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2021年の水族館収めはしながわ水族館で [水族館紀行]

2021年も残り3日となった12月29日、しながわ水族館に行ってきた。
サンゴ礁の水槽に珍しい魚がいるらしい、という噂を聞いて、行きたいと思っていたところに、閉館した志摩マリンランドの魚たちが移籍してきたという話も加わり、行こう行こうと思いながら結局このタイミング。相変わらずの腰の重さよ。

世間はすでに冬休みに突入していたからか、館内はそれなりに混雑していた。それでもイルカショーが始まると館内から人が少なくなるので、そのタイミングで各水槽を見学。
それでも案外楽しめるものだなぁ、と1年半ぶりのしながわ水族館を堪能してきた。

その楽しさの多くは、志摩マリン移籍組みによってもたらされたものだ。
元・志摩マリンの魚たちがいる大水槽へと行くと、早速見覚えのある姿が目に入った。

いかにも水族館暮らしが長そうな仕上がり具合の、年季の入った大きなセンネンダイ。
3年半ぶりくらいだが、まさか東京で再開しようとは!!
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センネンダイとの再開にひととき浸っていたら、オレの前を大型のマルコバンたちが横切っていく。
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魚名板にはヨコヅナマルコバンと紹介されていたが、そういえば、志摩マリンランドのTwitterでその辺りの話が呟かれていたことがあったよな…… みたいなことを思い出した。

志摩マリンランドの回遊水槽と言えば、の巨大ゴマフエダイたちもしながわの水槽で健在だった。
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久しぶり!!
そういえば、志摩マリンランドでもこうやって数匹まとまっていたよね、と、かつての暮らしぶりを思い出す。

1匹だけいたキツネフエフキも移籍してきていた。
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キツネフエフキって美ら海水族館と志摩マリンランド以外では見ない魚だったから、ここで見られるのはなかなかラッキーなことと言っていい。

志摩マリンランドの閉館の時にはそこに行くことをしなかったので、こうして見覚えのある魚たちに再開できたことは本当に嬉しい。
これらの魚たちが好みのタイプだというのもあると思うが、長年飼育されてきた、良くも悪くも仕上がった魚たちの存在感は、しながわ水族館の大水槽に合った年代感? が戻ってきたように感じた。
しながわ水族館も今やそこそこのネオヒストリックの部類。そんな水族館の大水槽には、昨日今日採ってきたような若魚よりも、仕上がった老成魚の方が似合うと思うのだ。
だからという訳ではないけれど、オレ自身、かつてないくらいにしながわ水族館の大水槽を楽しんだ。

目的のひとつであったサンゴ礁水槽の珍魚の姿は見当たらなかったが、ジャングル水槽に“こんなのいたっけ?”みたいな魚がいたり、個人的にしながわと言えば、な魚が元気な姿を見せてくれたりと、想像以上に幸せな水族館収めとなった。

ただ、家に戻って撮った写真を見て、あまりに酷いクオリティにガッカリするまでは、だけど。
また近い内に、写真の撮り直しも兼ねて、志摩マリン移籍組みに会いに行くとしよう。
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4年ぶりの北の大地の水族館 [水族館紀行]

明けましておめでとうございます。
昨年2021年は2020年よりも酷い年だったように感じている。
水族館も長い休館を強いられた施設も多かったし、残念ながら閉館してしまった施設もいくつか。
そんなこともあって、オレが行ったのも13施設25回と例年にない少なさ。
広がりつつあるオミクロンの影響もあり、今年もどうなるかはまだ分からないけれど、2021年よりはいい年になってもらいたいものですね。

新年1発目のブログは、昨年11月に行った北の大地の水族館の話から。

エビスザメを見に標津サーモン科学館に行ったというのはひとつ前のブログ(12/11アップ)に書いた通り。
標津(サーモン科学館)に行くなら、中標津空港を利用するのが普通。でも、今回は女満別空港から行ったので、帰る翌日は早めに標津を出発する必要があった。
午前中だけエビスザメを眺めて、みたいなことを考えていたのだけど、どうせ女満別空港まで行くのだし、ということで、これまた遡上の時期に行くことができなかった北の大地の水族館へ行くことにした。

北の大地の水族館に最後に行ったのはもう4年も前。
今回は明確な目的があった訳ではないのだけど、久しぶりに見る水槽はすごく良くなっていた。
とりわけ感動的だったのが、川辺の生き物エリアの小水槽。
かつてはちょっと素っ気ない印象もあった水槽が、そこに展示されてる生物が生息環境ごと詰め込まれたみたいな感じになっててすごく良かった。
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どの水槽もそこで展示される生物種の生息環境が再現されているのだけど、緻密、というほどではなくて、何となくその生息環境がイメージできる感じ。
環境再現も精度を高めすぎると、展示対象が見えなくなるという問題が出てきてしまうものだが、ここの水槽は適度なところでそれが止められているから、展示生物もちゃんと見える。つまり、ちょうどいいのだ。
これらの展示を見ながら「あぁ、水族館って楽しい!!」
そう思えたことが何よりよかった。

実を言うと、北海道に来る前のオレは、ちょっと水族館嫌いになりかけてた。
水族館の話題にさえ触れたくないとすら思っていたのだけど、2日連続で“いいもの(展示)”が見られたお陰で、荒んだ心も癒されたようで、文字通り、水族館の“癒し効果”を実感することになった。

見たいと思っていた四季の水槽のカラフトマスの展示は既に終了していたが、かろうじて残っていたサケは見ることができた。
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もうちょっと早くに来られていれば、もっといい状態を見ることができたのだろうけど、今年はもう見られないと思っていたから、ここで見られただけでもラッキーだった。

北海道に行ったのも、サケを見たのも久しぶりだったからなのか、本当に楽しかった。
何より、水族館嫌いにならずに踏みとどまれたのは間違いなくこの時行った2館のお陰。
今年こそは、遡上時期に普通に行けると良いのだけれど……
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エビスザメ@標津サーモン科学館 [サメ]

8月の終わり頃のことだっただろうか。
朝、携帯にメッセージが来たことを知らせる通知音が鳴った。
送り主は、早朝の乗船業務を終えて帰港したばかりの標津サーモン科学館の副館長だった。
「こんなの捕れました」の一文に添えられていた画像には何とエビスザメが!!
標津でも珍しいものだそうで、漁獲記録はなく、副館長も見るのは初めてだったとか。
そのエビスザメ、そのままサーモン科学館へと搬入され、その日の内に展示がスタート。すぐにアナウンスされたこともあって、その日のTwitterはサメ好きによってちょっとした“エビスザメ祭り”となっていた。

