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サンシャイン水族館の気になる魚 Vol.2 [海/淡水・魚全般]

水族館の貸し切り。

そんな妄想をしたことがあるという水族館好きもいるだろう。
宝くじが当たったら、とか、何人かでお金を出し合えば、とか、話のネタになることはあっても、所詮は与太話。実際に貸切ったという話を身近で聞いたことはなかったし、もちろんオレもそれが現実的なものとして考えたことは1度もなかった。

しかし驚いたことに、それを実際にやってしまった人がいた。
主催者はアルさん。https://ra-aquarium.com/(アルさんのブログ)
1月14日の話だ。その日とその翌日はTwitterのトレンド入りしていたりと、少なからず話題になっていた模様。(#サンシャイン水族館を貸し切ってみた)
開催の話を聞いて本当に驚いたが、やればできるものらしい。

お誘いをいただいたこともあり、そこに参加させてもらってきた。
当日、貸切られた水族館に来ていたのは、オレを含め、85人ほどだったと聞いた。
考えていたよりも少ないことにも驚いたが、水族館好きばかりで、それも写真を撮りたい人が多く集まるらしいと聞いていたので、館内は混雑して水槽を見ることはできないかも、と思っていた。館内の85人がどのくらいの混雑になるのか、想像できなかったからだ。

しかし、いざ蓋を開けてみると、館内は意外なくらい混雑しておらず、それぞれがそれぞれのペースで水槽を楽しむことができるような感じ。
サンシャイン水族館はいつも混雑しているから、それからすればものすごく空いてるレベル。こんなに空いてるサンシャインは経験がない。
いつもなら人垣で見られない水槽も、しっかり見ることができた。
そこで気付いたのが見られない水槽=見ない水槽になっていたこと。普段は見ない水槽には、それまで見たことがなかった魚の姿があり「こんなのいたんだ!!」と度々驚かされた。
よく行く施設で、馴染み深い水族館でもあるサンシャイン水族館だから、よく知ってると思っていたが、どうやらそれは“つもり”になっていただけらしい。

例えば、入館して最初のサンゴの水槽。
最初の水槽ということもあり、いつも多くの人で賑わっている水槽だ。
いつもならその人垣を避けるように、柱の後ろを通って行ったり、場合によってはまっすぐ2Fへ行ってしまうこともあって、横目でチラ見するくらいしかしてなかった。
この日は違う。久しぶりに水槽の前まで行って魚たちを眺めることに。
すぐに目に飛び込んできたのはアカネハナゴイの鮮やかさ。
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「こんな綺麗なアカネハナゴイがいたなんて知らなかった!!」と初っ端から驚くことに。

そこからラグーン水槽までの間にある水槽はいずれも小さく、人垣で覆われて見られないことが多いが、それらの水槽もちゃんと見ることができて、「こんなのいたんだ!!」という驚きが続いた。
まずい。よく知ってるつもりの水族館なのに、あんまり知らないじゃないか。ちょっとした焦りと、未知の個体との遭遇を楽しみながらオーバーハングした洞窟の水槽まで進む。
すると、そこにあった魚名板に“オーストラリアマツカサウオ”とあるのが目に入った。
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同じ水槽にいる“普通の”マツカサウオとは確かに違う。奥の物陰に隠れがちだったので、じっくり見られるタイミングだったのに、それでも満足に見られたとは言い難いが、普段は近づかない水槽にこんな見知らぬ魚がいて、その存在に気付けただけでもありがたいというもの。できればもう1度、しっかり見たいんだけど、難しそうだなぁ……

2Fの水槽も同様で、見る(≒見られる)水槽が決まっているため、そうした水槽にいる“チラ見では気付かない”魚たちのことは当然、知らない。
それでもアジアアロワナの水槽は比較的見ている水槽のつもりだったから、そこにいる魚のことは知っているはずだった。
なのに、である。貸し切りの時間の終了が迫るころ、ふと人が少なくなったこの水槽の前を通りがかると、それまで見たことがなかったスポッテッドナイフの姿を見つけた。
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奥の方に隠れていたのだろうか。人が少なかったから姿を現したのか、この水槽では初めて見る魚だ。
今はまだ小さな個体だが、成長に伴い、水槽内の和を乱しそうな心配? があるけれど、それはそれとして、この先の成長を楽しみたい1匹だ。

そしてその隣、グーラミィがいる水槽にも見知らぬ魚の姿を見つけた。
そもそもこの時、見知らぬ魚探しを始めたのは、普段は見られないこの水槽に、ハーフビークがいることに気が付いたことがきっかけだった。
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こんなのいたの!!

と言っても、そこまで特別な魚という訳ではない。水族館では見掛ける機会の少ない魚で、サンシャインでは初めて見たので驚いたのだ。
全部の水槽をしっかり見てる人なら、これまでも見ていたのだろうけど……

最後の1匹は初めて見た訳でも、いるのを知らなかった訳でもないのだけど、いつ見ても驚く1匹。
順路最後の日本の川の水槽にいるアユ。
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こんなデカくなるの!! と驚かずにはいられない大きさ。まさに尺アユ級の大きさだ。
アユだけに、いつまで見られるかは分からないけれど、1度は見ておくことをオススメしておきたい。
こんな巨大なアユ、そう頻繁に見られるものではないだろうから。
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アクアスの気になる魚 Vol.2 [海/淡水・魚全般]

入館するとすぐに出迎えてくれる順路最初の磯の水槽。アクアスでお気に入りの水槽だ。
目の前を行き交う魚たちを眺めていると、その中にたまん(ハマフエフキ)がいるのが目に入った。
「あっ、たまんがいる!!」なんて思いながら、その姿を目で追っていると、それを追うように小ぶりな個体が何匹か。
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小さいたまんだと思った個体たちは、ハマフエフキではなくフエフキダイだった。
水族館でフエフキダイ科の魚を見ると、反射的に“たまんがいる!!”と思ってしまう変なクセ? がある。
それが本当にハマフエフキの時もあるけれど、今回のように違う種類であることも少なくなくて、撮った写真を見ながら帰って調べてみると、同じ魚? と思うくらいに印象が違ってたりする。今回もこの画像を見ながら、ハマフエフキには見えないよなぁ、と。
どうやら、フエフキダイ科を見る目を養う努力をする必要があるようだ。ひとまず今年の目標かな!?

