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登別マリンパークニクス [水族館インプレッション]

北海道に来るのは今回が2回目。
仕事で行ったことしかないから当たり前なんだけど、なかなか行けないという印象が強い。
そんな滅多に来られない所まで来てるのに、たった1件の水族館に寄っただけで帰ってしまうのはあまりにも勿体ないってものだろう(笑)
とは言え、行ってみたかったおたる水族館は冬期休業中。
じゃあ、どこに行くか。
それなら、あとひとつ残したノコギリエイの飼育館、登別マリンパークニクスしかない!!
幸い、オレが行った時も普通に営業中ということで、行ってみた。
登別のニクスに行くなら、お隣の室蘭水族館とハシゴ? の可能性を考えていたのだけど、残念ながら室蘭水族館は冬期休業中だった。

レンタカーを借り、高速道路で千歳から50分ほど。約1時間ほどの行程で水族館に到着。
借りたのは軽自動車だったんだけど、とにかく遅い。
自動車社会の北海道なのに、台数当たりの軽自動車はその他の地方よりも少なく感じたのは、恐らくこの辺りに理由がありそうだ。高速道路の空きっぷりを考えれば、そこそこ速いクルマなら30分はかからずに到着できるだろうと思う。その場合、覆面パトカー対策については、各自でお考えを!!(笑)

2400円という高額な部類の入館料を支払って入場ゲートをくぐると、そこに広がっていたのは何ともメルヘンチックな空間。魔法使いとかこびととか妖精とか、そういう類が顔を出しそうな雰囲気に戸惑いつつ、広場の正面にそびえ立つヨーロッパの城のような建物へと向かう。それこそが、目的の水族館棟なのだ。
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水族館棟のまわりには本物の城よろしく、堀が巡らされており、白鳥まで泳いでいる。分かってはいたことだけど、あらためて“オレが来たのは水族館だよな!?”と自問自答したくなった。
この水族館離れした雰囲気も、やはりバブル時代ならではの産物。
やたらめったら“リゾート”なんて言葉が流行っていたバブル時代に、“北欧ロマンと海洋ファンタジー”なんていう何とも? なテーマを掲げオープンした異色の水族館だ。

入館して順路を進むと、まずエスカレーターで上階へと導かれる作り。
エスカレーターは数階分ほど吹き抜けになった暗い部屋の中にあって、乗った瞬間、体全体がムワッと高い湿度と水の臭いに包まれる。
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エスカレーターの真下が大きな水槽になっているのだ。
その水槽を眼下に眺めながら上に上がっていくようになっていて、眺めていると、光が当たっている部分を時々、大きなシロワニやホシエイが通り過ぎる。光の中に浮かび上がるように見えるので、そういう演出になっているのだろう。
しかし、部屋にはほとんど照明がなく、水槽を照らす数灯のみ。つまり、眼下の大きな水槽が暗いことは間違いない。それが水槽を眺める前に判明してしまったので、その時点でかなりのテンションダウン。

何とか気を取り直して、順路を進むと、やたらと広い通路に、ポツンとタッチングプールが点在してる。そのまわりだけが明るく、広いフロアは薄暗い。水族館に人が少ない冬場の平日ということもあり、まるで閉店寸前の地方のデパート? みたいな雰囲気。
そのまま進むと、普通の水族館のような両側に水槽が並んだフロアがあり、そうかと思うと、突然、絵皿が展示されたガラスケースが並ぶギャラリーのようなフロアが現れる。
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そして最後が、最初に上を通り抜けたトンネル水槽。分かってはいたけれど、やはり真っ暗。考えていた以上に暗くて、魚を見て楽しむ水槽とは思えなかったくらいだ。
順路通りにひと周りしてみた正直な感想は“変な水族館”だった。

でも、その後、バックヤードツアーに案内してもらった時に色々聞かせてもらい、最初に抱いた違和感もいくらか解消された。
そもそもニクスは、「海洋美術館」として20年前にオープン。当時は今の半分も水槽がなかったらしい。それが徐々に増えていき、今の数に。つまり、20年かけて水族館としての魅力を高めてきたということ。もちろん、それは今後も続いていくそうなので、10年後に行ってみたら、ビックリするくらいスゴイ水族館になってるかも知れない。

バックヤードツアーはHPから申し込むのだけど、海獣メインと魚メインのコースが設定されている。もちろん、オレは魚類コースだ。
指定された集合場所で待っていてくれたスタッフ氏は
「ひょっとして、同業者の方ですか?」
平日に、ひとりでやってくるオッサン。しかも東京からなんていうと、そんな風に思われるらしい。いえいえ、ただの水族館好きですよ(笑)