エビスザメは珍しいサメで、日本で展示されることは滅多にない。
オレが知るここ15年以内では海遊館の1例だけ(のはず)で、その展示が終了して以降、日本の水族館で見ることはもうないかも、と思っていたから、展示されたというニュースはかなりの驚きだった。
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しかし、その頃はコロナ感染者数も多く、すぐに駆け付けるのは無理。
実を言うと、その時はごく短期間の展示で終わってしまうだろうと思っていたから、移動制限がなかったとしても、すぐに駆け付けることをしなかったと思う。
しかし、事態は思いもよらない方へと動いた。何と、2匹めが搬入されたというのだ。
その時の2匹めは搬入時点で弱っていたようでごく短期間の展示に終わってしまったようだが(後日、さらにもう1匹が搬入され、2匹の展示は続けられている)、そんなニュースと前後して、遡上してきたカラフトマスやサケの話題が増えていく。
今年こそ見に行きたい。エビスザメもいることだし。
ということで緊急事態宣言が明ける9月12日に標津へ向かうことにした…… のだけど、緊急事態宣言は解除されることなく、さらに延長されてしまった。
その時点で、今年も行けなかった…… と例年以上に大きく落胆した訳だが、目的のひとつでもあったエビスザメはその時点でもとても状態がよさそうで、これなら来年でも間に合うかも、なんて淡い期待も。

緊急事態宣言が明けると、エビスザメを見てきた知人の話を見聞きするようになった。
それらの人は一様に“早めに行った方がいい”と言う。
サメで“早く”というワードが出てくる場合、考えられる理由は主に2つ。
調子が悪くなったか、水槽内で扱いにくくなってきたか、のどちらかだ。
伝わり聞こえてくる話では、状態はよさそう。だとすると、水槽内の厄介者になってる!?

そんなところに、再び副館長から連絡が。
「エビスザメ、展示するの止めるかも」と。

聞けば、展示中止が決まった、という訳ではないようだった。でも、来年行った時に見ようと思っていたオレの希望的計画が危うくなったことは間違いない。
ここで行っておかなければ後悔するだろうと標津へ行くことにした。
標津に行くのにその目的はサケではなくサメ。何だか間違ったことしているような違和感? があったのが自分でも不思議だった(笑)

2年ぶりのサーモン科学館に到着すると、出掛けようとする館長に遭遇。
オレの顔を見るなり「もう1時間予報出てますよ!!」と。11月のサーモン科学館と言えば産卵展示だ。その言葉に慌てるようにまずは魚道水槽へ。
水槽前に行くと、カメラを出す暇もなく産卵が始まってしまった。写真に収めることはできなかったけれど、2年ぶりの訪問を歓迎してくれているのだろうと解釈。いきなりいいものを見せてもらった。
でも、今回はサケではなくサメを見に来たのだから、目的のサメがいる大水槽へ。
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知ってはいたことだけど、2匹のエビスザメが泳ぐ様はやはり驚かずにはいられない。
その姿を見るのも9年ぶりのこと。しかも2匹。2匹の生きたエビスザメなんて、日本の水族館史上に残る出来事と言っていいんじゃないだろうか?
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8月からいる1匹めは見るからに調子がよさそうで、体もふっくら。さまざまな行動も観察されているそうで、非常にうまく飼えていることが見て取れた。


副館長によれば、水温や水槽内の造り、水流などの条件が合っているのだろう、とのこと。
珍しいサメがうまく飼えて、長期間展示されるというのはいいことだと思うのだけど、喜ばしいことばかりではないようで、どうやら同居魚を襲っているらしい、とのこと。
確かに、体に傷がついたサケやニシンがいたが……
でも、その時は“容疑”なだけで、襲う場面は目撃されていなかったそうだが、後日、カレイが捕食されるシーンが目撃されてしまったらしい。
サメ好き目線で見ると、混泳魚を襲うくらい元気がよくて良かった!! かも知れないが、館長以下、強烈なサケ愛を持つサーモン科学館の人たちからすれば、サケが襲われる可能性があるというだけで、まさしく“冗談じゃない!!”こと。そもそも、館長は搬入することすら強く反対していたらしい。
エビスザメが捕食したのがカレイではなくサケだったなら、水槽から引きずり出されてたかも知れない!?

個人的には、せっかくうまく飼えているのだから、そのまま展示を続けて欲しいと思う。
でも、サケが絶対的な主役の水族館で、それに危害を加える恐れのあるものを置くことはできない、というのも分かる。
この先、どこか他所の水族館でひょっこり再開、なんてことがあるのかも知れないが、ひとまずよく知った水族館で貴重な魚を見られたことに感謝したい。
このサメがいてくれたからこそ、今年は見られないと思っていたサケも何とか見られたのだしね。
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いつまで展示が続けられるのかは分からないが、見に行ける人は行っておいた方がいいと思う。あっ、でも、今休館中だね(汗)
サメに会いに行く計画を立てようという人は、営業期間とサメがまだいることを確認の上、出掛けることをオススメしておきます。
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海遊館の気になる魚 Vol.2(クック海峡水槽の話) [海の魚]

見たことがないものが見たいので、海外の水族館に行きたいのである!!

そう強く思うようになって間もなく、世界はコロナ禍に見舞われ、外国はおろか、国内移動さえもできない世の中になってしまった。
幸い、日本では新規感染者数も落ち着き始め、各種制限も緩和されつつあるが、海外はまだしばらく無理そうだなぁ…… なんて思っていたところに、今のオレが求めてた水槽が海遊館にあった。ニュージーランド産の魚を展示したクック海峡の水槽だ。
海遊館がオープンした時からある、これまで何度も見てきたはずの水槽だが、オレの趣味嗜好が変化したのもあって、今頃になってその価値に気付いた。

最後にこの水槽を見たのは3年半前だが、その頃とはいくつか変わった点もあったようで、魚の数が増え(たような気がする?)、ウミガメの数が減り、照明が暗くなっていた。
魚が増え、カメが減るのは大歓迎だが、照明が暗くなるのはありがたくない変更だ。しかも、明るくなったり暗くなったりするので、ずっと見ているとそれが鬱陶しく感じた。
あと、魚名パネルがずいぶんあっさりとしたものに変わっていた。とは言えそこも、外国の水族館風で、個人的には調べてやろうじゃねぇか!! と、ちょっと心に火が付く感じ(笑) という訳で、この水槽の魚はほぼ全種撮り。家に帰ってからの宿題と相成った。