磯水槽から順路通りに水槽を見始めると、ごく最初の水槽にいたタカベも印象的な1匹だった。
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群れてる小魚、みたいなイメージのタカベだが、アクアスのものはそれがいる水槽も大きくないため、個体数は数匹。群れというほどではない。
サイズはそこそこの大きさがあったが、印象に残ったのはそんな大きさよりも、色の鮮やかさ。
まるでウメイロみたいだったのだ。
綺麗な魚ではあるけれど、同じような色合いのウメイロやウメイロモドキに比べると、そこまでの鮮やかさはない。でも、アクアスにいたものはそこに近い。
タカベの綺麗さを再認識、という訳でここに並べてみた。

さらに順路を進み、サンゴ礁の水槽へ。
そこにいたモンツキベラの行動がかなり印象的だった。
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観客の目線あたりに、ホンソメワケベラのクリーニングスポットがあったようで、いろいろな魚たちが入れ替わり立ち代わりやってきてはクリーニングをねだる。
しかし、ホンソメワケベラも個体数が少ないので、すべてのニーズには応えられていないようだった。
そんなところに、ホンソメワケベラよろしく、他の魚をツンツン。モンツキベラがクリーニングみたいな行動を見せていたのだ。
ホンソメワケベラほど丁寧ではないようだったし、スキル的にもそれほど上手そうには見えなかったが、クリーニングされてる個体はまんざらでもない様子で、おとなしく身を委ねていたように見えた。攻撃や体表を食ったり、みたいなことではなさそう。
たまたまその個体だけなのか、モンツキベラにそういう習性があるのかは分からないけれど、なかなか興味深い行動を見られたようで、動画で撮っておけばよかったと今頃になってちょっと反省。

11年前の記憶がほとんど残っていない世界の海の水槽ゾーン。
そこにいたテンツキチョウチョウウオも強く印象に残った1匹となった。
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エッ!! 何この魚!? 外国の魚? 初めて見たかも、みたいな感じだったから。
魚名板によると、上記の和名。つまり、日本にもいる種類ということ。
サンゴ礁魚類の2大巨頭と言ってもいいチョウチョウウオの仲間だが、どうした訳か興味が薄く、明確に知ってる種類が少ない。
外国産? と思ったくらいの独特な体型と体色を持った種類を知らなかったのだから、もう少しちゃんと勉強しても良さそうだ。これもまた今年の目標か。
広い水槽に2匹だけしかいなかったけれど、ちょっと珍しいものを見たような満足感を与えてくれた1匹だった。

最後の1匹は淡水魚。
淡水魚の展示は肺魚を除いて、前回訪問時からガラリと内容が変わっていた。変更された中でいるのが分かっていたフェニックスバルブは見るのを楽しみにしていた1匹だった。
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中国南部に生息するコイ科魚類だが、アクアスの魚名板では中国名の鳳仙子として紹介されている。
フェニックスバルブは観賞魚としての商品名みたいなものだが、“鳳”だからフェニックスなんだろうなぁ、と納得。
それはともかく、展示されている個体のデカいこと!!
観賞魚として流通する魚種ということもあり、個人的には比較的見掛ける機会もある魚ではあるのだけど、こんなデカいのは見たことがない。60㎝はあろうかというサイズに驚かされた。そんなのが3匹もいるものだから、水槽がちょっと狭く見えてしまうほど。
しかも、しっかり発色していて、展示された3匹が素晴らしい仕上がり具合で見とれてしまうくらいだ。

売られている小さい個体を見て、ウチでもお迎えしようか、みたいなことを考えたこともあったのだけど、素晴らしく綺麗になることはよく分かった反面、ここまで巨大化するとは知らず、そんな気持ちはすっかり失せたのはきっと良かったことだ。
そういう意味でも、いいもの見せてもらった。
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マリンピア日本海の気になる魚 Vol.4 [海/淡水・魚全般]

久しぶりに新潟のマリンピア日本海に行ってきた。
と言っても、実際に行ったのはうみがたりのオープンの時だったから、もう4カ月前のことだけれど……(汗)
前回行ったのは、マリンピアがリニューアルして間もない頃だったから、5年ぶり!!

新しく生まれ変わったライバル? を迎え撃つ水族館の“今”はどうなっているのだろうと足を運んでみるも、結果的には思った以上に楽しめてしまった。
オレの中では、良くも悪くも強い印象の水族館ではなかったのだけど、水槽内が見やすいことがとても好印象で、久しぶりだったのも手伝って? それまでの印象は大きく好転した。

という訳で、気になった魚を……

まず、エントランスから大水槽へと向かう通路の深海コーナー。
ここがよかった!! 
展示生物の珍しさで言えば、ここより珍しいものが揃うところもあるけれど、水槽の大きさ、暗さが絶妙で、見やすさと雰囲気で“ここいいじゃん!!”となった。
初めて見た訳ではないのだけど、比較的最近、他所の施設の同様の展示コーナーでガッカリさせられたことがあったせいか、余計に良く見えたような気がする。
そんな深海エリアにいたビクニンが最初の気になった1匹。
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大きな背びれをピラピラさせながらクルクル泳ぐ姿がおもちゃみたいで可愛らしかった。
見る機会が少ないせいか、この手の魚はあまりよく知らなかったりするのだけど、魚名板もなく、クサウオ科の魚であることは分かったけれど、何の種類だろう?
大水槽の給餌解説の時に、解説のスタッフ氏に聞いてみたら、わざわざ聞きに行ってくれて教えてもらうことができた。
そんなこともあって、印象に残った1匹となった。

マリンピア日本海の魚と言えば……
繁殖に成功したアカムツ(のどぐろ)を避けては語れない… のだけど、敢えて避けよう(笑)
気になるのは“祭り”状態の大量のアカムツの中に混じって暮らす、何匹かの別の魚。
中でも、ハツメはマリンピア日本海でしか見られない珍しい魚だ。
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いるのは知っていたけど、もちろん見たのは初めて。
比較的深いところに暮らす魚らしく、それが水族館であまり見掛けない理由のはずなのに、それが何匹かいたこと、そして想像していたよりも綺麗な魚であることに驚かされた。
水槽を埋め尽くさんばかりのアカムツの中で、それに次いで存在感を放っていたのがこのハツメ。
他にも何種類かの魚が混じっていて、それを探すのが楽しかった。

マリンピア日本海の魚と言えば…… 個人的にはカリブ海の大型魚が泳ぐ水槽だろうか。
ターポンやスヌークは年季を感じさせるようになってきていたが、まだまだ元気そうではあった。
個人的にマリンピアらしさをもっとも感じる水槽だけに、水槽の縁にカメラバッグを置いて、じっくり魚たちを眺めていると、カメラバッグのところにブルーエンゼルが近寄ってきた。
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これまた立派な個体!!
ブルーエンゼルというと、何となくクイーンエンゼルの陰に隠れがち、みたいな印象の魚だが、この水槽の個体ときたら、大きさといい、その綺麗さといい、全体的な仕上がり具合はブルーエンゼルのイメージを覆すような超絶美個体。
もちろん、こんな綺麗な個体を見るのは初めてだ。
そんな美個体が、カメラバッグを動かす度にくっついてくるのが可愛くて、すっかりお気に入りの1匹に。

