SSブログ

熱帯ドリームセンターのピラルクー水槽で見る海の凄さ [海の魚]

美ら海水族館に行くと、混雑する昼頃~16時頃までは水族館を出て、海洋博公園の中をウロウロしている。水族館を少し離れるだけで、誰もいなくなるので、ひっそりと静かな中で、絶景を独り占めできるのだ。
IMG_0185.jpg
熱帯ドリームセンターのスイレン池の脇でくつろぐのも、お気に入りの午後の過ごし方だ。水族館の喧騒がウソのような静かさで、池の上を飛ぶトンボの羽音が聞こえてきそうなくらい。聞こえてくるのは、遠くで鳴いているセミの声と、時々、池を泳ぐアロワナがトンボを捕まえようと飛び跳ねる時の水音くらい。
目に入る風景も手伝って、何とも優雅なひととき。ただ、夏場の今回は暑さと、蚊の多さに閉口させられたけれど。

蚊の襲撃にすっかり参らされてしまったため、ビクトリア温室の水槽部屋へ。
ここは以前、このブログでも紹介したピラルクー水槽がある所で、エアコンがバッチリ効いていて、水槽前にソファーが設置されている、まさに、オレのための休憩所なのだ(笑)
水槽のアクリルパネルは相変わらずコケで中が見えにくいのだけど、以前まるで見えなかったピラルクーが今回は見えたので、少しは掃除がなされたのかも知れない。
IMG_8253.jpg
水槽のメンバーに大きな変化はないものの、同じ温室内のオオオニバスの池にいたオスフロなどの魚がこちらへ移動になったらしい。移動組の中には、1匹のゴマフエダイが。これも以前、池で泳いでいるのを確認している。
IMG_8213.jpg
ゴマフエダイは海の魚だが、幼魚は汽水域から淡水域にも進入するので、淡水にも順応できるのだ。自然下では少し成長すると、海に戻るのが普通なのだけど、この個体は恐らく、小さい頃から飼育下にいて、淡水の中でそのまま成長してしまったものなのだろう。

でも、淡水魚の水槽で暮らす海の魚は、海の生態系の厳しさやその奥深さなど、あらためて海の凄さを知らしめる存在になっていた。
IMG_8226.jpg
まず、その大きさ。ゴマフエダイはフエダイ類としては大型だが、海の魚全体の中では、決して大き方ではない。しかし、それが淡水魚の中に入ると、かなり大型の部類となってしまう。
もちろん、一緒に暮らしている魚はゴマフエダイよりも大きいけれど、いずれも淡水魚では最大クラス。淡水魚の小ささというか、地球上のたった3%に過ぎない淡水域の矮小さを思い知らされた気がした。

また、その態度のデカさ? にも驚かされた。
IMG_8241.jpg
水槽内をパトロールするようにゆっくりと回遊しながら、その他の魚たちに睨みを効かしている。特にナイフフィッシュが気に入らないようで、かなりやられてた。
流石にピラルクーやアリゲーターガーにはちょっかいを出さないものの、コロソマには“お前ら、どけ!!”と言わんばかりに、口を動かしながら群れの中を突っ込んでいく。
すると、あの傍若無人で厚かましいコロソマたちが、逃げるように進路を開けていくのだ。
言っちゃ何だが、ゴマフエダイなんて、雑魚だろ!? カラシン最大種をもってしても、敵わない相手なのか? これがもし、ハタ類とか、大型アジ類みたいな、海のファイターが相手だったなら、まさに手も足も出ないんじゃないか、みたいな気がしてきた。まぁ、大型フエダイ類も釣りのターゲットとしては、かなりのファイターなんだそうだが…

何てことのないと思ってた魚が代表的なアマゾンの大型魚を相手に感じさせた、底の知れない力強さ。
同じゴマフエダイでも、海の魚が泳ぐ水槽の中では、そんな風に感じたことは1度もないというのに…
やっぱり、海って凄いんだなぁ…
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

pomu.

トンボを捕まえようと飛び跳ねるアロワナ! すごく自然ですね
そういう光景を見つつ、静かな庭でまったり……いいですねぇ
蚊さえいなければー! ですね(笑)

海水の魚たちと一緒にいると特に目立たないゴマフエダイが
淡水の魚たちの中に入れば俄然存在感を見せつけるんですね

海と川、ただ単に塩気がある/なしだけではなく、やっぱり違うんですね
by pomu. (2010-09-08 20:18) 

ミストラル

>pomuさん

そうなんですよ。初めてこの池でアロワナを見つけたとき、死ぬほどビックリ&感動しました。
もし、植物園にも興味がおありなら、熱帯ドリームセンター、超オススメです!!
こんなに素晴らしい植物園は知らないよ、ってくらいに素晴らしいし、ひっそりしてるから、ゆっくり絶景を楽しめるんです。
ピラルクーやアロワナもいるし。

ゴマフエダイもビックリでした。
淡水で行けるんだ、というのと、海の水槽で見るのとではまったく印象が違っていたので、他の魚ならどうなんだろう? と興味津々です。
やっぱり、海は広いな大きいな、ですね。生態系の奥行きが全然違いますもんね。
by ミストラル (2010-09-09 19:47) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0