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四国水族館の目玉!? マダライルカ [鯨類]

四国水族館では現在、イルカショーは行われていない。
現在のコロナ禍がある程度落ち着いたと判断されるまで再開はないかも知れない。
イルカたちのトレーニングは続けられているようで、タイミングが良ければその模様を見られるかも知れないという程度。
1日も早く、これまで通りにイルカショーを楽しめるようになることを願いつつ……

オープン直前の四国水族館に行った時のこと。
オレと同じく取材に来ていた人たちが一斉に水族館内に流れ込んでいくのを見て、「先にイルカを見に行こう」と、入場ゲートから見える階段を上がり、上階にあるイルカプールへ。
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プール周辺に取材者はおらず、そこにいたのは何かの作業をしていた何名かのスタッフの人たちのみ。
そんなところへ、荷物を抱えてやってきたひとりのスタッフ氏と目が合った。

驚いたことに知ってる人だった。
イルカトレーナー業界では有名な、レジェンド系トレーナーのひとりであるその人とは、不思議なご縁があるようで、かつてそのトレーナー氏が勤めておられた施設で声を掛けていただいて以降、その水族館以外の場所で偶然遭遇する機会が何度かあり、できたばかりの四国水族館でも、そのまた何度めかの遭遇機会が訪れた。
退職されたとは聞いていたけれど、まさかここで会うとは!!

イルカトレーナーとして豊富な経験を持つ氏も、マダライルカを手掛けたのは初めてだったそうで、挨拶もそこそこに「いや~、ここまで来るの、ホント、大変でした」と話してくれた。
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臆病で神経質なマダライルカは、トレーニングを始められるようになるまでに数カ月の時間が必要だったそうで、ショーで一般的なバンドウイルカやカマイルカが野生由来の個体でも比較的すぐにトレーニングできるようになるのに比べると、そこに至るまでの大変さが桁違いなのだという。
今でこそ、四国水族館を含め、日本で4ヵ所の施設で見ることができるマダライルカだが、以前は生きて展示することすら難しいとされていたのだから、さらにそれをトレーニングしていくとなれば、イルカトレーニングなんてしたことがないオレでもその大変さは想像できる。

スタートラインに立つまでは大変でも、そこからの進み方は他種とも大きくは変わらないらしい。しかし、臆病で神経質な性質が災いし、何かに驚いたり、怖がらせてしまうようなことがあると、途端にトレーニングは後退。一気に振り出しまで戻ってしまうみたいなこともあったようだ。
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水族館ができるよりずっと前から準備が始まり、ある程度のトレーニングを経たイルカたちを水族館のプールへ。
しかし、それまでの環境から変わったことで、再びトレーニングレベルは後退。プールや周辺の環境に慣らしつつ、開業日に向けたトレーニングが続けられた。
お客で賑わうプール周辺を怖がらないようにするため、トレーナー以外の人にプール周辺を歩き回ってもらうこともあったそうだ。
その甲斐あってか、オレが行った日のマダライルカたちは、プール周辺の知らない人たちを気にするそぶりもなく、普段? 通り、遊び回っていた。
しかし、その後の長い休館である。途中、限定的な開館があったとは言え、静かな環境に慣れて、人がいっぱいいるの怖い!! となってしまっていないだろうかと心配になった。
まぁ、ショーが再開できるようになるまではもう少し時間が掛かりそうだし、ショーは行われていないとは言え、開業している現在はプールの周辺にイルカを見に来る人も多いはず。きっと、そのくらいのことに驚かないイルカたちに成長していることだろう。

プレイングタイムと銘打たれたショーは、3月半ばの時点では、イルカがどうやって技を身に付けていく(ショーが作られていく)のか、そのトレーニング方法をできる技を交えながら紹介するような内容だった。
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言わば、公開トレーニング。
時間を掛けて準備されてきただけあって、イルカたちはすでにいくつかの技を身に付け、それが披露された。
しかし、その時はまだ集中力が低く、トレーナーの前から離れて他のイルカと遊び始めてしまったり、特別怖がりだという子はトレーナーから離れた位置でポジションを取っていたり、まだまだトレーニングのさなかにあることが見て取れたし、ジャンプ系の技もまだ高さが低かったり、集団で飛ぶにしても、飛び出す位置がバラバラだったりと、芸術点? は高いとは言えなかった。
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しかし、オレが見たのは3ヵ月も前のこと。それ以降もトレーニングは続けられていたはずだから、イルカたちの技は、オレが見た時よりも確実に洗練されているはずだ。
ただ、先にも書いたように、現在、イルカのプレイングタイムは休止中だ。
どれだけできるようになったか、確かめることができないのが何とももどかしい。

イルカショーは、イルカの持つ潜在能力を分かりやすい形で見せるための“展示”である。
それを通して、イルカが持つ基本的な能力だけでなく、バンドウイルカやカマイルカ、オキゴンドウなどの動きの違いとか、得意不得意など、種類や個体による違いなどを知ることができた。
そこに四国水族館のマダライルカが加わったことで、知られざる可能性や能力を知る機会が増えたことになる。
これまですでに、その可愛さとか魅力は十分見知ってきたつもりだが、それまでとは違った魅力を発見できる機会が増えたことを歓迎したい。
あとは1日も早く、それを楽しめるようになる日が来ることを願うばかりだ。
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カズハゴンドウ@太地町立くじらの博物館 [鯨類]

