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S.E.A.アクアリウムの気になる魚 Vol.2(知ってたけど見たことなかった魚編) [海の魚]

S.E.A.アクアリウムでは知らない、見たことない魚に数多く遭遇できた、という話は前回のブログに書いた通り。
それまで見たことなかった魚でも、何これ!? こんな魚知らないぞ、というのと、名前や姿形は知っていたけど、実際に見たことはない、というものとがある。
今回は後者。知っていたけど初めて見る魚たち。知っている≒見てみたい、であることも多いので、実際に見られたことが嬉しかった魚たちでもある。

最初の1匹はイエローテールスナッパー。
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ひとつ前のブログに登場させた、ヒシカイワリと同じ水槽にいた大西洋産のフエダイ科。
産地の関係もあるのか、北米の水族館にはよくいるようなのだけど、日本の水族館で見たことはなく、その特徴的な姿形から見てみたい魚のひとつだった。
これが北米の水族館でなら、施設によっては見飽きるほどいたりするのだろうけど、そこは大西洋が遠いシンガポールの水族館である。
個体数はそれほど多くはなかった。でも、見せてくれてありがとう!! である。
これがいた水槽は円柱形で、水流もかなり強そうだったが、そんな水流もものともせず、力強く泳いでいた。見るからに遊泳力強そうだし。

見てみたかった憧れの魚と言えば、ホグフィッシュ(Lachnolaimus maximus)に会えたことも嬉しい収穫だった。
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イエローテールスナッパーと同じく大西洋産の大型ベラで、インパクトある姿形が最高に魅力的な魚だ。
やはり大西洋側の水族館ではしばしば展示されているようで、いつか見に行きたい!! と強く思っていた魚だった。
日本の水族館では展示されていないが、観賞魚として日本に輸入されることもあるらしく、葛西とかサンシャインとか、カリブ海水槽があるどこかの水族館で展示してくれることを密かに期待していたりもしていたのだけど…… ひとまず念願は叶った。

S.E.Aアクアリウムにいた個体は、葛西風に言うところの“イニシャルフェイズ”。まだ先がある状態。
どうせなら、“ターミナルフェイズ”の状態で会いたかったが、贅沢は言うまい。
動きはナポレオンフィッシュ的なゆっくりしたものなのかと思っていたが、それよりは慌ただしく、同じコースをずっと泳ぎ回っていた。そういう魚なのか、はたまた個体の性格なのか。
それも含め、また別の個体も見てみたい。あらためてそう強く思った1匹だった。

ホグフィッシュがいた水槽は、サンシャイン水族館にあるのと同じようなカリブ海の水槽だったんだけど、そこには何種類か“カリブのイサキ”が。
そのうち、見たことがなかったのがスパニッシュグラント(Haemulon macrostomum)。
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かなり大きい立派な個体ではあったのだけど、こちらはホグフィッシュに目が釘付け。
それでも水槽の前の方、目立つ位置に出てきてくれるので、その度にカメラを向ける、そんな感じだった。
日本の水族館では見たことがないし、S.E.A.アクアリウムでも1~2匹しかいなかったけれど、例えばフロリダのどこかの水族館にでも行けば、前出のホグフィッシュやイエローテールスナッパーも含め、山ほどいるんだろうなぁ。
シンガポールで遠くアメリカに思いを馳せるひと時。
とは言え、これら3種はシンガポールから遠くの大西洋の魚たち。ホント、見られる機会を与えてくれてありがとうとしか言えないよね。

S.E.Aアクアリウムにはゾウギンザメもいる。
真っ青な照明の円形のベアタンクで、正直、見慣れたサンシャイン水族館の水槽の方が良く見えるような気がしたが、ゾウギンザメそのものに見逃せない理由があるのだ。
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サンシャイン水族館や海遊館で展示されているゾウギンザメはオーストラリア産のCallorhinchus milii。
S.E.AアクアリウムにもC.miliiはいる。だが、それとは別に南アフリカ産のC.capensisも展示されているのだ。これこそ注目の1匹という訳。
日本でのゾウギンザメの展示はサンシャイン水族館が初ではなく、かつて葛西臨海水族園でも展示されていたことがあったらしい。その時のものは南米産のC.callorynchusだったそうで、オレが知る限りでは南アフリカ産のC.capensisは日本で展示されたことがないと思われる。
とは言え、見た目には見慣れたC.miliiとほとんど、というかまったく同じ形をしていて、違いと言えば、C.capensisは柄がない、あるいは薄いくらいで全体的に銀色っぽいことくらい。
そのため、初めて見たというのに、猛烈な感動…… みたいなことはなかったのだけど、これもまぁ、遠く南アフリカまで行かなければ見られないはずの魚なので、こんな魚、見せてくれてありがとう!! なのである。

最後の1匹、ケルプの水槽にいたゼブラフィッシュ(Girella zebra)。
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オーストラリア南部に生息するメジナの仲間。
オーストラリア産なのに、何故だかアメリカ沿岸? みたいな水槽にいた。
日本のメジナと同属ということもあり、形は比較的よく見知った感じ。でも、体色は何ともエキゾチック。この体色のせいだろうか。ちょっと可愛く見える(笑)
この魚も海外の水族館の画像などで見たことはあったけれど、生きたものを見たのはもちろん初めて。
今回ここに並べた上の4種類よりは近いものの、やはり遠くから来た魚を生息地外で見る不思議な感覚。
やっぱり、遠くのこんな魚、見せてくれてありがとう、だな。
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