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響灘グリーンパーク(福岡) [水族館相当施設レポート]

以前、開催させてもらった水族館イベントの打ち合わせ、というか、条件を満たした水族館をリストアップしていた時のこと。昨年か、一昨年だったかの話だ。

基準を満たしているかも知れない、と、要確認リストの中に名前があがった施設のひとつが「響灘グリーンパーク」。
その後、条件を満たしていないことが確認され、水族館としてリストに載ることはなくなったものの、当確線上の際どいところにある施設であることは間違いないのだろう。
機会があれば行ってみよう…… 個人的にはその時はそれで終わった。

でも、そんな機会は不意に訪れた。

9月からJALがエアバスA350の運航を開始した。
マニアというほどではないけれど、実は飛行機、それも旅客機が好きだったりするオレ。
最初の就航路線は羽田→福岡のみ。
さしあたり福岡に用はなかったけれど、新しい飛行機に乗ってみたい!!
そういえば水環境館ってリニューアルしたんだっけ? と、無理やりに近い形で福岡に用事を作り出し、A350で福岡へ向けて飛び立った。
ちなみに、水環境館や響灘グリーンパークがある北九州市に飛行機で行くなら、最寄りは圧倒的に北九州空港である。
でも、今回は仕方ない。いつもとは違い、水族館は“ついで”だったから……

水環境館を後に(その話はまたいずれ)して、小倉駅から博多方面へ向かう在来線へ。
途中駅で乗り換え、響灘グリーンパークの最寄り駅へ。
そこからバスで…… と思ったら、バスで行けるのは休日のみらしく、仕方なくタクシーで。思い立ってフラッと訪れる訪問者にはあまり優しくないらしい。

目的地の到着し、ゲートをくぐると、そこは広々とした公園。
あれっ!? オレは水族館(相当施設)に来たはずじゃ…… と不安になりかけたが、遠くに大きなガラス温室があるのが目に入った。
そのガラス温室こそが、響灘グリーンパークの水族館的施設、「熱帯生態園」だった。
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入り口で別途入館料を支払い、温室内へ。
中は様々な熱帯植物が生い茂る、よくある熱帯植物園のそれ。
“普通に熱帯植物園じゃーん!!”と思いかけた頃、大きな池が現れた。
そこまで行く前にもカワウソがいたり、トカゲやカエルが展示された水槽が並んでいたりはしていたけれど、水族館好きとしてはやはり、水を見ると安心するのだ(笑)
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池は橋(観覧通路)を挟んだ両側にあって、向かって右手側の池にはコロソマやティラピアなどの魚がひしめいている。反対側の池はスイレンなんかが展示されていて、魚は少なめな模様。
池では餌やりもできるので、魚たちは人影に群がってくる。
また、池の周辺は鳥とかカメとか、それらしい? 面々が展示されていて、さらに、温室内にはチョウ(オオゴマダラ)が放し飼いになっていて、その辺をひらひら飛んでいたりするのだけど、オオゴマダラ以外にも数種類の鳥、ウォータードラゴンも放し飼いになっているらしい。鳥はともかく、ウォータードラゴンなんてあそこで探し出せる気がしなかったけれど……
探し出してみようとすれば、かなり長い時間を楽しめそう? だ。

池の先を進むと滝があって、その裏側に水族館的な水槽が3つ。
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そこにいたのはテッポウウオ、スッポンモドキ、ピラルクー。その水槽の反対側にも小さなケージがいくつか並んでいて、トカゲとかカエルなんかが展示されていた。
驚くような何かがいる訳ではないんだけど、少しずついろんなものがいて、確かにただの熱帯植物園ではない印象。
植物園の温室内に魚を展示した池…… 順路に現れる小さな水槽など、どことなくエルどらんどに似てる気がした。
ただ、温室内の植物はこちらが全然上。魚はエルどらんどの方が種類数もはるかに多く、個体クオリティはこちらよりも高いけれど、池の中の見やすさという点ではこちらに軍配かな?

温室を一周し、出口の手前まで来ると、先ほどのティラピアが沢山いた池にアクリルパネルが取り付けられた大きな水槽が登場する。
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さらにその向かい側に、大きなレッドテールキャットやパールムなどの大型ナマズが泳ぐアクリルパネルが付いた池がもうひとつ。
明るい温室の中で、池の中はコケなどで黒っぽい。つまり、アクリルへの映り込みが激しくて、日の向きのよっては中はとても見にくくなる。
でもまぁ、そこまで必死になって見なきゃならないようなものがいる訳でもなく、その焦りのなさがまた、のんびり見る気にさせてくれるので、勝手に殖えていると思しき小さなシクリッドたちの営みを眺めているのが楽しかった。

池水槽から出口の間にはカピバラもいて、産まれて間もないのだろう。オレが行った時(9月の中頃)は小さなカピバラも沢山いた。
帰ろうとするオレのところに、その内の1頭が近寄ってきて、盛んに何かを囁いてくる。
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カピバラってこんな風に鳴く(囁く)のね!! というのが発見ではあったのだけど、カピバラ好きではないオレに向かって、あの個体は何を訴えていたんだろう?

温室内にかなり長い時間いたのだけど、閉園時間も近づき、そろそろ出ようかと外に出てみると、「カンガルーひろば」なるカンガルーが放し飼いになったエリアがあるとのこと。
このカンガルー園の話も聞いたことがあったのだけど「ここだったの!!」ということで、そちらにも行ってみた。
日本ではここでしか見られない珍しい種類もいるそうで、確かに初めて見る、見るからに珍しそうなワラビーがいたりして、思わぬ驚きも得られた。

期待値の低さが幸いしたのか、施設を後にした時の満足感は想像以上だったのが自分でも意外だったほど。
でもまぁ、カンガルー目的でもない限り、ここでしか見られないものがある訳ではないので、水族館巡らー的には何かのついで、くらいでちょうどいいのかも知れない。
公共交通機関で行くには不便なこともあるし。
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日本の水族館で会えるイルカ・鯨類 [鯨類]


「日本で飼育されてる鯨類は16種436頭」

10月5日に開催された中村元さんのイベント、超水族館ナイトで、ゲストで来られていた日本鯨類研究協議会(JACRE)代表幹事、石橋氏(海響館館長)によって公表されたもの。
その数字がいつのものか確認し忘れたので、個体の死亡や出産などによって、多少の差があるかも知れない。

でも実は、現在(2019年10月)、日本の水族館や相当施設で見られるイルカ、鯨類は17種類いる。
石橋館長の発表があった時にはネズミイルカを忘れていて、うんうん16種類ね、なんて思っていたんだけど、イベントから戻ってもう1度カウントしたら17種いた。