2019年、水族館で見られたものの中でのベストと言えば、やはり葛西のアオザメだ。
生きた姿が見たいと、ずっと待ち望んでいた“夢の魚”だったから。
ヒメイトマキエイやゾウギンザメを見られたのも貴重な経験だった。これらはアオザメみたいな“待ち望んでいた”対象ではなかったけれど、その生きた姿を見ることができたのは、やはり強烈なラッキーだった。

魚は上記3種がベスト3だが、魚以外なら太地のカズハゴンドウ以外はあり得ない!!
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昨年の初め頃だっただろうか。
くじら博物館でカズハゴンドウを見たというTwitter投稿を目にしたのは。
公式アナウンスがなかったため、詳細な時期は不明だが、どうやら搬入されたのもその頃だった模様。
つまり、またまた“太地でしか見られない、見たことのない鯨類”が増えたということ。
太地くじらの博物館は個人的にも好きな施設のひとつだが、行きにくいんだよなぁ……

余談だが、カズハゴンドウは2017年に新たに漁獲対象種となり、同時に対象となったシワハイルカも同時期にくじら博物館に搬入されているらしい。これにより、くじら博物館では漁獲可能な9種すべてを所有。鯨類の展示種類数の多さは日本最多だ。
ただ、オレが行った昨年10月末の時点では、シワハイルカは展示に出ていなかった。

目的のカズハゴンドウはというと……
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ショープール脇のプールに1頭、マリナリウムに1頭。2頭が展示されていた。
それぞれ別種のイルカと混泳していたが、あまり大きな種類ではないようで、サイズ的には同居のスジイルカなどと大差ないサイズ感。
餌を持ったトレーナーには嬉しそうに? 近寄って行っていたので、慣れないという訳ではないようだが、同じプールに暮らす他のイルカがアクリル越しにお客に近寄ってきたりするのに比べると、どちらの個体も近寄ってきてくれることはなく、チラリとこちらの方を見るくらい。種としての性質なのか、個体の性格なのかは分からないけれど……
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それでもずっとその場にいたからか、何となく近寄ってきてくれたが、遊んでくれるというほどではなかった。

カズハゴンドウというと、ユメゴンドウと見間違うほど似ていると言われているが、確かによく似ていた。
幸運なことに、オレはどちらの種類も見ることができたけれど、大きさや黒い体もよく似ていて、正直、それがカズハゴンドウだと分かっていなければ、間違えてしまうかも知れない。
でも、両者の区別のポイントだという頭部の形状は、思っていたほど似てなくて、カズハゴンドウの方がずっと尖っているような印象。
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多分、見慣れればすぐに分かるようになると思うが、問題はそれぞれがウチから遠い水族館にしかいないこと。
沖縄海洋博公園にいるユメゴンドウは既に何度か見ているものの、太地にしかいないカズハゴンドウを見慣れるほど見るのは簡単ではない。

それにしても、カズハゴンドウといいユメゴンドウといい、珍しい種類の鯨類を水族館で簡単に見られることはラッキー以外の何物でもない!!
貴重な機会に感謝したいと思う。
カズハゴンドウを見たことで、オレが日本の水族館で見た鯨類は18種類になった。日本の水族館、凄い!!

動画


今回の太地、初めてだったのはカズハゴンドウだけではなかったようだ。

圧倒的に鯨類のイメージで、少しだけいる魚の印象はものすごく薄い太地くじらの博物館だけれど、今回珍しく、気になる魚が。
それがこのヒダウツボ。多分、見たのは初めてだと思う。
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チョコレート色の体色と、そこそこのサイズ感、しかもなかなかのイケメンと、目を引く要素が揃っており、イルカたちに集中していた中でも“おっ!? こんなウツボ、見たことないぞ”と、その姿が印象に残った。


今回の太地は、着いて早々、カメラにトラブルが出てしまい、絶望的な気分になっていたのだけど、そんな中でも良くないながら何とか記録を残すことができて、ひとまずホッとしている。

これはもう1度行けという暗示なのか!? 

また太地!? 遠いんだよなぁ……
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日本の水族館で会えるイルカ・鯨類 [鯨類]

「日本で飼育されてる鯨類は16種436頭」

10月5日に開催された中村元さんのイベント、超水族館ナイトで、ゲストで来られていた日本鯨類研究協議会(JACRE)代表幹事、石橋氏(海響館館長)によって公表されたもの。
その数字がいつのものか確認し忘れたので、個体の死亡や出産などによって、多少の差があるかも知れない。

でも実は、現在(2019年10月)、日本の水族館や相当施設で見られるイルカ、鯨類は17種類いる。
石橋館長の発表があった時にはネズミイルカを忘れていて、うんうん16種類ね、なんて思っていたんだけど、イベントから戻ってもう1度カウントしたら17種いた。

その内訳は、

・バンドウイルカ
・カマイルカ
・ミナミバンドウイルカ ※美ら海水族館だけ
・スジイルカ ※太地くじら博物館だけ
・マダライルカ
・ハセイルカ ※うみたまごの2頭のみ
・シワハイルカ ※美ら海水族館、太地くじら博物館だけ
・シャチ ※鴨川シーワールド、名古屋港水族館だけ
・オキゴンドウ
・コビレゴンドウ ※太地くじら博物館、マリンワールド海の中道だけ
・ハナゴンドウ
・ユメゴンドウ ※美ら海水族館の1頭のみ
・カズハゴンドウ ※太地くじら博物館だけ
・ネズミイルカ ※おたる水族館だけ
・スナメリ
・イロワケイルカ ※仙台うみの杜水族館、鳥羽水族館だけ
・シロイルカ

