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東京都市型水族館大戦 2012 夏の陣 [雑談]

夏休み真っ盛り。
毎日毎日30℃を超える暑さの中、水族館に行きたくなるという人も多いのではないだろうか?

日本は47都道府県中、ほぼすべての県に水族館やそれに相当する施設がある。もっとも人口の多い東京には大小含めれば10近い施設があるけれど、中でも、“都市型”と呼ばれる水族館が3つも存在するのが東京らしい。
いずれも利便性のいい街中にあり、海に面しておらず、複合商業施設を併設しているなど、アミューズメント施設としての位置づけが強い水族館のことだ。
昨年夏は、その代表格である老舗、サンシャイン水族館がリニューアルしたが、今年はニューカマーのすみだ水族館がオープン。今年の夏は、都市型水族館の戦いがより熱を帯びたものとなりそうだ。
集客という点では、リニューアル後、1年を待たずして来館者数200万人を突破したサンシャインが一歩リード。リニューアル前とは格段の入館者数で、それまで大きく水を明けられていたエプソン品川アクアスタジアムに一矢どころか、三矢くらい報いた形に。
今年はそこに、話題性では大きく両者を引き離すすみだ水族館が加わったことで、今年の夏は三つ巴の戦いとなっている。
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エプソン品川アクアスタジアム
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サンシャイン水族館
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すみだ水族館

というワケで、数値化できるデータを基に、それら3館の戦力分析をしてみた。
もっとも、これらの項目もパッと思い浮かんだものを並べてみただけ。どこかの水族館を勝たそうと思えば、そこが得意な項目を作ればいいんだけど、できるだけ中立的な目線で順位をつけてみたつもり。とは言え、あくまでオレ目線で、だけどね。
さぁて、今年の夏はどこが制するか?
ちなみに、ポイントは3が最高、1が最低。


・水量(規模)
エプソン3
サンシャイン1
すみだ2

これはエプソン品川の圧勝。サンシャインはもとより、すみだ水族館のすべての水槽の水を集めても、エプソンのトンネル水槽ひとつがいっぱいにならない。水槽数が少ないと言われることの多いエプソンだが、水量は多いのだ。イルカショープールまで含めれば、総水量は約5000tほどにもなり、そこそこ大きいと言える規模となる。ちなみに、サンシャインとすみだ水族館はそれぞれ約700tだ。エプソン品川と比べると少なく感じるが、ビルの中や屋上にある施設であることを考えれば、どちらもものすごく立派な数字なのだ。


・大水槽
エプソン3
サンシャイン1
すみだ2

水量だけで言えば、上記したようにエプソン品川の圧勝だ。サンシャインの大水槽であるサンシャインラグーンは240t。すみだ水族館の東京大水槽は300t。エプソン品川のトンネル水槽は870tもあるので、サンシャインの3.5倍、すみだの2.8倍にもなる上、水中トンネルまである。しかし、せっかくの大水槽も水槽内に太い柱が立っているのが邪魔くさいのに加え、大きな水中トンネルが水槽内を圧迫しているので、水量の割に、それほど広く見えないのは難点と言える。
一方、もっとも小さいサンシャインラグーン水槽は、水量以上に広々としていて大きく見えるが、その分、中のレイアウトは少々素っ気なく感じる。
すみだの東京大水槽はリアルな擬岩でしっかりレイアウトされているが、押し迫るような迫力がある反面、少々圧迫感があるのも事実。ポイントは水量をベースに弾き出したものだが、人気投票や見た目の印象で集計すれば、また違った結果になるかも知れない。


・エース生物
エプソン3
サンシャイン2
すみだ1

これは文句なしにエプソン品川の圧勝だ。すみだ水族館は小笠原産のシロワニ、サンシャインはシノノメサカタザメがそれぞれエースを務めるが、エプソン品川のマンタ、ノコギリエイの2枚看板の前では、やはり役者が違うと言わざるを得ないだろう。


・魚度
エプソン2
サンシャイン3
すみだ1

ここはサンシャインだろう。海の魚だけでなく、淡水魚も多く展示されており、その展示の幅の広さ、とりわけ“いっぱいいる感”はもっとも強く感じるはず。
エプソンも種類数はそこそこいるはずだが、ひとつひとつの水槽が大きいため、水槽数は少なく、魚類が少ないという評判もよく聞かれる。雰囲気重視の水族館ということもあり、ネームプレートが出ていない魚も多く、その多さをアピールしていないのも影響しているか!? 
すみだも同様に、大水槽には様々な魚が泳いでいるが、水槽の数が少なく、多い感じがしないのはエプソンと同様。こちらもそこそこの種類数はいるようだ。