その内訳は、

・バンドウイルカ
・カマイルカ
・ミナミバンドウイルカ ※美ら海水族館だけ
・スジイルカ ※太地くじら博物館だけ
・マダライルカ
・ハセイルカ ※うみたまごの1頭のみ
・シワハイルカ ※美ら海水族館だけ
・シャチ ※鴨川シーワールド、名古屋港水族館だけ
・オキゴンドウ
・コビレゴンドウ ※太地くじら博物館、マリンワールド海の中道だけ
・ハナゴンドウ
・ユメゴンドウ ※美ら海水族館の1頭のみ
・カズハゴンドウ ※太地くじら博物館だけ
・ネズミイルカ ※鴨川シーワールド、おたる水族館だけ
・スナメリ
・イロワケイルカ ※仙台うみの杜水族館、鳥羽水族館だけ
・シロイルカ

69種類がいるとされているハクジラ類の内、その1/4に相当する種類数を見ることができるのだから、これは凄いとしか言えないよね。
イルカウォッチングなど自然下で比較的簡単に見られる種類は限られてしまうし、それだっていつ行っても見られるとは限らない。
そういう意味でも、なかなか見られない珍しいイルカに簡単に会えるというのは、本当にありがたいことだと思う。

イルカ好きの人というと、種類よりも、個体に関心がある人が多い印象だが、いろいろな種類のイルカに会ってみたいオレみたいな人に向けて? 飼育種類数の多い順ランキングで締めたいと思う。

一番はやはり、太地くじらの博物館だ。
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全国最多、8種類(バンドウイルカ、カマイルカ、スジイルカ、マダライルカ、オキゴンドウ、コビレゴンドウ、ハナゴンドウ、カズハゴンドウ)の鯨類を見ることができる。
少し前にはシワハイルカもいたようだが、10月末頃の時点では見られなかったのでカウントしていない。
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鯨博物館で会える種類の内、スジイルカ、カズハゴンドウはここでしか見られない。他にもアルビノバンドウイルカとかリューシスティック(白化個体)のハナゴンドウとか、やはりここでしか会えない珍しい個体もいる。
そうした珍しい種類、個体だけでなく、各種個体数も多く、そういう意味でもイルカが目的なら国内最高の施設だと思っている。
少々(かなり)行きにくいのが難点だが、それを補って余りある満足感が得られる。

2番目に多くの種類が見られるのは、沖縄美ら海水族館で6種類(バンドウイルカ、ミナミバンドウイルカ、シワハイルカ、マダライルカ、オキゴンドウ、ユメゴンドウ)。
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ジンベエザメの泳ぐ大水槽の印象が強いかもだが、鯨類もスゴイのだ!!
中でもミナミバンドウとユメゴンドウはここだけ。先にも書いたように太地でシワハイルカに会えなかったので、現在(19年10月)見られるのは美ら海だけだ。
ミナミバンドウイルカはイルカウォッチングなどで遭遇機会の多い種類だが、飼育下では唯一ここだけ。ユメゴンドウは野生でもなかなか見られないらしい大変珍しい種類だ。

3位は鴨川シーワールドの5種類(シャチ、バンドウイルカ、カマイルカ、シロイルカ、ネズミイルカ)。
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海獣と言えば鴨川!! のイメージ通り? トップ3にランクイン。
現在のラインナップはネズミイルカを除くとメジャー路線な印象。
鴨川でしか見られない種類はいないものの、日本でシャチといえば鴨川、というイメージも強く、それを目当てに出掛けるという人も多いのではないだろうか。
また、ネズミイルカは国内2か所でしか見られないレア種だ。

4位以降は4種類を見られる施設。4種類見られる施設は八景島シーパラダイス、南知多ビーチランド、名古屋港水族館、アドベンチャーワールド、うみたまご、マリンワールド海の中道の6施設。
個人的にはうみたまごを4位としたい。
その理由は、うみたまごにはそこでしか見られないハセイルカがいるから。
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ハセイルカはかつて鴨川にもいたことがあったが、うみたまごにいる個体(はるか)はとにかく可愛い!! 現在飼育下にあるハセイルカははるか1頭だけなので、とても珍しいのだけど、そんなことがどうでもよくなるくらい可愛い。
同じく可愛い系のマダライルカも同じプールにいるが、はるかの前ではその可愛さも霞んで見える気がするくらいだ。

八景島は昨年までは6種類の鯨類がいたので、それらが健在なら種類数2位タイだった訳だが、残念ながら現在はメジャーな4種(バンドウイルカ、カマイルカ、オキゴンドウ、シロイルカ)のみ。
4種類に会える施設では、バンドウイルカ/カマイルカ/シロイルカ/オキゴンドウ率が高いが、海の中道には現在日本で2ヵ所でしか会えないコビレゴンドウやスナメリが珍しいところ。また、名古屋港水族館のラインナップは鴨川シーワールドとほぼ被っているが、巨大なプールを水中から見られるのは名古屋港ならではだ。

以降、3種類を飼育する施設へと続くのだけど、キリがないので4種飼育施設まで。

イルカ、鯨類の飼育には賛否、というか否定が優勢となりつつある昨今。
個人的には、こうした鯨類に会えること、会えたことに幸せを感じているし、ありがたいと思っているけれど、それでも、飼育下のイルカがこんなに沢山必要だとは思っていないし、それが今後も増え続けることには否定的な考えを持っていたりもする。

この先、イルカ、鯨類の飼育はどんどん困難になっていくことは間違いない。
今いる個体がいなくなったら、もう見られなくなる、なんて種類もいるし、それが近づきつつある種類もいる。
もし、会いたい種類、個体がいるのなら、1日も早く会いに行くことをお勧めしておきたい。
今を逃すと、この先はない可能性もあるから……
タグ:水族館
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越前がにミュージアム(福井) [水族館相当施設レポート]

全国水族館巡りも佳境に差し掛かった今年の初め頃、とある施設(福井の海浜自然センター)をカウントするのを忘れていることに気が付いた。
絶妙に行きにくい立地が、忘れていたガッカリ感に輪をかけてくれたが仕方ない。忘れていたのはオレのミスだし。

そんな話をしていたら、
「海浜自然センターまで行くなら、越前がにミュージアムも行ってきてくださいよ」と、水族館巡らーのかめきちさんにアドバイスを受けた。
行く予定はしていなかったけれど、帰り道の途中に寄れる場所ということもあって、行ってみることにした。

