SSブログ

おたる水族館の気になる魚 [海の魚]

何度も書いているように、おたる水族館は規模の大きな水族館なので、当然、魚も沢山いる。
その中でオレが期待するのはやはり北の海の魚たちだ。
地元の人たちからすれば、見慣れた北海道の魚よりも、南国の魚が見たいのかも知れないけれど、東京から行った者からすれば、やはりそこは北海道の魚が見たいもの。
それも、東京やその近郊の水族館で見られるものよりもスゴイ個体とか、見られない種類なんかを期待してしまう。

そんな期待にピッタリだったのがオヒョウだろう。
IMG_2858.jpg
おたる水族館で見るのを楽しみにしていた魚のひとつなんだけど、それ以前に生きた姿を見たことがなかったので、是非、見てみたかった。
カレイの仲間では最大種であり、回遊水槽を泳いでいるのも1m以上ありそうなものばかり。流石に最大種は伊達じゃない!!
でも、その大きさよりも、まったくカレイらしくない細長い体型と、体の分厚さの方がオレには驚きだった。
カレイの仲間というと、薄く平べったく葉っぱのような形というイメージがあると思うが、オヒョウときたら、頭部から腹部あたりにかけてがものすごく分厚くて、しかもその細長い体型が、アカメとか大型のフエダイ類みたいで、全然カレイの仲間という感じがしない。まるで、その類の魚が横になって泳いでいるような感じなのだ。
また、それがよく泳ぐ。
水族館でカレイの仲間はよく泳いでいることが多いけれど、このオヒョウがいる回遊水槽でも、沢山のカレイが泳ぎ回っていた。
オヒョウも着底しているものよりも、泳いでいるものの方が多く、そこはカレイらしいところ? でも、多くのカレイが体を波打たせるように泳いでいるのに対し、オヒョウはあまり体を動かさずに滑空するような泳ぎ方。分厚い体が生み出す推進力は、他の薄いカレイよりも強いということなのだろうか?
泳ぎ方もさることながら、その食事風景も大いに気になる。他の魚を食べてしまったりはしないんだろうか? どんな風に餌を食べるんだろうか? 興味は尽きない。バックヤードツアーが土日祝日のみの開催というのが、実に口惜しい。でも、そんなのに参加しちゃったら、さらに時間が足りなくなりそうだけど。

オヒョウがいる回遊水槽で泳いでいるのは、ほとんどがカレイの仲間。
サケ・マス類も入っているし、本来、底でジッとしていそうなオオカミウオも元気に泳ぎ回っていたりするんだけど、やはり目立つのは圧倒的にカレイたちだ。
泳ぐ魚が目立たない中で、1匹、見慣れない魚をみつけた。
正確には見慣れなていないワケではなく、よく知っているのに、そこにいるはずのない魚。
IMG_2854.jpg
それがウグイ。
降海することがあることは知っていたけど、実際、海水の水槽の中で泳いでいるのを見ると、すごく違和感がある。
あとで調べたら、北に行くほど降海するものが増えるらしく、北海道辺りでは普通に海にいる魚のようだ。
実際、海獣公園のアザラシプールの中にも、小さな群れで泳いでいるのを見つけたし。
婚姻色は鮮やかな魚だが、海の水槽にいたものは、周りの色に合わせるように地味な色。だが、淡水魚のフォルムは変えようもなく、妙に目立って見えた。

淡水、海水のどちらもいける魚といえば、チョウザメもそれにあたる。
おたる水族館にはチョウザメも大きいのが沢山いた。目立っていたのは主戦力のシロチョウザメとベステルだったけれど、そこにいたダウリアチョウザメも気になる1匹だった。
IMG_2694.jpg
理由はあまり見かけないこともあるけれど、やはりその特徴的な顔つきが印象的。
ダウリアチョウザメは同じ水槽にいるシロチョウザメやシベリアチョウザメとは別属ということもあり、その顔つき、体つきがずいぶん違っている。
特に正面から見ると、正面方向に大きな口が開いていて、下向きの小さな口を持つその他チョウザメとはだいぶ雰囲気が異なる。この口でかなり大きなものも豪快に吸い込んで食べてしまうのだろう。
オヒョウ同様、その食事シーンも是非とも見てみたいし、それ以前に、水族館では何を与えているのか、飼育の人をみつけて聞き出せばよかったと今頃になってちょっと後悔…