この水槽の主役は沢山いるブルーマオマオである!! それはよく分かっていたが、その群れの中に、少し小ぶりで青くない個体が混じっている。
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最初はブルーマオマオの若い個体かな? と思った。でも、それにしては体型も短く、丸い。やはり別種なのかな!?
調べてみると、ブルーマオマオと同じイスズミ科のスウィープ(Scorpis lineolata)という魚のようだ。
同科同属ということもあり、ヒレの形状や付いた位置はほぼ同じで、しかも一緒に群れていたりするから同種の年齢違いかと思ったという訳だ。
ニュージーランドでは全域に生息しているようで、北島周辺に生息するブルーマオマオより珍しいものではなさそう。
ただ、日本では海遊館のこの水槽でしか見られない激レア種であることはどちらも同じだ。

カメラを向けると水槽の奥の方に向きなおしてしまうスウィープを撮るのに苦労していた時、体高の高いブダイのような魚が目の前を横切った。
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見たことない、知らない魚を見掛けると、とりあえず適当な名前を付けたりするのだけど、こやつのことは“ニュージーランドまくぶ”と呼ぶことにした。
まくぶとはシロクラベラの沖縄名だが、その時はその未知のベラがまくぶに似ているように見えたのだ。後で見たらビックリするほど似てなかったけど……

さて、その“ニュージーランドまくぶ”の正体だが、現地ではスポッティと呼ばれているNotolabrus celidotusという種類のようだ。
体色に派手さはないが、これでもオス。葛西風に言うなら、そのターミナルフェイズ?
ニュージーランド周辺には幅広く分布しているようだが、日本の水族館では激レアだ。

ベラと言えば、ピンク色のツユベラみたいなやつもいた。
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ひと目で見たことがない種類だと分かるピンクツユベラの正体は、サンダガーズラス(Coris sandageri)という種類らしい。
ピンクなのはメス。オスは色、柄ともにかなり違っているようで、できればそれも見てみたかった。
ニュージーランドの水族館に行けば見られるのかな? でも、それよりも今いる個体がオスに性転換するのを期待した方が早そうだ。何年後かに行けば見られたりしないかなぁ?

外国産の魚で見てみたいものには、タイの仲間が結構いるんだけど、この水槽にもそれらしき姿が。
縞々模様のタイのような魚がいることに気付いた。
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ん!? タイではない…!? タイというよりはタカノハダイか!? みたいに思って見ていたのだけど、その読みは間違いではなかったらしい。タカノハダイ科のレッドモキ(Cheilodactylus spectabilis)という種類のようだった。
ニュージーランド周辺にはタカノハダイの仲間が多いようで、何種類かがいる模様。
このレッドモキはニュージーランド周辺にくまなく生息しているらしく、現地では普通種なのだろう。
余談ながら、この水槽にもう1種、タカノハダイ科のマグパイパーチが入っていたが、マグパイパーチは南オーストラリアの魚(という認識)。ニュージーランドにもいるのかは分からないが、マグパイパーチは葛西臨海水族園でも見ることができるので、やや馴染みがある感じかな。

今回この水槽で見た魚の中で、もっとも興味を引かれた、というか、何だあれ!? と思わせてくれたのが、この魚。
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回遊魚のような尾びれを持った、マグロとかブリとか、そういう雰囲気の魚だが、マグロやカツオなどサバ科ではなさそうだし、ブリにも似てるからアジ科の魚なのか!? とか色々思いを巡らせつつ、家に帰って調べてみると、どうやらカウアイ(かその近縁種)という魚らしいことが分かった。
和名はマルスズキ。現地ではカウアイの他に、オーストラリアンサーモンとか呼ばれることもあるらしいが、どちらも非常に分かりにくい名前。
スズキ目だが、狭義のスズキの仲間ではなく、もちろんサケも関係ない。
ニュージーランドや南オーストラリアでは割とよく見られる魚のようで、海だけでなく淡水域にも侵入してくる、釣り魚としてはメジャーなもののようだ。
それはともかく、この時、この水槽でオレをもっともときめかせてくれたのはこの魚だ。
だって、絶対に見たことがなく、日本にもいない魚という、今のオレを大いに満足させてくれる条件を備えていたから。
水槽には2匹がいたようだが、よくもまぁ、こんな魚を展示してくれたものだ。それは他の魚にも言えるけれど……

水槽の上の方を泳いでいることが多くて、下の方に来ても結構な速さで泳ぎ去っていくので、じっくり見るとはいかなかったけれど、これまで知らなかったこれらの魚を知ることができただけで大いなる収穫だった。
お陰で、久々の海遊館では大きな満足感を得ることができた。楽しかった~!! ブログもこのままこの水槽でもう1週やっちゃおうかな?(笑)
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イトマキエイ 2021 @海遊館 [エイ]

10 月29日、神戸に新しい水族館、「atoa(アトア)」がオープンした。
AQUARIUM×ARTでatoa。光や音を使った“イマドキ水族館”である。
atoaの説明によれば“水族館”ではなく“アクアリウム”であるとのこと。
水ではなくウォーターです!! みたいに聞こえるオレには、水族館をアクアリウムと言い違える意味がよく分からないのだけど、とにかく従来の水族館とは違ったものである、ということなのだろう……

本来なら、この続きが今回の内容だったはずなのだけど、自分のブログだからと好きなように書いたら、オープン翌日に出す内容じゃないよなぁと、自粛(笑)
という訳でここから先は全然別の話。

atoaに行った前日のこと。
久しぶりの関西ということで、海遊館に行くことにした。実に3年半ぶりくらい。
3匹めのイトマキエイが入ったり、ゾウギンザメの展示が開始されたりと、行きたい理由はあったのだけど、コロナ前の海遊館ときたら、すっかり中国人観光客に占拠されて“中国の水族館”みたいになってたから、なかなか足が向きにくくなっていた。
ちょうどコロナも落ち着き始め、中国人観光客も戻っていない今、まさに行き時だったのかも知れない。