敦賀インターを降り、日本海沿いの道を1時間ほど走ると、大きな道の駅の案内看板が目に飛び込んできた。
往来するクルマやバイクがその駐車場へと吸い込まれていく。
どうやら目的の越前がにミュージアムもそこにあるらしい。

何この人気ぶり!? 周辺の賑やかさに驚きつつ、オレも駐車場へ。
その日は土曜日で、しかもいい天気。
食堂を備えた道の駅、ミュージアム側にも観光市場があって、周辺エリアから休日ドライブにピッタリなコースになっているのだろう。
確かに、海沿いの道のドライブは気持ちがよかった。

賑わう観光市場の横を抜け、越前がにミュージアムへ。
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ドーム状の建物に入館し、案内されたエレベーターで3Fへ。そこから順路に沿って下の階へと進む作りになっているのだけど、3Fはズワイガニとその近縁種の標本、それらについてのパネル展示など、展示は少ない。
そこから順路に沿ってフロアを出ると、この施設のメイン展示ともいうべき日本海のジオラマが登場する。
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ジオラマは3フロアぶち抜きで下階まで続いていて、下の階に降りるスロープを行くと、徐々に暗くなる館内照明も手伝って、ズワイガニが住まう深海へと歩いて進んでいくような演出だ。
3フロア分もの高さがあることもあって、階ごとに表現されている海の深さが異なるなど、なかなか見応えのあるジオラマになっているけれど、ここに水族館巡らーが足を運ぶ理由はこれじゃない。
漁具などが展示された2Fから階下に大きな水槽が見えるのだけど、その水槽こそがこの施設を水族館相当たらしめる要素でもある。
正直、その水槽が見えた時、ちょっとした安心感を憶えた。

水槽展示は上から見えた水槽以外にもあった。
1Fのジオラマ最下部、主役のズワイガニの生息環境が再現されたジオラマ前に、生きたズワイガニが入った水槽が並んでいた。
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オス、メスが分かれた水槽に加え、別の水槽にはベニズワイガニも。
生体展示としては上から見えた水槽よりも先に見ることになる、ある意味、この施設の主役と言うべき展示だが、立派なジオラマと比べると、カニのストック水槽のようで、同じような光景は隣の観光市場でも見掛けたような……

カニの展示エリアを抜けると、ようやく表れるのがこの施設のメインの水槽展示たるトンネル水槽だ。
水槽自体は上からも見えていたけれど、実際、その場に行ってみると思った以上の大きさに驚かされる。
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しかも、思いの他、中を泳ぐ魚の数も多く、深度ごとに3つの区画に分かれていたりして、考えていた以上に水族館的な雰囲気。
水中感の演出なのか、水槽の照明は暗め。中の魚をしっかりはっきり見るにはもう少し明るさが欲しいけれど、悪いとは思わなかった。
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中を泳ぐのは、日本海の食材としても馴染み深い面々であり、隣の市場で買ったり、食べたりできるものも多い。つまり、驚くような珍魚などはいないということ。
そのせいか、はたまた、行く前の期待値が低かったためか、想像以上の水族館らしさに考えていた以上に楽しめた気がした。

だが、この水槽を見るためだけにここまで来るかと言われると…… 水族館のつもりで出掛けると、物足りなく感じるかも知れない。
先にも書いたように海沿いのドライブの途中に寄るには悪くないんじゃない? みたいに思った。でも、クルマでなければ行けないようなアクセス難易度の高さは難点だけど……
オレは敦賀から日本海を左手に見ながら向かったが、もう少し北上すると越前松島水族館もあり、ハシゴも可能なはず。
巡らー的には、その2施設をハシゴという感じだろうか? ただし、クルマで、というのが前提にはなるけれど。
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千歳さけます情報館(北海道) [水族館相当施設レポート]

8月も半ばを過ぎ、間もなく9月という頃になると、北海道は一気に秋めいていく。
秋の北海道と言えばサケの遡上である。各河川では遡上してきたサケの姿が見られるようになってくる。

大いに季節を感じさせる自然の営みのようなサケの遡上だが、実は北海道の川を遡上するほぼすべてのサケは、ふ化放流事業によって人工的に採卵、ふ化、放流がなされたものだという。
明治10年にふ化放流事業が始まり、明治21年に千歳に中央ふ化場ができたことで現在へと続くふ化放流事業は本格的にスタートした。
その千歳中央ふ化場はその後、千歳サケマスセンター千歳事業所となって事業を継続しているが、その施設の一角にあるのが千歳さけます情報館だ。
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さけます情報館には「さけますの森」というサブネームも付いているのだけど、その名の通り、施設があるのは森の中。
千歳川を支笏湖に向かって遡っていったところにあって、感覚的には支笏湖と千歳市街の中間あたり? クルマでなければ行きにくい場所にあるが、森を突っ切るような道はとても気持ちがいい。
でも、道中ところどころに掲げられた“クマ注意”のプレートが何とも言えない恐怖感を漂わせていたけれど……

サケマス情報館という名称から分かるように、いわゆる水族館ではない。
サケに関するパネルや模型、映像を使った博物館的展示が中心。
水槽による生体展示も行われていて、情報館には建物の中心に水槽が置かれている。
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その水槽は6tの容量を持ち、その名も大水槽!! 展示内容は時期によっても変わるようだが、場所柄、支笏湖のヒメマスであることが多い模様。秋頃には赤く色づいたベニザケが展示されている。
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オレが行った時も、沢山のヒメマスが泳いでいたが、驚いたのはその体型の綺麗さ。
飼育下のサケマス類では、体型や顔つきが崩れてしまっているものが珍しくないが、この水槽に泳ぐものはむしろそれが少数派。
流石は産地!! だからなのか、銀色の魚体の美しさを楽しむことができた。

情報館には他にも小さな水槽がいくつかあって、千歳川の魚などが展示されている。それだけ見ると、たったそれだけ!? と思ってしまうが、生体展示はもう少しある。

情報館を出ると、目の前にログハウスのような建物があるのが目に入るが、その体験棟では水族展示が多めになっている。
体験棟は大きなスクリーンのある部屋と、ミニ飼育池がある部屋に分かれていて、そのミニ飼育池がある部屋で生体展示がなされている。
そこでは、受精卵の展示、ヒメマス幼魚への餌やり体験などが楽しめる。
オレが行った9月の初め(昨年だけど)には受精卵の展示はまだなく、模型で代用されていた。
時期によって展示の内容は変わるらしく、受精卵の代わり? に、遡上してきた成魚が展示されていて、かごに入れられた1匹の遡上成魚には触れることもできるようにされていた。
先にも書いたヒメマス幼魚への餌やり体験も、いつ行ってもできるものなのかは分からないが、オレが行った時には6~7㎝ほどの幼魚がものすごく沢山いたので、それなりに賑やかな餌やりが楽しめた。
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さけます情報館の名物? はもうひとつある。
出口を出たところにあるサクラマス(ヤマメ)の放流体験がそれ。

