あわしまマリンパークの気になる魚

あわしまマリンパークの淡島水族館は、とても小さな水族館であるということは前のブログにも書いた通り。
並んだ水槽も、淡島水槽を除けば、マニアの家にならありそうなサイズばかり。
そんな水槽だから、中に入っている魚も小さなものばかりだから、ついついその前を素通りしてしまいがちだが、覗き込んでみると、意外と面白い魚に出会えたりする。
魚の面白さは、身体や水槽の大きさとは関係ない。
むしろ、ここの場合は、小さな水槽だからこそ、その魚の魅力に気づかされる、みたいな楽しみ方ができる。
まぁ、それもひとつ前のブログにも書いた通りなのだけどね。

今回は、淡島水槽以外の水槽で、オレが心惹かれた魚たちを紹介したい。
まず、入って3つめの、淡島水槽の向かいにある水槽。ちょっと深い場所のイメージなのか、やや暗めにされた中にいるキハッソクとタマガシラの2匹。
どちらにも共通しているのは、淡い暖色系の体色で、ぬいぐるみみたいな可愛らしさがあること。まぁ、キハッソクは、可愛いとは言いにくい顔をしているけれど。


タマガシラ

タマガシラは、頭に“フタスジ”とか“ハクセン”とかつく種類なら、水族館でもサンゴ礁水槽でよく見かけるが、何もつかない“タマガシラ”は初めて見たように思う。
これまで意識してなかっただけかも知れないけれど…
淡いピンクの体色に赤いバンド模様が可愛らしい魚だった。


キハッソク

キハッソクは小さいけれどハタの仲間に属する肉食魚。
そのため、顔は可愛くないけれど、丸っこい体型と小ささ、淡い黄色と黒の体色がとても可愛い。しかし、その可愛らしさとは裏腹に、体表から毒性のある粘液を出す魚としても有名だ。
この魚は余所の水族館でも見たことがあるように思うのだけど、こんなにじっくり見たのはここが初めてなような気がする。比較的隠れがちな魚だけど、水槽が小さいお陰で、見失うことなくじっくり観察することができた。

淡島水族館といえば、ホシエイ“バットマン”も見落とさずに見ておきたい。
水族館棟の出口前にある池で泳いでいる、ホシエイの奇形個体だ。

ホシエイ“バットマン”

同じ池にいる普通のホシエイ

東南アジアでブリードされている淡水エイでは、この奇形を品種固定したらしく、“バットマン”として流通しているが、個人的にはものすごく違和感を感じるので、好きではない。
あわしまマリンパークのホシエイは、ブリードされたものでも、人為的に作られたものでもなく、海で捕獲されたもの。
この個体の存在は、こうした奇形が自然環境下でも発生するものであるということの証明となったが、オレ的にはやはり、普通の形のものの方が好き。
でも、エイに特別思い入れのない人からすれば、オレのような違和感は感じないようで、同行者も“バンザイしてるみたいで可愛い”と言っていた。
違和感を感じるか、はたまた可愛く見えるか、是非、自身の目で確かめてみて欲しい。

ここの水族館は、どの水槽にも管理担当者が顔写真付きで紹介されているので、気になることを直接、その人に聞くことができるようにされている。
そうすればきっと、質問の答え以外に、何かしらのエピソードも聞かせてくれるに違いない。

あわしまマリンパークといえば、カエルの展示では余所をリードする存在だ。
しかも、最近、カエル館がオープンし、その展示がより一層充実したらしい。
カエル館はマリンパークとは別料金（100円）だが、飼育スタッフの人が解説や、いろいろな話を聞かせてくれたので、むしろ、悪く感じてしまったほど。
暖かみのある木のインテリアと、両生類展示館らしい温かい室内、そして親切な飼育スタッフの人のお陰で、ついつい長居してしまった。

カエル館ではどうしても、派手な体色が目を惹くヤドクガエルがスターだが、是非注目してもらいたいのはイシカワガエルだ。


日本でもっとも美しいといわれるカエルで、奄美大島など南西諸島に生息している。
天然記念物ということもあり、水族館や動物園などで見られることはなく、ここでしか見られない珍品だ。つまり、このカエルを見るためには、奄美大島に行くか、ここに来るしかないということ。

確かに綺麗なカエルだったけれど、極彩色のヤドクガエルを見た後では、色に驚かされることはなかったけれど、想像以上の大きさにビックリした、というのが初めて見た感想だ。イシカワガエル以外のカエルも、環境がいいのか、どれもデカいのが印象的だった。
余談だが、このイシカワガエルの写真、明らかに失敗作なので、撮り直したいと思っている。

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