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S.E.A.アクアリウム(シンガポール) [海外水族館インプレ]

デカい!! とにかくデカい。
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2012年のオープン時には世界最大の水族館だっただけあって、その規模は半端じゃない。
一般的な日本の水族館3~4つ分くらいありそうな規模で、大水槽は3つもあるし、普通に見て回るだけでも疲れてしまうくらいのボリュームの巨大さ。順路を進んでも進んでも、まだあるの!! みたいな感じ。しかもそれが水槽展示だけで、である。
実際、総水量は美ら海水族館や海遊館の4倍以上もある。もちろん、オレがこれまで行った水族館の中では間違いなく最大規模の施設である。
入館料は41SD(約4200円)と日本の一般的な水族館の1.5~2倍くらいするけれど、水量あたりの料金はむしろお得と言えるかもしれない。

当然、その規模だからして、展示も世界中の魚が揃っているような感じで、場所柄か、暖かい海の展示が多いものの、冷水系、深海、クラゲ、淡水などちょっとずつ幅広く揃っている。それぞれのカテゴリーに特化、注力している施設に比べればそこまでの専門性はないものの、まぁ、ほんと、何でもいる、みたいな感じ。
その一方で海獣類の展示は少なく、イルカがいる水槽があるだけ(それも超巨大)で、鰭脚類やペンギン、意外にもウミガメもいない。
館を通しての展示テーマなどは特にないようで、大きい水槽にその傾向が強いのだが、魚の産地などにはこだわっていない模様。海、淡水ともにシンガポールにまつわるような展示はない。
例えば、順路の最初と最後に登場する大水槽はシンガポール周辺海域を意識した展示なのかと思いきや、大西洋の魚も入っていたりする。
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日本の水族館は、その施設がある地の海なんかをテーマに掲げていることが多いけれど、ここはそういう博物館的な役割よりも、世界から来る観光客のための“国を代表する観光スポット”という役割の方が大きそうだ。
だから、地元に即した展示よりも“世界最大”みたいな分かりやすいステータスが重視されているような印象で、水槽を泳ぐ魚も、大きな水槽を満たすだけとにかくいろんな魚を集めました、みたいな感じ。そのチョイスにテーマ性やコンセプトみたいなものは感じなかった。
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メインの大水槽は1万8000tもの容量があるらしいのだけど、それだけの大水槽でもジンベエザメを入れていないことには感心した。日本だとこの1/10ほどの容量しかない水槽でもジンベエザメを入れてしまっているので、狙いがあるのか、たまたまなのかは分からないけれど、節度ある感じ? は非常に好感が持てた。
余談だが、大水槽の奥には四角い窓が並んでいるのが見えるのだけど、それは「オーシャンスイート」という5つ星ホテルの客室だそうで、部屋から大水槽を堪能することもできるらしい。

先にも書いたように、イルカにも驚かずにはいられない超巨大水槽があてがわれていた。
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水族館とは別に、イルカおさわり施設が他にあるようで、そこと連動したイルカ水槽のようなのだけど、とてつもなく広い水槽にたった3頭しか入ってなくて、もしかして海外水準だとイルカ3頭はこの広さが必要なのか!! と大いに驚くと同時に、いろいろ考えさせられた。ここも日本の水族館が見習うべき部分なのだと思う。

大水槽以外の水槽もまさに世界各国の魚が揃う、みたいな感じ。
薄く、広く、ではあるのだけど、カリブ海とか北太平洋とか、シンガポールから遠く離れた地域の魚もいたりして、それらの中には日本の水族館では見られない種類も多く、ここで初めて見たという魚も多かった。
水槽の数も多いが、人気なのはやはり大きな水槽で、その周辺やトンネルは混雑していることが多い反面、そうした人気の水槽の周辺にある水槽のいくつかは、そこまで手が回らなかった? のか、力を感じない水槽もいくつかあった。これだけの規模になれば、やはりすべての水槽が最高とはいかないのかも知れない。

シンガポールを代表する観光スポットのひとつだから、混雑を覚悟していたのだけど、平日だったからなのか、思ったほど混雑しておらず、来ている人たちの観覧マナーもいいので、しっかりじっくり水槽を見ることができた。
オレは開館から閉館くらいまでいたが、館内には高級なレストランもあるし、メインの大水槽前でも軽食が販売されているから丸1日、水族館から出なくても大丈夫だ。とは言え、食事の選択肢は外の方が多く、再入場も可能なのでオレは外で食べたけれど。

シンガポールの水族館と言えば、かつて、アンダーウォーターワールドという別の水族館があった。奇しくも、S.E.A.アクアリウムがあるセントーサ島に、である。
かつて行ったことがあるのだけど、こじんまりした水族館だった記憶がある。
S.E.A.アクアリウムができて、2か所回れるじゃーん!! なんて思っていたのは過去の話。
2016年に閉館してしまったらしいのだけど、同じ島内にこんな水族館ができてしまったら、古く小さな水族館が生き永らえるのは無理な話。
今となってはセントーサ島では1か所のみの水族館となってしまったが、こんな超巨大水族館なら、ひとつでも十分。
もし、今でもアンダーウォーターワールドがあったとしても、1日で両施設のハシゴはオレには難しかったような気がする。
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でもまぁ、この巨大さだけでも一見の価値ありだと思う。
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