海遊館に到着し、まずは大水槽へ。
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あぁ、綺麗だ……

イトマキエイを見るは本当に久しぶり。その美しい姿に、何とも言えないありがたみ。
内側からじんわりくるみたいな感動。
イトマキエイはもちろんだが、ジンベエザメもシュモクザメも、今年になって見るのは初めて。これまで、見たきゃ見に行きゃいいじゃん!! なんて思ってたけど、それができなくなって、当たり前に見られると思ってた魚たちが見られなくなってみて、あらためてそのありがたみを実感した。ホント、ありがたい。

動画


前に見てから3年半前も経ってるから、ずいぶん大きくなってた。でも、初代の個体と比べると、まだそこまでのサイズにはなっていなさそう。
でも、体はふっくらしてて、よく食べてるんだろうなぁ、というのが見て取れた。
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3匹めと思しき個体は、その前からいた2匹(と思しき個体)と比べると少し小さいようで、他の個体と近づくとちょっと小さいことが分かる。
搬入から今回も含め、見たのはたったの3回だけ。だから個体識別ができない。でも、連れ立って泳ぐことの多い2匹と、その2匹とはあまり近づかない1匹がいて、後から追加されたのは1匹でいることが多い個体なのだろうと推測。
どうせなら3匹でいるところを写真に収めたかったのだけど、5時間の間で3匹が近寄ったのは2回くらいしか見掛けなかった。
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3匹が近寄った貴重な? ショット。この程度にしか集まってくれない。

イトマキエイ(Mobula japonica)は海遊館でしか見られない。
美ら海水族館でも展示されたことがあったけれど、長期飼育が簡単ではないのだろう。その期間は1年未満でしかなかった。
でも、海遊館ではパイオニアならではの何かがあるのか、現在の3匹もうまく飼えているようだ。
搬入直後の小さな頃から、美ら海水族館の大水槽にいるのと同じような魚たちと混泳しているのに、それによるトラブルなどもなく順調そう。何が違うんだろう?
でも、頭鰭が曲がって(開き気味になって)いる個体がいた。
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美ら海水族館にいた個体でも見られたが、最後の頃、左右に開いてしまっていたその個体ほどは酷くはないが、横から見た時のフォルムがマンタよりも尖っているように見えるイトマキエイなので、ここの形が崩れてしまうのはそのカッコよさ、美しさにも影響するようで非常に惜しい。
見たところ、水槽にしっかり順応しているようで、どこかにぶつかってしまうようには思えないのだけど……

十字型をした海遊館の大水槽は、泳ぎ回る魚にとっては理想的とは言い難いように思う。
でも、見る側からすれば、狭くなった十字の先端部分に魚が来てくれれば近く見えるという利点がある。
また、水面から水底まで余すことなくさまざまな角度から見られるのもありがたい。
美ら海水族館でもどかしい思いを何度もしてきた身からすると、海遊館の視点の多さ、近さは魅力だとあらためて思った。
しかし、今回たまたまなのか、それともそういうものなのかは分からないが、やけに水が白濁りしているように感じたのが気になった。
照明の問題? はたまたアクリルの劣化? 海遊館も開館から30年もが経過した年代物であるからして、アクリルの透明さも当然、オープン時と比べれば落ちているはず。そのせいかも知れないが、クリアに見えないように感じたのは気になった。
もっとも、劣化してるのはオレの目かも知れないけれど。それだったらショックだな。
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でもまぁ、ホント、いいもの見た感。好きな魚を見られて幸せなひとときでした。
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油壷マリンパークのノコギリエイ その後 [エイ]

惜しまれつつも先月で閉館してしまった油壷マリンパーク…… なのだけど、今、気になるのはそこにいた住人たちの行先だろう。
アシカやペンギンなどは早々に移動が開始されているようだが、大型のサメなどの魚たちはどこに行くんだろう? と個人的にも気になっていた。
あの魚が行くとしたらあそこかな? みたいな勝手な予測をしたりしていたのだけど、オレがもっとも気にしていた1匹は早々に新たな住み家への移動が終了していたらしい。

10月6日のことだ。
何気なくTwitterを眺めていたら、知人がノコギリエイの画像を上げてた。
個体も背景も見覚えのあるもの。そう、油壷のノコギリエイはアクアパーク品川へと移動していたのだ。
こういう情報を得るのは、やはりTwitterが圧倒的に早いね!!
翌日、品川の近くで用があったので、ちょっとアクアパークへも寄ってみた。

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久しぶり!! というほどには時間が経っていないが、約3週間ぶりの再開はこれまで彼女がいたはずの水槽とはまるで違った水槽だったことが新鮮な感じ。
大きな魚の移動にはリスクしかないし、とりわけ大きなノコギリエイの移動なんて、無事にできるのだろうかと心配していたが、どうやらそんな心配は杞憂だったようで、魚体はとても綺麗な状態。うまく運べたことが見て取れた。
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生きて無事に移動できて本当によかった!!

これまで何度も見てきた個体だが、違う水槽で見ると受ける印象も変わるもので、まず最初に驚いたのが、こんなに大きかったんだ!! とその大きさに驚かされた。
もちろん、小さいと思っていた訳ではないけれど、油壷で見ていた時よりもずっと大きく感じたのだ。
トンネル床のタイルで大体の大きさを測ってみたが、全長3.2~3.3mくらい。
アクアパーク品川にもともといるP.zijsronほどには大きくないのだけど、それでもかなり立派な個体だったことにあらためて驚かされた。
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オレが行った時は、ちょうどトンネル水槽に餌が与えられていたが、その餌を食べるそぶりはまだなかった。
周辺に落ちてくる餌を求めて、他のエイがやってくると、それを避けるように動き出すが、またすぐに着底する、みたいな繰り返し。
そういうタイミングが泳ぐところを見るチャンスだったりもするのだけど、油壷では王者のごとく振舞っていたことを思うと、他の魚を嫌がって避けるなんていう行動自体が意外に見えてしまう。
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奥行きに余裕のない油壷の水槽で器用にターンするのが習慣になっていたからか、アクアパークの水槽でも同じ場所でグルっとターンする泳ぎを見せてくれる。
これはアクアパークの個体では多分、できない芸当だ。この先もそういう泳ぎ方をするのかは分からないが、油壷出身らしい部分と言えるのではないだろうか。