マリンピア日本海の魚と言えば…… 大きなウケクチウグイがいるのもここならではの楽しみだ。
しかし、マリンピアのウグイといったら、河口の水槽にいるジュウサンウグイに注目したい。
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マルタと同種として扱われてきた魚だが、2014年に亜種として分けられた魚。
ちなみに、基亜種はこちら、ジュウサンウグイの方。
そういう意味では特別珍しい魚ではないのだけど、ジュウサンウグイの名前で展示しているのはもしかしたらマリンピアだけかも? ということでここに紹介。
とは言え、ウケクチの方がよっぽど特別感があるんだけどね(笑)

最後の1匹は、屋外の池にいた錦鯉、黄白。
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頭にも柄が入っていればもっと良かったのに……

新潟と言えば、錦鯉の発祥の地としても知られている。
現在は質、量ともにNo.1の座は他県に譲っているらしいのだけど、それでも5年前のリニューアル直後の時、屋外の池にいた錦鯉は結構いいのが泳いでいたことに流石!! と思わされたものだった。
しかし、その時から5年経った今回、かつて泳いでいたようなクオリティの高い個体はほとんどいなくなっており、水族館のよくある外池になってしまっていたのだけど、その中で、おおっ!! と目を引いたのがこの黄白。
新潟県で4年前に作出された新品種なのだとか。
サイズこそ小さめながら、流石に新潟の新品種、と言ったところか。
このまま綺麗に大きくなってくれるとよいのだけれど……

という訳で結論。

マリンピアとうみがたり、この2館は近くないので、地元の人からすれば、どちらに行くか迷う対象ではないのだろうけど、魚を見るのが目的ならマリンピアをオススメしたい!!
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志摩マリンランドの気になる魚 Vol.2 [海/淡水・魚全般]

先々週のブログでボアフィッシュに誘われ、9年ぶりに志摩マリンランドに行ってきた、という話をした。
まぁ、志摩マリンランドの気になる魚と言ったら、先週のブログに書いたボアフィッシュに尽きるのだけど、魚の水族館たる志摩マリンランドだけに、他にもいろいろと。
という訳で、9年ぶりの“志摩マリンランドの気になる魚”。
そういえば、“気になる魚”をブログに書くのも久しぶりなような……(汗)

最初の1匹は、アウロノカラ・トリカラー。
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かつてノコギリエイが泳いでいた水槽が、マラウィ湖のシクリッドが展示された水槽になっていた、という話は先週のブログに書いた通りなのだけど、そこにいた1匹。
特徴的な色合いが目を引くシクリッドなのだけど、実は改良品種でこの色の魚がマラウィ湖で泳いでいる訳ではない。
でも、こういう大きい水槽できちんと泳がせて飼うと、綺麗に育つんだなぁ、と。
しかしまぁ、一般の家庭ではこんな大きな水槽でこういう飼い方はできないので、あまり参考にはならなさそうだけど……

2匹目。
回遊水槽にいたフエダイ。
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サイズもかなり大きく、肌の質感や眼など、かなり年季が入っていそうな個体だったのだけど、体色は驚くほど鮮やかで、金色? オレンジ色? に輝き、それがとりわけ目を引きつける。
この水槽で長く暮らしているんだろうなぁ… と想像させてくれるのだけど、健康そうな色や動き。
餌の時間はきっと豹変するのだろうなぁ、なんて思っていたのだけど、志摩マリンランドならではの海女の餌付けショーの時間になっても、我関せずな感じ。
結局、餌に群がる瞬間はその日、一度も見られなかったのだけど、キミ、何食べてるの?


回遊水槽のフエダイ続きでゴマフエダイも印象に残った。
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フエダイ類、それも大型になる種類は比較的好きな部類の魚だ。
とは言え、どこにでもいるような印象のゴマフエダイは、特別な思い入れがある訳ではないのだけど、志摩マリンランドの回遊水槽にいたものは、とにかくデカい!!
まず、それだけで、うわっ!! スゲェ!! となるのだけど、しかもそんなのが沢山いるから、これまたスゲェ!! となる。

このゴマフエダイ、幼魚時代に汽水~淡水域に侵入することがあるため、時折、観賞魚として販売されていたりすることがある。
だから、これが自分の水槽を泳いでいるのを想像してみたりするんだけど、恐ろしげな顔つきに、ボリューム感のある巨体……
こんなのウチにいたら凄いだろうなぁ、と思う反面、これは飼えないよなぁ、と、回遊水槽のゴマフエダイたちの巨体は、強力に納得させてくれるのに十分でした(笑)


巨大フエダイでもう1種。センネンダイ。
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これもよく見る魚だけれど、回遊水槽にいたものは、これまたやはり、年季が入っていそうな体色&巨体。
これも比較的好きな魚ということもあって、いい位置に来てくれるとカメラのシャッターを切ってしまう。
狙った訳でもないのだけど、写真の枚数がそこそこあったので、ここに(笑)
まったく関係のない話なのだけど、センネンダイ、たいそう旨いらしい。


最後の1匹はフエダイではなく、フエフキダイ。
キツネフエフキ。
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キツネフエフキは大型のフエフキダイで、美ら海水族館の大水槽にも大きな個体がいるけれど、それ以外の施設ではあまり見掛けないような気がするのは、その中途半端な大きさのせい? それとも、意外と珍しいのかな? 見た目は特徴的なのに……

そんなキツネフエフキが、回遊水槽に何匹か泳いでいるなぁ、なんて思いながら見ていたのだけど、志摩マリンランドの公式Twitterによると、回遊水槽に1匹だけしかいないとか。
この個体を別の場所で見ていただけのようだ(汗)

見たいと思ってもすぐに見られないキツネフエフキ。
志摩まで行けば、1匹は見られます!!
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浅虫水族館の気になる魚 [海/淡水・魚全般]

例えば、サンゴ礁の生き物を見るなら、サンゴ礁がある地域の水族館がベストである!!

これはオレが常々思っていること。

逆に、寒い海に暮らす生き物を見るなら、やはりその地方の水族館に行くのがベストなのである!!