69種類がいるとされているハクジラ類の内、その1/4に相当する種類数を見ることができるのだから、これは凄いとしか言えないよね。
イルカウォッチングなど自然下で比較的簡単に見られる種類は限られてしまうし、それだっていつ行っても見られるとは限らない。
そういう意味でも、なかなか見られない珍しいイルカに簡単に会えるというのは、本当にありがたいことだと思う。

イルカ好きの人というと、種類よりも、個体に関心がある人が多い印象だが、いろいろな種類のイルカに会ってみたいオレみたいな人に向けて? 飼育種類数の多い順ランキングで締めたいと思う。

一番はやはり、太地くじらの博物館だ。
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全国最多、9種類(バンドウイルカ、カマイルカ、スジイルカ、マダライルカ、シワハイルカ、オキゴンドウ、コビレゴンドウ、ハナゴンドウ、カズハゴンドウ)の鯨類を見ることができる。

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鯨博物館で会える種類の内、スジイルカ、カズハゴンドウはここでしか見られない。他にもアルビノバンドウイルカとかリューシスティック(白化個体)のハナゴンドウとか、やはりここでしか会えない珍しい個体もいる。
そうした珍しい種類、個体だけでなく、各種個体数も多く、そういう意味でもイルカが目的なら国内最高の施設だと思っている。
少々(かなり)行きにくいのが難点だが、それを補って余りある満足感が得られる。

2番目に多くの種類が見られるのは、沖縄美ら海水族館で6種類(バンドウイルカ、ミナミバンドウイルカ、シワハイルカ、マダライルカ、オキゴンドウ、ユメゴンドウ)。
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ジンベエザメの泳ぐ大水槽の印象が強いかもだが、鯨類もスゴイのだ!!
中でもミナミバンドウとユメゴンドウはここだけ。先にも書いたように太地でシワハイルカに会えなかったので、現在(19年10月)見られるのは美ら海だけだ。
ミナミバンドウイルカはイルカウォッチングなどで遭遇機会の多い種類だが、飼育下では唯一ここだけ。ユメゴンドウは野生でもなかなか見られないらしい大変珍しい種類だ。

3位以降は4種類を見られる施設。4種類見られる施設は鴨川シーワールド、八景島シーパラダイス、南知多ビーチランド、名古屋港水族館、アドベンチャーワールド、うみたまご、マリンワールド海の中道の7施設。
個人的には鴨川シーワールドとうみたまごを3位としたい。
は鴨川シーワールドの4種類(シャチ、バンドウイルカ、カマイルカ、シロイルカ)。
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海獣と言えば鴨川!! のイメージ通り? 現在のラインナップはメジャー路線な印象だが、かつてはマイナー種の飼育を手掛けていたり、最近ではシロイルカの繁殖にも成功した。
鴨川でしか見られない種類はいないものの、日本でシャチといえば鴨川、というイメージも強く、それを目当てに出掛けるという人も多いのではないだろうか。

同率3位のうみたまご。
その理由は、そこでしか見られないハセイルカがいるから。
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ハセイルカはかつて鴨川にもいたことがあったが、うみたまごにいる個体(はるか)はとにかく可愛い!! 現在飼育下にあるハセイルカはうみたまごの2頭だけなので、とても珍しいのだけど、そんなことがどうでもよくなるくらいはるかは可愛い。
同じく可愛い系のマダライルカも同じプールにいるが、はるかの前ではその可愛さも霞んで見える気がするくらいだ。

八景島は昨年までは6種類の鯨類がいたので、それらが健在なら種類数2位タイだった訳だが、残念ながら現在はメジャーな4種(バンドウイルカ、カマイルカ、オキゴンドウ、シロイルカ)のみ。
4種類に会える施設では、バンドウイルカ/カマイルカ/シロイルカ/オキゴンドウ率が高いが、海の中道には現在日本で2ヵ所でしか会えないコビレゴンドウやスナメリが珍しいところ。また、名古屋港水族館のラインナップは鴨川シーワールドとほぼ被っているが、巨大なプールを水中から見られるのは名古屋港ならではだ。

以降、3種類を飼育する施設へと続くのだけど、キリがないので4種飼育施設まで。

イルカ、鯨類の飼育には賛否、というか否定が優勢となりつつある昨今。
個人的には、こうした鯨類に会えること、会えたことに幸せを感じているし、ありがたいと思っているけれど、それでも、飼育下のイルカがこんなに沢山必要だとは思っていないし、それが今後も増え続けることには否定的な考えを持っていたりもする。

この先、イルカ、鯨類の飼育はどんどん困難になっていくことは間違いない。
今いる個体がいなくなったら、もう見られなくなる、なんて種類もいるし、それが近づきつつある種類もいる。
もし、会いたい種類、個体がいるのなら、1日も早く会いに行くことをお勧めしておきたい。
今を逃すと、この先はない可能性もあるから……
タグ:水族館
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凄いぜ!! 沖縄美ら海水族館 イルカ番外編 [鯨類]

かつて、その珍しさから“夢”と命名されたユメゴンドウ。
日本の水族館に生きて搬入された例はあるものの、継続して飼育、展示を行った施設はこれまでなく、詳しい生態もあまり知られていないイルカだ。

