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南知多ビーチランドの気になる魚 [海の魚]

南知多ビーチランドの水族館棟には、ちょっと古めかしいのだけど1000tの大水槽がある。
そこに泳いでいるのは、伊勢湾の魚。
いつかのブログでも書いたように、伊勢湾は暖かい海のようで、そこで暮らしているのは南方系の魚が多いようだ。
大きな岩組みと、ゴロタ石でレイアウト? された、日本の磯っぽい背景の中を、沖縄の海にいるような魚たちが泳いでいる、というのがこの水槽で見られる水景。
違和感? それが不思議とマッチしていて、この水槽ならではの景観を作り出していて、オレはいいと思う。
アクリルに傷が多かったり、どことなく古さを感じさせる部分もあるというのに、十分に明るいのもいいと思う理由だ。
やはり水槽は明るい方がいいからね!!

珍しいのは、魚類と一緒にスナメリが泳いでいること。
大型の魚類と一緒に2頭が泳ぎ回っている。まわりにいるのが口に入らないような大型魚ばかりとあってか、襲ったりすることはないようで、一部を除いて、概ね平和な混泳が成り立っているようだ。
余談ながら、スナメリの飼育水槽としては、日本最大らしい。
水槽の話になってしまっているようだけど、今回はその中の魚の話。南知多ビーチランドで魚というと、どうしてもこの水槽の魚ばかりに目が行ってしまうからだ。

さて、その水槽の中から最初の1匹はアカメ。
IMG_9297.jpg
かなり立派な個体だ。
伊勢湾には結構いるのだろうか? 伊勢湾を取り囲む水族館では比較的よく見かけるような気がするし。
南知多ビーチランドの大水槽には1匹しかいないようなのだけど、写真の通り、大きくて体も綺麗。一見の価値ある個体だ。
あまり泳ぎ回らず、水面に近いあたりでゆっくり泳いでいる感じなので、近くでじっくり見ることはできなかったけど、好きな魚だけに嬉しい出会いだった。
立派な1匹といえば、以前来た時には、この水槽に大きなマツダイがいて、再開を楽しみにしていたのだけど、その姿を見つけることはできなかった。
今でも元気なのかなぁ?

大水槽の魚はどれも年期? が入っているのか、立派な個体が多いのだけど、3種類いる大型アジ類の内、カスミアジも要注目だ。
IMG_9358.jpg
カスミアジなんて珍しくないだろって?
珍しくはないんだけど、南知多ビーチランドにいるものは、ものすごく綺麗だから。
日本で一番、とは言わないけれど、ベスト5になら間違いなく入る綺麗さ。
カスミアジの本当の美しさを知るために出掛けても後悔しないことだけは間違いない。
アジといえば、同じ水槽にいるロウニンアジもスゴイ。
とにかくデカイ!! カスミアジと並び、こちらも見物だ。まぁ、ロウニンアジに関しては、水槽の前に立つだけで、畳みたいに大きな銀色の魚が目の前を横切っていくんだけど。

カスミアジの綺麗さも魅力なんだけど、ギンガメアジもなかなか見物だ。
IMG_9166.jpg
カスミアジみたいな個体の素晴らしさというより、こちらは群れの美しさ。
大水槽の群れと言えば、今はイワシが主流だが、ここでは大きなギンガメアジが固まりを作っている。
イワシのように群れの形が変化する面白さはないけれど、ダイバーがわざわざ海外の海にまで見に行くという“ギンガメアジ・トルネード”のような渦(トルネードというには小さいけれど)を巻いている。
だけど、それはそれで、なかなか綺麗なものだなぁ、と。
大水槽でもあまり群れを作らないアジの仲間にあって、しかも大きなギンガメアジが、これだけちゃんとした群れを作ってるという点でも、見物と言っていいんじゃないだろうか?

この水槽で楽しいのは、大型アジ類だけじゃない。
スギ、というかスギとスナメリの関係性もちょっと面白い。
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2頭いるスナメリはオスとメス。当然、繁殖も視野に入れてのものなんだろうけど、当のオススナメリはメスよりもスギの方がお気に入りのようなのだ。
メスとつるんで泳いでいると思えば、時々思い出したように4~5匹いるスギの群れに飛び込み、お気に入りの1匹を壁際に追い込んで、背ビレのあたりにチン○を押しつけるのだ。
盛りが付いているのか、何度も何度もそれを繰り返す。
一番お気に入り(スギにとってはものすごく迷惑だろうけど)の個体なんて、背ビレのあたりがズル剥けになってるくらい。
そんな様子をずっと見てると、痴漢とかレイプとかの性犯罪が許せなく思うオレとしては、それがスナメリであってもムカついてくる。
掬い出して2~3発ぶん殴ってやりたいような気分になってきた。
どこの水族館で見てもスナメリは可愛いけど、ここのだけは別。

細長い形や、大きさが近いせいか、彼の性欲の捌け口になるのはスギだけで、ロウニンアジなんかには無関心。メス個体にもそういう関心を示さないのは、きっと可愛くないからなんだろうと思う。
目がくりっとして可愛いスナメリだが、大水槽にいるメスはいつも目をつぶっているのか、それとも極端に目が細いのかは分からないけど、可愛い顔ではない。
スギがよく見えてしまうのは、あるいはそのせいなのかも?
いずれにしても、哀れなスギが早く自由になれることを祈らずにはいられなかった。

最後の1匹は、生きてない標本を。
IMG_9139.jpg
ごらんの通りミツクリザメの標本だ。
尾鷲沖で捕獲されたものらしい。オレが見たことのある生体よりも大きなサイズの個体。
生きている時に逢いたかったなぁ、と思わせてくれるんだけど、そう思えるのも口が飛び出た“悪鬼顔”にされていないからだ。
生きた姿を知ってる者からすれば、ミツクリザメを貶めようとしてる? という悪意さえ感じさせる悪鬼顔の標本は大嫌い。
正しい姿を見せようとしてるという意味でも、評価できる標本だと思う。

海獣の印象が強い水族館なので、魚は… と思いがちだが、魚好きでもちゃんと楽しめる。
特に大型アジ類が好きな人にとっては、要注目のオススメ水族館ですよ!!
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コメント 2

pomu.

なんて堂々としたアカメ! 
完全に体育会系、しかも柔道部とかアメフト部とかです

スナメリくんってばなんてことを……
被害に遭ってしまうスギさんの背中をどうにかして守ってあげたいですが
何を装着しても邪魔にしかならないんでしょうねぇ

今日は本当は南知多ビーチランドに行く予定だったんですが
急きょ取りやめになり
「べ、別に今日みたいに暑くて人が多そうなときに行かなくてもいいもん!」
と自分を慰めています(涙)
by pomu. (2011-06-25 08:04) 

ミストラル

>pomuさん

そうそう、そうなんですよ!!
アカメとかLates属の魚の魅力は、その柔道部な感じ!!
肩あたりのマッチョ感? 大きい個体ならではのカッコよさです。
バラムンディだと、長さが出てしまって、イマイチ、この感じが出ないんですよね。

困ったスナメリは、もう少しの辛抱、なんでしょうね。
その時期が過ぎれば、見向きもしなくなるんでしょうから。

行く予定だったんですね。
でも、週末は人も多そうだし、少なさそうな日にあらためて、ということで。
by ミストラル (2011-06-25 22:19) 

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