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白いハナゴンドウ@太地町立くじらの博物館 [鯨類]

紀伊半島のほぼ先端みたいな、大変行きにくい場所にある太地町立くじら博物館。
行ったことがある人ならご存じかと思うが、日本でもっとも行くのが困難な水族館のひとつと言っていいだろう。
鉄道、クルマ、飛行機… どの交通手段を用いても、時間が(費用も)掛かってしまう。
そんな場所に、2年の間に4回も足を運ぶことになろうとは、我ながら驚きだ。
こんな書き出しで始まっているくらいだから、もうお分かりだと思うのだけど、半年ぶり、4回目の太地に行ってきた。
太地には狂信的な人たちが嫌がらせのためだけに海外からやって来たりもしているけれど、よくもまぁ、あんな遠くて行きにくい場所まで来るよなぁ、と変な感心をしてしまうよね。

今回の目的は、昨年11月に搬入された白いハナゴンドウだ。
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半年前にオレが行った直後くらいというタイミングの悪さにガックリきたが、同時に、“あぁ、また太地まで行かなくちゃいけないのか…”みたいな嘆き? も。
お気に入りの水族館のひとつではあるけれど、やはりあの行きにくさは辛いのだ。
公開されたら行こう!! とは決めていた反面、ずっと先なら… と気持ちのどこかで思っていたりもしたのだけど、そんなオレの複雑な思い? とは裏腹に3月14日に公開開始。
行かなきゃ!! いつ? どうやって? スケジュールや乗り換え案内などを交互に眺めつつ悶々とした日々。
そんな時間が続くのにも嫌気が差し、仕事終わりで新幹線に飛び乗り、名古屋からレンタカーで太地へ。
名古屋からならまだ近いとは言え、それでも250㎞、3時間半の道程。
今回は季節外れの寒波と雨という強敵も加わり、少々気の重い遠征となったものの、行ってしまえば、そこにいるイルカたちによってハッピーな気分にさせてもらえる。
今回もそうだった。
その日最初の入館者ということもあり、歓迎してくれてるみたいにイルカたちが寄ってきてくれるので、ついつい目的を忘れそうになってしまうのだけど、気を引き締めて? 目的のハナゴンドウが暮らす生け簀にまっすぐ向かう。
雨によって、生け簀までの浮き桟橋が閉鎖されてしまうことを心配していたが、幸いにも朝一は雨も上がっていて、無事、目的を果たすことができた。

太地くじら博物館の白いイルカというと、アルビノのバンドウイルカが有名だが、今回のハナゴンドウはアルビノではないので、眼は黒い。
でも、2頭いる内の1頭は全身真っ白。ハナゴンドウには時折、白っぽい個体もいたりするけれど、そういうのとはまるで別物。見知ったハナゴンドウとは印象が違って見えたくらい。
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同じ白でもアルビノとはその成り立ちが異なる白変個体で、リューシスティックというタイプ。眼が黒いことからも分かるように、色素を持っていない訳ではないので、何かのきっかけで通常色に戻ってしまう可能性もあったりする。

もう1頭の個体は、色素を持っていることがより分かりやすくて、一部に黒い模様がある。でも、全身の85%くらいは白い。
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こんな色のまま品種固定されれば、パイボールドなんて呼ばれそうな体色だ。

いずれもオスで、真っ白リューシは約2.6m、パイボールドが約2.4m。
現在、様々なトレーニングを受けているそうだが、トレーナーから餌をもらい、ヒレを差し出すくらいの技はもうできるようだ。
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ただ、生け簀から出入りするゲートをくぐることができないのと、お客から餌をもらったり、その他の個体みたいに近寄っていったりはまだできないらしい。
それでも、何となく気にはなるようで、特にリューシスティックの方は好奇心が強いそうで、こちらの方に近寄ってきたり、見上げてきたりすることも多かった。
一方、おっとりマイペースだというパイボールドの方も、思いの外、こちらを見上げるような行動が多く、顔を見せてくれることもしばしばあった。
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しばらくすれば、他のイルカたちと同様、お客に餌をねだりに来るようになるかも知れない。まぁ、今の時点でも十分すぎるくらいに近くで見られるけれど。

当のイルカたちからすれば、まったく勝手な話だけれど、鯨類っていうのは白いだけでどうしてこんなに神秘的に見えるのだろう? ある程度は予想していたつもりだったけれど、思っていた以上に綺麗なイルカだった。

先にも書いたように、行くのは大変だけれど、行って本当によかった!! 
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