SSブログ

琵琶湖博物館の気になる魚 Vol.3 [淡水魚]

ビワマス目当てに久しぶりに行った琵琶湖博物館はやっぱり楽しかった。
琵琶湖の魚たちはやっぱり“特別”だ。
ビワマスなどの固有種ももちろん、それ以外の種類でも琵琶湖産は“何か違う”と思ってしまうのは贔屓の引き倒しだろうか?
水族展示室最初の水槽から驚かされたのだから、そう思ってもおかしくはないよね。
最初の驚きはタナゴの大きさ。
水槽を泳ぐヤリタナゴとカネヒラの大きさには本当に驚いた。
カネヒラなんて手のひらくらいの大きさがあって、知り合いの学芸員氏に“あれ、日本のタナゴですか?”なんて聞いちゃったくらい。
でも、どれだけ大きなタナゴでも、アクリルに近寄ってきてくれなければ写真は撮れない。
残念ながら、写真に収められるほど近寄ってきてくれることはなく、撮影は断念。
でも、琵琶湖博物館に行ったら、是非、あの巨大タナゴは見てみて欲しい。驚くから。

ビワマスに喜び、タナゴに驚き、水族展示室を楽しんでいると、通路の奥、遠目に見えるバイカル湖の水槽に、何とも懐かしいシルエットが目に入ってきた。
驚きつつ、慌てて水槽に近寄ると、そこにいたのはノーザンパイク!!
LY5A3970.jpg
05年に施行された特定外来生物法で、いち早く指定されてしまった魚種のひとつであり、それ以降、その姿を見ることが叶わなくなった魚だ。
かつては幼魚が普通に売られていたこともあり、オレもいつかは飼うのだろうと思ってた。
水槽の都合などタイミングが合わず、結局飼わず終いとなってしまったが、飼おうと考えるくらいには好きな魚でもあったし、海外の水族館に行かなければ会えないだろうと思っていたから、この予期せぬ再開は本当に嬉しかった。
久しぶりに見ると、こんな綺麗な色だったんだなぁ、と改めて思わされる。同時に、飼っておけばよかったなぁ、とも(笑)
今、日本で見られる個体は恐らくこれだけ。そういう意味では非常に珍しい魚と言っていい。
なお、魚名板にはロシア語名で表記されていたが、それを確認してこなかったのでここではノーザンパイク(Esox lucius)とさせてもらう。

ノーザンパイクと同じ水槽にいたペルカも懐かしい顔だ。
LY5A3993.jpg
ヨーロピアンパーチという名で観賞魚としても流通したこともあるが、ノーザンパイク同様、05年に特定外来に指定。日本では見ることができない魚となった。
かつてもノーザンパイクほど目にする機会もなかったが、この魚が外来魚として定着してしまった国もあるらしいので、予防的な指定だったのだろうと思う。
こちらも、現在日本で見られるのはこの水槽の展示個体だけと思われる。
また、こちらもロシア語名で紹介されていたが、それを確認しなかったので、オレの知ってる名前(ペルカ・属名由来)とさせてもらった。

特定外来つながりでもう1種。ナイルパーチも登場させたい。
LY5A4003.jpg
ナイルパーチは特定外来に指定されたのが2016年と比較的最近だったこと、かつアクアトトぎふでも展示されていることから、上記2種と比べれば見る機会もまだある。
琵琶湖博物館で展示されているものもその1匹だが、アクアトトにいるものは恐らくコンゴ産として日本に来るものだと先日のブログに書いたが、琵琶湖博物館にいるものは恐らくナイジェリア産として日本に来ていたものと思われる。
体高が高くそこまで大型化しないコンゴ産に対し、体高が低く巨大化するナイジェリア産というのが簡単な違いだが、観賞魚の世界では値段の高いコンゴ産、安いナイジェリア産みたいな違いもあった。
オレはこの体高の低いナイジェリア産が好きなのだけど、ウチにいるのも、アクアトトにいるのもコンゴ産なので、このタイプの、しかも展示個体はそれらしい特徴がしっかり出始めた70㎝ほどの大きさで、そのサイズ感も非常にオレ好み!!
水槽に1匹しかいないこともあって、この1匹に集中できるのもいい(笑)
この子に会うために琵琶湖博物館に行ってもいい!! 個人的にはそう思うくらいの1匹だ。

残りの2種類はナイルパーチと同じく、アフリカ産のシクリッド。
まずはタンガニイカ湖水槽に新たにお目見えしたオーレオクロミス・タンガニカエ。
LY5A4002.jpg
あら!? ここにもいたの!! 知らない間に導入されたらしい。
それほど大きくないので、展示が開始されてまだ日が浅いのだろう。
琵琶湖博物館のタンガニイカ湖水槽はタンガニイカ湖のある特定地域を再現していて、展示魚種もそこに住まうものというリアルさにこだわった水槽だと聞いたが、同じ水域にO.タンガニカエもいるのだろうか? この水槽で展示されてるということは、いるんだろうなぁ……
O.タンガニカエはアクアトトでも見られるし、そちらの方がずっと大きくて綺麗だが、琵琶湖博物館のものも、しばらく経てばそれに見劣らないような大きさ、綺麗さを楽しませてくれることだろう。琵琶湖博物館行く楽しみがまた増えた!!

最後の1匹もアフリカ産のシクリッド。
タンガニイカ湖のシクリッドを展示した水槽はサイズや展示種類数の多少こそあれ、比較的目にする機会があるように思うが、マラウィ湖の水槽というとあまり目にしないような気がする。
琵琶湖博物館には、そんなマラウィ湖のそこそこ大きな水槽があって、比較的メジャー種のみのラインナップだが、綺麗な魚たちが展示されている。
この“綺麗”というところがポイント!! この類、飼うこと自体は簡単なのだけど、喧嘩したり繁殖したりを繰り返す内に、だんだんとその綺麗さが失われていってしまう印象だ。
しかし、琵琶湖博物館の水槽で泳いでいるものは、どれも綺麗!!
先にも書いた通り、比較的メジャーな種類が泳いでいるが、ここではその中からニムボクロミス・リヴィングストニィを登場させた。
LY5A4012.jpg
綺麗に仕上がっていることはもちろんだが、この水槽を泳ぐ中では目にする機会が少なさそう? だから(笑)
とは言え、上記特定外来3種に比べれば、おまけ、みたいなものかな?
nice!(0)  コメント(2) 

nice! 0

コメント 2

Kazu

琵琶湖も含めて、広大な湖自体に憧れるところもあります。魚の写真が比較してキレイに撮れているのは、魚自体もそうですが、水槽内の水がとても澄んでいるからでしょうか?はじめてここでオショロコマを撮ったときの黄金の姿がとても印象的でした。
by Kazu (2020-12-19 14:52) 

ミストラル

>kazuさん

琵琶湖に対する憧れみたいなのってありますよね。
何なんでしょうね?

今回行った時にはオショロコマはいませんでしたが、その代わりに綺麗なミヤベイワナがいました。
それもまた綺麗に撮れそうでしたよ。
by ミストラル (2020-12-26 10:41) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。