浅虫水族館の展示は、オレのそんな考えが間違っていないことを証明してくれているようだった。
というのももちろん、そこにいた地元の魚たちが素晴らしかったからだ。
先週のブログにも書いたけれど、オレが浅虫水族館に行ったのは1年半前の話。ここに載せた魚(個体)はいないかも知れないことをお断りしておく。
だが、種類や個体が違っても、青森周辺で獲れる魚を素晴らしいクオリティで見せてくれることだろうと思う。

浅虫水族館の魚と言えば、今はやはり、水族館で初めて繁殖に成功したオオカミウオが旬なのだろうと思う。
しかし残念ながら、その繁殖個体をオレはまだ見ていない。
だから、1年半前にオレを感動させてくれた魚たちを備忘録的に……

まずはやっぱり、先週のブログにも書いたスケトウダラ。
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ただひたすら、“こんなに綺麗でカッコいい魚だったんだ!!”と見惚れさせられた。
スケトウダラというと、フィレオフィッシュの材料かタラコの親として、馴染み深い存在だが、水族館で見掛ける機会は少なく、また、あまり飼いやすい魚ではないようで、期間限定の展示だったり、どこか弱々しい感じがしたりと、本来の魅力に気付きにくい。
しかし、浅虫水族館で泳いでいたスケトウダラは、体色や柄、顔つき等々、どれもしっかりしていて、ヒレも長くて、本当に綺麗だった。
お陰で、浅虫水族館の写真フォルダの中は、やけに沢山のスケトウダラが残っている(笑)


タラといえばもうひとつ、マダラもカッコよかった。
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こちらも食材として馴染み深い魚ながら、これまた見られる水族館はあまり多くない。しかも、いても小ぶりな個体だったりと、貪欲なプレデターであることが実感できるようなものにはなかなか巡り会えない。
しかし、浅虫水族館でオレが見たマダラはどれもデカイ!! しかもそんなのが沢山!!
これまた“マダラってカッコいいなぁ!!”と、強く思わされたのだった。まぁ、個人的に好みなタイプの魚だというのもあるのだけれど……


意外な魅力に気付き、強い印象が残ったのは、スケトウダラの並びの水槽にいたハタハタだ。
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秋田のイメージが強いハタハタだが、青森でも獲れるらしく、地元の魚として展示されていた。
ハタハタは獲れる地域が狭く、しかも飼うのも簡単ではないらしい。
関東の水族館でも見られることがあるものの、砂に潜っていたり、あまり印象の残らない魚、そんな感じ。何となく知ってる魚、その程度のイメージだった。
しかし、そんなハタハタが水槽にびっしり泳いでいて、それだけでも結構な驚きだが、それ以上に、金色に輝く体色と、ひらりひらりとたなびく大きな胸ビレがとても綺麗なことに驚かされた。
隣の水槽(スケトウダラ)に続いて、“こんな綺麗な魚だったの!?”と再び驚くことに。

現状、オレの知る限り、スケトウダラ、ハタハタに関しては、浅虫水族館がNo.1だと思う。


青森ならではの驚きの魚をもうひとつ。
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ウグイ。えっ、ウグイ? と思うかも知れない。
確かに見た目にはごく普通のウグイに過ぎない。しかしこのウグイ、世界でもっとも酸性度の高い水に住む魚なのだ。
恐山の宇曽利湖にいるウグイは、普通の魚なら絶対に住めない強酸性の水に適応しており、それが展示されているのだ。
ウグイはきわめてタフな魚だが、そんなところにまで適応できるとは、まったく凄い魚だ。
水族館で展示されている個体は、低pHの水で飼育している訳ではないそうだが、世界唯一の個体群であり、ある意味、水族館で見られる世界最強の魚だから、それが見られるというのも、浅虫水族館ならではの凄いことなのだろうと思う。


最後は個人的に驚いた1匹。
2Fの熱帯の淡水魚の水槽にいたニカラグアガー。
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ガーの中では、もっとも希少とされるトロピカルガーの1タイプで、94年に輸入された時の生き残りの1匹。
何でいるの!! と驚かされた1匹でもあった。
余談ながら、この個体の魚名板はキューバンガーとなっていて、少なくとも日本ではニカラグアガーはキューバンガー(マンファリ)よりずっと希少で珍しい魚なので、是非、改善を望みたいところ。
少々(かなり?)マニアックな個体かも知れないが、ちょっと注目してみて欲しい1匹だ。
水族館には、今後も大切に展示を続けて欲しいと思う。
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激レア生物探訪@須磨海浜水族園 [海/淡水・魚全般]

もうずいぶん前の話なのだけど、クロウミガメのことを南知多ビーチランドと沖縄美ら海水族館でしか見られない!! なんて書いたら、ブログを読んでくれた人から“須磨海浜水族園にもいます”と書き込みをもらったことがあった。
以降、いつかは見に行かなくちゃ、と思いながら月日は流れ…… 昨年、ニフレルのオープンで関西に行く機会ができたのをきっかけに“そうだ!! 須磨に行こう”となった。
コメントをもらってから約4年、最後に須磨海浜水族園に行ってから6年が経過していた。
とは言え、帰りの時間が決まった日帰り出張。水族園にいられる時間は最大2時間ほどと、ゆっくり見ていられる時間もなく、気になるものだけを確認するという、実に慌ただしい訪問。ほとんど何も見ずに終わった感があるし、オレが行った時に行われていたリニューアル工事も終了し、新しい展示ではワニも展示されているらしい。
次に行く時は、じっくり時間を取ってちゃんと見学してくるつもり。今度はそう遠くない内に、ね。

スマスイに行ったからには、クロウミガメをチェックせねば!!
というワケで本館屋上のウミガメプールへ。
いた!! それもかなり大きな個体だ。
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オレの知る限り、須磨を含めて国内4カ所でしか見られない激レアウミガメなのだけど、見た目はアオウミガメによく似ているせいか、特別なものを見ている感は薄い?
プールの正面に説明が書かれたパネルが珍しい種類であることを伝えているけれど、ウミガメプール自体が屋上の片隅でひっそり、といった感じなので、見落としてしまいそうだが、実は珍しいカメがいるのです!!

激レアウミガメはもう1匹、ヒメウミガメがいたことには驚かされた。
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クロウミガメと同じく、こちらも国内で4カ所でしか見られない激レア種。
ただ、そこにいることを知っていたクロウミガメとは違い、こちらはいるとは知らなかった種類である。
後述するサメを見ようと、大水槽に行った時、アクリル面に向かって泳ぎ続けるウミガメが目に入った。
パッと見、若いアカウミガメだと思って特に意識もしていなかったのだけど、ふと見ると、アカウミガメにしてはやけに寸詰まった感じ。
ん? と思ってよく見ると、ヒメウミガメだったというワケだ。
ええっ!! 何でこんなのがいるの!! と驚いていたら、そこにちゃんとパネルが出てた。
ちなみに、ヒメウミガメとクロウミガメの両方を見られる施設は、国内2カ所のみ。結構凄いことなのだ!!

