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カワスイの気になる魚 Vol.3 [淡水魚]

いつまで経っても終わりが見えないコロナ禍だけでもうんざりなのに、戦争が始まってしまった。
この先、どうなってしまうんだろう? と不安は増すばかり。おまけに今月は仕事もヒマときてる。
家でいろいろ考えていても気が変になりそうになるだけだからと、ひとまず家を出た。
向かった先は、4か月半くらいぶりのカワスイ。用もないのにフラッと出掛けられる水族館、ホントにありがたい!!

いつものように水槽を眺めつつ、館内をふらふらしてたら、アロワナの水槽にこれまでカワスイでは見たことがなかったスネークヘッド(C.マルリオイデス)の姿が。
あれ!? こんなの入ったんだ!! と思いつつカメラを向けていたら、横から「つい最近入ったばっかりなんですよ」という声が。
振り向くとそこに飼育員氏。入ったばかりのスネークヘッドが先住者たちとうまくやっているかチェックしにきていたらしい。
確かに、スネークヘッドは混泳という意味では、信用できない。ずっと問題なさそうに混泳していても、ある時突然ダメになったりする。しかもそのダメは、大抵、どちらかの死を意味していたりするからややこしい。
そんな話をしたついでに、他の水槽にいたとある魚について聞いてみた。
その魚とはマレーコッド。オーストラリア産の大型魚。
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カワスイで見たのは初めてで、おおっ!! マレーコッド入ったんだ!! と喜びの声を上げそうになったほど、個人的に好きな魚。
スネークヘッド水槽の担当氏は、その水槽の担当もしていて、聞けば「1年以上前からこの水槽にいたんですよ」とのこと。
小さい時からずっと水槽には入っていたそうなのだけど、見えないところに隠れていたらしい。大きくなって自信がついたのか、見えるところにも出てくるようになったそうだ。
現在のサイズは40㎝ほどだろうか。
このマレーコッド、基本的に隠れがちなビビりなのだけど、反面、テリトリー意識が強く喧嘩は強い。つまり、混泳に向かない魚なのだ。
しかし、同じ水槽にはノーザンバラムンディやニューギニアダトニオ、ネオケラ、大型ハゼ2種類なんかが入っている。大丈夫なのだろうか? と気になったのだ。

そこからまたいろいろな話を聞かせてくれたのだけど、限られた水槽で展示したい魚が多くいるとなると、どうしてもひとつの水槽で複数種を、ということになる訳だが、そこにはやはり、いろいろ難しいことが多いらしい。
例えば、A、B、C、Dという魚を展示したいとする。AとCは混泳可能。CとBも大丈夫。でも、AとBがダメ、DはA、Bといけるが、Cがダメ、といった具合に。
話を聞かせてくれた飼育員氏は「パズルみたいですよ」と言っていたが、バックヤードに展示待ちの魚が控えていたりすると、そのパズルはますますややこしさを増す。展示水槽を見ながら、日々、頭を悩ませているようだった。

混泳が難儀さ度合いで担当の飼育員氏をうんざりさせるほどだったというのが、円柱形の水槽にいるシマイサキ科、カルボ、シルバーパーチ、スパングルパーチの3種類。
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シルバーパーチ
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スパングルパーチ

シマイサキ科の淡水魚は海の魚が淡水生活するようになったグループで、ニューギニア辺りに多い。日本でも西表島に近縁種が何種かいたりするのが面白いグループだ。
全方位ダメな混泳の難しさで、この3種のみの展示に落ち着いたらしい。
ちなみにこれらは日本の水族館ではカワスイでしか見られない。それもあって、この水槽は個人的にはお気に入りのひとつでもある。

中でもカルボはすごく綺麗な個体なので、こんなに綺麗になるならウチの水槽にも、みたいなことを話したら、即座に「止めた方がいいですよ」と(笑)
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カルボ
とにかく気が強いそうで、円柱水槽でもボスの座にあるとか。
そんな話を聞いたお陰で、ウチで飼おうという気は失せたが、ありがたいことにすぐに行けるカワスイにいてくれるので、今後もここで見て楽しむことにしよう!!

ウチでも飼いたいと言えば、オセアニアゾーンの最初の水槽にいるレインボー、メラノタエニア・トリファスキアータ。
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行く度に綺麗になってる? と思うほど、体色も体型も綺麗に仕上がってる。
こんなの見れば欲しくなるのも無理はないでしょ? カルボと違って、ウチに迎えても問題はないのだし。でも、なかなか売ってなくて手に入れられずにいる。
カワスイのレインボーはどれもビックリするほど綺麗だが、飼育員氏によれば、朝一はもっと綺麗らしい。
飼育員氏、レインボーたちの体色、体型、サイズにもこだわりがある模様で、その辺のこだわりも聞かせてもらったんだけど、何でも、オーストラリア産のこのトリファと、ニューギニア産のハーフオレンジやブルーレインボーを一緒に展示しているのが引っ掛かって? いるらしく、できたら分けて展示したいとのだそうだ。
そういうこだわり、ホント、いいと思う(笑) 実現が叶うよう応援したい。

会話の中で飼育員氏が言った印象的なひと言。
「オセアニアの魚をこれだけの種類数展示している水族館、日本では他に無いですよ」

そう!! その通りなのである!! それがどれだけの人に“刺さる”かは分からないが、人によってはカワスイに行く理由になるかも知れない。
少なくともオレは、4か月半ぶりのカワスイはほぼこのエリアだけで十分満足して帰ってこれた。
もちろん、マニアックな飼育員氏のお陰によるところも少なくないのだけれど。
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コメント 5

Kazu

ほんとに、コロナ禍+戦争、気が滅入るようなことばかりですね。その中で、カワスイ、じわじわと種類数も増えていってるんですね。私も近々見に行ってみたいと思います。展示場所に限りがありますが、そのうち、関東のアクアトトぎふみたくなっていくのでしょうか(すでになかがわ水遊園などありますが)。
by Kazu (2022-03-20 21:03) 

ミストラル

>kazuさん

カワスイは行く度にどこかしらの水槽が入れ替わっているような印象です。
アクアトトにはなれないかも知れませんが、その代わりくらいなら十分役立ってくれそうです。
少なくとも、21世紀の東京タワー水族館としては十分楽しませてもらっていますし。
by ミストラル (2022-03-25 18:03) 

Kazu

カワスイ行ってきました。残念ながらマーレーコッドはいませんでしたが、カルボやマルリオイデスを見れました。カルボもトリファスキアータもとてもキレイなままでした。マルリオイデスを必死で撮っていたら、スタッフの方が、チャンナバルカ、今最高のシャッターチャンスですと教えてくれました。カワスイよかったです。ありがとうございました。
by Kazu (2022-04-21 21:48) 

ミストラル

>kazuさん

このブログの後、再びカワスイに行った時、マーレーコッドは隣の水槽に引っ越していたので、見つからなかったのかも知れませんね。
もしかしたら、そこからさらに引っ越してバックヤード、なんてこともあったのかも知れませんが。

声を掛けてきてくれたというスタッフ氏は、きっとオレの時と同じ人だったのだろうと思います。
いい写真は撮れましたか?
by ミストラル (2022-04-23 14:27) 

Kazu

おかげさまで良く撮れました!水が澄んでいて、ミストラルさんのおっしゃるとおり綺麗な個体が多く、2020年に来た時よりも大分雰囲気がよくなった印象でした。皆さんの努力に感謝です。
by Kazu (2022-04-23 16:07) 

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