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しかし、そんな文字通りの“夢のイルカ”を見られるかも知れないチャンスが訪れた。
2014年9月にマリンワールド海の中道に搬入された個体が、その後も元気に飼育されているという話を聞いたからだ。
そんな話を耳にしたのは2015年の末頃だったと思うのだけど、衰弱して港湾に迷入したものと発表されていたので、まさか健在とは思わず、まったくノーマークだったのだ。
早速、マリンワールドに連絡して、公開の予定を聞いてみると……
「公開の予定はありません」と、つれない返事。
その後、ご存じのように、マリンワールドはリニューアルしたが、そのオープン時、もしかしたら、と淡い期待をしてみたのだけど、新生マリンワールドのイルカプールにユメゴンドウの姿はなく、プール周辺にいたスタッフの人に聞いてみると、やっぱり「公開の予定はない」とのこと。
元気にしてるようだし、気長に待つしかないか……
いつの日か見られることを期待しながら、福岡を後にした。

それから2ヶ月くらい経ったある日のこと。
沖縄からユメゴンドウ搬入のニュースがもたらされた。しかも、行けば見られる場所にいるとのこと。
その半月ほど後に、沖縄行きを予定していたオレにとって、突如降り注いできたラッキー。
沖縄行き最大の目的となったことは言うまでもない!!

早速、ユメゴンドウがいるというプールに行ってみると……
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いた!! これがユメゴンドウか!! 夢が叶った瞬間だ。
これまで、水族館搬入時に撮影された写真、ストランディング個体の写真、海で撮影された生体写真と、全身骨格標本は見たことがあった。
それらから、小ぶりなオキゴンドウみたいなものを想像していたのだけど、それよりも全然小さく、より頭が丸い印象。この個体の特徴かも知れないけれど、意外と目もぱっちり。また、下向きに長く伸びた胸ビレは、オキゴンドウのそれとはまるで違った形をしていた。
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福岡時代から「ムーちゃん」と呼ばれているそのユメゴンドウは、アクリル越しに近寄ってきてはくれるものの、そのぱっちりした目で見ているだけで、特に反応はない。
息をしに行っても、また戻ってきてくれるので、興味は持ってくれてるようなのだけど、じっと見てるだけ。この個体の性格的なものなのかも知れないけれど、物静かな感じ。
物の本には“イルカを襲って喰う”みたいなことが書かれているけれど、本当にそんなことをするの? みたいに思ってしまうほど、のんびりした印象。歯もそれほど鋭くなさそうだし……
プールに浮かんだオモチャで遊ぶ様子は、ごくごく普通のイルカのよう。
普段の接しているトレーナー氏によれば、つかみ所がない、とのことだが、そんな評価がしっくりくる。
この1個体だけでその種類が理解できるとは思わないけれど、その名前の印象なのか、やっぱりいろいろ不思議な感じだ。

ショーに参加したりはしていないけれど、水族館のイルカとして基本的なトレーニングはされていて、体温測定なども普通にできるそうだ。
そういう意味では、衰弱していた迷入個体を元気に復活させ、飼育する上で必要なトレーニング等を行い、これまでしっかり飼育を続けてきたマリンワールド海の中道が凄い!!
これだけ長期間、ユメゴンドウが飼育された例は今回が初めてなのだからね。

でも、せっかくのユメゴンドウも、福岡ではずっと、一般の観客が見えないプールにいたので、沖縄に来てくれたことによって見られるようになった訳で、マリンワールド海の中道にはもちろんながら、美ら海水族館(沖縄海洋博公園)の両方に感謝しなくちゃいけなさそうだ(笑)
ユメゴンドウが加わったことによって、美ら海水族館(海洋博公園)では、そこでしか見られない珍しいイルカが、3種類となった。
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凄いぜ!! 沖縄美ら海水族館・イルカ編 [鯨類]

今回、海洋博公園で絶対見たかったもの。
そのひとつが、5月23日に出産したオキゴンドウ、モモとその仔。
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オキゴンドウの飼育下繁殖例ってものすごく少なくて、それ自体がかなり凄いことなのだ。
繁殖例だけで言えば、連日ニュースになってるパンダよりも、はるかに少ない。
個人的には、異常なくらいに注目を集めてる上野のパンダよりも注目に値する、というか、注目して欲しいニュースだったりする。

オレのイメージだけど、オキゴンドウって、ショーでは花形の活躍をしているのに、それ以外の時間にお客のところに寄ってきてと遊んでくれる、みたいなことがほとんどない。
だけど、モモは寄ってきてくれることがあるほぼ唯一のオキゴンドウ。アクリル越しに遊んでもらったことも何度か。
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手に持った折りたたみ傘の動きに合わせて、口を開けたり閉じたり…… そんなモモが母親になったなんて…… 年に数回程度しか会わないイルカだけど、感慨深いものがあった。

実は1月に行った時、まだショーには出ていたけれど、すでにお腹が結構大きくなっていて、しかも、出産のためのプールは、その時はまだ改修中。その後、移動が控えていたことなどを思うと、遠く東京から密かに心配してた。
そして5月23日。無事に出産したとの知らせに、安堵したと同時に、早くモモとその仔に会いたいなぁ、と思っていた。
だから、今回の沖縄行きの大きな目的のひとつは、これだった。

いつもなら、まず水族館に入館して、その後にイルカプールに行くのがオレの通常の回り方なのだけど、今回はまっすぐイルカプールへ直行。

育児中なので、プールの前には柵が立てられ、近づける距離も制限されていた。
また、改修されて綺麗になったはずのプールは、コケ落としなどの人が入って行う作業を中止しているため、壁面や底面にコケが生え、黒いオキゴンドウはその中に同化して見えにくくなっていたが、そこは鯨類。待っていれば息を吸いに上がってくる。
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いた!! けど、結構大きいぞ……
並んで泳ぐ母親、モモと比べると、体つきがまだ弱々しい感じがするものの、でも、正直、“可愛い~!!” とは素直に思えなかった。意外な大きさがそういう感情を邪魔するみたいな感じ?