地味な魚が続いたので、綺麗なヤツもひとつ…

色鮮やかなイメージがある南国の海の魚に対して、北の海の魚というとやはり地味な印象。
実際、婚姻色に染まったサケ・マス類を除けば、カジカやソイ、ホッケにタラ、オオカミウオ…e.t.c. どれもお世辞にも色鮮やかとは言えない体色のものばかりだ。
でも、オレが知らないだけで綺麗な魚はいるもので、2Fのアマモ水槽にいたガジはまさにそんな1匹。
IMG_2898.jpg
同じ水槽にいたホッカイエビの緑が綺麗(美味しそう・笑)で、それを眺めていたら、水槽奥のアマモの中から、鮮やかなパステルカラーを纏った小さな魚が出てきたのに気づいた。毛糸で作られたみたいな色をしたガジのオス。
この色は婚姻色で、普段はもっと地味な色をしているようなのだけど、北の海にもこんなに鮮やかで可愛らしい色をした魚がいたという事実にちょっとビックリ。
これもおたる水族館で得た収穫のひとつだ。

可愛いと言えば、魚ではないけれど、おたる水族館ならではのネズミイルカに触れないワケにはやはりいかないだろう。
IMG_0301.jpg
8角形の水槽の中に4匹が暮らしていたが、片時もジッとしていないとの評判に違わず、グルグルと泳ぎ回っていた。そういえば、鴨川シーワールドにいた1匹も、始終泳ぎ回っていたっけなぁ… と思いつつも、それだけ回っていて目が回らないの? とか、疲れないの? とか本気で心配になるくらいのペースで水槽内に円を描き続けていた。

ネズミイルカというと、鴨川でしか見たことがないせいか、名前通りにネズミ色した小さなイルカ、みたいなイメージだったのだけど、おたる水族館にいるものは、お腹側が真っ白、顔を中心に背中側がハッキリと黒くなっていて意外と綺麗!! やっぱろ本場は違うってことなんだろうか?

水槽内は暗く、それでいて通路には窓があって明るい。その中を猛スピードで泳ぐ暗色の小さなイルカ。写真を撮るには絶望的な条件ばかりが揃っているのだけど、イルカたちは意外に愛想がいいようで、結構寄ってきてくれる。
しかも、1頭だけではなく、4頭全部がオレの前に並んでくれたりもしたのだけど、映り込みの厳しさからガラス面からは離れられないので、写真には収められなかったけれど…
鴨川にいる1頭も、結構積極的に写真に写りに来てくれるが、ネズミイルカは意外と写真を撮られるのが好きなイルカなのかも知れない(笑)
正面顔ばかり撮ってたこともあるけれど、スナメリに似てる!? そんな印象を受けた。

暗い冬が長く続く北海道では、暖かい海の色鮮やかな魚の人気が高いらしいとどこかで聞いたことがあるのだけど、水族館の展示に地元の強みは間違いなくあると思う。
おたる水族館でもそれを実感させられた。
サンゴ礁魚類などの展示が悪いワケではもちろんないのだけど、冷たい海の住人たちはどれも立派で綺麗な個体が揃っていて、しかもそれが生き生きと動き回っていたりして、素晴らしさが際立って見えるのだ。
海獣公園の印象が強いので、おたる水族館=アザラシの水族館、みたいなイメージを持ちがちだけど、おたる水族館の魚、すごくいいです!!
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0