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しものせき水族館 海響館の気になるフグ [海の魚]

海響館といえば、フグなのである!!
ご存じの通り、下関はフグの本場。そこにある水族館で、フグの展示に力が注がれているのは当たり前のことと言っていい。
関門海峡水槽を過ぎて以降の順路前半はほぼフグ目の魚のみで占められており、その展示数は100種類にも達する世界一のコレクション。フグマニアには聖地とも言うべき水族館なのだ。
だが、オレ的にはフグの仲間は興味の対象外。世界一のフグコレクションは、興味の薄いオレをどう思わせてくれるのか。そんな部分も含めて期待の展示だった。

順路を進み、フグの展示ゾーンへと進む。
やはりどの水槽にもフグが入っているのだけど、カワハギやモンガラカワハギなどの数も多く、意外とフグばかりいるという感じでもなかった。まぁ、それらの魚もフグ目なので、それも含めた上でのフグ・コレクションではあるのだけど。

フグコレクション、最初の水槽は大きなトラフグの水槽だ。
大きく立派だとは聞いていたけれど、これほどとは思っていなかった。
トラフグなんて、水族館に行かなくても、大きな街には必ずあるフグ料理店の店先の水槽にギュウギュウ詰めになって泳いでるのを見かけるくらい、決して特別なものではない。
でも、それが食用ふぐの代名詞、つまり下関を象徴する魚ということになると、こうしたスペシャルな待遇が与えられるのだ。

海響館のトラフグというと、砂に潜っている所がよく話題になるが、そんなことよりもはるかに驚きだったのが、その大きさ。
IMG_5623.jpg
写真の個体は、水槽内でもっとも大きなもので、その大きさは70㎝は超えていそうなほど。とびきりデカイのはこの1匹だけだけど、これ以外にも50㎝は超えていそうなのがあと数匹いた。
食用として流通しているものは、30㎝くらいのものが多いから、そのくらいの大きさの魚なのかと思っていたのだけど、こんなに大きくなるとは思いもしなかった。
食用として流通するものが30㎝くらいなのは、そのくらいのものが美味しいからだそうで、ここまで巨大化してしまうと味が落ちるらしい。
それにしても、ありふれた種類だけに、そのインパクトは強烈だ。超巨大トラフグは、海響館のフグコレクションの中でも、もっとも強い印象を残すものとなった。

一番の大ネタを最初に見てしまったら、残りはオマケみたいなものなのだけど、何せフグの仲間は興味の対象外だったりするものだから、見るものの多くは、初めて見るような気がするものばかり。
そんな中で、綺麗だなぁ、と思ったのがこのアラレフグ。
IMG_5315.jpg
ケショウフグとかモヨウフグとか、似たようなものは見たことがあるが、この種類は初めて見る種類だと思う。
体型や顔つき、雰囲気などはそれらのフグによく似ていたのだけど、ブルーグレーとでも言おうか、青っぽい体色が綺麗で、それが印象に残った理由だ。
この手のフグに共通する特徴だけど、観客通路の方を向いて、ゆっくり動くので比較的写真を撮りやすいのもいい。でも、その割に、オレの写真ときたら、失敗が多く、まともなのがほとんどなかった。やっぱりサメとかピラルクーなんかと比べると、気合いが少し足りてないようだ(笑)

綺麗さで印象に残ったのがもうひとつ。
それがこのホイットレイズボックスフィッシュ。
IMG_5667.jpg
名前からして、日本にいない種類だということは分かるし、同時に、これまで見たことがないということも。南国のサンゴ礁にいるハコフグの仲間らしい。ネット検索してみたら、観賞魚としても流通しているようで、結構簡単にヒットした。
それによると、オスは青みがかった色をしているようで、オレが撮った個体も模様はオスのようだから、ホントならもっと違った色が楽しめたようなのだ。
まぁ、今の白と濃茶の2色もシックな感じで綺麗だと思ったんだけど…
でも、これまで意識してこなかった魚だから、その綺麗さに気付くこともなかったワケで、その機会を得たという意味では、貴重な経験だったと言えるのかも知れない。