ヒメウミガメを見つけて驚いたが、大水槽に張り付いていたのはクロトガリザメを見るため。このクロトガリザメも目的のひとつだった。
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これまた結構前の話なのだけど、スマスイのオフィシャルブログに大水槽にクロトガリザメがいるという話が出ていたのだ。
それを見たのは結構前だったので、ちゃんと生きているか心配だったのだけど、ちゃんと見ることができた。何せサメだからね。
メジロザメっていうのは、どの種類見ても同じような色、形をしていて、どれを見ても“見たことあるような、ないような…”みたいな印象なのだけど、クロトガリザメだと思ってみているせいか、確かにハナザメやクロヘリメジロとは違うなぁ!! なんて思ったり(笑)
ちなみに、このクロトガリザメ、日本周辺では特別珍しい種類でもないようなのだけど、水族館で展示されることは少なく、明確にクロトガリザメとして見たのはオレも2回目。現状だと、これが見られるのは須磨だけじゃないかと思う。

同じく、須磨だけでしか展示されていない魚が、アマゾン館にいるドラードキャット。
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1匹しかいないが、80~90㎝くらいある、かなり大きな個体だ。
このドラードキャット、観賞魚としては比較的コンスタントな輸入があるので、これまた驚くほど珍しい魚ではない。しかし、それを育てる、というか大きくするのが難しく、このサイズまで成長しているのは、恐らく日本でこの1匹だけではないかと思う。
水槽飼育していると、とにかく突進して吻先を潰してしまうので、綺麗なまま育てるのも不可能に近い。須磨の個体もその例に漏れず吻先は下に向いてしまっているが、それがこの程度で収まっていて、かつこのサイズまで成長したという点は驚き以外の何物でもない。
同じ水槽にいるピライーバやジャウーに目が行きがちだが、余所の水族館でも見られるそれらとは違い、ドラードキャットはここのこの1匹だけ。いろいろな意味できわめて価値ある1匹だと言っていい。

日本で1匹という意味では、世界のさかな館にいるショベルノーズ・スタージョンもそうかも知れない。
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アメリカ、ミシシッピ川に生息するScaphirhynchus属のチョウザメで、一般的なチョウザメと比べると小型で、体型もヒョロッと細長い。
他の種類のように泳ぎ回ることもなく、専ら水底をモソモソ這うように動く変わり種だ。
昔(25年くらい前)は、観賞魚として幼魚が沢山輸入されていたが、それ以後、ピッタリと輸入が途絶え、観賞魚店で見掛けることはなくなった。
須磨で展示されているものは、恐らくその時の生き残りではないか? と思っている。
もちろん、沢山輸入されていたので、どこかで生き残っている個体もいるかも知れないが、チョウザメはいろいろな意味で個人で飼いきるのが難しく、その可能性は低いんじゃないかなぁ、と。少なくともオレは、須磨のこの個体以外、見たという記憶はない。
そうすると、この個体が日本で見られる最後の1匹なのかも?
そうでなかったとしても、激レア魚であることは間違いない。

おたる水族館の気になる魚・Vol.3 [海/淡水・魚全般]

今回のおたる水族館は、トドのサケ喰いパフォーマンスが目的だったのは、ひとつ前のブログに書いた通り。
でも、目的以外も楽しくて、いつ行っても(と言っても年に1度の話だけれど…)何かしらの発見があって、というのが、お気に入りの水族館ならでは、なのだろうね。
おたる水族館に行くと、どうしてもアザラシやトドに夢中になってしまうのだけど、魚にだってちゃんと楽しませてもらってきた。

今回、とりわけ印象に残ったのはカレイの仲間。
北海道では多く捕れるのか、おたる水族館はカレイの仲間が充実している。
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ニシンの水槽にいたスナガレイ?

カレイというと、底砂にへばりついてジッとしている、みたいなイメージがあると思う。
しかしそれが水族館だと、実によく泳ぐ。
むしろ、底砂の上でジッとしていることの方が少ないくらいで、実はカレイは泳ぎ回りたい魚で、外敵の多い自然界では仕方なく砂に埋もれる生活をしているだけ… そんな風にさえ思えてしまう(笑)

おたる水族館でもやっぱり、よく泳いでいる。
よく見える位置をよく泳ぐから、当然、目が行くし、結果的によく見ることになる。
すると、ピョコッと飛び出した目や、おちょぼ口など、意外と可愛い顔をしていることに気付かされるのだ。
中にはこちらを見上げてくる? ような個体もいたりして、見れば見るほど可愛く思えてくる(笑)
家で飼おうという人はあまり多くないと思うけれど、ペットフィッシュとしても高い資質と言えるのではないだろうか?
おたる水族館は、種類が多いだけでなく、手作りの解説板などでそれぞれの種類の見分け方なども詳細に解説されているから、お気に入りの1匹を探してみることもできる。
カレイ・マニアの道を進もうという人にとって、入り口にピッタリな水族館と言っていいんじゃないかな!?


表情の豊かさで言えば、やはりコレ!! フサギンポ!!
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地元・北海道の魚だが、北海道以外の水族館でも見ることができる、別段珍しくない魚だ。
しかし、ほとんどは隠れていたり、アクリル面から離れた位置にいたりして、最大の魅力? である顔をしっかり見ることができないことも多い。
しかし、おたる水族館では、その顔をじっくりしっかり楽しめるような水槽サイズが選ばれている。
面白いのは、壁の擬岩に丸い小さな窓。そこを覗き込むとフサギンポと目が合うのだ。
カレイほど動き回らないものの、それを見ると、ついつい写真を撮りたくなってしまう。動き回らない分、写真は撮りやすいはずだ。


個人的におたる水族館でもっともお気に入りと言っていい水槽は、2Fのオホーツク・ベーリング海水槽。
寒い海の水槽だからか、水槽の周りもすごく寒くて、全身で北海道の海を実感できる。
先に書いたカレイの仲間の他に、サケ・マス類、カジカ類などが泳いでいるが、この水槽
で興味深いのがサケ・マス類だ。
この水槽は海水なので、同じ種類でも淡水で飼育されているものとはちょっと雰囲気が違っていて、見比べてみると面白い。
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北海道ならではのイトウやオショロコマもいて、淡水水槽のオショロコマが小さく可憐な感じなのに対し、こちらの水槽ではご覧の通り、大きく厳つい。
あの水槽でサケ・マス類というと、大きく立派なニジマスやサクラマスに目が行くが、オショロコマやアメマスも、それぞれ見知ったものとは違った一面を発見できたようで、ちょっぴり得した気分になれる。オレだけかも知れないけど…(笑)


今回、回遊水槽、というかおたる水族館では初めて見たスケソウダラの姿があった。
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タラコの親、はたまたフィレオフィッシュの素材として馴染み深い魚だが、あまり飼いやすくないのか、水族館で見掛ける機会は少ない。
いても顎の先とか、体のどこかに傷があったりと、なかなか完品はお目にかかれない。
しかし、おたる水族館にいたものは、どれも綺麗!!
水槽と観覧面の間に階段のあるもっとも見にくい位置の、それも水面付近に定位していたので、近くでじっくり見ることはできなかったものの、個体数も多く、これまた得した気分に。
余所の水族館で見たものよりも綺麗なのは、水槽の広さが効いているんだろうか?


