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アクアトトぎふの気になる魚 Vol.5 [淡水魚]

アクアトトぎふの最後の展示水槽は、アマゾンエリアの最後、企画展会場の手前にある水草の水槽だ。
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※この写真は2年くらい前に撮ったものです

この水槽、ここでじっくり水槽を眺めるという人は少ないような印象がある。
でも、その理由も何となく分かるような気もする。
お客がこの水槽の前を通る時、すでにここまでに沢山の魚を見てきているし、ここに来る頃には企画展の大きなパネルが目の前に見えているはずなのだ。
そのため、水槽から溢れるように茂る植物の鮮やかさを横目で感じつつ、企画展に向かって進む感じだろうか。
実はオレもそんなひとりだった(汗)
水草水槽には小さなカラシン類が泳いでいて、綺麗な姿を楽しませてくれるが、そこで立ち止まって、じっくり水槽を覗き込んでみることはほとんどなかった。

だが、ある時、アクリル面の前で、細長い何かがウネウネ動いているのが目に入った。
何がいるんだ? と水槽前に近寄ってみると、ウィップテールバンジョーだった。
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あら、この水槽、こんなの入ってるの!? と驚いた。
珍しい魚という訳でもないが、水族館ではあまり見掛けない魚なのではないだろうか。
形も変わっているし、よく見れば面白い。そんな魚だ。
もともとこの手は砂に潜っていたりしてほとんど動き回らないのが普通だが、発見時以降、動いているところをよく見掛ける気がする。
3区画ある水槽の一番出口寄りの区画に2匹? いて、比較的アクリル面に近いところにいることが多いようなので発見しやすい。

ウィップテールバンジョーを発見して以降、何となく意識してこの水槽を覗くようになったのだけど、ウィップテール以外に細長いのがもう1匹!!
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何だ? と水槽に近づくと、何とスーパーロイヤルファロウェラ!!
これも観賞魚として輸入されているので、驚くような珍種ではないものの、何でこの種類? 的なオーソドックスではない意外なチョイスに驚かされる。
アクアトトにいるものは恐らくペルーから来るものだと思うのだけど、この種としてはかなりサイズの大きな立派な個体。
正直言うと、個人的にはあんまり好きな魚ではないのだけど、大きくて個体クオリティが高いことに加え、そもそも水族館ではあまり見掛けない魚でもあるから、この水槽をじっくり見たことないという人は、次回、ちょっと覗き込んでみて欲しい。
ウィップテールとスーパーロイヤルファロウェラは同じようなところにいることが多いようなので、きっとまとめて見られると思う。

同じ区画の水槽にいる“何でこんなのが?”的魚、第三弾がロングノーズブロキスだ。
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真ん中の区画にはコリドラスも入っているが、一番出口寄りの区画には何故かロングノーズブロキスは入っている。
これもまたちょっとマニアックなチョイスと言っていいと思う。
ブロキス、と言っても今はコリドラス属になってるらしいのだが、かつてオレの周辺にいたコリドラスマニアたちは、あまりブロキスを好まず、その手のマニアは積極的に飼わない魚、みたいなイメージがあった。
しかも、ブロキスの中では、メジャーなのはエメラルドグリーンコリドラスの名で売られていたスプレンデンス種で、昔からロングノーズブロキスは少しマニアックだったのだ。
それがいるのが、ウィップテールバンジョーやスーパーロイヤルファロウェラがいる“ちょいマニアック”区画というのがまたいいよね(笑)

コリドラスつながりで言えば、ブロキスとは異なり、かつてコリドラス属だったのに今は別属となった種類もいる。
アクアトトでコリドラスが展示されているのは、水草水槽の真ん中区画とピラニアの水槽だが、その真ん中区画にいるコリドラスの中に、元コリドラスもいた。
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スクレロミスタックス・バルバトゥス。
昔はちょっと異色のコリドラスとして知られていた種類だ。
コリドラス離れした細長い体型で、個人的には比較的好きな種類でもあった。
高水温が苦手で、それが故の飼いにくさがあった印象だが、アクアトトの水草水槽では元気そうにしていた。
オスは成熟すると、ヒレの先が伸長し、黒地の上の金色もより際立つようになる。
写真の個体はオスだから、ここからさらに先の状態があるということ。
次にアクアトトに行くまでにどれだけカッコよくなってるか楽しみができた。

ひとつ前のブログに書いたように、今回のアクアトト行きは企画展のエイが目的。
ずっと動かないエイを待ってる間、他の水槽を見に行ったりしていたのだけど、上まで戻るのがだんだん面倒になってきて、図らずもこの水草水槽をじっくり眺めることに。
これまで気付かなかったバルバトゥスの存在に気が付いたりと、新たな発見があった。
コリドラスは他にも何種類かいるようなので、次に行く時にはそれらもじっくり探してみたいと持っている。

もし、ここの水槽をちゃんと見たことがないという人がいたら、次回はじっくり見てみることをオススメしておきたい。
思った以上に楽しい発見があると思うのでね。
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カワスイ 川崎水族館の気になる魚 Vol.2 [淡水魚]

世界の淡水魚を展示したカワスイだが、各地の魚が並ぶ10Fに対し、9Fはアマゾンのみ。
当然、充実度はアマゾンエリアの方が高い訳だが、単に展示点数や種類数が多いだけでなく、不思議と“いいもの”が並んでいたりする。
ここで言う“いいもの”とは、あまり見掛けないマニアックな種類や、珍しい種類、また、珍しくなくても綺麗な個体。色々な意味であまり見られないものと解釈してもらいたい。
半年を経て、水槽の魚たちは新たな魅力を花開かせつつあったり、また、前回訪問時は見なかったものなど、今回も楽しませてもらった。

アマゾンエリアの魚の話をする前に、詫びておきたいことがひとつ。
前回訪問時に書いたブログ「カワスイの気になる魚」で“パティかも!?”と登場させたナマズ。
今回あらためて見たところ、間違いなくピニランプスでした(汗)
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オレのブログを読んで、パティいるの!? とカワスイに行ってしまった人がいたとしたら、本当に申し訳ない!! 画像も載せていたし、そんな人は多分いないとは思うけれど……
半年ぶりに見る同じ個体は、少しふっくらしたのか、どこからどう見てもピニランプスにしか見えなくなってた。
というか、最初からそうだったのだろうけど、瞬時の勘違いからの思い込みで暴走しちゃったようです。まったく、死ぬほど恥ずかしい……
ただ、ピニランプスとしてはスポットも多くて綺麗な個体なので、好きな人にはあらためてオススメしておきたいと思います!!