千歳川までつながった長い樋が渡されていて、そのスタート地点には幼魚の入った箱。
そこから1匹を掬い、目の前の樋へ。
すると、幼魚は流しそうめんよろしく川まで流れていくという作り。
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樋の中で流れに抗う幼魚の後を、数年後に立派なサクラマスになることを期待しつつ川まで見送り。
これは行けば誰でもできるはずなので、行った際はやってみることをオススメする。その後、千歳川を眺めつつ自分が放った1匹に思いを馳せるところまでを楽しんできて欲しい。

さけます情報館の名前に違わず、展示内容は全般的に比較的“お堅い”内容。もちろん、とても分かりやすく紹介されているけれど。
でも、餌やりとか、放流体験などのメニューもいろいろあるので、サケに対する興味関心の深さに関わらず、行ってみれば誰でも楽しめるのではないかと思う。
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北の大地の水族館館長と行く、カラフトマス観察会 [淡水魚]

そんなイベントがあったという話ではなく、便宜上付けた仮のタイトルなので誤解のなきよう。

9月にサケの遡上を見に行く。このブログでも度々書いてる話だが、その目的の大きな部分を占めているのがカラフトマスだ。
それを知ってる北の大地の水族館のイケメン館長こと山内館長に

「カラフトマス見に行くなら、ポイント教えますよ」

と、ありがたいお声掛けをいただいた。

聞けば、常呂川水系に、館長が日々、観察している川があるのだという。
常呂川水系のカラフトマスと言えば、千歳水族館でも展示される個体群で、選別はされているのだろうけど、大きく立派な個体が多いというイメージがあった。
そこで、今年の標津遠征に合わせて、教えてもらったポイントにも行ってみることにした。

山内館長のTwitterなどでは、教えてもらった場所で撮られたものなのだろう。川を遡上するカラフトマスの姿が度々アップされており、何ともワクワクさせてくれたが、反面、不安もあった。
知らない場所でちゃんと見られるのか、ということもさることながら、何よりクマに遭遇してしまうのでは、という心配があったからだ。
何しろ、サケが遡上する川だからね。

そんな時、願ってもないチャンスが訪れた。
山内館長が同行者を募って観察に行くという。
渡りに船とばかりに、そこに混ぜてもらった。今回の北海道はいろいろツイていた!!

案内いただいたのは、常呂川の支流の小さな川。
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川の周辺は河畔林に覆われていて、GoogleEarthでは確認できなかった訳が分かった。
場所を聞いていたとは言え、地理感のないオレには辿り着けなかっただろう。案内してもらえて良かった!!
土手を降り、川辺まで行くと、目の前にカラフトマスの姿が!!
こんなにあっさり見られちゃうの!? というくらいすぐそこに、人が近寄ってきた気配でバシャバシャと泳ぎ去っていく姿が見られた。
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これまで標津川や千歳川で遡上サケの姿は何度も見てきたが、それらは水量のある川を泳いでいる、遡上途中のもの。
今回、山内館長に案内していただいたのは、彼らが目指す“最終目的地”たる繁殖地。
何度も見てきたつもりでいたサケの遡上だが、自然繁殖地を見るのは初めてだ。

そのまま館長に付いて川を歩いていくと、そこら中にカラフトマスがいて、メスをめぐるオス同士の争いとか、人の姿に逃げ惑う姿、メスが掘った産卵床、そして産卵を終え埋め戻されたと思しき跡など、“カラフトマスの一生の総仕上げ”がそこかしこで見られた。
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同時に、繁殖を終えた亡骸もそこら中に転がっていて、中にはまだ辛うじて息はあるものの、今まさに事切れようとしているものも多く、中でもメスは腹部がペナペナになっていて、“本懐を遂げた”ことを窺わせる。

川は浅く、特に浅いところでは水深10㎝ほどしかない。
そんなところを泳いでいくのだから、当然、セッパリになったオスは背中のほとんどが水から出てしまう。
そのため、ほとんどのオスの背中は、白く傷んでいて、酷いものでは乾き始めているものさえいて、遡上の過酷さを物語る。
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水から出た背中は抵抗も大きいようで、メスより格段に動きが悪い。クマなどの捕食者にも捕まりやすいのだろうし、まさしく命掛けの繁殖活動であることが見て取れた。
実際、クマの食痕だという、頭だけが噛み千切られたような死骸がその辺に転がっていた。
沢山いて、簡単に獲れるため、好きな部分だけ齧っていくのだそうだ。

やっぱり、クマいるんだ……
その時は、オレを含めて8人いたので、さほど不安に思うこともなかったけれど、歩いていった先には、その辺に血が飛び散ったとびきりフレッシュな食痕も転がっていたので、どうやらクマはすぐその辺にいたらしい。幸い、遭遇はしなかったけれど。
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そこら中に転がる死骸は、クマに齧られたもの以外にも、鳥につつかれたものや、蛆にまみれたものなど様々。
腐臭を放つ死骸の横で、産卵地に向かい力強く遡上していく新手の個体、産卵場所やメスを巡る争いが繰り広げられていたり、はたまた、その卵を狙ってウグイやイワナが集まっていたりと、まさに“生と死”が現在進行形でその場に混在していた。
その場の住人ではないはずのオレにも、ヨレヨレになった個体が水流に押し流されて足にぶつかってきたり、辺りに漂う死んだ魚の臭いとか、そこにある“世界”が降りかかってくるようで、まさに全身でそんな世界を味わってきた。
流れる川は、視界を遮る河畔林によって人の世界と隔絶されたかのようで、再び土手を上がり、川から出た後は、異世界から戻ってきたような気分にさえなった気がした。

その場に行ったからこそ味わえた圧倒的な世界。
水族館のクリアな水の中を泳ぐ姿を眺めるのもたまらなく魅力的だが、彼らの世界にお邪魔して見る“本来の姿”もまた、とんでもなく魅力的でとにかく素晴らしかった。
“素晴らしい体験”そんな陳腐であっさりした感想で終えてしまうのも何だが、素晴らしいのだから仕方がない。
とは言っても、勝手の分からない場所で色々としっかり見られたのは、その場をよく知るガイドがいたからこそ。ご案内いただいた山内館長にはただただ感謝するばかり。

