大きくなるのを控えているのかも知れない?(笑)

驚くことに、アクア・トトぎふも20周年を迎えるらしい。
オープンから日が浅い頃、メコンオオナマズたちも小さく、この水槽も閑散とした感じだったのを記憶してる身としては、現在の過密感、そしてそこに大きなエイが加わる未来には感慨深く思うところがあるけれど、同時に、同じ魚たちが泳ぐはるかに広大な水槽があるシンガポールのリバーワンダーが羨ましくなったのも正直なところ。

それはそれとして、この先、行く度に成長した姿が見られるのは大きな楽しみなのは間違いない。
そんな楽しみを与えてくれたことにまずは感謝しつつ、今後のエイの成長を期待したい。
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竹島水族館 リニューアルオープン [水族館紀行]

4月1日、竹島水族館がリニューアル(第一期)オープンした。

第一期ということは当然、その後がある訳で、1日にオープンしたこれまでの水族館の隣に、より規模の大きな施設ができる予定。それが完成したところでリニューアルが終了。新生・竹島水族館として完成となる。

第一期となるリニューアルは、既存の水族館を建物自体や、館内の施設を変えないままのマイナーチェンジ。
だから、激的な変化、というほどの印象を受けない人もいるかも知れない。
でも、竹島水族館に何度か足を運んだことがある人なら、その変化にきっと驚くはずだ。
模様替えを済ませた水槽は、かなり変わっていることに気付かされるからだ。
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何故か、この水槽にやけに惹かれた。ここは元・淡水魚の水槽だったものだ。

そして、そんな変化した部分から、隣にできる新しい水族館を少しリアルに想像することができると思う。
例えば、現在の出口のすぐ脇にある餌やりプールが少し小さくなって、さらにその後ろ、まったりうむの入口が大きくなっていることなど。
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これは、その先が新しい水族館との接続部分となるための変更だ。
また、新しい水族館ができると、順路は現在と逆回りになるそうで、現在オープンしている第一期リニューアルでも、水槽内の擬岩の向きなどが、新しい順路に即したものに改められている。
これまでも竹島水族館は部分的なリニューアルが繰り返されながら今に至っているけれど、そんな中ではかなり大きな変化だと思う。

変わったと言えば、以前、カピバラがいたところにカワウソがいた。
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それだけなら、カワウソが来たんだな、くらいだけど、それが海外から来たという部分にはとんでもなく驚いた。
来館までのやり取りのすべてを担当したという副館長によれば、「2度とやりたくない!!」というほど大変だったようなのだけど、それでもそんなことが可能なのかと本当に驚いた。
カピバラと言えば、新しい水族館では、カピバラの展示スペースや、これまでよりも大きなアシカプールなども計画されているそうだ。
なお、カピバラの新施設建造費用のためのクラウドファンディングも行われている。新しい竹島水族館造りに自分も参加したい!! そう思った人は是非ご参加を!!

https://readyfor.jp/projects/takesui2024

気持ち的には「850万? それだけでいいの? 3000万用意したから好きに使って」とか言いたいところなのだけど……

新しくなった展示は、竹島水族館の大きな売りともなっていた深海の展示がこれまでより大幅に拡充されたのがトピックス。
水族館の半分くらいの水槽が深海の展示へと作り変えられていた。
これ、結構大変な変化なのだ。見えない部分(バックヤードなど)がかなり大きく変更されないと実現不可能なことだからだ。
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でも、そうした改修がなされたことで、これまで断念せざるを得なかった展示も実現できるようになる他、新しい水族館ではさらに大きな深海の水槽ができるらしいので、見られるようになる深海生物も増えるだけでなく、その見え方も以前とは違ったものになるはずだ。

展示エリアが広く、大きくなった分、深海展示を担当するスタッフ氏(だけじゃないようだけど)は、近隣の深海漁を行っている漁船に片っ端から声をかけ、展示生物の収集を精力的に行っているという。漁期はこの先しばらく続くから、この先、まだまだ増えていくこともありそうだ。
とは言え、禁漁期間は迫っているし、海水温が高まる季節も近い。今後しばらくは深海生物の搬入には厳しい時期が続く。
その間、今いる生き物たちを死なすことなく展示を続け、さらに大きな水槽(に入れる生き物の)の準備も進めなくてはならない訳で、考えただけでも気分が悪くなりそうな状況が続くはずだが、担当のスタッフ氏は「大変だけど、これまでやったことのない挑戦ですし、すごく楽しいです」と頼もしい言葉を聞かせてくれた。
これはもう、10月、そしてその後に続く深海シーズンが楽しみで仕方なくなるというものだ。期待してその時を待ちたいと思う。