そのピニランプスがいる水槽には、20㎝前後のアイスポットシクリッドが何匹か入っているのだけど、それらがなかなか素敵な個体揃いだ。
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アイスポットシクリッドが15種類に分かれて以降、もはやどれがどれなのかすっかり分からないのだけど、この水槽にいるのはいわゆる“パッカ型”で、恐らく3種類。
画像のタイプの他に、スポットがもう少し荒く少ないタイプ、スポット模様が少なく、体高の低い、ひと昔前ならテメンシスとされていただろうタイプ。
どちらのスポット模様も幼魚色であることは間違いなく、どちらもこの先の成長が楽しみなのは同じ。どの種類なのか答えが分かるかもしれないという意味でも、今後の楽しみのひとつ。
綺麗に育ってくれることを期待したい。

同じ水槽を泳ぐブリコンにも“おっ!!”となった。
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銀色の魚体からシルバードラド(Brycon melanopterus)だと思っていたんだけど、あれっ!? 違うのがいる、となったのが画像の魚。
顔も違うし、色合いもちょっと違う。多分これ、ピラプタンガ(Brycon hilarii)だよね?
種類はともかく、一瞬同じに見える違う魚を入れてあるなんて、マニアックなことするなぁ(笑)
ピラプタンガが本来の色を発色すれば、B.melanopterusとは一瞬で区別できるはずなんだけど、これも今後に期待したい1匹かな? なお、個体数はピラプタンガの方が多い模様。

ナマズでもう1種。ショベルノーズキャット。
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これは前回行った時にも気になってはいたんだけど、フィダルゴとか上記のピニランプスとかが気になりすぎて、登場させるには至らなかったのだ。
前に行った時はピラルクーの水槽にいたが、おとなしく、巨大化しないショベルノーズは、あの水槽の面々と暮らすのは少々しんどかった? 温室最後のシルバーアロワナの水槽へと移動されてた。
数匹いる内の何匹かは、既に吻先をぶつけて折れ曲がってしまっているが、綺麗な状態を保っているものもいる。でも、気になったのはそこじゃない。
ショベルノーズキャットの、これだけ大きな個体というのは、気にならずにはいられないというもの。展示されているものは、この種類にしてはかなり大きいのだ。
ちなみにこのナマズ、今となっては少数派で、あまり見掛けない気がするけれど、オレがガキの頃は安く売られていた普通の魚。当時はやけに高かったタイガーショベルを買えない人が飼う魚、みたいな言われ方をしていた。
ウチでも飼ってたことがあったけれど、そんな懐かしさと、思わぬデカさからここに載せたんだけど、オレと同じ世代の熱帯魚好きなら、同じようなことを思うだろうなぁ、と(笑)
吻が折れてない個体が、このままずっと綺麗でいてくれるといいのだけれど。

最後の1匹もナマズ。
ショベルノーズキャットのいる水槽を眺めていると、これまたものすごく久しぶりに見る魚の姿が目に入った。
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エイティーンスポットショベルノーズ。昔の人ならフォックスフェイスと言った方が通じやすいかな?
アマゾンの大型ナマズにしては、それほど大きくならず、マッチョな大型種と比べると線が細く、昔からそれらの陰に隠れてしまうような印象の種類だったが、いつしかほとんど見ない魚になってた。
オレも見るのは何年ぶりだろう? 昨年11月、琵琶湖博物館で遭遇したノーザンパイクに続き、思わず“懐かしい!!”と声を上げてしまった第2弾となった(笑)
久しぶり過ぎて、その存在を忘れていたくらいの魚だが、どこにいたんだろう? オレが知らないだけで輸入はされてたんだろうか?
展示されているのは40㎝くらいの大きさで、水槽飼育のフルサイズ級。

エイティーンスポット大好きだった人、カワスイ行けば会えるよ!!
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琵琶湖博物館の気になる魚 Vol.3 [淡水魚]

ビワマス目当てに久しぶりに行った琵琶湖博物館はやっぱり楽しかった。
琵琶湖の魚たちはやっぱり“特別”だ。
ビワマスなどの固有種ももちろん、それ以外の種類でも琵琶湖産は“何か違う”と思ってしまうのは贔屓の引き倒しだろうか?
水族展示室最初の水槽から驚かされたのだから、そう思ってもおかしくはないよね。
最初の驚きはタナゴの大きさ。
水槽を泳ぐヤリタナゴとカネヒラの大きさには本当に驚いた。
カネヒラなんて手のひらくらいの大きさがあって、知り合いの学芸員氏に“あれ、日本のタナゴですか?”なんて聞いちゃったくらい。
でも、どれだけ大きなタナゴでも、アクリルに近寄ってきてくれなければ写真は撮れない。
残念ながら、写真に収められるほど近寄ってきてくれることはなく、撮影は断念。
でも、琵琶湖博物館に行ったら、是非、あの巨大タナゴは見てみて欲しい。驚くから。

ビワマスに喜び、タナゴに驚き、水族展示室を楽しんでいると、通路の奥、遠目に見えるバイカル湖の水槽に、何とも懐かしいシルエットが目に入ってきた。
驚きつつ、慌てて水槽に近寄ると、そこにいたのはノーザンパイク!!
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05年に施行された特定外来生物法で、いち早く指定されてしまった魚種のひとつであり、それ以降、その姿を見ることが叶わなくなった魚だ。
かつては幼魚が普通に売られていたこともあり、オレもいつかは飼うのだろうと思ってた。
水槽の都合などタイミングが合わず、結局飼わず終いとなってしまったが、飼おうと考えるくらいには好きな魚でもあったし、海外の水族館に行かなければ会えないだろうと思っていたから、この予期せぬ再開は本当に嬉しかった。
久しぶりに見ると、こんな綺麗な色だったんだなぁ、と改めて思わされる。同時に、飼っておけばよかったなぁ、とも(笑)
今、日本で見られる個体は恐らくこれだけ。そういう意味では非常に珍しい魚と言っていい。
なお、魚名板にはロシア語名で表記されていたが、それを確認してこなかったのでここではノーザンパイク(Esox lucius)とさせてもらう。

