SSブログ

越前松島水族館 [水族館インプレッション]

北陸方面の水族館めぐりをするならと、予定に組み込んだ越前松島水族館。
でも実は、あんまり期待してなかった。
とりわけ見たいものがいるワケでもないし、昨年、新しい施設ができたらしいというのも知っていたけど、同じような施設や展示も見たことあるし… くらいに思ってた。
あくまで、“ここまで来たついで”とか“全国制覇する一環で”みたいな、どちらかというと後ろ向きの理由で足を運んだ水族館だった。
でも、結論から言えば、ちゃんと楽しかったし、行くまでは時間を持てあます心配をしていたのに、実際は水族館で蛍の光を聞くことになったほどだった(笑)
IMG_2438.jpg
最寄り駅からはバスで30分くらい。到着すると、外壁の工事? か何かをやっていて、水族館の周辺は賑やかな騒音が響き渡っていた。
入場口でチケットを買おうとすると「工事中なので半額でいいです」とのこと。
その影響で何かが見られなくなるワケでもないのに、思わぬラッキーに見舞われ“いい水族館だなぁ~”と好印象に。我ながら現金なもんだけど(笑)
でも、うるさいってだけで、半額にしてくれるなんて、良心的なサービスだよね。

入ってすぐにマンボウの水槽があって、さらに目の前にはサボテンがあしらわれたフンボルトペンギンプール。その先には壁があるから、ものすごい狭い水族館なのかと思いきや、そのまま進むと広いスペースになっていて、イルカプールなど様々な施設が点在している。のとじま水族館と同様、敷地の中に○○館と、小規模な展示館が独立した作りになっていて、水族館棟の他にウミガメ館、カメ・カエル館、ふれあい館、海洋館がある。その先には一切の塀やフェンス等もなく海が広がっているので、実際の面積以上に広々と感じる。
IMG_2148.jpg
ペンギン=南極というイメージを覆すには分かりやすい展示だと思う。

水族館棟に入るとすぐに、スズメダイやアカエイが泳ぐ見るからに年季の入った水槽に迎えられる。
左を向くと、狭いタイル貼りの通路に、典型的な汽車窓水槽が並んでいる。
IMG_1882.jpg
そこにあったのは、まさに“昔の水族館”そのものだった。
当然、水槽も小さく、しかも中が暗い。
水槽のまわりの枠に対して、ガラス面が奥まっているので見にくいし、イマドキの水族館を見慣れた目には、やはり魅力的には思えなかった。

水族館棟で大きな満足感が得られなかったことで、ちょっとしたガッカリ感を伴いながらイルカショーへ。
綺麗なショースタジアムがありながら、それが改修工事中とかで、これまた年季の入った池みたいなショースタジアムでのイルカショー。
IMG_1998.jpg
綺麗なスタジアムでのショーを観たことがないから比較ができないのだけど、このスタジアムは悪くなかった。イルカとの距離が近く、なかなかの迫力なのだ。
ショーには3頭のバンドウイルカが出演するのだけど、どれも立派なオス個体。ムキムキ筋肉質なボディで力強い技を見せつける。
披露される技は別段驚くようなものもなかったけれど、3頭が乱れず、決められた技をきっちりこなす、安心して見ていられるショーだった。

気に入ったのはふれあい館と海洋館だ。
ふれあい館は、その名の通り、魚とのふれ合いを目的とした展示館で、水深の浅いFRP製の水槽が無造作に並んでいる。
まるで鮮魚店か市場のような雰囲気でもあるのだけど、中にいるのはこうしたふれ合い水槽の主役、ドチザメやネコザメなどの動かないサメと、ホシエイ、アカエイなのだけど、それとは別に大きなミズダコが入った水槽があるのがここならでは。
IMG_2121.jpg
危なくないの? とか、出てこないの? とか色々心配になったりするのだけど、そんな風に思わせてくれることこそ、狙いだったんだろうなぁ、と。
オレは触らなかったけど、手を入れると、水の冷たさに驚き、場合によっては手にからみついてくる腕や吸盤の感触に驚き、体色や体の表面の変化に驚けるスゴイタッチングプールだと思った。

海洋館については、この先のブログであらためてレポートするつもりだけど、越前松島水族館に行く人の満足感を大きく高めてくれる施設であると同時に、古びた本館とはまさに隔世の感を禁じ得ないほど。両者には数十年の差があるとは言え、独創的な展示手法が採用されていたりする、まさしく現代の水族館である海洋館はそれだけ魅力的に感じた。

水族館の本館や、イルカのプールなど、旧さを感じさせる部分も少なくないし、必ずしもそれが味わいとして魅力を生んでいるようにも思えなかったのだけど、ふれあい館は想定を覆すダイナミックさ? が素敵だと思ったし、海洋館は“ここに住みたい!!”と思うほどオレのテンションを高めてくれた。他にも、カエル館やウミガメ館などの展示館を順番に回っていくと、思った以上に“色々見た感”を得られるのだ。メインの水族館棟もその中のひとつと考えれば、あれはあれでアリかな? みたいに思えてくる。
また、水族館の裏手に広がる日本海(オレが行った日は恐怖を感じるほどに荒れていたけど)の景色など、魚や水族館の生き物がいる公園みたいな雰囲気も気持ちよかった。天気さえよければ、海を見ながらお弁当を食べつつ、見たい展示館を見たいように見る。そんな楽しみ方がいいんじゃない? そんな水族館だと思った。

にほんブログ村 その他趣味ブログ 動物園・水族館へ

nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

pomu.

工事中なので半額ですか!
「ここはいいところ!」と思ってしまうお気持ち、分かります(笑)

ミズダコに触れられるってすごいですね
吸盤で吸いつかれてみたいです
でも、本当に「出てこないの?」って心配になりますねぇ
以前、スーパーで、何度も逃走するタコを見たので余計にそう思ってしまいます(笑)

by pomu. (2010-12-12 15:38) 

ミストラル

>pomuさん

工事は確かにうるさかったんですが、一番上の写真の右上あたりに写ってる程度の工事だったんですよ。
お客が少ない時期とはいえ、サービスいいですよね(笑)

ミズダコはビックリでした。
時々、水からニューッと腕が出てきて、その辺をぺたぺた触ってるんです。
でも、それ以上は出てこない。
おとなしくてやる気のない? 個体が選ばれてるのかも知れません(笑)
by ミストラル (2010-12-13 12:40) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0