今年の1月に閉館して以降、4月1日の第一期オープン、そしてその半年後の新水族館に向けて、中の人たちは大忙しの日々を過ごしているらしい。
館長、副館長はもちろん、スタッフの人たちの顔には、少なからず疲れが見え隠れしているような気がして、水族館作るのって、大変なんだなぁ、とあらためて。
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副館長が水の冷たさとの格闘の末、仕上げたという水槽。

でも、そんな中の人たちの頑張りによって、これまでの竹島水族館はひとまず新しくなった。でも、あと半年すれば、さらに各所、大きな変化と新しい驚きが待っている。

いろいろ期待しつつ、半年後のオープンを楽しみに待ちたい。
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アブラボウズが可愛い!! 久しぶりの室蘭水族館 [海の魚]

室蘭水族館に行ってきた。
と言っても昨年9月の話。もう更新の時系列はめちゃくちゃ。

昨年9月、久しぶりにサケ遡上遠征に北海道に行った、という話はずいぶん前にブログに書いたのだけど、その時、標津から千歳へ移動し、おたる水族館とか千歳水族館とか、久しぶりの水族館を周ってきた。
室蘭水族館もそのひとつ。何と12年ぶり。“こんなのいるの!!”みたいな旧Twitterなどの投稿が何度かあって、行かなきゃ!! みたいな気分になっていたからだ。
室蘭水族館は今、「室蘭民報みんなの水族館」というらしいのだけど、ここでは従来通り、室蘭水族館と表記させてもらう。

室蘭水族館はアブラボウズがシンボルフィッシュとされている。
可愛くデフォルメされたアブラボウズのキャラクターが水族館建屋に描かれていたり、園内のあちこちにいたりするのだけど、オレはというと、室蘭水族館では生きたアブラボウズを見たことがなかった。
12年前の訪問時にはいなかったから。

12年ぶりの今回は、アブラボウズも見ることができた。
それが御座すのは水族館では一番奥にあるここでは一番大きい? 水槽。
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流石に“看板”らしい恭しさ…… と言うのは少々大袈裟だけど、それでも素晴らしい充実ぶりだったのは間違いない。
展示されている個体はどれも1mを軽く超えた大きなものばかりで、しかもイケメン揃い。
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室蘭界隈では選べるほど獲れるのだろうか?


大きなアブラボウズも“ウチで飼うならこの子だな”みたいな妄想をしたくなるくらいいい個体ばかりなんだけど、それ以上にときめいたのが並びの水槽にいた40㎝くらいの若魚。
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ずいぶん前に、旧Twitterで幼魚の動画がアップされていたけれど、それが大きくなったものなのだろう。
2匹いたのだけど、可愛い!!(笑)
ものすごい小さい訳ではないし、それだけいれば普通にアブラボウズとして見られたのだろうけど、すぐ横に大きな同種がいるからなのか、色、柄のメリハリ感とか、泳ぎ方とかに幼魚感を感じてしまうのか、やけに可愛く見えるのだ。
おまけに、ウチにいるマーレーコッドとサイズが近いこともあってか、通じる雰囲気があるこの2匹に何だか親近感すら憶えた。
アブラボウズしかいない水槽が2つもあって、しかもサイズの大きく異なる段階のものを見られるなんて、きっと室蘭水族館でしかできない体験だろう。

アブラボウズを見に行った訳ではないから、他の展示も楽しんできたのだけど、過去1度しか行ったことない施設で、しかも12年ぶりともなると記憶が薄れているところもあったようで、オレの記憶より室蘭が遠かったことや、もっと大きかったように記憶していた水族館が小さかったことなど、新たな印象が上書きされた。
だけど、ちゃんと分かった部分もある。水槽の照明や解説は記憶とは大きく変わっていた部分なはずだ。12年も経ってるんだから当たり前と言えば当たり前なんだけど。
とりわけ解説に関しては味についてのものが多く、海のものは何食べても美味しい北海道だけに未経験な味についてはやはり興味を引かれるもの。
中でも「鍋壊し」なる異名を持つらしいトゲカジカは旨さ最強なのだとか。
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食べてみたくなるよねぇ。
でも、動かない魚だからなのか、体表にヒル? みたいなのがくっついていて、鍋にする場合はそのまま一緒に煮ちゃうのか? とか変なところが気になってみたり。
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個人的にはこの2日前に食す機会を得たボウズギンポの方が愛着を感じたかも。
魚を眺めながら、食味を思い出すなんてなかなかサイコパスな感じだけれど(笑)

解説は味の話ばかりではなくて、室蘭の名前が付いたムロランギンポは室蘭にはあまりいない、というのも解説で得た情報。なのにムロランギンポ。何で?
近年、水族館の解説板が話題になることがしばしばあるけれど、室蘭水族館のものもいい解説なんじゃないかと思った。