ノーザンパイクと同じ水槽にいたペルカも懐かしい顔だ。
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ヨーロピアンパーチという名で観賞魚としても流通したこともあるが、ノーザンパイク同様、05年に特定外来に指定。日本では見ることができない魚となった。
かつてもノーザンパイクほど目にする機会もなかったが、この魚が外来魚として定着してしまった国もあるらしいので、予防的な指定だったのだろうと思う。
こちらも、現在日本で見られるのはこの水槽の展示個体だけと思われる。
また、こちらもロシア語名で紹介されていたが、それを確認しなかったので、オレの知ってる名前(ペルカ・属名由来)とさせてもらった。

特定外来つながりでもう1種。ナイルパーチも登場させたい。
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ナイルパーチは特定外来に指定されたのが2016年と比較的最近だったこと、かつアクアトトぎふでも展示されていることから、上記2種と比べれば見る機会もまだある。
琵琶湖博物館で展示されているものもその1匹だが、アクアトトにいるものは恐らくコンゴ産として日本に来るものだと先日のブログに書いたが、琵琶湖博物館にいるものは恐らくナイジェリア産として日本に来ていたものと思われる。
体高が高くそこまで大型化しないコンゴ産に対し、体高が低く巨大化するナイジェリア産というのが簡単な違いだが、観賞魚の世界では値段の高いコンゴ産、安いナイジェリア産みたいな違いもあった。
オレはこの体高の低いナイジェリア産が好きなのだけど、ウチにいるのも、アクアトトにいるのもコンゴ産なので、このタイプの、しかも展示個体はそれらしい特徴がしっかり出始めた70㎝ほどの大きさで、そのサイズ感も非常にオレ好み!!
水槽に1匹しかいないこともあって、この1匹に集中できるのもいい(笑)
この子に会うために琵琶湖博物館に行ってもいい!! 個人的にはそう思うくらいの1匹だ。

残りの2種類はナイルパーチと同じく、アフリカ産のシクリッド。
まずはタンガニイカ湖水槽に新たにお目見えしたオーレオクロミス・タンガニカエ。
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あら!? ここにもいたの!! 知らない間に導入されたらしい。
それほど大きくないので、展示が開始されてまだ日が浅いのだろう。
琵琶湖博物館のタンガニイカ湖水槽はタンガニイカ湖のある特定地域を再現していて、展示魚種もそこに住まうものというリアルさにこだわった水槽だと聞いたが、同じ水域にO.タンガニカエもいるのだろうか? この水槽で展示されてるということは、いるんだろうなぁ……
O.タンガニカエはアクアトトでも見られるし、そちらの方がずっと大きくて綺麗だが、琵琶湖博物館のものも、しばらく経てばそれに見劣らないような大きさ、綺麗さを楽しませてくれることだろう。琵琶湖博物館行く楽しみがまた増えた!!

最後の1匹もアフリカ産のシクリッド。
タンガニイカ湖のシクリッドを展示した水槽はサイズや展示種類数の多少こそあれ、比較的目にする機会があるように思うが、マラウィ湖の水槽というとあまり目にしないような気がする。
琵琶湖博物館には、そんなマラウィ湖のそこそこ大きな水槽があって、比較的メジャー種のみのラインナップだが、綺麗な魚たちが展示されている。
この“綺麗”というところがポイント!! この類、飼うこと自体は簡単なのだけど、喧嘩したり繁殖したりを繰り返す内に、だんだんとその綺麗さが失われていってしまう印象だ。
しかし、琵琶湖博物館の水槽で泳いでいるものは、どれも綺麗!!
先にも書いた通り、比較的メジャーな種類が泳いでいるが、ここではその中からニムボクロミス・リヴィングストニィを登場させた。
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綺麗に仕上がっていることはもちろんだが、この水槽を泳ぐ中では目にする機会が少なさそう? だから(笑)
とは言え、上記特定外来3種に比べれば、おまけ、みたいなものかな?
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遡上ビワマス@琵琶湖博物館 [淡水魚]

秋になると、遡上してきたサケやカラフトマスを見に行くことが個人的な恒例行事…… なのだけど、今年はコロナ禍ということもあり自粛することにした。
それでもその時期になれば、標津や留辺蘂、千歳あたりから、SNSを介して遡上サケの画像が次々と流れてくる。
それらをリアルタイムで見られるのはとてもありがたい反面、行きたかった、行けばよかったかも、みたいな気持ちがより強化されるのもまた事実で、今シーズン、オレのサケ成分は大いに不足していた。
そんなところに、琵琶湖博物館の知り合い学芸員氏がビワマス遡上個体の画像をSNSにアップしているのを見てしまった。
サケ成分絶賛渇望中のオレが、婚姻色に染まったビワマスの美しい姿を見てしまえば“北海道ほど遠くないからいいかな?”みたいな気持ちになってしまうというもの。
加えて、GoToキャンペーンで想像以上の格安で行けることも後押しとなり、琵琶湖博物館まで行ってきた。
こんな時期だったので、件の学芸員氏には連絡もしていなかったのだけど、入館時に早々に遭遇。予約チェックをする当番だったそうで、行くなり嬉しい偶然に見舞われた。
氏、曰く、「いいオスが入ったばかりですよ」とのことで、他の展示を後回しにして、ビワマスがいる水槽へと向かった。

いた!! よく見えるところに大きなオスの姿が。
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体も大きく、繁殖期のオスとしてはなかなかのイケメンと言っていい立派な個体だ。
しかし、色が薄い。いい個体ってこれ? SNSで見たものに比べると、ずいぶん地味な感じだけれど……
なんて思っていたら、水槽の端の目立たないところに、美しい婚姻色を発した個体が。
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これか!! 確かに綺麗な個体だ。

ビワマスは遠い昔にヤマメやアマゴと共通の祖先からいち早く分岐し、海水適応性を捨て、琵琶湖固有の種として現在に至っているそうだが、サクラマスを連想させる体色(婚姻色)は、両者の関連性を感じさせてくれる。
サクラマスよりはサツキマスにより近いらしいのだけど、関東の人間のオレからすると、サツキマスもビワマスと同じくらい馴染みが薄く、婚姻色に染まったものは見たことがない。遡上サツキマスと比較すれば、もっと似ているものなのかも知れない。

