SSブログ

マリンピア日本海の気になる魚(淡水編) [淡水魚]

マリンピア日本海の魚話の続き。
海水編の次は、淡水編だ。

マリンピア日本海も、最近の水族館のトレンドに則って? 展示は海水がメイン。
淡水魚もいないことはないけれど、外国産はごくわずかで、地元の信濃川水槽が淡水魚展示のメインとなっている。
前のブログでも書いた通り、外の光が差し込む気持ちのいい水槽で、上流から河口までを階段状に配置して見せている。

上流域にはマス類、それ以降はコイ科魚類という、日本の河川の定番スタイルなのだけど、新潟の自然は、その他の地域では見られない魚が少なくないらしい。
その他の地域ではあまり見られなくても、新潟にはいる、なんて魚もいる。
そのひとつが、シナイモツゴ。
IMG_2477.jpg

モツゴ、オレのような関東人には、クチボソと言った方が通りはいいと思うが、ポピュラーな雑魚だ。
しかし、多摩川なんかにいる普通のモツゴとは違い、名前に○○がつくものはいずれも絶滅が危惧される稀少種で、このシナイモツゴもその例に漏れない。
現在は新潟の他、秋田や山形にしかいないらしい。
そんな稀少な魚であるにも関わらず、ありがたみがないほど、水槽の中にはわんさか。
まぁ、見た目はごく普通のクチボソにしか見えないから、というのもあるかも知れないが。

新潟を含む一部の地域でしか見られないコイ科魚類といえば、ウケクチウグイもそう。
やはり展示されていたが、パッと見た感じは“ずいぶんでかいウグイがいるな”
遠くからでも分かるくらい、やけに大きい。50㎝はあっただろうか?
IMG_2282.jpg

よく見ると、普通のウグイよりも顔が尖っているような感じで、捕食性の大型魚風のちょっぴり厳つい顔つき。
マルタウグイかな? と近づいてネームプレートを見ると“ウケクチウグイ”とある。
そこで納得。初めて見る魚だ。
ウケクチウグイは新潟を中心に生息している大型のウグイで、その他の地域ではほとんどいない。2000年になってようやく新種記載されたばかりで、本などで見かける機会も少ないことから、新潟以外のエリアではほとんど知名度がないと言っていい魚だ。

婚姻色の時期を過ぎていたので、地味な体色になってしまっていたのが残念だが、新潟だからこそ見られた魚である。シナイモツゴにも言えるが、一見、馴染み深い魚のようだから、見落としてしまいがちだが、行かれた際には忘れずに見てみて欲しい。
余所ではなかなか見られない魚だから。
まぁ、水族館の水槽は、中に何がいるとかに関わらず、ちゃんとまじめに見ろってことなのかも知れないな。

そんな感じで、信濃川水槽には滅多に見られない珍種も入っているのだけど、オレが一番印象的だったのは、産卵を控え、遡上してきた大人のサケ。
IMG_2273.jpg

産卵を終えれば死ぬだけだから、きわめて期間限定の展示なのだけど、当の魚からは、まるで焦っているかのようなやけにピリピリとした雰囲気が伝わってくる。
時折、身体をくねらせて、水底の砂利を掘るような動作を見せる。子孫を残さなくちゃ!! みたいな焦り? こんな場所でジッとしてられないよ!! みたいな雰囲気なのだ。

IMG_2277.jpg
成熟した大人のサケならではのカッコよさ、力強さと同時に、すぐ目の前に“死”が迫っているという儚さの両方を感じさせる、ちょっぴり複雑な気分にさせられる展示だった。

この水槽で展示されていることからも分かる通り、信濃川はサケが遡上する川としても知られている。
タグ:水族館
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0