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サメ水槽のメンバーチェンジ@沖縄美ら海水族館 [サメ]

沖縄美ら海水族館のサメ水槽(サメ博士の部屋)のメンバーが変更された。

水槽のメンバーチェンジなんて普通のことだろ!? と思うだろう。しかし、大型のサメを展示したあの水槽のメンバーチェンジは普通のことではない。
何故なら、魚の入れ替えが簡単ではない、というか、とても困難だから。
そのため、いつ行っても比較的変化の少ない水槽だった。
しかし、それがガラリと変貌を遂げた。ほぼすべてのメンバーが入れ替わった。

美ら海水族館へは10年通い続けているけど、ここまで大きな変化は初めてだ。

新たにサメ水槽にやってきたのは、ツマジロ、クロトガリザメ、そして7/6のブログに書いた水族館産まれのイタチザメだ。
それによって現在のメンバー(サメ)は、イタチザメ、ツマジロ、クロトガリザメ、オオメジロザメ、以前からいたドタブカ、ヤジブカのメジロザメ科のみ6種類。イタチザメを除く5種類はすべてCarcharinus(メジロザメ)属という、実にメジロザメ率の高い水槽になっている。
イタチザメの話は、7/6のブログを見てもらうとして、他のサメについて。
ツマジロは2017年に水族館に搬入され、大水槽を泳いでいたもの。
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搬入時1mに満たなかった小さな体が2年の歳月を経て見違えるように逞しくなり、晴れて? サメ水槽の住人となった。

大きくなり、大水槽でもそれなりに存在感はあったけれど、大水槽に比べると小さいサメ水槽ではその存在感は強烈なほど。
そしてそれがものすごくいい(見やすい)位置を泳いでくれるので、水槽の前に立つだけでその姿をしっかりじっくり見ることができる。
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成長した姿をあらためて、これまで以上に間近で眺めると、そのあまりの美しさにため息しか出ない。
ホント、綺麗なサメであることを今さらながらに強く実感させてくれる。

ツマジロと同じく、大水槽からの引っ越してきたのはもう1匹、クロトガリザメもだ。
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こちらはツマジロより遅れること約1年後に大水槽に搬入され、最初はそのあまりの小ささにその姿を見失うこともしばしばだったのに、サメ水槽を泳ぐその姿を見て“こんなに大きかったの!!”と、立派なサイズ感にひたすら驚かされた。
このサメを大水槽から取り上げた飼育スタッフ氏も、ここまで大きいとは思っていなかったらしく、捕まえた時の想像以上の大きさに驚かされたのだとか。
まぁ、それはともかく、こちらもその美しいフォルムに感動させられるだろう。
ツマジロみたいな堂々とした体躯、という感じではないけれど、“トガリ”とその名に付いているように、シャープで細身なスタイルはこのサメならではだ。

これら3匹は、1カ月ほど前までジンベエザメの泳ぐ大水槽で暮らしていた。
そこからどうやって3匹のサメを取り出すのか。気になるところだろう。
ジンベエザメや複数のマンタが泳ぐ水槽でもあることから、大きな漁網などで仕切ることはできない。
ならばどうするか。
飼育員が網を持って潜水し、捕まえるのだそうだ。
もちろん、人海戦術的なこともあるようだが、いかに水槽とは言え、泳ぐサメを泳いで捕まえるってスゴイ。これもまた引っ越しにまつわる驚きのエピソードだった。

メンバーチェンジと言えば、以前、この水槽には飼育40年の伝説のオオメジロザメが展示されていたが、その姿が見えなくなっている。
とは言っても、死んでしまった、とかではもちろんない。
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Mr.美ら海(オオメジロのことね)は、数多の同居魚を襲ってきたという伝説の持ち主である。もちろん、サメもその例外ではなく、新たに引っ越してくるツマジロやクロトガリザメ、水族館産まれのイタチザメは当然一緒にすることはできない。
というワケで予備槽に移動されたのだが、Mr.の移動はやはり大変らしい。
3m級の大きさもさることながら、やはりその性質上、少なからず危険性があるらしく、その移動は“できればやりたくない”作業なのだそうだ。まぁ、当たり前だよね。

サメ水槽が今の状態となるまでには……
オオメジロ(Mr.)、レモンザメの移動→生け簀よりイタチザメ搬入→大水槽からツマジロ、クロトガリザメを移動、ということなんだけど、そのひとつひとつのステップの裏側に大変さがあって、それらを経て今のサメ水槽になったと思うと、何だか感慨深く思えてこないだろうか?

余談ながら、新生サメ水槽にも小ぶりなオオメジロザメがいるけれど、これは新たに搬入されたものだ。
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まぁ、そんな話はともかく、大水槽時代よりも見やすくなったツマジロやクロトガリザメは是非とも見てみて欲しい。
美ら海水族館でしか見られない(ツマジロ)こともあるけれど、とにかくその圧倒的な美しさを堪能しやすくなった分、その魅力はより伝わるようになっているはずだから。
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コメント 4

Kazu

遅ればせながら、「サメの世界」、魅力的ですよね。美ら海のほかにも、しまねのアクアスや油壷マリンのドーナツ水槽でも、圧倒された記憶があります。種類でいえば大洗とも思うのですが、何となく見にくいと感じるのは私だけでしょうか。
by Kazu (2019-08-03 19:24) 

ミストラル

>kazuさん

大洗で感じた見にくさは、水槽や水族館の構造的な問題ですか?
それとも、照明や映り込みの具合とか?

それなら、確かにそういう印象はありますね。
遊泳性の大型のサメが少ない印象があるのも影響してますかね?
by ミストラル (2019-08-10 08:44) 

Kazu

私は水槽の構造や種類には明るくないのですが、大洗は、特に右の水槽は他の水族館よりもサメが回遊するときに手前に来すぎるような気がします。そのため、特に上下方にいるサメが角度がついて撮りにくいといいますか…水と照明も少し色がつきすぎでしょうか…全部私のわがままではありますが(笑)
by Kazu (2019-08-11 22:07) 

ミストラル

>Kazuさん

わがまま、重要です!!

個人の好みが=良い展示、とは限りませんが、また行きたくなったり、いい印象が残ったりするのには、大いに影響すると思いますし。
by ミストラル (2019-08-17 10:55) 

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