でも、この綺麗なオス、色こそ綺麗なものの、もう1匹のオスに比べると体が小さい。
その体格差もあってか、上記のオスから追い回されたりするので、委縮してしまっている様子。
ここに産卵前のメスがいたとしても、モテなさそう……
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一方、大きなオスの方はというと、見た目だけでなく、やる気もあるらしい。
綺麗な方のオスを追い払うだけでなく、メスに対しても寄り添ったりと、繁殖期のオスらしい行動を見せ続ける。
ただ、水槽に入っているメスはすでに産卵を終えてしまったらしく、もはや死を待つだけの状態。
体色は褪せ、体も薄くペナペナ。まだ水流に抗うだけの体力は残されているようだったが、水槽の上流側から動くことはなく、いることが確認できただけ。
当然、オスからのアプローチにも反応はしない。

オレが行ったのはもう2週間近く前のことだが、その時点では新たなメスの搬入も予定されているとのことだったので、もしかすると、産卵シーンが見られたというラッキーな人もいたかも知れない?
あのオスのやる気があれば、すぐに産卵まで漕ぎ着けそうな気がする。

なお、オレが行った時にいたのは色は薄いが大きくイケメンなオス、婚姻色の綺麗な小さいオス、そしてメスの3匹が遡上個体として展示されていたものの内訳だ。
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ビワマスなんて、サケやカラフトマスよりもさらに地域性の強い、琵琶湖でしか見られない“特別な存在”だ。
その遡上個体を見られたお陰で、今シーズン、圧倒的に足りていなかった“サケ成分”を得ることができて、ひとまず満足しつつシーズンを終えられそうだ。
これを見られたのは本当にラッキーだったけど、サケやカラフトマスも見たかったなぁ、やっぱり……

余談ながら、琵琶湖博物館も3年ぶりだったのだけど、ちょうど全館リニューアルを終えたばかりというタイミング。博物館としても、水族館としても最高だった。
9月以降、アクアトト、なかがわ水遊園に続けて今回の琵琶湖博物館と、国内3トップの淡水魚水族館を回ったのだけど、奇しくも各施設6回目の訪問だった。
6回ずつ3ベストを見て回ってあらためて思ったのは、日本最高の淡水魚水族館は琵琶湖博物館かも!? と。

遡上ビワマスが見られたからという理由だけでなく、展示内容、その見せ方、そしてその見やすさ、見にくさなど、そしてそこから得られる満足感など、どこを取っても総合力では他2館を上回ってるような気がしたからだ。

惜しむらくは、いずれの施設もウチから簡単に行けるほど近くないことだが、岐阜と滋賀は隣接している。
ということは、岐阜か滋賀に住んでいれば、琵琶博とアクアトトには行きやすくなるかも知れない。

引っ越すか!?
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コラムに誘われ EpⅡ アクアトトの気になる魚Vol.4 [淡水魚]

アクアトトぎふのHPにある水族館のスタッフ氏によるブログ「おもしろ飼育コラム」。
オレはそのファンだ。
飼育スタッフ氏の目線で、対象に対する思い入れなんかが語られているのだけど、そんな話を聞く(読む)と、それに対するオレの興味の有無に関わらず、見たくなってくる。
そんな琴線に触れる内容の回に遭遇する度、「行きてー!!」となる(笑)
できることなら、そんな自慢を直接聞いてみたいくらい。いくらでも楽しく聞けそうな気がするし。

そんなアクアトトだが、思い立ってすぐに行けるほど近くないこともあり、気が付けば2年以上のご無沙汰。
その間にも、“見たい”が次々と貯まってきてしまった。
しかし、世間はコロナ禍の只中にあり、不要不急な移動は自粛するべき…… なのだろうけど、9月21日のコラム、「アトゥーが好き」をきっかけに、行っちゃった……
中部エリアの水族館には他にも行きたい施設がいくつかあったのだけど、宿泊は避けようと、今回はアクアトトだけで我慢。

オレを岐阜へと引き寄せたコラムの主、ワラゴ・アッツーはというと……
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あれっ!? 小さい!!
想像していたよりずっと小さな(と言っても70㎝くらいはあったけど)個体だったけれど、ちゃんとそのカッコよさは伝わってくる。
このアッツー、水槽ではなかなかカッコよく育たない魚で、この種ならではの薄く、長い顔つきのとてつもないカッコよさは、例えば現地で釣られた写真などでないと見られない。
水槽で育てると、うまく飼っても顔が丸まってきてしまい、アッツーらしい薄さ、長さが出ない。
おまけに、顔を潰しやすく、魅力が損なわれやすい。
アクアトトにいるものは、今のところ、綺麗に育っている。しかし、飼育下である以上、だんだん顔つきが丸まってきてしまう可能性もあるので、できれば綺麗な今のうちに見ておくことをお勧めしておきたい。
あとは、アッツー好きで「No.1美ナマズだと思う」というコラム執筆者、堀江さんに頑張ってもらって、この種ならではの超カッコいい顔つきと巨体を目指してもらいたい。

アッツーのいる水槽では、2019年10月27日のコラムに登場したロピス(Chitala lopis ボルネオナイフ)も初めて見る顔。
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アクアトトにしかいない訳ではないのだけど、そこそこの大きさがあることと、今後、さらに巨大化することに期待しつつ。
このロピス、この水槽ではオスフロ・エクソドンと並ぶマニアック種だが、アッツーも含め、せっかくの魚たちが見にくいくらいに水槽が暗いのがちょっとイヤ。
定期的に真っ暗になったりするし、隣のメコンオオナマズの水槽くらいに明るく見やすくなると良いのだけど……

同じくアジアの展示ゾーンには他にも見たかった魚が。
そのひとつが、2020年1月14日のコラムに登場したナンシオヤニラミ。
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中国産のオヤニラミの仲間で、近年、観賞魚としても流通している魚のひとつ。
普段オレが出入りしているショップでもしばしば見掛けるが、小さいのにやたら愛想がいいので、連れて帰りそうになったことが何度か(笑)
でも、これまで見たことがあるものはすべて10㎝未満のもの。10㎝以上ある個体を見たのは実は今回初めて。
もっとケツギョっぽいのかと思っていたが、色合いのせいかコクチバスみたいな雰囲気で、思い描いていた姿とはちょっと違っていた感じ。
これよりさらに大きくなるとまた違うのだろうか? そういう意味でも今後が楽しみ。

ナンシオヤニラミの展示を知らせるHPのニュース(2020年1月21日)で、同じページに並んで登場していたフォーバータイガーも会いたかった1匹だ。
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置き水槽に1匹でいたが、人通りの多い場所で、水槽叩かれたりみたいなことも多そうなのに、隠れたりいじけたりすることなく、堂々と泳いでいたいい個体(笑)
たまたまその日が機嫌がよかったのか、こういう性格の個体なのかは分からないけれど、ちゃんと泳ぐ姿が見られるダトニオはやっぱりいい。
加えて、フォーバーは好きな種類だし。
そういえば、アクアトトには以前、アッツーがいる水槽に大きめのダトニオがいたような記憶があるのだけど、あの個体はどうなったんだろう?

