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凄いぜ!! 沖縄美ら海水族館 イルカ番外編 [鯨類]

かつて、その珍しさから“夢”と命名されたユメゴンドウ。
日本の水族館に生きて搬入された例はあるものの、継続して飼育、展示を行った施設はこれまでなく、詳しい生態もあまり知られていないイルカだ。

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しかし、そんな文字通りの“夢のイルカ”を見られるかも知れないチャンスが訪れた。
2014年9月にマリンワールド海の中道に搬入された個体が、その後も元気に飼育されているという話を聞いたからだ。
そんな話を耳にしたのは2015年の末頃だったと思うのだけど、衰弱して港湾に迷入したものと発表されていたので、まさか健在とは思わず、まったくノーマークだったのだ。
早速、マリンワールドに連絡して、公開の予定を聞いてみると……
「公開の予定はありません」と、つれない返事。
その後、ご存じのように、マリンワールドはリニューアルしたが、そのオープン時、もしかしたら、と淡い期待をしてみたのだけど、新生マリンワールドのイルカプールにユメゴンドウの姿はなく、プール周辺にいたスタッフの人に聞いてみると、やっぱり「公開の予定はない」とのこと。
元気にしてるようだし、気長に待つしかないか……
いつの日か見られることを期待しながら、福岡を後にした。

それから2ヶ月くらい経ったある日のこと。
沖縄からユメゴンドウ搬入のニュースがもたらされた。しかも、行けば見られる場所にいるとのこと。
その半月ほど後に、沖縄行きを予定していたオレにとって、突如降り注いできたラッキー。
沖縄行き最大の目的となったことは言うまでもない!!

早速、ユメゴンドウがいるというプールに行ってみると……
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いた!! これがユメゴンドウか!! 夢が叶った瞬間だ。
これまで、水族館搬入時に撮影された写真、ストランディング個体の写真、海で撮影された生体写真と、全身骨格標本は見たことがあった。
それらから、小ぶりなオキゴンドウみたいなものを想像していたのだけど、それよりも全然小さく、より頭が丸い印象。この個体の特徴かも知れないけれど、意外と目もぱっちり。また、下向きに長く伸びた胸ビレは、オキゴンドウのそれとはまるで違った形をしていた。
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福岡時代から「ムーちゃん」と呼ばれているそのユメゴンドウは、アクリル越しに近寄ってきてはくれるものの、そのぱっちりした目で見ているだけで、特に反応はない。
息をしに行っても、また戻ってきてくれるので、興味は持ってくれてるようなのだけど、じっと見てるだけ。この個体の性格的なものなのかも知れないけれど、物静かな感じ。
物の本には“イルカを襲って喰う”みたいなことが書かれているけれど、本当にそんなことをするの? みたいに思ってしまうほど、のんびりした印象。歯もそれほど鋭くなさそうだし……
プールに浮かんだオモチャで遊ぶ様子は、ごくごく普通のイルカのよう。
普段の接しているトレーナー氏によれば、つかみ所がない、とのことだが、そんな評価がしっくりくる。
この1個体だけでその種類が理解できるとは思わないけれど、その名前の印象なのか、やっぱりいろいろ不思議な感じだ。

ショーに参加したりはしていないけれど、水族館のイルカとして基本的なトレーニングはされていて、体温測定なども普通にできるそうだ。
そういう意味では、衰弱していた迷入個体を元気に復活させ、飼育する上で必要なトレーニング等を行い、これまでしっかり飼育を続けてきたマリンワールド海の中道が凄い!!
これだけ長期間、ユメゴンドウが飼育された例は今回が初めてなのだからね。

でも、せっかくのユメゴンドウも、福岡ではずっと、一般の観客が見えないプールにいたので、沖縄に来てくれたことによって見られるようになった訳で、マリンワールド海の中道にはもちろんながら、美ら海水族館(沖縄海洋博公園)の両方に感謝しなくちゃいけなさそうだ(笑)
ユメゴンドウが加わったことによって、美ら海水族館(海洋博公園)では、そこでしか見られない珍しいイルカが、3種類となった。
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