とまぁ、こんな具合に久しぶりの室蘭水族館を楽しんできた、という話でした。
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沖縄美ら海水族館の気になるエイ [エイ]

1月の美ら海水族館は、行く直前に知ったトラカマスとヨコシマサワラ、さらも行ってからはそこにミナミギンガメが追加され、頭の中がそれらでいっぱいになってしまっていたけれど、そもそも沖縄行きが決まった頃に楽しみにしていたのはシノノメサカタザメのベビーと新しく入ったイトマキエイだった。
それに、予備のプールから大水槽に引っ越した水族館産まれのイバラエイがどうしてるのかも見たかったし。

まずはシノノメサカタザメだ。
サンゴ系の個水槽に2匹が展示されていたんだけど、まぁ、可愛い!!
50㎝くらいの小ささ。眼がクリっとしてて、動きもおもちゃみたい。
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小さいシノノメを見るのは初めてではないし、以前見た時にも“抱きしめたい”とか“連れて帰りたい”とかおかしなことを思ったものだけど、今回もやっぱり思った(笑)
動物の、それも自分が好きなもののベビーってどうしてあんなに可愛く見えるんだろう?
並びの水槽に、これまた好きな魚であるツチホゼリの幼魚がいたものだから、行って早々しばらくキュンキュンした気持ちになってた。
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ひとつ残念なことがあるとしたら、この可愛さは期間限定だということ。大きなシノノメも好きなんだけど、このまま大きくならなければいいのに…… と思ってしまうね。


ここの画像や動画を撮ったのはもう2か月くらい前のことなので、少し大きくなってると思うのだけど……

大水槽上、黒潮探検のところから見える予備槽にも兄弟と思しき個体がいるのが見えたが、このベビーたち、水族館生まれとのことだが、ここ数年、水族館でのシノノメの展示はされていなかったから、恐らくは生け簀にいたものなのだろう。
日本の飼育下での繁殖は初? いずれにしてもかなり貴重な例であることは間違いない。
この10匹がこの先、どうなる予定なのかはもちろん知らないが、もう少し大きくなったら、他所の水族館で再開、なんてこともあるかもしれない。

大水槽へと移動し、新入りのイトマキエイを探す。
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美ら海水族館でイトマキエイは5年ぶりだそうで、そんなになるの? という感じだが、今回の展示によって、日本周辺で確認されているイトマキエイ(Mobula)属5種の内、4種類が同一水槽で展示されているという、とびきりレアかつ贅沢な展示となった。
こうなったら、何としてもタイワンイトマキエイの展示を成功させてもらって、フルコンプリートを目指してもらいたい。見たことがないタイワンイトマキエイは、個人的に“引っ掛かってる”種類でもあるし、美ら海水族館の大水槽に搬入された実績もある。
いつの日か、それが叶う日を期待しつつ心待ちにしたい。

新入りのイトマキエイだが、先住のヒメイトマキエイとほとんど変わらない大きさで、見た目もよく似ているので、一見すると、どっち? と見紛うが、泳ぎ方が違うのですぐに分かる。
イトマキエイは両ヒレを上にあげて“バンザイ”していることが多いのだが、ヒメイトマキエイはそれをしない。
だから、バンザイしてたら、それがイトマキエイ。
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同じ水槽で見比べると、結構違いがあるもので、体色が違うのはもちろん、上記にあげた泳ぎ方、餌の食べ方も全然違っている。
それを実際に見比べられるのが今の美ら海水族館なのだ。スゴイよねぇ。まったく。

水族館産まれのイバラエイ仔は、すっかり大水槽にも馴染んでいるようなのだけど、水槽の真ん中あたりでいることが多く、アクリルの近くまでは来てくれない。
という訳でその姿は見られたけれど、写真はなし。

マンタについても常連さんから事実ならドキドキせずにはいられない興味深い噂? を聞いたし、エイについてもこの先しばらく楽しめそうな予感。
他の魚ばかりにうつつを抜かしていたからなのか、ミナミギンガメアジを教えてくれた解説員の兄さんに、
「エイにも注目してみてください」

と言われてしまった。

スイマセン、精進します。
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沖縄美ら海水族館の気になる魚 Vol.13 [海の魚]

先日(1/28)にアップしたブログで、美ら海水族館大水槽のカマスについて書いた。
1月に行った美ら海水族館では、トラカマス以外に同じく大水槽にいるとHPに掲載されていたヨコシマサワラを見ることも大きな目的だった。

食材としてはよく知られたサワラだが、水族館では非常に珍しい。
生きて泳ぐ姿を見たことがあるという人はほとんどいないはず。オレは過去に1度だけ見たことがあるのだけど、その時見たのは小さな幼魚。サワラと聞いてイメージするような姿形のもの(≒大型の個体)は見たことがなかった。