最後の1匹もナンシオヤニラミ、フォーバータイガーと同じニュースに登場していたナイルパーチ。
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かつてコンゴ川水槽には2匹の大きなナイルパーチがいたが、立て続けに死んでしまったそうで、2年前に行った時にはその姿を見られなかった。
特定外来に指定されてしまったこともあり、アクアトトではもう見られないと思ってた。
しかし、育成中の個体がいたらしい。再び、この水槽でナイルパーチに会えた。
現在展示されている2匹は、多分、コンゴ産として輸入されていたタイプ。一方、かつていた大きな個体は、ナイジェリア産として輸入されていたものだと思う。
コンゴ産のものは体高が高く寸詰まったような体型をしているが、ナイジェリア産は体高が低くよりスズキ的。サイズも巨大化する。
個人的にはナイジェリア産のものが好きだが、コンゴ産は自分の家にもいることもあってより馴染み深い。
当たり前だが、ウチにいるものよりもはるかに大きく立派な2匹に会うのは、この先、アクアトトに来る楽しみでもある。
今となっては、とても貴重な2匹でもある。1日でも長くその姿を見せてくれることを願うのみだ。
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カワスイ 川崎水族館の気になる魚 [淡水魚]

7月18日のオープン以降、人気を集めているカワスイ 川崎水族館。
淡水魚メインの水族館なのに好評なようで、連日賑わっている様子。
その淡水魚たち、展示されているものは外国産のものが中心。オレには馴染み深く感じるものが多い反面、珍しさを意識しにくかったりする部分でもあるのだけど……
でも、魚のチョイスなどに意外な? こだわりを感じさせる部分があったりるのがカワスイの侮れないところ。
何より、水槽が小さい分、1匹に注目して見るにはなかがわ水遊園とかアクアトトぎふよりも向いていると言えると思う。

そんなカワスイでオレが気になった魚をいくつか。
まずはアマゾンエリア、コの字型の水槽の手前、小さな円柱形の水槽にいたブラックピラニア。
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カワスイらしく? 水槽に対して、かなり立派なサイズなのが気になるが、それはさておき、個体クオリティの素晴らしさに驚かされた。
すごくいい個体なのだ!! 
キズひとつなく、このサイズになるまでこんな綺麗に育ってる個体がいたなんて!!
このサイズで日本に来たものだろうか? そうだとしても素晴らしい個体だ。
水族館の主力ピラニアたるナッテリーもまずまずの個体が展示されているけれど、このブラックは一見の価値ありだと思う。

お次もアマゾンエリア、コの字型水槽の斜め向かいくらいにある水槽。
流木でシンプルにレイアウトされた水槽には、コリドラスとかロリカリアとか、砂地にいそうな魚たちが泳いでいた。
そこで流木をつついていたこの魚。
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知らない魚。調べれば正体も分かりそうだけど、面倒なので(笑)
多分、アノストムス科の何かだろうから、ここではAnostomidae sp.ということにさせてもらおう… と思っていたら、答えを見つけてしまったかもしれない!! 真面目に調べた訳でもないのに…
その正体は、Rhytiodus属の何か。R. microlepis?
どうやら、観賞魚として日本にも来ているらしい。
カラシン類に対する興味が深くないので、当然、こういう魚を多く扱うショップにも出入りしていたことがない。そのため、これらがどの程度珍しいものなのかは分からないが、マニアックなマイナー種であることは間違いなさそう。

続いてもアマゾンの魚。ピラルクーがいるジャングルのエリア。
最初の水槽はピラルクーなど。2つめの前を通り掛かった時、黒いスポット模様の銀色のナマズが横目に見えた。複数匹いるらしい。
ピニランプスがいるのね!! と水槽に近づくと、おおっ!! 泳ぎ回っていたのはフィダルゴだった。
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飼育趣味の世界では、大型ナマズの人気は下火だ。まぁ、当たり前だよね。家庭では飼いにくいし。
そんな状況も手伝ってか、メジャー種以外の輸入は極端に少なく、見掛ける機会は少ない。
そんなレア種のひとつでもあるフィダルゴ。昔からメジャー種ではなかったけれど、大きく育つとカッコいいナマズだ。
久しぶりに見たことと、いると思ってなかったレア種との遭遇に、こんなのいるのか!! とちょっとした驚きがあった。
なお、水族館では初めて見た。

50㎝ほどの銀色のナマズたちの1匹めはフィダルゴ。もう1匹はピライーバだった。
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水槽の端に定位していて、こちらの方を向いてくれることがほとんどなかったが、顔までスポットが入る個体だった。
個人的にはスポット模様の多少は気にしない部分(大きくなると消えるから)なのだけど、顔までスポットが入る個体を珍重する人もいるから、これはこれで高評価な人もいるかも知れない……

でも、そんなピライーバやフィダルゴ以上に驚いたのは、3匹めのナマズ。
これ、パティ(Luciopimelodus pati)じゃない!?
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パティは“ラプラタピライーバ”なんて俗称で呼ばれることもあるブラジル南部に生息するナマズで、日本に紹介されたのが比較的遅かったので、今ひとつ知名度がないレア種。
それほど高価な魚ではなかったけれど、とにかく見掛ける機会が少なく、これが本当にパティなら、個人的にも遭遇するのは3度めくらい。

ところが、自分で確認した訳ではないのだけど、この水槽のQRコードを読み込むと“ピニランプス”と表示されるらしい。
確かに、両者は色、柄などがよく似ている。でも、カワスイにいるものは顔が長く、よく見知ったピニランプスとは顔つきが違う。
それがこの魚をパティとした理由なのだけど、今になってちょっと自信が無くなってきた。
何せ、自分で飼ったことがある訳でもなく、数えるほどしか見たことがないパティだけに、見間違える訳ない!! とも言い切れず、カワスイにいる個体もパティにしてはちょっと体高が高いような気もするし……

間違えてたらホントに恥ずかしいんだけど、パティとしたまま載せ続けるのも抵抗があったので、曖昧な内容にしておくけれど、これがもし、本当にパティだったら、何でこんなのがいるの!? としか言いようがないよね。いい意味で。