・海獣度
エプソン3
サンシャイン3
すみだ1

ここは判断が難しい。サンシャインにはカリフォルニアアシカ、オタリア、ラッコ、バイカルアザラシの4種類。エプソンはカリフォルニアアシカ、ミナミアメリカオットセイ、ゴマフアザラシに加え、3種類の鯨類がいる。種類の多さではエプソンだが、ラッコは今や、見られる園館が限られつつある上、サンシャインのラッコは日本でここだけのロシアラッコ。そのため、サンシャイン、エプソンの両方を3ポイントとしたが、一般的にはイルカの方が人気が高いのではないだろうか? なお、サンシャインにはコアリクイなど海獣以外の動物もいるが、そこは評価の対象にはしていない。すみだ水族館にはミナミアメリカオットセイの1種類のみ。


・ペンギン度
エプソン3
サンシャイン2
すみだ2

ここも判断が難しいが、オウサマ、ジェンツー、イワトビ、ケープの4種類が見られるということでエプソンを最上位にした。個体数で言えば50羽がひしめくサンシャインだろうし、プールの大きさ、広さで言えば、断然350tもの専用プールがあるすみだだろう。いずれも給餌解説などが行われているので、ペンギンを目的に出掛けた際の満足度はどこも同じようなものかも知れない。ただし、写真を撮るのが目的なら、サンシャインがベスト。狭い反面、ペンギンとの距離が近く、屋外なので明るいのもいい。ただし、プール前の通路は狭いので、混雑していると撮影どころではなく、今時期だと臭いも気になるかも知れない。一方、撮影だけを考えると、エプソンがもっとも辛い。観客側とは完全に隔離された飼育スペースになっているので、観覧面のアクリルに水や汚れが飛んで、それが写真を撮る際に邪魔になるのだ。すみだは観客とペンギンが仕切られていないので、その問題はなく、写真は撮りやすい。暑い夏でも屋内なので涼しく、気になる臭いもほとんどないので、今の時期はすみだがベストか!?


・ショー度
エプソン3
サンシャイン2
すみだ1

ここはエプソンの圧勝だ。イルカ、アシカそれぞれに専用のショースタジアムがあり、独立したショーが行われている。また、その内容がそれぞれ国内最高レベルにあり、それが水族館の売りにもなっている。もちろん、それを目的に出掛けても損はない。サンシャインにもアシカのショーがある。専用のプールやスタジアムはなく、中庭のステージで行われるので、アシカとの距離感の近さが魅力だ。だが、そのステージの周辺が観覧場所となるため、すぐに人でいっぱいになってしまい肝心のショーが見られなくなる可能性が高いのは大いに難点だ。すみだにはショーはない。そこはライバル2館に対して、大いに厳しい所ではないだろうか?


・展示の圧縮度
エプソン2
サンシャイン3
すみだ1

これはサンシャインがブッチギリだ。水槽の数だけで言えば、エプソン、すみだの両方を合わせたよりも多い。小さな水槽がこれでもかと言わんばかりに並べられ、ひとつひとつの水槽を覗き込む楽しさや、次に何が出てくるんだろう!? という、水族館ならではのワクワク感は一番強く味わえる。魚、エビやカニ、クラゲ、カエルや爬虫類など、次から次へといろいろなものが出てくるので、色んなものを見た感はサンシャインが圧倒的だ。反面、大きな水槽ばかりあるエプソンやすみだに比べると、少々せせこましい感じがするのも事実。もっとも、どちらがいいかは見る人の好みによるのだろうけど。


・リラックス度
エプソン2
サンシャイン1
すみだ3

水槽が少ない反面、館内スペースはやたらと広く、ベンチやソファーなどが沢山置かれたすみだがリード。水槽が見える場所でのんびり座っていると、特に人の少ない時間帯だと本当にくつろげる。それはすみだ水族館ならではの楽しみ方だと思う。
エプソンはイルカショースタジアムが広く、座席数も多いので、イルカプールを眺めながらそこで座ってくつろぐことができる。ショーとショーの間隔はそこそこあるので、結構のんびりできる。
リラックス度という点ではサンシャインは残念な感じ。狭いので、同じ人数の観客数でも、他2館と比べると混雑した感じが出てしまうのだ。館内には座れる場所も少なく、それらは大体、人で埋まってしまっているので、魚を見ながらのんびり、なんて楽しみ方はできにくい。


・飲食度

エプソン2
サンシャイン3
すみだ1

水族館は食事をしにいく場所ではないのだけど、あると便利なのが飲食ができる場所。その点では、水族館内でちゃんとした食事ができるサンシャインがリード。中庭にあるカフェでは、飲み物やビールだけでなく、フードメニューも充実しており、1日中いても困らない。エプソンもレストランを併設しているが、ちょっと気軽に入れる雰囲気ではなく、供されるメニューのお値段もお気軽ではないので、評価は2。ただし、再入場が可能なので、常連は階下のフードコートを利用する人が多い。すみだ館内でも飲み物などが売られているが、フードメニューはごくごく簡単なもののみ。再入館ができないので、水族館から出て食事をしてまた戻るということができないのは大きな問題。そのため、オープンから閉館までいるのは結構大変だ。あれだけくつろげるスペースがあるのに、残念と感じる部分だ。