今回の観察会は完全に館長のプライベートだった訳だが、館長の気が向いた? とか、水族館のプログラムとして成立すると判断されたとか、みたいなことがあれば、イベントとして開催されることがある!? かも知れない??
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サケ遠征2019@標津サーモン科学館 [淡水魚]

どこの水族館も混雑する夏休みシーズンは、即ち水族館のオフシーズン。
そのオフシーズン明け最初に向かう水族館は、標津サーモン科学館であることがここ数年、恒例になっている。
もちろん、サケ(カラフトマス)の遡上という目的があるからだが、例年は9月に入るとすぐに行っていたが、今年は他の仕事の兼ね合いもあって2週目と、いつもより遅い訪問となったが、結局、他の水族館で下半期のスタートをすることなく、例年通り標津でのスタートとなった。
時間的には余裕があった反面、カラフトマスが終わってしまわないかと少々気が急いた。

今年も大雨の影響で魚道水槽が開くタイミングが遅く、また、開いた後も標津は雨がちの天気が続いていたようだ。
オレが行った日も、飛行機の中で「現地の天候は雨」とアナウンスされた。
しかし、雨で川の水量が増えれば、遡上は活発になる。
実際、行く日の朝、サーモン科学館のFacebookでは、かなりの数が魚道水槽に入ってきていることが伝えられていた。

が、空港へ降りたってみると、晴れてる。いきなりのラッキー。
空港でいそいそとレンタカーをピックアップし、サーモン科学館へ。
到着するや否や、すぐさま標津川の観覧橋へと急いだ。
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いる!! かなりの数がいる。
初めて見る訳でもないし、同じ場所から同じような光景はこれまでも見ているはずなのに、シーズン最初に見るこの光景はやはり最高だ。
とは言え、オレも贅沢? になっているようで、そこにいるのがたった1匹でも、遡上サケを見るという目的は達せられるはずなのに、実際は、1匹と沢山とでは、得られる満足感に大きな差が出る。
やはり、沢山いると無条件に嬉しいものだ。

意気揚々と入館、魚道水槽へ向かうと……
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スゴイ!! 沢山いる!!
2015年から5回目だが、一番多いかも!? と思うほどの数だ。

その場にいた館長に、凄いですね!! 今年は大当たりじゃないですか!? と言うと、
「それがそうでもなくて、海でもあんまりよくないんですよね」と浮かない顔。
海での漁獲量と川への遡上数はリンクしていて、どちらかだけがいいということはないらしい。だから、オレの目の前で群れ泳ぐサケは単なる偶然だったようだ。

だけど、オレが来た日にそんな偶然が起こるのなら、ラッキー以外の何物でもない。
2016年、2017年と2年続けて空っぽの魚道水槽を眺めたオレへのボーナスみたいな話と受け止めよう(笑) これで借りは返せたかな?

翌日も変わらず、川も魚道水槽もサケでいっぱい。
シーズン初期は5年魚が多いそうで、そのためか体が大きな個体が多く、しかもイケメン率も高め。
やっぱり、見るにしたって、イケメンオスがいいものだ。カッコいいからね。
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今回訪問時は、これも偶然だったのだろうけど、研修や遠足が多かったようで、水槽前ではそんな学生たちに向けた副館長の解説が聞こえてきていたが、その中で、雌雄は脂ビレの大きさで見分けましょう、と説明されていた。
繁殖時期のサケの雄雌なんて、見間違わないだろう、と思っていたのだけど、目の前に次々とやってくるサケたちを見ていると、オスっぽい色をした大きなメスがいたり、その逆がいたりと、確かに見た目だけでは見間違うようなものもちらほら。
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脂ビレ、ちゃんと見なきゃダメかも、と改めて思わされた。

2011年に初めてサケの遡上を見て以降、オレのサケ・スキルは結構上がっているような気がしていたが、まだまだ発見も多くて、やっぱり面白れぇなぁ、と、魚種としてのサケの魅力により一層引きずりこまれるようだった。

ただ、気になったのは、例年は多少でもいるはずのカラフトマスの姿がほとんどいなかったこと。
2日めにようやくその姿を見掛けたが、ほんの数匹しかいない。
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オホーツク海側の河川にしか遡上しないカラフトマスは、オレにとっては超エキゾチックな存在であり、標津まで来る大きな理由ともなっている。
それがほとんどいないとなれば、オレ的には大問題なのだけど…… 今年はそれについても余裕があった。
その話はまた次のブログで。

オレが標津を離れた翌日、標津川にあれだけいたサケはほとんど姿を消してしまったらしい。
自然の生き物のことなので、条件やラッキーなども必要だが、標津に行った時のオレには、そのどちらもがあったらしい。
ホント、いい状態を楽しむことができた。

来年もまた、こんな好条件に恵まれると良いのだけれど……
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船でしか行けない水族館 [雑談]

船旅。

時間こそ掛かるものの、旅情あふれる交通手段として、それを好む人もいる。
反面、避けて通れない揺れ問題を考えると、船旅なんて!! という人もいるだろう。
しかし、船でしか行けないならば、好き嫌いに関わらず乗っていくしかない。

日本各地にある水族館や相当施設の中には、船でしか行けない施設があって、しかも、その数が意外と多くて、オレが行ったことのあるところだけでも5施設もあった。
というワケで今回は船に乗らなきゃ行けない施設を乗船時間の長さ順に紹介していこう。
ちなみに、これを書いてるオレは船酔いしにくい。酔いやすい人は短時間でも対策しておくことをあらかじめオススメしておく。

もっとも短い乗船時間で行けるのは「あわしまマリンパーク」。
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船の乗り場から施設が見えているほどで、その乗船時間も5分ほど。
船に弱い人でも酔っている暇がないくらいにすぐに着く。
そういう意味では、この船旅はアトラクションのひとつ、みたいな感じだろうか。
なお、淡島までの渡り賃は入館料に含まれている。

広島の「宮島水族館」も船に乗らなければ行けない。
宮島口からクルマも載せられる大きめのフェリーに乗船し、10分くらい。
船内でウトウトし始めても、寝る間もなく着いてしまうくらいの時間。
穏やかな瀬戸内海だからか、船の大きさがある程度大きいからか、揺れらしい揺れもなく、乗船時間も短いことからこちらも船酔いの心配はあまりしなくて大丈夫だと思う。
日中の天気がいい日なら、厳島神社の鳥居を海上から眺めることができるし、短いながらそれなりに楽しい船旅と言えるのではないだろうか?
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水族館の入場料と宮島に渡る船賃は別。宮島水族館を見学するには、水族館の入館料+宮島往復の船賃が必要ということになる。
余談ながら、宮島からはマリホ水族館へも船で行ける。