モモは常に仔の側にピッタリ沿って泳ぎ、もちろん、仔のポジションはプールの内側。
あの折りたたみ傘で喜んでたモモが、お母さんしてるよ…… やはり感慨深い(笑)
実際、モモのお母さんぶりは、普段接しているスタッフ氏たちも感心するほどの“いいお母さん”ぶりなのだとか。

先にも書いたように、モモ仔は基本的に母親に沿って泳いでいるのだけれど、モモが餌を食べている時など、1頭だけで泳いだりすることも増えてきているらしい。
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1頭だけで遊び回ったりするようになるのも、もう少し。そうなる頃には、きっと可愛さ全開なんだろうなぁ。ただし、大きさは170㎝くらいになってそうだけど……(笑)
その成長ぶりも、今後のオレの沖縄行きをより楽しいものにしてくれそうで、今から楽しみで仕方がない。

海洋博公園のイルカプールと言えば、こんなイルカがいた。
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何だか分かる?

個人的には、ずっと見てみたいと思っていた、まさに夢のイルカ。
そんな思いがようやく叶った。
これによって、海洋博公園でしか見られないイルカが3種類に!!
正式発表はされていないけれど、行けば誰でも見られる場所にいる。

という訳で、この続きは反響次第で、ということで……
興味がある人が多いようなら、続けたいと思います!!
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魔力級の可愛さ ハセイルカのハルカ@うみたまご あそびーち [鯨類]

現在、日本の水族館でマダライルカを展示しているのは3カ所。
小型で可愛らしいイルカだが、飼育が難しいそうで、水族館のイルカとしてはメジャーとは言えない。
でも、すごく可愛くて、個人的には好きな種類。
いるだけでもスゴイ!! 級のマダライルカが、手の届く所にいる…… それだけでもオレにとっては大分まで足を運ぶに十分な理由だ。
ということで、うみたまごのあそびーちに行った、というのは以前のブログに書いた通り。
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目的のマダライルカは3頭いて、元気よく遊び回っている様子を眺めているだけでも楽しい。
プール脇で眺めていると、時々、こちらの顔を見に来てくれたり、タイミングが合えば触ることもできたり、それはスペシャルな体験ができるのだけど、そんなマダライルカが霞んで見えるくらいに、オレの心がガッシリ掴まれてしまったのはハセイルカだった。
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うみたまごのハセイルカ、ハルカに合うのは初めてではなかったのだけど、それがまぁ可愛いこと!!
何とも語彙力に欠ける感想だが、ハルカを見てると残念ながら“可愛い”以外の言葉が出てこないので困る。そう言えば、以前に行った時にも、水から顔を上げてこちらを見上げる顔の可愛さにヤラれたような記憶が蘇ってきた。

イルカも1頭1頭顔つきは違っているものだが、ハルカを見ていると、イルカにも美人がいるんだ、ということを実感させられる。
もともとハセイルカは吻がシュッと長くてフォルムが美しく、そこに流れるような体側の模様が“綺麗なイルカだなぁ!!”と思わせてくれるのだけど、ハルカの場合は目がぱっちり大きくて、何と二重!! 
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人好きな個体だそうで、プールに近寄るとこちらの方を見に来てくれたり、顔を出して見上げてきてくれたりする。
例のぱっちり大きな目で、だ。
そりゃ、ヤラれるってものでしょう!!

でも、その人好きがよからぬ事態に結びつくかも、ということで、今はお客が入れないプールで暮らしている。
何でも、人に寄ってきては手足をガジガジ噛むのが好きだそうで、トレーナー氏が近寄っていくと、その長靴をガジガジし始める。
甘噛みとはいえ、事故が起きては困るので、人が入れないプールに移動となったそうだ。
でも、2016年の夏まではお客が入れるプールにいたそうで、それを聞いて、もっと早く行っておけば良かった~ ちょっと後悔。
オレの手足でよければ、好きなだけガジガジさせてあげたのに……

ハルカを眺めながら、自分の中に“おかしな感情”が芽生えつつあることに気が付いた。
このまま抱えて持って帰りたい……
バンドウイルカに比べると、ずっと小ぶりなサイズということもあって、つい、そんなことができそうな気分になってくるのだ。

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そんなアホな欲望と闘っていたオレを、ハルカは例のぱっちり目で見上げるのだった……
こんなの書いてたら、また大分行きたくなってきた。
日帰りで行けることだしね(汗)

要注意!? 新屋島水族館のイルカ [鯨類]

水族館のイルカは可愛い!!
そう思っている人は多いと思うし、オレだってそうだ。
しかし、先日、屋島水族館に行って、必ずしもそうではないということを思い知らされた。