・入館料

エプソン1
サンシャイン3
すみだ2

入館料対満足度ではなく、単純に入館料が安いか高いかの話。エプソンとサンシャインが1800円で、すみだが2000円。それだけ見れば、エプソン、サンシャインが同列になってもよさそうだが、1年間の内、何度でも出入りできる年間パスポートを買うとすると、サンシャインは4000円で買えるのに対し、エプソンは1万円と高価。しかも期間限定。ここは是非とも普通の年間パスの扱いにしてもらいたいところ。すみだの年間パスも2回分の値段だが、通常料金が2000円とサンシャインより200円高いのに加え、再入場ができないので、サンシャインの方がお得感が高いか!?


・駅チカ度
エプソン2
サンシャイン1
すみだ3

3館とも最寄り駅からのアクセスは容易。しかし、それでもすみだが一歩抜きんでている。スカイツリー駅からはすぐに辿り着ける上、スカイツリーの敷地を横断すれば、より利便性の高い押上駅からでも5分程度で到着できて、しかも雨の日でも傘がなくても大丈夫。これは大きなアドバンテージと言えるだろう。
ターミナル駅である品川から駅前の横断歩道を渡るだけで行けるエプソンの利便性もかなりのものだ。新幹線にも乗れるし、羽田空港へのアクセスもいいので、地方の人でも地元に帰る前に寄ったりできるし、乗り入れるすべての電車が止まるので、神奈川、埼玉、千葉方面からも来やすい。
サンシャインがある池袋も大きなターミナル駅だが、駅からの距離がやや気になるところ。人で溢れた地下街、街中を少し歩く必要があり、サンシャインシティ内に入ってからも水族館までは少しある。駅改札口から考えると、10分以上かかる距離は、他の2館に比べると不利なところだ。


・付帯施設
エプソン1
サンシャイン2
すみだ3

ここもやはりすみだ水族館だろう。少なくとも今、もっとも旬である東京スカイツリーの麓にあるだけでも話題性は高い。水族館の周辺には東京ソラマチという複合商業施設があり、そこが話題のスポットになっていることを考えれば、水族館以外の部分の楽しさはすみだ水族館がリードと言ったところだろうか。
サンシャインシティにも同様の複合商業施設があり、また、池袋という街にあることから、水族館以外の楽しみ方は幅広くできるはず。ただし、話題性という点では、現状、すみだには及ばないだろう。
エプソンにも映画館やボーリング場などが併設されているが、基本、ビジネス街である品川駅周辺には、それを目的として来るような場所は少なく、水族館以外の楽しみ方の幅は、他2館に比べると少ないと言わざるを得ない。

・合計
エプソン 30
サンシャイン 27
すみだ 23

以上の項目ではこんな結果になったワケだが、先にも書いた通り、贔屓目では見ていないつもり。行ったことのない人は、自分が何が見たいかを考えながら行き先を決めると後悔しなくて済むかも!? それぞれ駅からのアクセスがよく、夜遅くまでやっているので、頑張れば3館のハシゴも可能だ。それもこれらの水族館のいいところ。2館のハシゴなら、それぞれをじっくり楽しめる。

最後に告知を。

8月29、30、31日の3日間、サンシャイン水族館のリニューアル1周年を記念したイベントのひとつとして、昨年の開催された「超水族館ナイト」が今年も開催される。
話し手はもちろん、サシャイン水族館のプロデューサーでもある中村元氏で、司会はお台場のイベントも取り仕切っているテリー植田氏。
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昨年のサンシャイン水族館ナイト

今年もサンシャイン水族館のスタッフ氏がゲストに登場するそうですが、一緒に年間パスポート保有者も壇上に上がることになっていて、最終日の31日にはこのオレ、ミストラルが登壇することと相成りました。
サンシャイン水族館の広報責任者の方が一緒に登壇するそうです。
人前で話すのは不慣れなこと故、気の利いたことを話せるかは分かりませんが、オレ自身も壇上で楽しんでこようと思っています。
オフィシャル広報とアンオフィシャル広報のバトルが見られるかも!?(笑)

会場は水族館の屋外エリアで、スタートは7時(19時)から。トークショーは無料(水族館の入館料は必要)。
トークショーは1時間とそれほど長くないので、水族館見学のついでに、水族館話も楽しんでみてはいかがでしょう?

ちなみに、29、30日にもオレとは別の年パスホルダーと、水族館スタッフ氏が登壇予定。
毎日、違った話が聞けると思うので、是非!!
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