この先気になるのは、この個体が新しい環境にうまく馴染んでくれるか、という点。
同じ水槽で長く暮らしている個体ほど、新しい環境に馴染みにくいもの。
とりわけ、今回引っ越してきた個体のような、若くない個体ならなおさらで、新しい環境に馴染み、餌を食べるようになるまでにはある程度の時間が掛ってもおかしくはない。
個体の性格にもよるのだけど、最悪、新しい環境に馴染めないまま、餌を受け入れずに死ぬ、なんていう可能性もなくはないので、なるべく早くに水槽に馴染み、以前のような“態度のデカさ”を見せてくれることを願うばかり。

油壷マリンパークの個体が移動してきたことで、アクアパーク品川では3種4匹のノコギリエイが展示されることとなった。
4匹のノコギリエイは、現在日本の水族館にいる2/3に相当する。この先、それが増えることはまずあり得ないことに加えて、3種類ものノコギリエイを展示する水族館なんて、世界唯一!? かも知れない。
アクアパーク品川はまさしく日本におけるノコギリエイの聖地と言ったところだろう。ついでに、エイの種類も16種類に!!
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アクアパーク品川のトンネル水槽も、大きなエイがあれだけいる水槽としては決して広々とは言えないが、それでも油壷マリンパークの回遊水槽よりは大きいことは間違いない。この先、水槽に馴染めば、奥行きに余裕のないこれまでの水槽とは違った泳ぎや行動を見せてくれるようになるかも知れない。
何より、個人的には油壷の1/3ほどの時間で行ける水族館だから、その姿を見に行くのはこれまでよりもずっと簡単になったことはありがたい。

当のエイからすれば、移動などしたくなかっただろうけれど、現時点ではポジティブな引っ越しだったと歓迎したい。
あとは1日も早く今の環境に馴染んでくれることを重ねて願うのみ、だな。
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油壷マリンパーク思い出語り Vol.2 [雑談]

油壷マリンパークでは「すいぞくかん学園」という名称でさまざまな体験プログラムが行われていた。
バックヤードツアーや餌やり体験などの“定番”だけでなく、時には“こんな体験ができるの!!”みたいなものもあったりして、今回はそんな体験プログラムに参加した時の話。
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オレが参加したのは「1日飼育係体験」。その名の通り、開館から丸1日、海獣チームの作業を体験させてもらうというもの。参加したのは2006~07年頃のことだったので、まだ「すいぞくかん学園」という名称は付いていなかったけれど、今でも鮮明にその日のことを思い出せるくらい、忘れることができない体験をさせてもらうことができた。

集合時間となった開館時刻に集まった当日の参加者はオレを含めて3名。
その日のメニューや注意点などが話された後、長靴を渡され、調餌室へと案内された。
体験イベントだからして、調餌風景を眺めるだけではない。早速、大きなシンクで水に浸かった冷凍サバのブロックをバラすように指示された。
ショーや給餌の準備に忙しい飼育スタッフの人たちからすれば、オレたち参加者は招かれざる客というのが本音だったのだろう。委縮してしまいそうなほどのアウェー感で、正直、歓迎ムードではなかった。
オレの目の前には水に浸かった冷凍サバのブロック。つまり、氷水である。シンクに突っ込んだ手はただただ冷たく、辛い。
ガチガチのサバはまるでほぐれないのに、オレの心は早々に折れ、「こんなの毎日やってるの!? オレに飼育員は無理だな」と、体験イベント開始から30分も経たない内にしっかり悟った。
それでも目の前のサバブロックを何とかしなくてはと、必死になって崩していたら、「皮がめくれるから力任せにやらないで!!」と注意された。
皮がめくれてたって食うだろ? と思いつつも、そこまで求められるのかと、仕事の厳しさはあらためて実感した。何しろ、この作業は日々のこと、なのだからね。
結局、調餌室では氷水との格闘以外に、バラけたサバを軽量し、個体の名前が書かれたバケツに入れていく作業とか、給餌が終わって戻ってきたそのバケツを洗うとか色々と。
最初から最後まで全部やった訳ではないけれど、それだけでも飼育スタッフの大変さはイヤというくらいに体験できた。

調餌室よりも長い時間を過ごしたのが、ファンタジアムのバックステージ。
ショーを準備段階から裏側から見学させてもらった。実際のショーも観客席からではなく、ステージ脇、緞帳に隠れるようにしながらステージサイドからの見学だった。
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そこに案内された時に言われたのが「ここをアシカが通るから、アシカがいる時は動かないで。警戒して噛むかもしれないから」という注意。
そんな説明してくれたのは、雰囲気からしてベテラン感が漂う男性スタッフ。恐らくは現場責任者だったのだろう。オレたち参加者に説明や指示を終えると、着ぐるみペンギンの頭を被りステージへと出ていった。
今でもショーのペンギンはあの時の人が続けておられるのだろうか?
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ショーが始まると、出番を控えたアシカが出てきた。
最初に出てきたメスのアシカはオレに目もくれることなく素早く駆け抜けていったのに、その次に登場する大きなオスアシカはオレの目の前でステイ。その距離は30㎝くらい
大型犬くらいだと思っていたアシカは、目の前で見ると大きさに圧倒されるほどの巨大さ。正直、怖くてチビりそうになりながら言いつけを守り直立不動、というか恐怖に体を強張らせていた。
そんなオレをオスアシカは、誰だコイツ? みたいな顔でチラリと一瞥しただけで特に警戒する様子もなく通り過ぎて行った。ベテランアシカはしなくていいことはしないのだ。
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多分、この個体。08年撮影。

ショーの後はトレーナー体験。こういうプログラムに参加する人の一番のお楽しみだ。
トレーナー氏が連れて出てきたのは小ぶりなメスアシカだった。他の参加者が楽しそうに餌を与えているのを、オレの番はパスでいいのに、と思って見ていたことを思い出す。当時のオレはとにかく海獣が怖かったのだ。
アシカだけでなく、イルカにも指示を出して、何かしらのパフォーマンスをしてもらったと思うのだけど、その記憶がまるでなく、アシカもイルカも怖かったことしか憶えてない。今なら同じことをするにしても、もう少し違った感想を残せたように思うのだけど……
アシカとのトレーナー体験の後は、ファンタジアムのステージを少しだけブラシ掛け。あのステージをデッキブラシでゴシゴシした経験がある人なんて、あんまりいないんじゃないだろうか? 自慢にはなりそうもないが、ちょっと自慢したい経験だ(笑)

その日最後のメニューは、イルカとのふれあい。
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触れたのはこの2頭のどちらか(多分)。08年撮影。

