SSブログ

クロヘリメジロザメの餌やり体験記 [サメ]

鴨川シーワールドは動物とのふれ合い体験プログラム(ディスカバリーガイダンス)が充実している。
一緒に記念撮影ができるようなものから、シャチのキスみたいな鴨川でしかできないようなものまで揃っているのだけど、魚に餌を与えられるものもいくつかあって、その内のひとつにトロピカルアイランドのサメなどに餌を与えられるトロピカルアイランド・コミュニケーションタイムに参加、クロヘリメジロサメの給餌体験をしてきた。

でも、今回、その写真はなし。
写真撮影が禁止、というワケでもないようだけど、片手に餌やり棒を持ち、反対の手でその棒に餌をセットしなくちゃならないので、カメラが持てないからというのがその理由。
説明を受けた際、何とかならないかとコンパクトカメラを持って水槽脇まで行ったものの、生のサバやイカをしっかり触った手でカメラを触る気にもなれず、説明通り写真は無理だった。どうしても写真が欲しければ、誰かと一緒に行って、ひとりがカメラマンに徹するしかないようだ。ただし、その場合でも、カメラマン分の参加費用は必要になるんだけど。

用意された長靴に履き替え、水槽の上へと案内される。
そこにはぶつ切りにされたサバとイカのげそが2つずつ入ったバケツが10個用意されていた。つまり、このプログラムの1回の参加者は10名までということなんだけど、オレが参加した時はオレも含めて3名だけだった。

餌やり用の棒は、1.5mほどの棒の先に菜箸が付けられたようになっていて、その箸の部分にサバやげそを突き刺して水面に差し込む。棒を差し込むと、餌の匂いにつられたサメやエイが集まってくるんだけど、上から覗き込む水槽は水深のせいか、真っ暗にしか見えなくて、水槽の中の様子はまるで分からない。
参加者が立っている所の縁には、低い柵が立てられているのだけど、その縁ギリギリの所まで魚がやってきて初めて、そこにやってきた魚の種類が分かるくらいだ。
黒く見える水面に棒を差し込むと、タカサゴなどの小魚が集まり、棒の先に付いた切り身をつつき始めるので、棒にはツンツンという感覚が伝わってくる。
そこへ、背ビレで水面を切り裂きながら、クロヘリメジロがやって来る。
IMG_1024.jpg
サメの姿は分からなくても、ジョーズさながらの登場は、サメがこちらにやって来ているということを強く意識させてくれるから、こちらのテンションも高まるというものだ。
それにしても、アクリルを介さず、すぐ目の前を泳ぐ約2mのメジロザメはなかなかの迫力だ。
サメが餌を咥えた際の“ガツン”という衝撃に備え、棒を強く握りしめる。
しかし、オレの予想に反し、サメはそっとサバを咥えると、静かに泳ぎ去っていった。
棒ごと持って行かれるんじゃないか、くらいに覚悟を決めて棒を握っていたのに、衝撃らしい衝撃はほとんど来なかった。見ていなければ、食べたことすら分からないほどだ。
その想像以上の行儀よさに拍子抜けしていると、案内してくれていた飼育スタッフが「サメはそんな感じで、衝撃はほとんど来ないんですよ」と教えてくれた。
IMG_1030.jpg
こいつらに直接餌を与えられるのだ。オレが給餌した個体がこの写真の個体かは?

そんな所にユラユラと下の方からトラフザメがやってきたので、口の所にサバを持って行ってやる。
しかし、ユラユラしてるだけで食べようとしない。
そうこうしている内に、新たにやってきたクロヘリメジロが食べてしまった。
今度は、棒にげそを付けて、クロヘリメジロがやってくるタイミングに合わせて水面へと差し込む。
しかし、素通り。
飼育スタッフによると、クロヘリメジロはサバの方が好きなのだそうだ。

しかし、先ほどユラユラしていたトラフザメは、げその方が好みだったようで、口の前に持っていくと、モグモグとうどんをすするみたいに食べ始めた。
げそはエイにも大人気で、足元ではウシバナトビエイが“餌をよこせ”と、バシャバシャと水面を叩いている。
そんな所へ、今度はヒョウモンオトメエイがやってきたので、棒に付けたばかりのげそを体盤の下へと差し込んだ。
IMG_1083.jpg
モグモグという感覚が棒を介して伝わってくる。餌に夢中のエイの体にちょっと触れてみたが、ツルンとした触り心地は同属でウチにもいたH.chaophrayaやH.signiferと変わらなかった。

バケツに入った4切れの餌はすぐに与えきってしまったけれど、3名しか参加者がいなかったお陰で、その他のバケツの餌も与えさせてくれた。
そのため、クロヘリメジロはもちろん、トラフザメ、ヒョウモンオトメエイ、マダラトビエイ、ウシバナトビエイに餌を与えることができた。
IMG_1064.jpg
餌やりが終わると、バックヤードで飼育されているアカウミガメの仔を触らせてくれて、プログラムは終了。
個人的には、午後の回でおかわりしちゃおうかと思うくらい楽しかった。
給餌プログラムでも、水面にばらまくだけでなく、棒を使って与えるというスタイルに加え、その餌も自分でセットする必要があるなど、馴染みのない作業が色々あり、さらにその餌も色々な魚、しかもオレの場合は好きな魚ばかりに与えられるから、というのが楽しかった理由なんだろうと思う。

そもそも、クロヘリメジロに餌を与えさせてくれるのなんて、鴨川だけのスペシャルメニュー。サメ好き(エイ好きも)なら1度はやっておく価値は大アリ。オススメです!!
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

pomu.

普通のエサやり体験って、水面に餌を落として、それを寄ってきた魚が勝手に食べているというイメージですが
棒が間にあるとはいえ、餌を食べる感じが伝わってくるなんていいですねー!

サメがそんなに静かにエサをとっていくなんて驚きです
棒ごとかじって振り回すぐらいの勢いかと思っていました
またひとつ、素敵知識が増えました♪

10名定員のところ3人っていうのもよかったですねー!!
by pomu. (2010-11-14 15:29) 

ミストラル

>pomuさん

そうなんです!!
伝わってくるんですよ。特に小魚が集まって一斉に餌を突き始めた時が食べる感覚が伝わってきます。
サメはほとんど感触なし、エイはすぐ足下までやってくるので、むしろ視覚で感動が得られます。

サメの給餌は、オレも驚きだったのですが、
よく考えれば、美ら海水族館で餌をもらってたサメたちも、
やけに静かに、ゆっくり食べていたことを思い出しました。
どうやら、どんな種類でもあんなものみたいです。

参加者が少なかったので、沢山餌を与えることができました♪
by ミストラル (2010-11-15 17:25) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0