大水槽に行き、目の前を行き過ぎるカマス、そしてサワラを探す。

いた!! 初めましてのヨコシマサワラ。
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そのサイズは1m少々、といったところだろうか。小さくはないが、あの大きな水槽では簡単に見失うサイズ感。でも、ちゃんと“イメージ通りのサワラ”の姿だ。
オレが見た1月半ばの時点で2匹がいたようで、水槽をしっかり回遊していてその姿も比較的見つけやすかった。
生きて搬入されただけでも驚きだが、この2匹、水槽で餌を食べているところもしっかり確認されているとか。
つまり、すぐに死んでしまうようなものではない、ということ。
水族館でサワラを見ないのは、生きて運ぶのが困難、というのがその理由だから、美ら海水族館にいるらしいと聞いても、行く頃にはもういないんじゃないか、と気をもんでいたので、見られて本当に良かった。

大水槽のあちこちでサワラやらカマスを探しまくっていたら、傍らで解説員氏によるインスタライブ配信が始まった。
毎週土曜日に配信されているもの。図らずも真横で配信をリアル視聴することになった訳だが、その時のお題目は「ジンベエザメ以外の大水槽のオススメの魚」個人的にもタイムリーな内容だ。
オススメを紹介する解説員氏の口から「ミナミギンガメアジ」という聞き捨てならないワードが飛び出した。

ミナミギンガメアジ!! だと!?

名前は知ってる。図鑑や写真でも見たことがある。でも、生きた姿は見たことがない。
これまでオレが見てきたそれらの情報や写真だけだと、ギンガメアジと見た目の区別がつかない、そんな認識だった。
しかし、あれです、と解説員氏に教えてもらった生きたミナミギンガメアジは、ギンガメアジとは思った以上に似ていなかった。
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似ていない、というと不正確だが、ちゃんと“違うもの”に見えるのだ。
見分けるポイントはいくつかあるのだけど、そんなものは必要ないと思えるくらい、まず、顔が違っていて、個人的にはギンガメアジよりもオニヒラアジに似ているような気がしたくらいだ。
オレが見た時には3匹がいたが、面白いのは、その行動パターン。沢山いるギンガメアジとは群れないようなのだ。
近くにギンガメアジの群れが近づいても、そこに合流しないし、数匹で泳いでいるギンガメアジたちもミナミギンガメと群れようとはしない。
当たり前でしょ、違うものなんだから、と言われているようにさえ見えてくる(笑)

大水槽のミナミギンガメアジは3匹。最初に見た時はシアターのところのアクリルパネル前を行き来していたので見つけやすかったが、翌日はまったく姿が見えず、かなり長い時間探したのだけど、確実に見たと自信をもって言えるほどの手応えはなく、あれ、そうか? くらいな感じ。探し出すのは少々困難かもしれない。

ヨコシマサワラ、ミナミギンガメアジはいずれも初めましてだったけれど、久しぶり!! な種類にも遭遇できた。
熱帯魚の海水槽、5枚目のアクリルのところにいたタイワンダイがそれ。
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この水槽には以前にもタイワンダイがいたことがあったけれど、もっと小さな個体だった。
それが育ったのか、新たに搬入されたのかは分からないが、比較的大きな個体。
このサイズのタイワンダイを見たのは久しぶりで、以前(10年くらい前?)、深海エリアにこのくらいのサイズの個体がいたことがあったが、それ以来だろうか。
ドバイ遠征以降、タイの仲間の奥深さに気付かされたが、そのきっかけとなった種類がタイワンダイ属だったこともあり、タイワンダイ自体も気になる存在に。
比較的いい位置をよく泳いでくれるので、写真を撮るにも不自由しない。贅沢を言えば、もう少し背ビレを広げてくれると嬉しかったのだけどねぇ……

タイの仲間以上にグループとして好きなのがフエダイの仲間。
自分の家の水槽で飼うようになったこともあり、より一層親近感が沸くグループとなった。
それらが沢山泳ぐ熱帯魚の海水槽でも、やはり好みなのだろう。ついつい目が行く。
中でもイッテンフエダイの綺麗さには大いに心惹かれた。
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顔はいかにもフエダイだが、目を引くオレンジ色のヒレ。
何て綺麗で可愛い子なんだ!! ウチにいるフエダイとも顔はよく似ているが、ここまで色鮮やかではないため、この子がウチにいてくれたら、みたいにも思ったり。

フエダイと言えば、最近、珍しいフエダイ、セダカタカサゴが展示されるようになったらしい。
コロナ禍で中断していた県内各地の調査や採集が再開されたらしく、その結果のようなのだけど、オレも見たことがない種類だ。
早くも次に行く時の楽しみができてしまったようだ。次に行けるのが待ち遠しい。
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