最後の1匹は淡水魚。それも北海道とは縁もゆかりもないもの。
水族館の2Fから、イルカショースタジアムに向かう出口手前、レストランの出口の向いに、自販機なんかが置かれた休憩スペースがある。
そこにいくつか水槽が置かれていて、アジアやアフリカなどの熱帯淡水魚がいる。
そんな水槽のひとつに、タンガニイカ湖の魚が入ったものがあるんだけど、その中にいるトロフェウス・ドゥボイシィの綺麗さが印象的だった。
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奥まった所にあるため、これらを見ずに素通りしてしまう人も少なくないのだろうけど、水槽前の椅子に腰掛けつつ眺めてみると、意外な綺麗さに驚けるはず。
ちょっとした驚きに、ここでも得した気分になれる!? かも。

マリンピア日本海の気になる魚 Vol.3 [海/淡水・魚全般]

マリンピア日本海は、魚が見たくて水族館に行く人にとっては、悪くない水族館だ。
リニューアル効果で、水槽は外光による影響を抑えてあるなど、観覧面は暗く、水槽内は明るく、とても見やすくされている。
さらに、リニューアルから日が浅い今は、水槽内外もとても綺麗で、また、それに合わせたかのように、水槽の中の魚たちも綺麗なものが多く、綺麗に見えるようになったからそう見えるのかも知れないが、魚そのものを眺めるには旧水族館時代よりも楽しめるようになったんじゃないかな?

ひとつ前のブログにも書いたように、展示の内容自体は、旧水族館時代と大きくは変わっておらず、以前あったものは新しくなった水族館にもある。
個人的にマリンピア日本海では、ターポンの水槽印象が強かったのだけど、新水族館でも相変わらず? その水槽の前にいる時間が長かったような…(笑)
ただ、以前いた水槽から、同居していたレッドドラムやスヌークも一緒にホール脇の少し広い水槽へと移動。エンゼルやルックダウンなども追加され、カリブ海水槽となっていた。
ただし、水槽内ではターポンやレッドドラムなど大型魚のキャラが強く、追加された魚たちは申し訳程度、といった印象しかない。
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でも、ターポンは相変わらずのカッコよさ。
水族館で見掛ける機会の少ない魚だから、ターポン好きならマリンピア日本海は大きな満足感が得られるのではないだろうか?


ターポン同様、この水族館ならではの気になる魚と言ったらウケクチウグイだ。
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以前来た時は、その存在も知らず、何か変わったウグイがいるぞ… くらいの感覚だったのだけど、久しぶりに見て驚いたのは、何よりその大きさ。
確かに名前の由来ともなっている顔つきも特殊だが、60㎝以上ありそうなウグイとは思えない巨大さに「こんなデカかったっけ!?」と驚いた。
帰ってきて調べてみたら、ウグイの仲間では最大種で80㎝近くになるものもあるとか!!
その巨大さもさることながら、生息範囲の狭い珍しい魚でもあるから、マリンピア日本海に行ったら、是非、見てみて欲しい。
川の水槽も、以前より大幅に見やすくなっているし。


新潟の人に好まれるのか、サンゴ礁の水槽がいくつもあった反面、日本海を感じさせてくれる水槽が少ないような気がした、というのはひとつ前のブログに書いた通り。
だが、その数少ない日本海や深場の海を表現した水槽が魅力的だったのも事実で、じっくり見入ってしまった水槽もいくつか。
そんな水槽のひとつにいたのがアズマハナダイ。
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日本海ならではの魚ではないものの、その綺麗さに水槽前を通りがかる度に足を止め、カメラのシャッターを切る、を繰り返してた。
別段珍しい魚ではないものの、綺麗なのは間違いないし、それが大きめの水槽に沢山入っているというのはあまり見掛けない光景だ。
隠れがちでジッとしているイメージの強い魚だが、個体数が多いからか、よく見える位置にも泳いでおり、もともと泳ぎ回るタイプの魚ではないため、写真撮影を楽しませてもらった。
アズマハナダイを見に行くなら、マリンピア日本海、オススメです!!


アズマハナダイがいる水槽の並びは、日本海や深場など、暗めの水槽が並んでいる。
それらの中で、一番大きい(と言ってもそれほど大きくはないけれど)水槽には、オオクチイシナギやアカアマダイなど、深場のメジャー種? が多く入っている。
この水槽の魚たちときたら、よく泳ぎ回るので、よく見知った顔ぶれとはいい、見ていて楽しいのだ。
その中でも、ホウボウ&カナガシラはひと際目を引いた。
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普段は底でジッとしていることの多いこれらの魚たちも、本来の美しさを自慢するかのように、忙しそうに泳ぎ回っていたからだ。
翼のような胸ビレを広げると、ホウボウの方が綺麗なんだけど、体色の鮮やかさはカナガシラが上かな?
とは言え、どちらもいい位置では胸ビレを広げてくれないので、こんな写真が精一杯。
せっかく泳ぎ回ってくれているのにねぇ…


最後の1匹は、日本海ならではのイサゴビクニン。
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日本海の深海に生息する巨大なオタマジャクシ的な魚。
この形で60㎝は超えていそうなかなりのサイズで、一見不気味なんだけど、しばらく見ていると何となく可愛く見えてくる、不思議な魅力を持っている。
しかも、ほとんど動かないのにものすごい存在感があって、薄暗い水槽の中で、黒い魚だというのに、水槽前を通るほぼすべての観客を吸い寄せるように集めていく。
同じ水槽にはマダラ(真鱈)も入っているのに、そちらまで見る人は稀で、ほとんどはこのイザゴビクニンに釘付けになる。
その魅力を解説することはできないけれど、スターの素質、大いにあると思う。
比較的小さな水槽にいたけれど、もっとスポットを当てるべき存在だと思う。マリンピア日本海なのだから、ね。

見たことない人は、是非、見に行ってみて欲しい。好きか嫌いかは別にしても、間違いなく、強く印象に残るはずだから。

竹島水族館の気になる魚 [海/淡水・魚全般]

竹島水族館に行くのはずいぶんと久しぶり。
2011年は3回も行ったから、年パスでも、なんて思っていたんだけど、2012年が終わってみると行ったのはたったの1回きり。
それだけ長い間行ってないとなると、多くの水槽で展示が変更されていたり、ずっといる魚も大きくなっていたりと、かなりの変化があった。