新屋島水族館には4頭のイルカ(バンドウイルカ)が飼育されている。
その内の2頭はショーに登場していて、残りの2頭は水族館の裏手。アザラシプールから裏へと続く通路を60m進んだところにあるプールにいる。そこでは、アクリル製の透明ボートに乗って、足下を泳ぐイルカたちを眺めたり、間近で披露される技を見たりできるらしい。
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生憎、オレが行った日は休止日だったらしく、乗船体験の受付はしていなかったのだけど、プールのイルカたちを見ることはできた。
そこで、そんなイルカたちを見ようと、プールへと近づいていくと、イルカたちもすぐに寄ってきた。
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顔を上げつつ近寄ってくるイルカに気をよくしていたら、顔をめがけて勢いよく飛び出してきた。
飛び出るくらいの勢いで寄ってくるイルカは余所にもいるが、どうも様子が違う。勢いが強すぎるのだ。
何だよ!! と思いながらもその場にいたら、今度は大きく口を開けて飛び出してきた。ちょっとした殺気すらも感じさせるような勢いだ。
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そこで気付いた。コイツ、やる気だ(攻撃の意志がある)って。
その勢いにたじろぎながら、少し後ずさると、今度はそれを追いかけてくるかのように、大きく口を開けて、プールの縁から乗り出すように飛び出てきた。
噛んでやろうという明確な意志が感じられた。
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プールの縁には、「噛みます」と注意書きが一定間隔で並んでいた。
そんな注意書きはよく見掛けるものの、水族館でイルカに噛まれた人の話は、トレーナー以外では聞いたことがないから、少々甘く見ていた。
もちろん、噛まれてはいないけれど、驚いたのは間違いない。写真がブレブレなのも、ビビっていたからだ。

プールからちょっと距離を取って、あらためて観察していると、プールの中央でスパイホップよろしく顔を上げてこちらの様子をうかがっている。
伸び上がっても噛めない距離だと悟った2頭は、作戦を変更したらしい。
オレの前あたりにスーッと近付いてきたかと思うと、吻先を思い切り振り上げて、水を掛けてきた。もちろん、不意の攻撃である。かなり濡らされてしまった。その後も同様の水掛け攻撃を何度か受けた。

こんなに悪意? あるイルカは初めてだったので、却って興味を引かれた。
その後も水がかからなさそうな位置で観察を続けようと、プールの端に掛かるトレーナー用の階段付近で眺めていたら、今度はその付近でジャンプ。それも顎を水面に打ち付けるようにして、水が多く飛ぶような着水姿勢を取る。明らかに水を掛けようとする行動だ。
そんな風に、オレが立つ位置を変える度、こちらの位置を確認し、2頭でキューキューと盛んに鳴き交わし、何やら打ち合わせをしている様子。そして何らかの方法で水を掛けようとしてくる。

本当は飛んでくる水も無視し続けたら、どういう行動を見せてくれるのかにも興味があったのだけど、こちらはカメラを携えた身であり、海水を被る訳にもいかず、飛んでくる水を避けたり、逃げたりしていたのだけど、そんな様子を見ているのが楽しかったのだろうか。はたまた、見知らぬオレを排除するための行動なのだろうか。理由は分からないけれど、見る人からすると、ありがたくない遊び(行動)を開発してしまったようだ。

しかし、あれだけ攻撃的な個体だと、トレーナーがいたとしても、アクリルボートに乗ったお客はびしょ濡れにされてしまうのではないだろうか? 少々心配になってしまった。

それはともかく、新屋島水族館の裏手のプールにいる2頭には要注意だ。
オレが行った日、たまたま機嫌が悪かっただけかも知れないし、単にオレのことが嫌いなだけかも知れない。でも、誰に対しても同じような反応をする可能性もある訳で、とりあえず、プールの縁には絶対に手を掛けないことと、イルカを見るにしてもプールからは少し離れていた方がいいと思う。
水を掛けられるだけなら大したことではないけれど、万が一、噛まれてしまったら、痛い思いをしなくちゃならないからね。

白いハナゴンドウ@太地町立くじらの博物館 [鯨類]

紀伊半島のほぼ先端みたいな、大変行きにくい場所にある太地町立くじら博物館。
行ったことがある人ならご存じかと思うが、日本でもっとも行くのが困難な水族館のひとつと言っていいだろう。
鉄道、クルマ、飛行機… どの交通手段を用いても、時間が(費用も)掛かってしまう。
そんな場所に、2年の間に4回も足を運ぶことになろうとは、我ながら驚きだ。
こんな書き出しで始まっているくらいだから、もうお分かりだと思うのだけど、半年ぶり、4回目の太地に行ってきた。
太地には狂信的な人たちが嫌がらせのためだけに海外からやって来たりもしているけれど、よくもまぁ、あんな遠くて行きにくい場所まで来るよなぁ、と変な感心をしてしまうよね。