当日はやはりオレひとり。ということもあって、実にオレ好みなバックヤードツアーとなった。通常は、ある程度決まったコースをまわり、魚に餌を与えたり、触ったり、みたいなこともあるようだ。もちろん、予備水槽とか水槽の裏側なんかは見せてもらったけど、餌やり等は辞退。大半は魚の話や水族館の話を聞かせてもらってた。
案内してくれたスタッフ氏は、いろいろ聞くオレにしっかり付き合ってくれて、どうやら時間をオーバーさせてしまったらしい。
でも、お陰ですごく楽しませてもらった。
オレの場合、バックヤードツアーというより、バックヤード立ち話? の方が楽しめるようだ(笑)

午前中は千歳サケのふるさと館に行っていたから、ニクスにとうちゃくしたのはお昼頃。
加えてバックヤードツアーに行っていたから、イルカショーは1回しか見られなかった。
ショースタジアムは室内スタジアムとしては一般的? な大きさ。イルカが縦横無尽に跳び回れるほどの広さはないから、繰り出される技も普通。決して悪くはないのだけど、“おおっスゲェ!!” というようなオンリーワンな感じはなかった。
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寒い北海道ではイルカショーはもっぱら屋内で行われるのが普通なようなのだけど、それはつまり、動きの速いイルカのジャンプを撮るのはちょっとしんどいってことを意味している。たった1回のショーで決められるほどのウデを持ち合わせていないこともあり、イルカショーの写真はかなりガッカリなものばかりだった。

アシカやイルカのパフォーマンスに加え、オウサマペンギンの散歩というショー? もある。
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パフォーマンスといっても、ただペンギンたちが観客の間を歩くだけなんだけど(笑)
ペンギンの散歩もさることながら、面白いと思ったのはペンギンたちが暮らす場所。
オウサマやイワトビなどの亜南極種は屋内で、ケープやフンボルトなどの温帯種は屋外で飼うものというイメージ(固定概念といってもいいかな)があるのだけど、北海道ではそれが逆になるらしく、オウサマやイワトビは外、普段は外にいるはずのケープペンギンが屋内で暮らしていた。北海道の寒さを物語る、まさに所変われば、という話。

ペンギンの散歩のお次は、陸族館。
分かりやすくいえば、爬虫類館である。
現在陸族館になっている建物も、かつてはお皿などを展示販売するための施設だったらしい。水族館で展示されているものは、その時の名残りなんだとか。
オレがニクスに行った日は暖かい日だったのだけど、それでも気温はマイナス。そんな中で南国の爬虫類に出会えるなんて、なんだかとっても得した気分になった。
ゾウガメや大きめのケヅメリクガメ、ミズオオトカゲやアナコンダなど、比較的大きなものが中心。こんなのもいるの!! という驚きの反面、爬虫類たちはまったく動かないから、よほど好きな人でもない限り、あまり楽しめないかも知れない。まぁ、爬虫類ってそういうものだからね。

最初の印象は??? だったし、水槽が真っ暗だったのは間違いないんだけど、個性的な水族館だったことは間違いのない事実。
その証拠に、こんなに書いてるし…(笑)
ちょっと変わった水族館だけど、そんな部分も含めて面白い水族館なんじゃないかと思う。
もし、行く機会がある人は、HPからバックヤードツアーの申し込みをしておくことをお忘れなく。
それがあるのとないのとでは、楽しさが違ってくるはずだからね。
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コメント 2

pomu.

水族館と思って行くととまどってしまいそうですね
お皿の展示って……予想外にもほどがあります(笑)

「バックヤード立ち話」がすごく楽しそうです
ほかのお客さんが少ないであろう時を狙って行くのがよさそうですねー

貧乏性なので、「意地でも2,400円分は楽しんで帰らなきゃ!」って思います(笑)
by pomu. (2011-04-24 11:22) 

ミストラル

>pomuさん

お皿(その先にはボトルシップなんかも展示されてる)スペースにはビックリでした!! 何だここ!! って。

でも、逆に、つぶせるスペースがいっぱいあるということでもあって、
今よりもっと充実した展示ができる可能性とも言えると思うんですね。
オープン30周年の年に期待が募ります。10年後の話ですけど(笑)

2400円、ちょっと高く感じますね。
pomuさんのホームの竹水の5倍近い金額ですもんね。
でも、行けば行ったで、1日楽しめるし、2400円分の楽しみを見つけることはできると思います。
by ミストラル (2011-04-25 08:48) 

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