オレの記憶にあった魚や水槽の多くは、展示替えなどで姿が見えなくなっていたものも少なくなかったけれど、久しぶりに見てその成長ぶりに驚かされたのがアルタムエンゼル。
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以前、アロワナやポリプテルスが入っていた大きな水槽に入っていたが、最初見た時は500円玉くらいの大きさだったような記憶があるが、今はもう手のひらサイズの立派な成魚。
個体数も多く、それが個体間の緊張感を高めるようで、バンドがはっきりくっきり際立っていて、とても見応えがあった。
個体のポテンシャルが高いので、ついつい欲が出てしまうのだけど、もし、この水槽に太陽光が降り注いでいたりしたら、もっと綺麗に見えたんだろうなぁ。
観賞魚として一般的なエンゼルフィッシュの1種だが、水族館で展示されることは少ない種類であり、いたとしても、このレベルに仕上がった個体はなかなかいないはず。
もちろん、もっと綺麗な個体もいるかも知れないが、現状、見に行くことのできる場所にいる、ハイレベル個体であることは間違いない。


館内を散策していると、奥の大水槽が、以前の大型魚から、三河湾の魚を展示する水槽へと変わっていた。
正面のアクリル面に沿うように、小さなコトヒキの群れが右へ左へ泳いでいるのが見えた。
そんな魚たちを横目で眺めながら、水槽の前を何度か通り過ぎた時、そのコトヒキがオレの知っているものとちょっと違っていることに気付いた。
あれ!? このコトヒキ、ちょっと模様が違う。よく見れば体型も違う。何だこれ?
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水槽上のプレートにはヒメコトヒキとあった。
オレの知ってるコトヒキではなかった。
ヒメコトヒキを見るのは初めて。沿岸域に普通にいる魚だから、きっと、これまでどこかの水族館で目にしていたんだろうと思う。
だから、見た記憶がない、というのが正しいんだろうけど、オレとしては知らない魚に遭遇しているワケで、何だか得した気分だ。


これまで見たことがあったのに、別の魚と見間違えたりして、見た記憶が残っていなさそうな魚、という点ではコケウツボもそれに当たりそうだ。
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竹島水族館のウツボ水槽はなかなか魅力的なんだけど、土管から突き出たウツボの中に、鼻筋の通った、綺麗な顔をした個体が何匹か。
このウツボ、随分綺麗な顔してるなぁ!! それがコケウツボだった。
色や柄は普通のウツボと同じようなのに、吻が長く、尖ったような顔つきをしている。
それでいて、トラウツボほど派手な顔をしておらず、ちょうどいいイケメン(笑)
個人的にウツボは好きなグループだが、好きな種類とそうでない種類の線引きは、顔で決まる。ウツボ以外に、スネークヘッド(雷魚)、モニター(オオトカゲ)なんかも同じ基準。
その基準で見た時に、オレの琴線に触れる顔をしていたのがコケウツボだったというワケ。

同じ水槽には何種類かウツボがいて、オレの好きなハワイウツボなんかも入っているんだけど、同じような色、柄をしているのに、よりオレ好みな顔をしたものを見つけた。
プレートで名前を探すより前に、水槽前に貼られた「ハワイウツボじゃないよ!!」と説明書きがされたプレートが目に入った。
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オキノシマウツボだそうだ。
ハワイウツボほど体つきにボリュームはなく、ほっそり小ぶりだが、顔はより美形(←オレ基準)

ウツボというと、一般的には凶悪なイメージがあるけれど、実際は逆。
こうして複数種、数多くの個体が同じ水槽で平和に暮らしているのだから、実はおとなしく平和な魚なのだ。
顔の綺麗さもあるけれど、そんな平和そうな様子を眺めていると、ついついウチでも飼いたくなってきてしまうよ(笑)
ちなみに、ウツボの仲間の多くは、丈夫で飼うのも簡単らしい。


新しくオープンした「まったりうむ」は、水槽や水のあるリラックススペースというコンセプトのようだ。
そのため、座れるベンチなどが数多く設置される反面、大きな水槽はなく、水槽の中の魚を紹介するプレートなども出されていない。
でも、だからといってその中身がおざなりになっているかといえばそうではなく、リラックスできる空間であるために、遠目で見た時の水槽(水槽内の水景)の美しさには心血が注がれているようだ。
それらの中でも、担当スタッフ氏が特に腐心しているのが、まったりうむのメイン水槽たるサンゴ水槽だ。
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サンゴといっても、その水槽で育成されているのは、観賞魚店でも見かけるソフトコーラルではなく、珊瑚礁を形作るハードコーラルである。
珊瑚礁に行けば沢山あるサンゴだが、それを水槽で育成しようとすると、光条件や水質、水温などあらゆる要素が障害となり、育成が難しいという。
竹島水族館で展示されているものは、順調な育成が見られる鳥羽水族館のサンゴ水槽で増えたものを分けてもらったものだそうだが、竹島水族館の水槽は鳥羽のそれと比べるとはるかに小さく、水槽自体は家庭にでも置ける小ぶりなもので難しいサンゴ飼育に挑戦している。
水槽が小さいと、簡単に水の交換ができる反面、傷みが早い。
サンゴに限らず、水量は多ければ多いほど、何かとラクになるものなのだ。
そのため、担当スタッフ氏は必死に水換えをしているとのこと。

しかし、そんな苦労は、サンゴの成長という結果に結びつく。
鳥羽水族館や沖縄美ら海水族館の見事なサンゴ水槽がそうだったように、竹島水族館のサンゴ水槽も、何年か先には驚くほど綺麗で立派な水槽になっているに違いない。
ウチから近い水族館ではないので、オレは年に数回程度しか行かないけれど、その度に大きな変化を見せてくれそうなのが楽しみだ。

ちなみに、オレが行った年末の時点で、まったりうむの完成度は60%ほどとのこと。
水槽はまだまだ増えるようなので、その点でもまだまだ注目だ。
サンゴ水槽の成長を楽しみに、また“まったり”しに行きたいと思う。

おたる水族館の気になる魚 [海/淡水・魚全般]