今回の目的は、昨年11月に搬入された白いハナゴンドウだ。
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半年前にオレが行った直後くらいというタイミングの悪さにガックリきたが、同時に、“あぁ、また太地まで行かなくちゃいけないのか…”みたいな嘆き? も。
お気に入りの水族館のひとつではあるけれど、やはりあの行きにくさは辛いのだ。
公開されたら行こう!! とは決めていた反面、ずっと先なら… と気持ちのどこかで思っていたりもしたのだけど、そんなオレの複雑な思い? とは裏腹に3月14日に公開開始。
行かなきゃ!! いつ? どうやって? スケジュールや乗り換え案内などを交互に眺めつつ悶々とした日々。
そんな時間が続くのにも嫌気が差し、仕事終わりで新幹線に飛び乗り、名古屋からレンタカーで太地へ。
名古屋からならまだ近いとは言え、それでも250㎞、3時間半の道程。
今回は季節外れの寒波と雨という強敵も加わり、少々気の重い遠征となったものの、行ってしまえば、そこにいるイルカたちによってハッピーな気分にさせてもらえる。
今回もそうだった。
その日最初の入館者ということもあり、歓迎してくれてるみたいにイルカたちが寄ってきてくれるので、ついつい目的を忘れそうになってしまうのだけど、気を引き締めて? 目的のハナゴンドウが暮らす生け簀にまっすぐ向かう。
雨によって、生け簀までの浮き桟橋が閉鎖されてしまうことを心配していたが、幸いにも朝一は雨も上がっていて、無事、目的を果たすことができた。

太地くじら博物館の白いイルカというと、アルビノのバンドウイルカが有名だが、今回のハナゴンドウはアルビノではないので、眼は黒い。
でも、2頭いる内の1頭は全身真っ白。ハナゴンドウには時折、白っぽい個体もいたりするけれど、そういうのとはまるで別物。見知ったハナゴンドウとは印象が違って見えたくらい。
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同じ白でもアルビノとはその成り立ちが異なる白変個体で、リューシスティックというタイプ。眼が黒いことからも分かるように、色素を持っていない訳ではないので、何かのきっかけで通常色に戻ってしまう可能性もあったりする。

もう1頭の個体は、色素を持っていることがより分かりやすくて、一部に黒い模様がある。でも、全身の85%くらいは白い。
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こんな色のまま品種固定されれば、パイボールドなんて呼ばれそうな体色だ。

いずれもオスで、真っ白リューシは約2.6m、パイボールドが約2.4m。
現在、様々なトレーニングを受けているそうだが、トレーナーから餌をもらい、ヒレを差し出すくらいの技はもうできるようだ。
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ただ、生け簀から出入りするゲートをくぐることができないのと、お客から餌をもらったり、その他の個体みたいに近寄っていったりはまだできないらしい。
それでも、何となく気にはなるようで、特にリューシスティックの方は好奇心が強いそうで、こちらの方に近寄ってきたり、見上げてきたりすることも多かった。
一方、おっとりマイペースだというパイボールドの方も、思いの外、こちらを見上げるような行動が多く、顔を見せてくれることもしばしばあった。
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しばらくすれば、他のイルカたちと同様、お客に餌をねだりに来るようになるかも知れない。まぁ、今の時点でも十分すぎるくらいに近くで見られるけれど。

当のイルカたちからすれば、まったく勝手な話だけれど、鯨類っていうのは白いだけでどうしてこんなに神秘的に見えるのだろう? ある程度は予想していたつもりだったけれど、思っていた以上に綺麗なイルカだった。

先にも書いたように、行くのは大変だけれど、行って本当によかった!! 

大きくなったね!! ルーナ @鴨川シーワールド [鯨類]

鴨川シーワールドに行く楽しみはいろいろある。
そんな中でも、ここ近年はやはり、見に行く度に大きくなってるルーナの成長ぶりが最大の楽しみと言っていい。
今回も(行ったのは昨年の12月だけど)、その成長ぶりに驚き、楽しませてもらった。

体は大きくなってた。でも、それ以上に精神的に? 大きく成長していた、という感じ。
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その前に行った時も、ショーには参加していたし、ジャンプくらいは披露してた。
でも、その頃はまだ集中力が続かず、ショー中にトレーナーの前で待っていられなかったり、午後になるとショーどころではなかったりしたのに…
久しぶりに見たルーナは、ちゃんとショーの一員になってた。

まだまだ低いけれど、ちゃんとジャンプだってこなす。
もちろん、トレーナーの指示を受けて、だ。
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とは言え、先にも書いたように、ジャンプくらいは前からできてた。
現在、ルーナがショーで披露しているのは、ごく普通のジャンプと、横から着水するスプラッシュジャンプくらい。
そのスプラッシュだって、アクリル側から離れた位置で飛ぶので、体の小ささも手伝って、あまりスプラッシュにはなってないのだけど…

でも、それが可愛かったりするのだ(笑)

驚くのは指示通りのジャンプができるようになっただけじゃない!!
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ラビーと一緒にランディングをしてみせる。
まだまだ小さいと思っていたルーナも、こうして見ると結構大きいことに驚かされる。
それでも同じプールにいるラビーやララに比べれば、まだまだずっと小さいのだけど、ショーではトレーナーを背中に乗せて泳ぐこともできるようになってた。
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リフトなどの大技は流石にまだできないのだろう。今は背中にトレーナーを乗せてゆっくりプールを横切るくらいなのだけど、まだイルカくらいの大きさのルーナだから、人を乗せて泳いでいる、というだけでも感動的なのだ(笑)

鴨川シーワールドに行くのは、せいぜい年に1~2回くらいだから、行く度にその成長ぶりに驚かされるのだけど、次に行く時には、またまた驚かせてくれるのだろうなぁ。

ショーで活躍するルーナの陰に隠れて? 影の薄いルーナの兄、アースはと言うと…
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隣のプールでひっそりひとり暮らしだけれど、こちらも元気そうだし、ちゃんと大きくなってた。
そんなアースの活躍ぶりも、いつか見られるようになるといいんだけどねぇ…

