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竹島水族館の気になる魚 [海の魚]

雑誌などの紙メディアと比べて、webメディアの圧倒的な利点は速報性だ。
取材したその数分後には発信できるスピードは、印刷や複雑な流通などの過程を経ないと世に出ない紙メディアには絶対に真似のできないものだ。
しかし、オレのこのブログときたら、web最大の利点である速報性がほとんどない。
このブログの元ネタ(竹島水族館に行った)なんて、もう2ヶ月も前の話だからね(笑)

何でそんな話をしたかって?
気になる魚として登場させようと考えていた魚が、もうあちこちのブログなんかで登場してしまってるから。
それでも登場させたくなるようなスゴイ魚なんだけど、だったら余所とは違った紹介の仕方を考えなくちゃ、だな。

そのスゴイ魚とは、ウケグチノホソミノオナガオキナハギ。
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17文字ものもっとも長いとされる和名を持つ魚として知られている。
だが、この魚は日本にいない魚なので、その名前は標準和名としては認められておらず、最長の(標準)和名を持つ魚は、16文字のミツクリエナガチョウチンアンコウということになっている。
オレ的にはこの名前、どうかと思う。
特徴を並べ立てただけかと思いきや、その単語と単語の間に“ノ”が入っていて、5・7・5になっている。つまり、命名者の言葉遊びだということ。
まったく、いつまでたっても憶えられないよ!! そもそも、オキナハギという魚はいないのだから、それでいいじゃん!! って思うんだけど。
と、ここまではどこにでも書いてある話。

この魚がスゴイのは、ハギとついていることからも分かるように、カワハギの仲間、つまりフグ目カワハギ科の魚ということ。
よくよく顔を見れば、確かにハギを感じさせる部分もあるけれど、形はもちろん、動きのどこを取っても、カワハギの仲間とは思えない。
恐らく、そういうニッチ(生態的地位)にいる魚なんだろうけど、ヨウジウオのようでもあり、ヒラヒラクネクネとした動きにはゴーストフィッシュ的な雰囲気も。
また、口先に突き出たヒゲのせいか、その顔つきにリーフフィッシュを連想した。
竹島水族館では枝サンゴのまわりをクネクネと沿うように泳いでいた。
上下のヒレを波打たせて泳ぐ泳ぎ方はハギらしいけれど、条数の多い波打つヒレは、やはりゴースト的。見れば見るほどハギっぽくないのだけど、ずっと見ていても見飽きない、不思議な魅力を持った魚だ。
枝のようなフリをしながら、小さいエビとかを吸い込んで食べてるんだろうなぁ、なんて想像は、きっとリーフフィッシュの連想のせいだ、きっと(笑)
その後、摂餌シーンを目の当たりにしたんだけど、イサザアミをヒュッと吸い込んで食べてた。
同じ水槽の同じような形をしたヨウジウオたちよりも、動きがスムーズで速く、体も大きい分、食べ方も一番積極的。
しなやかな泳ぎに、ハギらしい表情のある顔と餌に対する積極性。これは飼ってみると絶対楽しいに違いない。生き餌しか食べないのなら問題だけど、そこはハギだけに冷凍餌なんかにも多分、餌付くはず。
そんなことを考えながらずっと眺めてると、ますます飼いたくなってくる。
そんな妄想が楽しめるのも、この魚が展示されている竹島水族館ならではだ(笑)

飼いたくなったつながりで、お次は、小魚を豪快に吸い込んでそうなヤツを3つ。

ひとつめはイヤゴハタ。
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大きさは40㎝くらいだろうか? 泳ぎ回る魚が沢山入った水槽の中に1匹。それでもすぐに目に付いたのは、オレ好みだからかな?
白い体に筆で描いたみたいな荒い模様が綺麗で、それに引きつけられるように目にとまった。他の水族館では見たことがあるのかないのか定かじゃないけど、竹島水族館は水槽が大きくない反面、1匹1匹に目がいきやすい。
これまで知らなかった魚の魅力に気付けるのもこの水族館の楽しいところなのだ。

イヤゴハタとキャラがかぶるのだけど、少し先の水槽にいたホウキハタも可愛かった。
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3月末の混雑してた時には、やたら隠れがちで水槽の前に立つと、慌てて隠れていたのに、一昨日行った時にはその性格が一変。
他の魚の写真を撮ろうと水槽の前にしゃがみ込んだら、カメラの前にやってきて堂々としてる。水槽の前で動いてもビクともしない。
閉館ギリギリのタイミングで、館内はひっそりしていたけれど、それが理由?
それにしても、イヤゴハタといい、ホウキハタといい、綺麗で可愛い!!
しかもそれが、家の水槽でも飼えそうなくらいの大きさとくると、やっぱり飼ってみたくなるのも仕方ないってものだろう(笑) 実際に飼うことはできないんだけどね。

飼いたいという意味では、アカメもそうだ。まぁ、コイツに関してはウチにもいるけど。
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イヤゴハタがいる水槽に、あまり大きくない20㎝前後の個体が1匹。
ホウキハタよろしく、3月に見たときは岩の上で萎縮してるかのようにジッとしていたのに、一昨日は水槽の真ん中あたりをゆっくり泳いでた。
まわりの魚たちが気にならなくなったのだろうか?
アカメがいるのは、地元の魚を展示した水槽だが、この個体も地元で捕れたものなのだろうか?
浜名湖にもアカメがいることを考えれば、蒲郡周辺にいたとしても不思議ではないんだけど、そうだったらいいなぁ、とちょっと思ったり。
次に行く時には、そのあたりも聞いてみようと思う。

最後の1匹は、飼ってみたいワケではないんだけど、餌を食べてるところがやけに印象的だったキツネウオ。
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属や科は本家とまるで違っているものの、この魚も広義の“グルクン”に含まれるらしく、それこそ沖縄などの海では普通に漁獲され、食用になっているそうだ。
竹島水族館ではチョウチョウウオが泳ぐ水槽に入っているが、色、形、どこをとっても、可もなく不可もなくといった感じで、パッと見では特に印象に残らないような魚だ。
そこそこ綺麗な魚のようだが、そういう印象もなかった。
しかし、先にも書いた通り、摂餌の際、魚も興奮しているのか、普段泳いでいる時には気づかないような色合いを発色し、きびきびと泳ぎ回っている。
与えられている餌も、“こんなものあげてるんだ!!”と少し驚いたのと同時に、それを嬉しそうに食べるチョウチョウウオやこのキツネウオの姿も印象的だった。
給餌シーンはたまたま見られたものなのかも知れないが、それがなければキツネウオなんてこの先ずっと印象に残らないまま終わっていたかもしれないから、そんな意味では少しラッキーだったのかも!?

ひとつ前のブログに書いたように、3月末の竹島水族館にはちょっと気になる点があった。
でも、一昨日はそれがすべてクリアされてた。
やっぱり、竹島水族館はああでなくちゃね!!

というワケで、展示している魚を飼ってる気分も楽しめる? 竹島水族館。
1匹1匹の表情までじっくり楽しむには、やはり、とてもいい水族館だとあらためて思った。
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