イルカに触ったのもこの時が初めて。
プールの淵に座ったオレの足に身を預けてくるイルカのズシっと来る重量感をやけに意識したこと、新品タイヤのサイドウォールみたいな触り心地だったことはよく憶えている。
イルカをゆっくり撫でていたら、案内してくれたトレーナー氏が「口の中触ってあげると喜ぶんで、触ってあげてください」と。
すると、イルカは体勢を変え、こちらに向けて口をあーん。
当然、そこには細かな歯がずらりと並んでいる訳で…… マジか!! ここに手を入れろと? 再びビビりモード全開。今のオレなら喜んでやるが、当時はイルカのことなんか何も知らないし、沢山の歯が並んだ口の中に手を突っ込むなんて恐怖以外の何物でもない。
だけど“怖い”というのも恥ずかしく、痛い思いや血まみれになることを想像しつつ、意を決して手を出した…… までは憶えているのだけど、口の中の触り心地がどうだったかについては何の記憶もない。
多分、手をちょっと入れたくらい終わったんだろうな。

1日の体験を終え、帰路に就くクルマの中。疲労感と全身から匂い立つサバ臭に包まれながら、何とも言えない充足感に満たされていたことを思い出す。
駆け出しの水族館マニアには、何も知らないイルカやアシカのことを知れる機会だったのと同時に、水族館への理解を少し深めてくれたような1日だった。

懐かしいなぁ、という思いと、こういう記憶が、本当に“かつての思い出”になってしまうことへの残念さ。
やっぱり、よく知った水族館が無くなってしまうというのは寂しいものだねぇ。
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油壷マリンパーク思い出語り Vol.1 [雑談]

残念ながら今月いっぱいで閉館してしまう油壷マリンパーク。

東京住まいのオレには最寄りでこそなかったけれど、それほど遠くないこともあって足を運んだ回数も多く、それなりに思い出を紡いできた施設でもあった。
長い歴史を持つ施設だけに、色んな人がオレと同じように沢山の思い出を作ってきたのだろうと思う。それだけに閉館は残念だが、思い出の一部を文字に残しておきたい。備忘録的な意味からも。

マイファースト油壷マリンパークは37年前。
世田谷区が三浦に所有していた施設(今でもあるのかな?)に小学校の林間学校で行った時のことだ。
その頃の油壷マリンパークはと言うと…… 基本的には今と大きく変わってないない。(その頃から変わってないが正しい?)でも、イルカショープール「ファンタジアム」はその3年ほど前にできたばかりで、まだ新築の匂いが残るようなピカピカの状態。
その時観たショーの内容は憶えていないのに、しっかり記憶に残っているのがショーに登場したオタリアのこと。
“オタリアの〇〇ちゃんです!!”と紹介された黒い海獣を見て、オタリア!? アシカじゃないの? と違和感を持ったからだ。
その頃持っていた動物図鑑に載っていなかったこともあり、オタリアなんていう動物がいることを知らなかったのだ。
という訳で、その時がオレの初オタリア。
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※画像は今年6月に撮影したもの※
もっとも、オタリアとその他アシカ科とを見分けられるようになるのは、そのずっと後のことになるのだけどね。

81年オープンのファンタジアムには太地からイルカが搬入されたが、画期的なことだったらしい。
当時、太地のイルカが供給されていたのは西日本の施設だけ。関東やそれ以北の施設まで生かしたまま運べるのか分からなかったからだ。
その長距離移送に挑戦し、成功させたのが油壷マリンパーク。無事に成し遂げられたことで、以降、他の施設もその後に続き、ここから水族館のイルカは太地から、という流れができたのだ。
もちろん、初めて行った時にそんなことは知らなかったけれど。

水族館1Fのサメ水槽は当時、ピラルクーなどの大型の淡水魚の水槽だったこともよく憶えている。
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とりわけ強い記憶として残っているのが、ピラルクーやレッドテールキャットなどアマゾンの大型魚と一緒にソウギョとかオオウナギが入っていたこと。
当時ウチでも小さなソウギョを飼っていたので、自分の水槽にもいる魚が、憧れのピラルクーと一緒に泳いでる光景に、変な親近感? を覚えたなぁ……
2Fのドーナツ水槽にノコギリエイやシロワニはまだいなかったが、ビックリするほど大きなエイが沢山いたことはよく憶えている。今見たらそれほど大きいものではないのかも知れないけれど、当時のオレにはとにかく巨大なエイが沢山いる!! と驚いのだ。
これまた余談ながら、油壷に初めてのノコギリエイが搬入されたのはその数年後。その時見てはいないのだけど、新聞に載っていたことを憶えている。
今いる個体はその時のものではないが、油壷マリンパークはノコギリエイの飼育、展示にかなり早くから取り組んでいたのだ。

2度めの訪問となったのは、初めてから8年くらい後。この頃、何度か行ってるはずなのだけど、海の魚にほとんど興味のない時期だったからか、この頃の記憶はあまり残っていない。
それでも当時お気に入りだった水槽のことはよく憶えていて、チョウザメ水槽の向かいの角の部分の水槽がアロワナやポリプテルスなど古代魚の水槽で、そこばかり見ていたから。
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2Fのドーナツ水槽が小さなマグロだけの水槽になっていたような記憶も。殺風景な水槽の中、マグロのみがグルグル泳ぎ回る水槽が当時のオレには面白く思えず、残念に思ったような記憶があるのだけど、この記憶はかなり曖昧で、ちょっと自信がない。

その後しばらく疎遠になっていたのだけど、水族館の全国制覇を目指し、手近なところを攻め始めてた頃、油壷に水族館があったことを思い出した。
その前の訪問から15年近くも間が開いたことで結構な変化が。かつていたピラルクーや大型ナマズは姿を消し、ピラルクーがいた水槽にはシンガポールから来た小さなオオメジロザメ(今いるものではない)が泳いでいた。
2Fのドーナツ水槽には、シロワニが3匹、ノコギリエイも5匹もいて、仕切られた区画にイタチザメも泳いでいた。
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昔のコンデジで撮影したその時のイタチザメ。偶然残った1枚。
オオメジロはもちろん、イタチザメを見たのもこの時が初めて。
ノコギリエイにイタチザメ、オオメジロザメ、シロワニやレモンザメもいて、油壷、スゲェ!! と大いに驚かされた。
その頃はまだ行った水族館の数も少なく、オオメジロザメやイタチザメが美ら海水族館にいるらしいことは知っていたけれど、沖縄をはるか遠く感じていた当時のオレには、油壷を介して美ら海水族館を夢見ていた、みたいなところがあったかも知れない。