そう遠くない内に、また見に行ってみようと思っているけれど、そしたら再び内容が書き換わる? かも……!?
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響灘グリーンパークの気になる魚 [淡水魚]

ここでしか見られないようなものはいない…

ひとつ前のブログでそんなことを書いたけれど、カンガルーを別にすれば、それはその通り。
でも、何となく気になった魚がいたので、久しぶりの“気になる魚”。

まず、ピラルクー。
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40㎝くらいの小さな個体が2匹いたんだけど、いると思っていなかったので、ピラルクーいるんだ!! というちょっとした驚き。
福岡県内でピラルクーを展示しているのはここだけ? みたいな気もするので、そういう意味でも貴重な? 2匹だ。
かめきちさんのブログで見た写真では、滝の裏側の水槽にはピラニアがいたはずなので、知らない間に交代したのだろう。個人的にはピラニアよりピラルクーなので、その交代は歓迎したい。
でも、今の水槽ではそれらしいサイズにまで成長することはできないから、それほど遠くない未来にティラピアの池か、パールムの池に恐らく引っ越すのだろうと思う。どうせ見るなら、その時に会いたかったなぁ。
すぐに行ける近くの人や、これから行ってみようという人は、もう少し待つといいかも知れない!?

ピラルクーがいる水槽の並びの水槽にいたテッポウウオも気になった。
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テッポウウオとして展示されていたこの種類、Toxotes blythii。
観賞魚の世界ではゼブラアーチャーとして流通するミャンマー産の種類。水族館などでは初めて見た。
口から水を飛ばすから鉄砲魚、という意味ではこの種類でももちろん間違いじゃない。
でも、普通、テッポウウオというと、黒いスポットが並ぶT. jaculatrixが一般的。
その“一般的なテッポウウオ”に比べてゼブラ(T.blythiiのことね)が格段に珍しい、という訳でもないのだけど、日本の水族館ではなかなか見ない魚なので、テッポウウオでこれ展示する!? みたいな驚きがあったのだ。
でも、このゼブラは、よく見るテッポウウオより淡水への適応度が高いようで、普通の水でより飼いやすい傾向にあるようだ。
そういう意味では、今後、水族館でよく見る種類になっていくかも!?

大きめの魚がひしめく、アクリルが取り付けてある2つの池。
それらの池には、魚名板こそ出ていないが小さなシクリッドが沢山いる。主にマラウィ湖産のゴールデンゼブラのようだ。
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色々なサイズがいるので、どうやら勝手に殖えているらしい。
ゴールデンゼブラなどこの手のシクリッドは、現地の言葉で“ムブナ”と呼ばれる沿岸域に生息する小型種で、主に藻類を食べる、みたいな解説がなされるグループ。古くから観賞魚としても一般的な種類。
大昔、ウチにもいたことがあるけれど、こういう解説を読む度に、ホントに藻類なんて食うのか? みたいに思ってた。
だって、水槽ではコケなんて見向きもしないし、そもそもコケに興味を示す場面すら見たことがなかったから。

それが、だ。
響灘グリーンパークの池で、コケを食べるゴールデンゼブラを初めて見た!!
それも、多くの個体が底床に生えているコケを盛んに、かなり一生懸命についばんでいる。
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“こいつら、ホントにコケ食うんだ!!”

本当だったんだ!! みたいな驚き。
生息地でもこんな風にして食ってるんだろうな、と、遠いマラウィ湖を想像できそうなシーンに、ちょっとした感動さえ覚えたくらい。
まさか、ゴールデンゼブラで感動しようとは思わなかったが、響灘グリーンパークで見たものの中で一番感動したのは、多分このコケ食いシーンだ。

池ではゴールデンゼブラ以外にティラピア(ここにいるのはナイルティラピアとかじゃなくてHeterotilapia buttikoferi)も勝手に殖えているらしく、サイズの異なる小さい個体はちらほらと。
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小さい個体はバンド模様が鮮やかで綺麗。ずっとこれなら可愛いのに(笑)

それにしても、同じ池に何でも食うレッドテールキャットがいるというのに、こういう小さいシクリッドたちはどうして食い尽くされないんだろうか?
水槽で同じことしようとすると、間違いなく餌になってしまうと思うのだけど……
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北の大地の水族館館長と行く、カラフトマス観察会 [淡水魚]

そんなイベントがあったという話ではなく、便宜上付けた仮のタイトルなので誤解のなきよう。

9月にサケの遡上を見に行く。このブログでも度々書いてる話だが、その目的の大きな部分を占めているのがカラフトマスだ。
それを知ってる北の大地の水族館のイケメン館長こと山内館長に

「カラフトマス見に行くなら、ポイント教えますよ」

と、ありがたいお声掛けをいただいた。

聞けば、常呂川水系に、館長が日々、観察している川があるのだという。
常呂川水系のカラフトマスと言えば、千歳水族館でも展示される個体群で、選別はされているのだろうけど、大きく立派な個体が多いというイメージがあった。
そこで、今年の標津遠征に合わせて、教えてもらったポイントにも行ってみることにした。

山内館長のTwitterなどでは、教えてもらった場所で撮られたものなのだろう。川を遡上するカラフトマスの姿が度々アップされており、何ともワクワクさせてくれたが、反面、不安もあった。
知らない場所でちゃんと見られるのか、ということもさることながら、何よりクマに遭遇してしまうのでは、という心配があったからだ。
何しろ、サケが遡上する川だからね。

そんな時、願ってもないチャンスが訪れた。
山内館長が同行者を募って観察に行くという。
渡りに船とばかりに、そこに混ぜてもらった。今回の北海道はいろいろツイていた!!