鳥羽水族館の気になる鯨類と魚 [鯨類]

ひとつ前のジンベエザメについてのブログには、書いたオレが驚いたほど、各方面から多くの反響をいただきました。
オレと同じようなことを思った水族館好きが多かった、ということなのでしょうね。
そうした声が水族館を運営する組織や人に届くこと、そして同時に、そんな声に変に萎縮してつまらない水族館になってしまわないことも願いつつ、今後も変わらず水族館ファンを続けていきたいと思っています。

さて、ガラリと変わって今回のブログは鳥羽水族館の話。
10月末の串本遠征の帰り道、久しぶりに静岡の水族館に寄ろうかな、なんて考えてた。
しかし、東名高速の集中工事に阻まれ、急遽予定を変更し、鳥羽水族館に立ち寄ることに。
約1年ぶりの訪問だったのだけど、気持ち的にはあまり久しぶりの感もなく、あまりガツガツせずに? 楽しんできた。
カエルやカメがいる温室がリニューアル工事で閉鎖されていたので、次に行く時には何らかの変化が楽しめそうだ。

そんな鳥羽水族館での大きな変化と言えば、スナメリに仔が産まれていたこと。
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しかも、母親は、いつも近寄ってきてくれる子(チョボっていったかな?)だった。
8月末頃に産まれたそうなので、オレが行った時には既に生後2ヶ月くらい。
そろそろひとりで泳ぎ始める頃なのか、ひとりで観客を覗きに来ることもしばしば。
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可愛い… のだけど、母親個体が、これまではいつ行ってもすごく寄ってきてくれていたのに、人が(イルカが?)変わったみたいに、まるで近寄ってきてくれない。
こっちを向いてさえくれないのだ。
子連れで大変な時期とは言っても、それがちょっとショックだったり…

一方、1年前は小さく作り物みたいだったイロワケイルカの仔がすっかり大きくなってた。

以前はまさにヨチヨチといった感じで泳いでいたのが、周りを泳ぐ大人と同じようなスピードで水槽内をグルグルと泳ぎ回っていた。
サイズも大人よりがひとまわりくらい小さいものの、パッと見ただけでは気がつかないくらいに大きくなってる。たった1年しか経っていないというのにね!!
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それでも仔イルカは水槽の外への興味が大人よりも強いようで、覗きに来たり、近寄ってきたりと可愛らしい。
仔イルカはいつでも寄ってきてくれるのだけど、午後になって、そんな仔イルカの行動に刺激されたのか、他の個体も寄ってきてくれるようになった。
あんまり寄ってきてくれる印象がないイロワケイルカだけど、アクリル越しのコミュニケーションを楽しませてもらった。

太地のくじら博物館に行った翌日だったせいか、イルカたちに引き寄せられてしまうのだけど、魚も少し。
入館して真っ先に気になった1匹が、サンゴの水槽にいたインディアンセイルフィンタング。
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サンゴ水槽にはヒレナガハギが泳いでいるんだけど、それらと入り交じるように泳いでいたこのイレズミニザを見て、最初は「何て綺麗なヒレナガハギなんだ!! こんな柄が入ったヤツ、見たことないよ!!」と感動していたのだ。
しかし、しばらく眺めていると、ヒレが大きくないことに気付く。当たり前だよね、別の魚なんだから。
種類の違う魚を眺めて、極上のヒレナガハギと感動していたら、別の魚だったという、大変恥ずかしいオチ(笑)
家に戻って種類を調べ、イレズミニザとして掲載していたのだけど、ジャマランディさんに寄せられたコメントでインディアンセイルフィンタングであることが判明。まさに恥の上塗り。
ジャマランディさん、ありがとうございました。

今回の鳥羽水族館は、気持ち的にゆっくり見学とはいかない事情があったので、何となく早足で全館を回る、みたいな感じだったのに加え、途中でカメラのレンズが壊れるというアクシデントに見舞われ、あまり写真を撮ることができなかった。
そんな中で、何とか撮れたのがDゾーンのサンゴ水槽にいたホワイトダムセル。
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プラチナカラーとでも言おうか、メタリック感のある白い体に、青をまぶしたような大変綺麗なスズメダイ。
スズメダイにしては、そこそこサイズもあって10㎝くらい。
また、この手の魚らしく、かなり縄張り意識が強いようで、写真の個体は周辺にやって来る魚を追い散らすのに忙しそうで、思わず「少しジッとしてられない?」と言いたくなってくる(笑)
観賞魚としても流通しているから、それほど珍しい訳ではないと思うのだけど、あまり水族館では見掛けないし、いたとしても鳥羽水族館にいるものほど大きくて綺麗なものは少ないんじゃないかなぁ?

ホワイトダムセルに限らず、この水槽の魚たちも綺麗なのだけど、正直、見にくい。
床に直置きされた背の低い水槽で、水面はよく見える(水面に映り込んだライトが丸く光っていて、水中はあんまり見えないのだけど)ものの、横から水中を見るには、背中を丸めてしゃがみ込む必要があって、通行の邪魔にもなってしまう。
それなのに何故か、鳥羽水族館はこの手の水槽が好きなようで、ほとんどの展示ゾーンに同様の水槽がある。

せっかく綺麗な魚が泳いでいるのだから、台の上に設置するとか、もう少し見やすくして欲しかったなぁ…