現在、みうら自然観になっている建物は、当時、DSワンダーという深海生物の展示館になっていて、深海生物専門の展示施設自体が珍しかったのに加え、そこで以前展示されたという生きたミツクリザメの写真を見て“こんなのが展示されたことがあったなんて!!”と心底驚いたこともよく憶えている。
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その時はまさか、生きたミツクリザメをその後何度も見られるとは思ってもみなかった。

大型のサメが充実した油壷マリンパークは水族館マニアとして歩み始めたばかりの当時のオレにとって、もっともお気に入りの水族館だった。
だから、個人的に油壷のピークはその頃だと思ってる。もっともよく行っていたのもその頃。その当時はまだコンデジしか持っておらず、その写真もPCのトラブルの時に失ってしまったので、そのく頃のことは記憶にしか残っていないのが残念。

でも、あらためて振り返ると懐かしいなぁ。

続く…… かも(笑)
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沖縄に行けないなら品川に行けばいいじゃない!! [エイ]

落ち着く気配どころか、状況が悪くなるばかりのコロナ禍。
休館を強いられる施設も少なくないようで、なかなか各地の水族館には出掛けにくい状況が続いている。

そんな中“マンタ見たいなぁ~”

溜め息ともつかない願望を吐き出しつつ、美ら海水族館に思いを馳せていた時、ふと思い出した。
マンタはウチからもっとも近い水族館で見られることを。
という訳で久しぶりにアクアパーク品川まで行ってきた。と言ってももう1ヵ月も前の話だけれど。
気付けば2年ぶりくらいの訪問だったのだけど、本当に便利だとあらためて思った。
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マンタがいる目的の水槽は……
オレが行った直前に餌をもらったらしく、細かな破片がいっぱい漂ってる。おまけに、ダイバーが掃除をしていたりして水も少々濁っている。
どうやら、最高のタイミングではなかった模様。
ガッカリしそうな状況なのに、今回はガッカリするどころか気分がアガるのを実感したくらいだった。
その理由は簡単。
マンタもシノノメサカタザメもツマグロも、今年見るのが初めてだったから。
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よく見知ったつもりのこれら大好きな魚たち。例年ならこの時期までに、あちこちで何度も見ているはずなのに、今年はまだ1度も見てなかった。
それに加えて、餌の直後ということもあったのだろう。魚たちの動きはよく、ジッとしていることの多いノコギリエイたちもよく泳いでいてくれて、そんな多くのエイたちが乱舞する光景を見ていたら、そりゃ楽しいってもんだよね。
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エイたちの顔ぶれは2年前と変わっていなかったものの、脇役たちには変化もあったようで、大きく育ったヨスジフエダイの群れなど、以前はいたのに姿が見えなくなったものもいくつか。
そんな脇役連中にも楽しませてもらおうと思っていたので少し残念だが、今年これまでオレが見た最大の水槽でもあるアクアパーク品川のトンネル水槽は、十分以上にオレを楽しませてくれた。

水槽を眺めながら、あらためて思った。
アクアパーク品川って、エイの水族館だよな、って。
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“サメに力を入れてます!!”みたいな水族館はいくつもあるのに、エイにはそれがない。
エイにサメほどの集客力がないからなのだろうけど、サメ以上の種類数と多様性を持つグループながら、それを推す施設がないのは少々残念に感じる。サメと同じくらい、もしかしたらそれ以上にエイも好きなオレとしてはね。

水族館のSNSなどで“〇〇ザメの展示を開始しました”とアナウンスがあれば、慌てて駆け付けるサメ好きは少なくない。
対してエイ。そもそも“〇〇エイを展示しました”というアナウンス自体をほとんど見掛けない気がするし、あったとしても、その日の内に駆け付けるような人はいるのかな? くらいな感じ。それがオニイトマキエイであっても、だ。
ちなみに、オレのブログでは両者の人気の差は絶対的だ。サメの話題のブログには多くのアクセスがあり人気記事となるが、それがエイだとそうはならない。観賞魚飼育者のアクセスがある淡水エイが多少いいくらいな感じだろうか。

水族館に足を運ぶ人だけでなく、サメなら沢山ある書籍類もほとんどないし、そもそも沢山いるサメの研究者に対して、エイの研究者っているの? というくらいその印象が薄い。
研究者や水族館スタッフでも一般の人と同様、エイよりサメが好きだという人が多いのだろうか?

ところが、アクアパーク品川ときたら、大水槽だけで15種類ものエイがいて、しかもマンタとかノコギリエイとかシノノメサカタザメとかエイ界のスーパースター級の種類が揃っている。
かつては淡水エリアの水槽に淡水エイがいたこともあったから、20種近いエイがいた時代もあったのだ。これはもう、エイに力を入れている“エイの水族館”と言ってもいいだろう。
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エイを目的に出掛ける水族館がすぐに思い付かないことは前にも書いた。
もちろん、あの種類ならここ、この種類はあそこ、みたいな施設はあるけれど、サメみたいな“力入れてます!!”的なエイへのこだわりを感じさせる水族館というと、シーライフ名古屋くらい? Twitterを見る限り、GAOも力を入れつつある?

そういう意味では、アクアパーク品川のエイの充実ぶりは、エイ好きには貴重だ。
もっとそれを強くアピールすればいいのに、と思う反面、エイにサメのような人気がないことを思うと、わざわざそんなこと謳わないよなぁ、とも思ったり。

まぁ、グダグダ文字を並べてきたけれど、この話の結論としては、久しぶりに行った水族館が楽しかった、ということだな(笑)
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沖縄美ら海水族館 メスのジンベエザメ死亡【訃報】 [サメ]

沖縄美ら海水族館では雌雄2匹のジンベエザメを展示していたが、その内のメスの状態が悪化し、治療のため6月12日、海上生け簀へと移動されていたが、17日、残念ながら死んでしまったらしい。