案内いただいたのは、常呂川の支流の小さな川。
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川の周辺は河畔林に覆われていて、GoogleEarthでは確認できなかった訳が分かった。
場所を聞いていたとは言え、地理感のないオレには辿り着けなかっただろう。案内してもらえて良かった!!
土手を降り、川辺まで行くと、目の前にカラフトマスの姿が!!
こんなにあっさり見られちゃうの!? というくらいすぐそこに、人が近寄ってきた気配でバシャバシャと泳ぎ去っていく姿が見られた。
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これまで標津川や千歳川で遡上サケの姿は何度も見てきたが、それらは水量のある川を泳いでいる、遡上途中のもの。
今回、山内館長に案内していただいたのは、彼らが目指す“最終目的地”たる繁殖地。
何度も見てきたつもりでいたサケの遡上だが、自然繁殖地を見るのは初めてだ。

そのまま館長に付いて川を歩いていくと、そこら中にカラフトマスがいて、メスをめぐるオス同士の争いとか、人の姿に逃げ惑う姿、メスが掘った産卵床、そして産卵を終え埋め戻されたと思しき跡など、“カラフトマスの一生の総仕上げ”がそこかしこで見られた。
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同時に、繁殖を終えた亡骸もそこら中に転がっていて、中にはまだ辛うじて息はあるものの、今まさに事切れようとしているものも多く、中でもメスは腹部がペナペナになっていて、“本懐を遂げた”ことを窺わせる。

川は浅く、特に浅いところでは水深10㎝ほどしかない。
そんなところを泳いでいくのだから、当然、セッパリになったオスは背中のほとんどが水から出てしまう。
そのため、ほとんどのオスの背中は、白く傷んでいて、酷いものでは乾き始めているものさえいて、遡上の過酷さを物語る。
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水から出た背中は抵抗も大きいようで、メスより格段に動きが悪い。クマなどの捕食者にも捕まりやすいのだろうし、まさしく命掛けの繁殖活動であることが見て取れた。
実際、クマの食痕だという、頭だけが噛み千切られたような死骸がその辺に転がっていた。
沢山いて、簡単に獲れるため、好きな部分だけ齧っていくのだそうだ。

やっぱり、クマいるんだ……
その時は、オレを含めて8人いたので、さほど不安に思うこともなかったけれど、歩いていった先には、その辺に血が飛び散ったとびきりフレッシュな食痕も転がっていたので、どうやらクマはすぐその辺にいたらしい。幸い、遭遇はしなかったけれど。
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そこら中に転がる死骸は、クマに齧られたもの以外にも、鳥につつかれたものや、蛆にまみれたものなど様々。
腐臭を放つ死骸の横で、産卵地に向かい力強く遡上していく新手の個体、産卵場所やメスを巡る争いが繰り広げられていたり、はたまた、その卵を狙ってウグイやイワナが集まっていたりと、まさに“生と死”が現在進行形でその場に混在していた。
その場の住人ではないはずのオレにも、ヨレヨレになった個体が水流に押し流されて足にぶつかってきたり、辺りに漂う死んだ魚の臭いとか、そこにある“世界”が降りかかってくるようで、まさに全身でそんな世界を味わってきた。
流れる川は、視界を遮る河畔林によって人の世界と隔絶されたかのようで、再び土手を上がり、川から出た後は、異世界から戻ってきたような気さえしたくらいだ。

その場に行ったからこそ味わえた圧倒的な世界。
水族館のクリアな水の中を泳ぐ姿を眺めるのもたまらなく魅力的だが、彼らの世界にお邪魔して見る“本来の姿”もまた、とんでもなく魅力的でとにかく素晴らしかった。
“素晴らしい体験”そんな陳腐であっさりした感想で終えてしまうのも何だが、素晴らしいのだから仕方がない。
とは言っても、勝手の分からない場所で色々としっかり見られたのは、その場をよく知るガイドがいたからこそ。ご案内いただいた山内館長にはただただ感謝するばかり。

今回の観察会は完全に館長のプライベートだった訳だが、館長の気が向いた? とか、水族館のプログラムとして成立すると判断されたとか、みたいなことがあれば、イベントとして開催されることがある!? かも知れない??
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サケ遠征2019@標津サーモン科学館 [淡水魚]

どこの水族館も混雑する夏休みシーズンは、即ち水族館のオフシーズン。
そのオフシーズン明け最初に向かう水族館は、標津サーモン科学館であることがここ数年、恒例になっている。
もちろん、サケ(カラフトマス)の遡上という目的があるからだが、例年は9月に入るとすぐに行っていたが、今年は他の仕事の兼ね合いもあって2週目と、いつもより遅い訪問となったが、結局、他の水族館で下半期のスタートをすることなく、例年通り標津でのスタートとなった。
時間的には余裕があった反面、カラフトマスが終わってしまわないかと少々気が急いた。

今年も大雨の影響で魚道水槽が開くタイミングが遅く、また、開いた後も標津は雨がちの天気が続いていたようだ。
オレが行った日も、飛行機の中で「現地の天候は雨」とアナウンスされた。
しかし、雨で川の水量が増えれば、遡上は活発になる。
実際、行く日の朝、サーモン科学館のFacebookでは、かなりの数が魚道水槽に入ってきていることが伝えられていた。

が、空港へ降りたってみると、晴れてる。いきなりのラッキー。
空港でいそいそとレンタカーをピックアップし、サーモン科学館へ。
到着するや否や、すぐさま標津川の観覧橋へと急いだ。
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いる!! かなりの数がいる。
初めて見る訳でもないし、同じ場所から同じような光景はこれまでも見ているはずなのに、シーズン最初に見るこの光景はやはり最高だ。
とは言え、オレも贅沢? になっているようで、そこにいるのがたった1匹でも、遡上サケを見るという目的は達せられるはずなのに、実際は、1匹と沢山とでは、得られる満足感に大きな差が出る。
やはり、沢山いると無条件に嬉しいものだ。

意気揚々と入館、魚道水槽へ向かうと……
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スゴイ!! 沢山いる!!
2015年から5回目だが、一番多いかも!? と思うほどの数だ。

その場にいた館長に、凄いですね!! 今年は大当たりじゃないですか!? と言うと、
「それがそうでもなくて、海でもあんまりよくないんですよね」と浮かない顔。
海での漁獲量と川への遡上数はリンクしていて、どちらかだけがいいということはないらしい。だから、オレの目の前で群れ泳ぐサケは単なる偶然だったようだ。

だけど、オレが来た日にそんな偶然が起こるのなら、ラッキー以外の何物でもない。
2016年、2017年と2年続けて空っぽの魚道水槽を眺めたオレへのボーナスみたいな話と受け止めよう(笑) これで借りは返せたかな?