フグコレクションの中には淡水フグも多くいたが、それらは観賞魚としても流通していることが多いので、海のフグに比べると幾分、馴染みも深い。
その中で気になったのが、コロメスス・アセルス。いわゆる、アマゾン淡水フグだ。
IMG_5567.jpg
しかし、このフグ、フグコレクションのエリアではなく、オレが気に入ったアマゾン水槽の中にいた。
狙って入れてあるのだとしたら、やっぱりあの水槽、スゲェ!! なんだけど、ネームプレートは出ていなかったし、5㎝にも満たないようなものすごく小さな個体だったから、気がつかない人もいるんじゃないだろうか? でも、その小ささも手伝って、ものすごく可愛らしい。
きっと、水槽内で水草を荒らす巻き貝を退治するために、この水槽に入っているのだろう。
フグが好きな人には、ちょっと注目してみて欲しい1匹だ。って、オレが言うまでもなく、フグ好きなら間違いなく見つけるよね!?

巨大トラフグが一番のインパクトというのは、前にも書いた通りなのだけど、それに匹敵するくらいのインパクトがあったのがセンニンフグだ。
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水槽に“海響館初登場!!”と大きく書かれていたくらいだから、ものすごく珍しい種類なんだろうと思う。
そもそも、その色や形を見れば、門外漢のオレでも、それが特別な魚だということが分かるくらい、フグ離れした体型、体色の持ち主。
それにしてもフグとは思えない細長く尖った体つきに、光沢のある銀色と水色の体色。顔だけはフグっぽさがあるものの、ヒレは尖っているし、まるでサバやマグロの仲間のような雰囲気さえある。
へぇ~!! こんなフグもいるんだなぁ、なんて思いつつ眺めていたのだけど、実際、かなりのレア種のようだ。外洋性で沿岸域ではほとんど獲れないことに加え、全身猛毒で食用として市場に出ないことも知名度の低さに貢献? しているらしい。オレ自身、名前すら知らなかった種類だけど、見られてものすごくラッキーだった1匹。無欲の勝利ってとこかな?

100種類もフグがいるのだから、もう少し色々紹介しても、と思わなくもないのだけど、帰ってきて撮った写真を整理してみると、世界一のコレクションだというのに、意外なほど写真が少なく、例によってピラルクーとかツマグロの方が多かったくらい(笑)
言い訳をすると、フグの仲間って、トリッキーな泳ぎのものが多いでしょ? そのくせ、体はそんなに大きくないから、オレ程度の写真のウデでは、結構面倒くさい被写体なのですな。そういえば、泳ぎ回るフグとか、モンガラカワハギの仲間で“チッ”と撮影を諦めた種類が結構いたような…
というワケで、フグ好きの皆さん、この続きは海響館で!!(笑)
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コメント 4

minto

興味の対象外だったんですね[猫2]

私は、水族館でフグが一番の興味の対象なんで[ぴかぴか(新しい)]

海響館また行きたいな[るんるん]
by minto (2011-03-26 15:19) 

ミストラル

>mintoさん

ようこそ!!
フグがお好きだというmintoさんなので、見てくれてるかも!? と思ってました(笑)

そうなんです。フグはあんまり興味ないんですよ。
家で飼ったこともないですし、水族館に行っても写真も少なめかも…
でも、好きな人がいるのはちゃんと理解できますよ。

mintoさんなら、あんなにフグがいる海響館は聖地なんでしょうね。
by ミストラル (2011-03-27 12:50) 

pomu.

フグは動きが遅いのになぜか写真が撮りにくいですねぇ
見事なまでにブレます 

70センチ以上ありそうなトラフグ!
それは迫力ありそうです

それにセンニンフグにも驚きです
フグのイメージから程遠い顔と体……
胸鰭から後ろなんて、ギュンギュン泳ぐ魚と同じ体型ですもんねー!
何度画像を拝見しても「本当にフグ?」と思ってしまいます(笑)
by pomu. (2011-03-28 17:19) 

ミストラル

>pomuさん

先ほどは失礼いたしました。
こうしてコメントを頂戴して、やりとりをさせてもらっていたせいか、知っている人のようなつもりでおりました。
実際、すれ違っていたかも知れませんね。

フグの動きは、何か写真に撮りにくい気がしています。
ハコフグなんて、簡単に撮れそうなのに、実際撮ってみると、今ひとつだったり…
でも、センニンフグは形や存在はビックリでしたが、泳ぎ方はフグっぽくないというか、直線的な動きが多く、比較的写真に撮りやすい種類でした。


by ミストラル (2011-03-30 18:40) 

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