あわしま、宮島の次に乗船時間が短いのは、八重山諸島、黒島にある「黒島研究所」。
東京基準で日本でもっとも遠い水族館施設だが、石垣港離島ターミナルからは30分ほどの船旅だ。
石垣港離島ターミナルにいる時点で、オレの場合だと、家から羽田までの電車、羽田からの飛行機、石垣空港からバスを乗り継いできたことになる。
目の前の船に乗れば、ようやくゴール、みたいなうんざり感とワクワク感が入り混じったような気分になっているはずだ。
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黒島まで行く高速船は、船足がかなり速い。石垣港湾を出るや否や、エンジンは轟音を上げ、思った以上のスピードで水色の海を突っ走っていく。
波がある日だと多少揺れるが、波が高い日はそもそも船が欠航になるので、船が出る程度のコンディションなら、そんなに船酔いも心配しなくても大丈夫なような気がする。
でも、大きな船ではないし、酔いやすい人は酔い止めを飲んでおくと安心だろう。

船でしか行けない施設、4つめ。
佐渡の「あげしま水族館」だ。
こちらは直江津港、新潟港から船が出ていて、その船が着く港もいくつかあるが、オレが行った時は新潟港から佐渡の両津港に着く航路。
新潟→両津も、ジェットフォイルとフェリーがあって、値段は高いが早く着けるジェットフォイルを選択した。
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なお、ジェットフォイルだと約1時間。フェリーだとその3倍ほど掛かるらしい。
日本海は荒れているイメージがあるが、オレが行った6月はとても穏やかで、6月はいつも穏やかなのか、オレが行った日がたまたまよかったのかは分からないが、そんなコンディションの影響も大いにあったのだろうけれど、ジェットフォイルはほとんど揺れず、きわめて快適な船旅だった。
船体を水上から浮かせて航行するジェットフォイルは、揺れにくい。
着水航行時は多少揺れたが、それでも山手線くらいの揺れ。電車で酔わない人なら恐らく酔わないだろうと思う。

5分、15分、35分、1時間と来て、その大トリを飾るのは24時間!!
もうお分かりだろう。
小笠原、父島の「小笠原水産センター 小さな水族館」である。
1万1000tと、他の施設へ行く船と比べて格段に巨大な貨客船であるおがさわら丸。
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船は船体の大きさが大きいほど揺れにくくなるらしく、さらにおがさわら丸には揺れを打ち消すスタビライザーなどの装備も備え、揺れにくい船になっているそうだ。
そのため、東京湾内など波が穏やかな場所では、船速がゆっくりなこともあり、揺れはない。
しかし、小笠原までの航路はほぼ外洋。流れの速い黒潮を横切ったりと、潮の速いところも進んでいく。

つまり、揺れる。

オレは11月に1度行っただけだが、行きも帰りも大きく揺れた。
幸い、オレは酔わずに済んだが、船内では船酔いに苦しんでいる人を何人も見掛けた。
酔い止めは必須だ。

しかし、この航海を経験しておくと、上記4施設くらいの航海時間なら、多少揺れても屁でもない!! と思えるようになる。
実際、小笠原以降に行った黒島では、帰りの船が多少揺れたが「おがさわら丸に比べれば、こんなの揺れた内に入らない!!」と余裕で居眠りをかますことができたし、船ではないが、台風上空を飛ぶ飛行機に乗った時も「多少揺れてるけど、おがさわら丸に比べりゃ大したことないな」と思えるようになった。

小笠原航路でも揺れない時もあるようだが、基本、揺れると思っておいて間違いない。
タグ:水族館
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さんご畑(沖縄) [水族館相当施設レポート]

もう半年くらい前の話になるだろうか。
イベントの打ち合わせだか何だかで、オレを含めた水族館ブロガー3人が集まって話をしていた時のことだ。
未知の施設の探索に心血を注ぐ? めnちが「また基準を満たした施設を見つけました!!」

内心、「またか!!」と思いながらも話を聞くと、その施設があるのは沖縄だという。
その数か月後に沖縄行きの予定が決まっていたため、それじゃあ見てくるよ、と、未知の施設? のチェックを請け負った。

その施設は「さんご畑」という。
陸上施設でサンゴ養殖を行っていて、増殖させたサンゴを海に還すことを行っているらしい。
そのさんご畑があるのは沖縄本島中部、読谷村。周辺の有名観光地としては残波岬がある。
国道58号線から残波岬方面へクルマを走らせること15分くらい。リゾートホテルなどが立ち並ぶエリアにある。
駐車場から海に向かう道を3分くらい。坂を下った先にあった。
陸上施設とは言え、そこはもうまさしく海っぺり。波が高い日ならその波をかぶる? みたいな場所だった。
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入場料を払い入場した先にあったのは、大きな池が点在する庭園。
池の周りにはサンゴを意識したのだろうか、白いゴツゴツした壁で区切られた通路がその池を囲んでいる。
池に入っているのは、もちろんサンゴ。サンゴ養殖のための施設だから、水が入っているところにはほぼすべて、何かしらのサンゴが入っている。
つまり、サンゴの海を見るみたいな光景が、縮小されて足元に池に収まっている、みたいな施設だ。
池の中にはサンゴの他に、サンゴ礁を泳ぐ魚なども入っていて、それらを探す楽しみは、まさに自然の海さながらだ。
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サンゴが暮らす海から取水され、いくらでも使える水。そして池の周辺は光を遮るものが何もなく、サンゴを育む太陽光はダイレクトに降り注ぐ。
都市部などの水族館でサンゴを育成しているスタッフ氏なら、ジェラシーの炎を燃え滾らせてしまうような、まさしく自然さながらの環境が再現されている。
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本来の目的を忘れるところだった。ここは“水族館”なのかという点。
動かせない水槽(池だけど)があって、一部の池には横からも見える窓が付いている。
池は比較的大きく、施設の水量は10tは軽く上回っているだろうし、池や水槽などの総数は10以上ある。
水族館とは名乗っていないが、5つの条件中、4つを満たしているので、“水族館”ということになる。
しかし、オレはここを水族館とするのは違うんじゃない? みたいに思えた。