翌日も変わらず、川も魚道水槽もサケでいっぱい。
シーズン初期は5年魚が多いそうで、そのためか体が大きな個体が多く、しかもイケメン率も高め。
やっぱり、見るにしたって、イケメンオスがいいものだ。カッコいいからね。
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今回訪問時は、これも偶然だったのだろうけど、研修や遠足が多かったようで、水槽前ではそんな学生たちに向けた副館長の解説が聞こえてきていたが、その中で、雌雄は脂ビレの大きさで見分けましょう、と説明されていた。
繁殖時期のサケの雄雌なんて、見間違わないだろう、と思っていたのだけど、目の前に次々とやってくるサケたちを見ていると、オスっぽい色をした大きなメスがいたり、その逆がいたりと、確かに見た目だけでは見間違うようなものもちらほら。
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脂ビレ、ちゃんと見なきゃダメかも、と改めて思わされた。

2011年に初めてサケの遡上を見て以降、オレのサケ・スキルは結構上がっているような気がしていたが、まだまだ発見も多くて、やっぱり面白れぇなぁ、と、魚種としてのサケの魅力により一層引きずりこまれるようだった。

ただ、気になったのは、例年は多少でもいるはずのカラフトマスの姿がほとんどいなかったこと。
2日めにようやくその姿を見掛けたが、ほんの数匹しかいない。
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オホーツク海側の河川にしか遡上しないカラフトマスは、オレにとっては超エキゾチックな存在であり、標津まで来る大きな理由ともなっている。
それがほとんどいないとなれば、オレ的には大問題なのだけど…… 今年はそれについても余裕があった。
その話はまた次のブログで。

オレが標津を離れた翌日、標津川にあれだけいたサケはほとんど姿を消してしまったらしい。
自然の生き物のことなので、条件やラッキーなども必要だが、標津に行った時のオレには、そのどちらもがあったらしい。
ホント、いい状態を楽しむことができた。

来年もまた、こんな好条件に恵まれると良いのだけれど……
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若狭たかはまエルどらんどの気になる魚 Vol.2 [淡水魚]

ひとつ前のブログにも書いたように、エルどらんどにいる魚たちは、自分や知人が飼っていたことのあるものや、熱帯魚店でよく見掛けていたりなど、とにかく馴染み深いものが多い。
そんな中には、昔はよく見掛けたが、最近ではあまり見掛けなくなった魚などもいて、久しぶりに見るその姿に懐かしい気分になったり。

上からしか見られない最初の池で魚たちを眺めていると、自分の真下辺りに、細長いナマズの姿が見えた。
何だ!? ゴスリニア!? いや、違う。何だあれ!?
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ちょうど天井の反射によって見えにくい上、通路の真下みたいな位置にいたから、手すりから身を乗り出すみたいにしながら一生懸命覗き込むと、部分的にだが、その姿が見える。
それでも全体像が分かるほどには見えなくて、悶々としていたところ、ふと、手すりのところにあった魚名板が目に入った。
ピラムターバ、とのこと。

ピラムターバ!! 懐かしい!!
飼ったことがないし、そもそも上からも見たことがないのですぐに分からなかったが、同属のピライーバやドラードキャットの陰に隠れて? 昔から今ひとつ人気薄のナマズだ。
ドラードキャットほど(壁に激突せず)飼いにくくなく、ピライーバみたいに巨大化もしない。今にして思えば、むしろそれらより“飼いやすい”種類だと思うのだけど……
今や輸入されてくることも滅多にない、激レアマイナー種になってしまった。
とは言え、個人的にも憧れていたことがないので、久々の遭遇も、例えて言うなら、昔、同じクラスだったけれど、仲が良くも悪くもない同級生に遭遇した、みたいな感覚だろうか。
せめて、横から見られれば、久しぶりに、いや、かつては気付かなかった魅力を再発見できたかも。
横から見えなかったことがもっとも残念だった1匹だ。

同じ池には、9年前は別の区画にいたアロワナたちが泳いでいた。
そこそこ大きいサイズから考えても、恐らく、9年前に見たのと同じ個体たちなのだろうと思う。
水面に投げ入れた餌を、チャイニーズ・ゴールデンバルブやレッドテールタイガーと争い、来場者を楽しませる役目を担っていた。
そんな中、白っぽく輝く個体の姿が。
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プラチナシルバー? プラチナっぽい色合いの個体。
だったら何? という話ではあるのだけど、何となく気になった1匹。
まぁ、これはこんな個体もいますよ、みたいな話。

プラチナと言えばもうひとつ、驚いたことにプラチナアリゲーターガーがいた。
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アリゲーターガーのいる区画は、かつて滝の水が落ちる滝つぼになっていた。
激しく水面を打つ水のお陰で、分かるのは中に魚がいることくらい。
それが今回、滝はなくなっていて、中を泳ぐアリゲーターガーがちゃんと見えるようになっていた。
池に近寄ると、ガーたちが“何かくれるの?”みたいな感じで見上げてくるのが可愛らしく、餌のひとつもあげたくなってくるが、そんなアリゲーターガーたちの中に2匹のプラチナが!!
規制直前には、結構安くなってはいたけれど、それでもこうしたところで展示する魚としてはかなり高価なものと思うのだけど、それが2匹!!
水族館ではまず見掛けない魚だけに、奮発ぶりと、この先もここで見られることができることに感謝したい。
個人的には、こうして他所で飼われているのを見掛ける度に、自分でも買っておかなかったことを後悔させられている(笑)

順路を進み、ピラルクーがいる池の反対側の小さな池を覗き込むと、そこにはフラミンゴシクリッドとオスカーの姿が。
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オスカーは同じようなサイズのものが沢山入っていたので、恐らくここで殖えたものなのだろう。
9年前の写真を見返してみると、オスカーの姿は確かにあった。
でも、タイガーとかレッドとかの、いわゆるブリードもの。
しかし、この山ほどいるオスカーたちの色柄、確証はないけど“ワイルド”のそれ。
エルどらんどで殖えたものなら、その時点でワイルドではないのだけど、ワイルドのペアから採れたもの、だろうか?
何が言いたいかというと、綺麗である、ということ。
ぐっちゃりと群れているので、それぞれの個体の美しさを堪能するとはいかないけれど、綺麗なオスカーがこれだけいて、それらが一斉に“何かくれー!!”と集まってくる様は、なかなかのもの、です!!

最後の1匹は、ピラルクー池にいたプラニケプス。
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驚くほど珍しい魚ではないはずだが、水族館で見掛ける機会は意外と多くない。
そんなプラニケプスの、なかなか綺麗な個体に遭遇したので、ここに登場させてみた。
ピラルクーの池は、横から見ることができる部分もあるのだが、このプラニときたら、アクリルから一番離れた位置から離れることがなく、横からその姿を見ることはできなかった。
ピラムターバと同様、コイツも横から見たかったなぁ……
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