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死んでしまったメス個体。全盛期? な2015年。

以下、美ら海水族館HPより引用

本個体の死亡について

海上生簀へ移動後も獣医チームを中心に最善の治療を続けておりましたが、残念ながら死亡が確認されました。
【剖検結果】
■飼育年数:13年2ヵ月(予備水槽での飼育期間含む)
■死 亡 日:令和3年6月17日(木)
■死亡原因:詳細に剖検を行った結果、上下顎を支持する舌弓の骨格系である基舌軟骨および角舌軟骨と神経頭蓋前部腹面が上方に著しく傾くことで開口幅が制限されるなど、骨格構造に異常*が確認されました。
過去の飼育記録より、水族館での飼育開始以前に外的要因による異常が発生し、成長とともにこれらの変形の悪化が進行、摂餌障害を引き起こしやすい状態だったと考えられます。
また、生前より超音波画像診断で胃と腸を繋ぐ幽門部の通過異常が確認され、剖検では顕著な捻じれの異常があることが分かりました。
これらの症状により、取り入れたエサが消化器官内で停滞し、十分な量の栄養を腸で吸収することが困難であったことが示唆されました。
当館では、さらにCT等の画像診断による詳細な分析を進め、科学的知見の収集と情報の共有に努めてまいります。
本個体は、日本国内で最も長く飼育されたメスのジンベエザメ個体でした。当館での13年間の観察を通し、多くの新知見が得られ学術論文で公表されるなど、繁殖生理や生態の解明に大きな貢献をしました。
沖縄美ら海水族館では、今後もジンベエザメの生態や生理学的研究を通して、本種の繁殖や保全に寄与していきたいと考えております。
*Harvey?Carroll et al. (2021)で報告されたblunt trauma (鈍的外傷)と同様の症状

https://churaumi.okinawa/topics/1623465430/

この個体が大水槽に搬入されたのは2012年10月23日。オレが初めて見たのはその4ヵ月後の2013年2月。
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その時の大きさは5.8m。頭部が少ししゃくれたような形をしている分かりやすい身体的特徴があったことから、個人的に“スプーンヘッド”と呼んでた。
どこかにぶつけた? みたいな違和感がある体型ながら、スプーンヘッドなジンベエザメは、この個体以外にも写真などで見たことがあったから、そういう体型の個体もいるのだろう、その時はそう思ってた。
発表された解剖結果を見ると、やはりあの特徴的なスプーンヘッドは正常な状態ではなく、それどころか死亡につながる理由のひとつだったようだ。

大水槽に搬入された“スプーンヘッド”は、ものすごい勢いで餌を食べ、ぐんぐん成長していった。その頃は見る度に大きくなっていて、毎回のように驚かされていた。
それを裏付けるかのように食欲も凄まじいほどで、ずっと大きいジンタ(オス個体)と同じ量の餌を食べていたらしい。
だからその頃の“スプーンヘッド”はふっくら丸々としていて、大きなジンタが細長く見えたくらい。メスらしい体型ってことなのかなぁ? とか思って見ていた。
水槽にはもう1匹メス個体がいたが、どことなく控えめな感じのその個体に比べると、この“スプーンヘッド”は餌へのがっつき方なんかもイケイケな感じ。
ちょうどその頃に性成熟に達したジンタもそんな“スプーンヘッド”がお気に入りだったようで、自分よりずっと小さく、まだ性成熟にも達していないのに追いかけまわしてた。
その追尾、場合によってはかなり激しいものだったらしい。

しかし、2018年頃だっただろうか。痩せが見られるようになってきた。
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餌の時間になっても水面に上がってくることをせず、反応を見せなくなった。
オレが給餌の瞬間に立ち会うなんて、1年の内せいぜい10日くらいのものだが、その間、いつ見ても餌を食べるところが見られない。
聞けば、摂餌にムラがあり、食べる時もあれば、食べない時もある。食べない時はしばらく続くこともあるし、食べても少しだけ食べて止めてしまうとか、そんな感じだったらしい。
ジンタのしつこい追尾のストレス? なんて想像したりしていたのだけど、どうやらこの頃から死因のひとつである消化器系の問題が顕在化しつつあったのかも知れない。

2019年になると、痩せはさらに進行。もう著しく痩せ細った、みたいな状態。
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げっそりしたオタマジャクシみたいな体つき。体側のキールに沿って、深い溝ができるみたいな、見るからに不健全な姿。
痩せて頭ばかりが目立つフォルムになってしまったせいか、はたまた傾きが進行したのか、この頃になるとスプーンヘッドがより際立って、まるで体が折れてるみたいに見えてしまうのが痛々しかった。
2019年はついぞ1度も餌を食べているところを見ることはできず、以降、顔見知りの飼育スタッフ氏や解説員氏と顔を合わすと、挨拶のように“餌食べた?”と尋ねるのが恒例となってしまっていた。
しかし、2020年にはオレの見ている前で餌を食べたのだ。
相変わらずげっそり痩せてはいたけれど、1日3回ある給餌時間のいずれの時もちゃんと浮上し、与えられた餌をしっかり食べる姿を見せてくれた。
かつてのような垂直の摂餌姿勢こそ取らないものの、かつての姿を見るような餌に対する集中力(執着?)で、本当に安心したし、良かったと思えた。
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このまましっかり食べ続けてくれれば、またかつての姿を取り戻してくれるはず、そう思ってた。
しかし、結果は残念ながら……

彼女を死なす理由にもなった“スプーンヘッド”は、他の個体と明確に見分けることのできるこの個体ならではの個性となっており、だからこそ愛着を感じていたところもあったと思う。それだけに死んでしまったことはひたすら残念でならない。
また、性成熟が近いとされていたことも残念さをより強くする。その先にある繁殖生態の解明の糸口になるかも知れないと期待されていた個体でもあったのだ。
仕方がないこととは言え、それが失われてしまったことは、美ら海水族館に所属する研究者諸氏を大きく落胆させただろうと想像するが、死後もその原因の解明だけでなく、そこから分かったことも多分、少なくなかったのだろうと思う。
そういう意味では、我々人間がジンベエザメという魚に対する理解を深めるのにものすごく貢献してくれた個体だったとも言える。

以前のことを思い出しつつこのブログを書いていたら、かつて話を聞かせてくれた水族館の飼育スタッフ氏の言葉を思い出した。

「長く飼われているけど、簡単に飼えてる訳じゃないよ」

ジンベエザメの正しい飼い方なんて誰も知らないのだ。そもそも、そのジンベエザメ自体がまだまだ分からないことだらけの存在なのだし。
美ら海水族館に行さえすればその姿を見ることができていたから、いるのが当たり前のつもりになっていたけど、“いてくれてありがとう”だったんだなぁ、と失われた今になってあらためて思う。
残ったジンタにはこれからも元気でいてくれることを願わずにはいられない。
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