おたる水族館に行くと、アザラシやトドがあまりにも魅力的に見えるから、どうしても海獣公園で過ごす時間が長くなってしまうのだけど、魚たちだってそれらに見劣りがしないくらいに魅力的だ。
とりわけ、ネズミイルカのプールを過ぎた所から始まる北の海の魚たちは、どこで見るよりもこれまた魅力的に見える。
やはり、地元ならではの強み、と言ったところだろうか?
もし、おたる水族館が全館リニューアルでもすることになったら、美ら海水族館の黒潮大水槽ばりの北海道大水槽を作って欲しいくらい。とは言え、ジンベエザメやマンタみたいな北海道のイメージがない超大物がいない分、あそこまで巨大である必要はないと思うけど…
今回もジンベエザメがいないと分かるや否や、まっすぐ回遊水槽へと向かった。
そこを泳ぐ北海の大物たちに会えるのも、おたる水族館ならではの楽しみだからだ。

回遊水槽を群れ泳ぐカレイ軍団をひと通り眺めた後は、そこから順路を逆行するように、入り口へ向かいながら水槽を眺めていく。
入り口近くのイトウがいる水槽に、キラキラした小魚が群れているのが見えた。
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ワカサギだった。
泳いでいたのは5㎝ほどの小さなものだったが、生きたものを見掛ける機会が少ない魚だ。
イトウのための餌というワケではなく、北海道の淡水に棲む大型魚と小型魚をイメージして混成展示されているもの。
サイズ差が大きいので、イトウもワカサギを襲うことはしないらしい。

冷凍や鮮魚としてはよく見掛けるものは、大抵、黄色っぽい色をしているが、生きたものは、グレーがかった色合いで、見知ったものとはちょっと違う。

ウチで飼っている魚たち、特にガーが喜んで食べるため、ワカサギを買ってくることがしばしばあるのだけど、水槽を泳いでいたものは、ウチの魚たちが食べているのと同じくらいの大きさ。
そのせいか、眺めていると、いつもお世話になっています、みたいな気分になった(笑)


ワカサギと同じくメジャーな食材ながら、生きた姿をなかなか見掛けないものにマダラがある。
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あまり飼いやすい魚でないことがその理由なようだが、おたる水族館にはかなり大きな個体が飼われていて、そのカッコよさを前にすると、きっとタラのイメージが覆される。
薄暗い水槽の中に、頭の大きな魚の姿が浮かび上がるのが見えた。
何だあれは!! と急ぎ水槽に近づいてみると、それがマダラだった。
見るのは初めてではないし、昨年、同じ水槽で恐らく同じ個体を見ているはずなのに、そのカッコよさにあらためて驚かされた。
まるで、アマゾンのナマズとハタ類を足して2で割ったみたいな姿形は、完全にオレのストライクゾーン。ここにいるものは体も大きいので、弱々しさがなく、捕食者ならではの威圧感みたいなものを濃厚に漂わせていた。
もちろん無理な話なのだけど、ちょっと飼ってみたくなるようにさえ思ったほど。
薄暗い水槽の中をゆっくりと泳ぐ様も、何だか海底の主といった雰囲気で、きっと、海の中でもこんな風に泳ぎながら、獲物を探しているんだろうなぁ、と想像させてくれる。
こんなカッコいい姿を見せつけられると、冒頭の北海道大水槽で泳ぐ巨大なマダラ、なんていうのが見てみたくなってくるのだ。


カッコいいと言えば、マダラの水槽の2つ先にいるホッケも見逃せない。
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これまた食材としてお馴染みの魚だが、個人的には体型、色ともに綺麗な魚と認識している。加えて、食べても美味しいのだから、いい魚である(笑)
おたる水族館のホッケの水槽には、これまた北海道産のコンブが入っていて、日本で一番美味しそうに見える展示になっているのだそうだ。
美味しそうかどうかはともかく、ここのホッケはカッコいいのだ!!
ちょうど繁殖時期に当たるのか、体は白く輝き、これまた青い光で照らされた薄暗い水槽の中で、実にカッコよく見えるのだ。
だが、繁殖時期に当たるホッケたちは、テリトリー争いに忙しく、パキッとポーズを決めた瞬間を写真に収めようにも、すぐに他の個体を追い散らしに行ってしまい、なかなか写真が撮れないのが残念。
お前のウデの問題だって?
それも大いにあるんだけど、撮影にはちょっと辛いレベルの暗さなので、そのカッコいい瞬間を写真として切り取るのはなかなか難しいのだ。
次こそは!!


おたる水族館の魚と言ったら、場所柄、ニシンを取り上げるべきなのかも知れない。
ホッケ水槽の並びに、沢山のニシンが泳ぐ水槽もあるしね。
もちろん、ニシンの写真も撮っているんだけど、同じ水槽にいた魚が気になった。
それがメガネカスベ。
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昨年行った時のブログでは、おたる水族館のエイとして、入ってすぐのパノラマ大水槽にいるシノノメサカタザメなど南方のエイを紹介したけれど、おたる水族館のエイと言えば、どちらかと言えばこっちだよね!!
カスベの類は北海道に行かずとも、関東の水族館でも見られるんだけど、そこはやはり地元であるからして、見た目にデカイ。
もともとそれほど大きくならない種類なのか、大きいという印象はあまりないけれど、ここにいたものもかなり立派なサイズ。
そういえば、登別のマリンパークニクスにも大きいメガネカスベがいたっけ!?
実は、ここに登場させる1匹として、同じ水槽にいたトクビレと迷ったんだけど、カサゴ目の魚よりやっぱりエイが好き!! ってことでこちらをチョイス。
サイズだけでなく、綺麗な個体だったのもここに登場する理由。同じ水槽には元気に水槽内を闊歩するタラバガニがいて、それに目を奪われがちだけど、北の海のエイにも是非、注目してみて欲しい。


最後の1匹は2Fの水槽から。
2Fにも北海道産の魚が展示されているんだけど、1Fにあるような大きな水槽はないため、小さなものや、小ぶりなものが中心。
ある意味、北の海のスターであるナメダンゴやクリオネなんかがいるのもこのフロアだ。
そこで印象に残ったのがこのエゾクサウオ。
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ウシガエルのオタマジャクシの巨大版、みたいな感じの魚で、うへぇ、気持ち悪い、とついつい思ってしまう魚だ。
もちろん完全な魚類だし、原始的な部類でもないんだけど、魚というより両生類的な風貌は、インパクトは強烈。
決して好みのタイプではないものの、強い印象を残してくれる。
ナメダンゴなどと同じく、お腹に吸盤を持つ魚だが、丸くて短いそれらが可愛いと言われるのに対し、いかにもオタマジャクシ的な体型と質感は、それらとはかなり違っているけれど、見慣れてくるとこれも可愛く見えてくるのかも!?
名前にエゾが付くことからも分かるように、北海道周辺に生息している魚で、寿命も短いので、北海道以外の水族館ではあまり見掛けない珍しい魚と言える。
余談ながら、食材としては一般的ではないようで、その食味についてはほとんど情報がなかった。
まぁ、その見てくれは食欲をそそるとは言いにくいけどねぇ…
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