そもそも“館”じゃない。
池が並んだ庭園だ。屋根はないから、雨風、沖縄の強烈な日差しの影響をダイレクトに受ける。
もちろんそれはサンゴにとってはプラスだろうけど、見学者には辛い場合も多い。
さらに、天候によっては綺麗に見えなかったり、そもそも見学できないなんてこともあるかも知れない。

池を泳いでいるのが、上から見るように作出された金魚や錦鯉なら、上見での展示は正しい展示方法と言えるのかもしれないが、ここのメインはサンゴ。
水面から見るのがベストな見え方とは思えないし、それ以外の魚などもほぼ上からしか見えず、観察窓が付いた池にいるものも満足に見えるとは言い難い。
魚は展示されているというより、そこにいる、といった感じ。真剣に探すと種類数はそこそこいそうだが、それらの多くは魚名板などもなく、海から移設されたサンゴ礁の風景の一部、みたいな印象。
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小さな観察窓から見える光景は、海中展望塔的。窓が大きくないので広くを見渡せない上、魚が通りがかっても、窓の前を通り過ぎてしまえばもう見えなくなる。

そもそもここは、サンゴの増殖を目的とした育成施設。観光施設としての一面も担っているとは言え、紹介されているのは“サンゴそのもの”ではなく、こういう風にサンゴを育成して、それを海に還していますよ、みたいなこと。
展示されているのは“生物”ではなく“行為”みたいな印象だ。

“見る”という目的に対して、物足りなく感じる点が多いことがこの施設を“水族館とは呼べないんじゃないか”とした理由だが、楽しいか楽しくないかはまた別の話。
思った以上に楽しめて、考えていたよりも長い時間をそこで過ごした。

いかに沖縄とは言え、サンゴがこんなに密集している場所はなかなかないだろうと思う。そしてその池が綺麗なのは間違いないし、周辺の景色から南国らしさ、沖縄らしさも感じられる。
池にいる魚やカメには餌やりもできる。
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集まってくる魚たちは、よく見知ったつもりの種類だったが、直の太陽光の下で見る色の鮮やかさは驚き以外の何物でもなかったことは発見だった。
池を泳ぐ魚を、あれがいた、これがいたと探して回るのも魚好きならきっと楽しいはずだ。

個人的には水族館とは言えない施設だと思ったが、どう感じるかは見た人次第。
美ら海水族館とはまた違った“沖縄らしさ”を感じられる水族施設であることは間違いない。
沖縄の観光と言うと、最近では美ら海水族館に行った後、古宇利大橋を通って古宇利島に行くのが定番コースらしいが、水族館好きなら、さんご畑→OMRC(ルネッサンスリゾートオキナワ)→美ら海水族館、なんてコースが成立しそうだ。
近くに高速のインターはないけど、施設がある読谷村は美ら海水族館に行く途中だし。
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美ら海水族館の気になる魚 Vol.9 [海の魚]

夏休みシーズンも終盤となり、水族館の混雑もそろそろ落ち着いてくる頃だろうか?

6月末に行った美ら海水族館の話の続き。

美ら海水族館に行った時、とりわけ楽しみにしているのが深海コーナーだ。
ここ2~3年くらいは特にそんな印象があるのだけど、いつ行っても、何かしら見たことないものに遭遇できたり、珍しいものが見られたりと、特別な体験ができるからだ。
深海は文字通り、未知の世界。それだけに、その価値が分からない、気づかない、なんてことも多い。
しかし、今回(7月)は、久しぶりに見る(オレが知ってる)珍魚に遭遇できた。

1種類めはミハラハナダイ。
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個人的には見るのは初めてではないが、美ら海水族館では初めて見た。
眼が大きく、ずんぐりとした大きめサイズのハナダイということで、どことなくアカマツカサみたいな雰囲気の魚。
かつて下田海中水族館で見た時には、もっと赤い色の濃い体色だったように記憶していたが、美ら海水族館にいたものは比較的薄い色。
産地の違い? 個体差?
オレが行った時はまだ水槽に入って日が浅いのか、隠れがちであまり泳いではくれなかったが、次に見る時には、泳ぎ回っている姿を見せてくれることだろう。

同じ水槽にいたヒシダイも久しぶりに見る顔だ。
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最後に見たのがいつだか憶えていないのだけど、生きたヒシダイを見たのはミハラハナダイ同様、下田海中水族館でのことだった。
美ら海水族館で見たことがあったけれど、もう10年くらい前のことのように思う。
なかなか見られない≠珍しい魚と言う訳だ。

深い場所に住む魚は水族館では珍しいものだが、例えば、〇〇ハナダイ、みたいな、他に似たような種類がいるものだと、知らなければその凄さに気付きにくいが、このヒシダイなら見た目からして特別感? があって、知らない人でも珍しさが見て分かるのではないだろうか?
なかなか見られない魚なのに、3匹も展示されているのもスゴイ!!
見たことない人には、沖縄行きに理由にならないだろうか?

久しぶりと言えばもう1匹、ウチワフグもそう。
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これまた深海に住まうフグで、腹部を広げるとその名の通りウチワのようになるというフグ。
美ら海水族館ではこれまで何度か展示をしており、過去10年の間に2~3回は見たような気がするが、ここ数年は見られていなかった。
沖縄周辺海域に多いのか、それとも技術的、設備的な問題だろううか。美ら海水族館以外では見たことがない。
久しぶりに展示されたものは、過去に展示されていたものより小ぶりだが、数は多く、1種類で展示された水槽には数匹が泳いでいる。
ウチワ状の腹部は、時々広げることがあるらしいのだけど、オレは見たことがない。
運が良ければ、膨らんでいるところにも遭遇できることがあるらしい。

深海コーナー以外の魚も。
熱帯魚の海水槽にいたトビハタ。
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水槽を回りこんだ岩場(深海みたいな暗いところ)にいて、そのあたりを行ったり来たりしていた。
暗い水槽で黒い魚なので、なかなか正体が分かりづらかったのだけど、ライトが着いた瞬間、たまたま水槽前を通りがかった時にその姿が目に入り、正体に気付いた。
トビハタも水族館ではあまり見掛けない(見掛けても気づかない?)顔だが、沖縄にもいるんだ!! ということにまず驚いた。
とりあえず、美ら海水族館で見たのは初めて。沖縄では多分、珍しい魚のはずなので、そういう意味では貴重な1匹と言えるかも?

最後は大水槽からも。
美ら海水族館でサメ、それも遊泳性のメジロザメ類はサメ水槽で展示されるが、まだ小さくてサメ水槽には入れられないような個体だと、大水槽で育成されるようだ。
例えば、6月にサメ水槽に移動されたツマジロやクロトガリザメも、以前は大水槽を泳いでいたのだ。
それらが移動されたことで、大水槽からはメジロザメ類がいなくなったと思っていたら、小さなサメがヒョロッと泳いでいるのを見つけた。
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何だあのサメは!! スタッフ氏に聞いてみると、ホウライザメだろう、とのこと。
多分、ホウライザメで間違いないはずだが、まだ小さくはっきりしない部分もあるためだそうだ。
ホウライザメの可能性が高いメジロザメ属の1種とするのが最適かな?
それはともかく、オレが見た7月初め時点ではそれはもう小さくて、大水槽にいると他の魚に食われてしまうんじゃないかと心配になるくらいの小ささ。(この写真を撮るのもかなり苦労した)
これまで他のサメがそうだったように、1年もすれば見違えるように大きくなるのだろうと思うが、今はまだ、あの大きな水槽でその姿を見つけるのも大変なレベル。
サメ水槽のイタチザメやツマジロ、クロトガリザメは要注目だが、サメを目当てに出掛けた人は、大水槽のこの個体も探してみて欲しい。
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最強の!? 無料族館 Ⅱ [雑談]

やはり“無料”の力はスゴイ!?
夏休み前ということもあったかも知れないが、思った以上の反響があった。
ある程度はあるだろうと思っていたけど、それ以上だったので続きを。
とは言え、お盆休みシーズンに突入してしまったので、今さら感もあるような気もするけれど……

今年は梅雨明けまでが涼しかったのに、開けた途端に連日の35℃級。
涼しいところに行きたい!! と思っている人は例年以上に多いことだろう。
涼しそうなイメージがある場所、と言えばやはり、北海道だろう。
実際には暑いところも多く、避暑に行ったはずが… となることも少なくないが、そんな北海道にも無料水族館施設はある!!

オレが行ったことがあるのは4施設。探せばもっと見つかると思うけれど、この時期、涼しさを求めていくなら厚岸の「厚岸グルメパーク水族館プティ」がいいと思う。
涼しいとは思うけれど、水族館としてはかなり小規模。自ら“プティ”と名乗っているくらいで、熱帯魚マニアな人の家ならありそうなサイズの水槽が4つだけ。
ただ、グルメパークでもあるので、美味しいものにありつける場所でもあるから、それも併せて行けば、満足感は得られるはずだ。

北海道と言えばサケ!! 実際、千歳や標津にはサケがテーマの水族館もあるけれど、そこは北海道である。無料のサケ施設もある。しかも2つも!!

ひとつめは札幌の真駒内にある「豊平川さけ科学館」。
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サケの博物館と、豊平川に住まう魚を生体展示した建物とがあり、イトウなどのサケ科魚類も多く展示されている。
北海道では一番オススメの無料施設だと思う。

もうひとつは千歳にある「千歳さけますの森」。
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千歳市街から支笏湖に向かう途中みたいな場所にあって少々行きにくいのが難点だが、こちらもサケ博物館と生体展示の構成。
こちらの方が展示が資料館的な内容で、生体展示もそのひとつな感じだが、時期になるとベニザケが展示されていたり、遡上サケや孵化仔魚がいたりと、季節ごとのサケ類が見られる。だが、サケ類の生体が目的で出掛けるなら、夏場はオススメの時期ではないけれど……
この2館は1日でハシゴもできるので、どうせ行くならサケの遡上シーズンにオススメしたい。遡上サケがいるのといないのとでは、特別館が違うように思うからだ。

北海道のお次は、九州エリア。
オレが行ったことがあるのは3か所だけだが、九州の無料施設、レベル高いです!!
とりわけ、北九州の「水環境館」と宮崎の「大淀川学習館」がかなりオススメだ。
水環境館は今年4月、リニューアルオープンして以降まだ行っていないのだけど、以前(リニューアル前)も水槽数も多く、小さいながら作りこまれた水槽で展示された地元の生き物は、想像以上に素敵に見えた記憶がある。

そして大淀川学習館。ここも小規模博物館的施設だが、1Fはミニ水族館的なつくり。
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無料施設にしてはかなり大きな水槽もあって、水族館に行った感も得られるし、何より、宮崎産のアカメが見られる(オレが行ったのは結構前なのだけど、今でもいれば)のは魚好きからしても魅力に感じる点ではないだろうか。まぁ、見た目には高知産と変わるところもないんだけど……
無料施設としては、全国的に見ても規模、内容ともにかなりハイレベルでオススメだ。

最後になったけれど関西~中国エリア。
探していないからか、それとも数が少ないのか、オレが行ったことがあって、今でもあるのは4か所だけ。
オレが知らないだけ、の可能性も高いけれど……

東京と同様、大阪や神戸などの大都市圏に無料施設はない(知らない)が、唯一、京都にはある。
映画村の太秦からも近い花園にある「花園教会水族館」がそれ。
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最近はガイドブックなどにも紹介されているらしい、主に観賞魚の水族館だ。
名前通り、教会に併設された水族館で、地域の子どものための施設として運営されている。
ただし、いつ何時でも開館している訳ではなく、見学予約が必要なのが少しハードルが高いか!?
でも、関西では数少ない都市圏の無料施設である。

それ以外のオススメは、少々(かなり)遠いが三重の「紀宝町ウミガメ公園」。
ここも道の駅に隣接している施設で、ウミガメを展示する施設ということもあり、無料施設としてはかなり大きな水槽がある。
ただ、三重とは言ってもかなり南。あと少しで和歌山な場所なので、名古屋から太地に向かって行く途中に寄りやすい。
そもそも三重は関西か!? と言われそうだが、Twitterで指摘されるまで紀宝町は和歌山だと勘違いしていたから。というワケでそこはご容赦を(汗)
名古屋から太地にクルマで行く人は休憩ついでに寄ってみるのが行きやすい。

最後は無料施設としては、国内最大級の施設である「福山大学マリンバイオセンター水族館」で締めたいと思う。
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福山からしまなみ海道を通って、途中の因島にある施設なので、ここに行くためにはわざわざ行く必要があるが、無料施設では珍しい100t超の大水槽もあって、暗い館内の雰囲気はしっかり水族館を感じられる。
ワンフロアに整然と並んだ水槽には、地元瀬戸内海の魚を中心とした生き物が展示されている。
何かのついでになりにくそうな場所だが、クルマで行くならそれほど大変ではないので、近くまで行く機会があるなら寄ってみるといいだろう、何せ無料だし。
タグ:水族館
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