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東京クラゲ決戦 開幕!! [水族館インプレッション]

東京の2つの水族館で、ミズクラゲの大水槽による直接対決の火蓋が切って落とされた!!

4月に開幕するはずだった両者の対決はコロナ禍の影響で7月までずれ込んでしまい、ようやくオープン…… なのに再び感染者数は増大するばかり。
そのせいでどちらの水族館も入場制限がされていたりと、好きな時に見に行けないのは利用者、水族館双方にとって非常に残念なこと。
気兼ねなく見に行けるようになる日が早く来ることを願うばかりだ。

先陣を切ったのはサンシャイン水族館。
かつてラッコがいた水槽のあった場所に新設された新水槽、「クラゲパノラマ」を筆頭に、これまでのクラゲ展示エリア「ふわりうむ」もリニューアルされ、クラゲ展示エリア全体が新エリア「海月空感」へと生まれ変わった。

ミズクラゲの大水槽と言えば、クラゲ水族館たる加茂水族館の大水槽が頂点に君臨している。

「あれに匹敵する、ともすれば上回るミズクラゲの水槽を作る!!」

サンシャイン水族館のプロデューサーである中村元氏は自身のイベント、超水族館ナイトでそう話していたが、いくらラッコ水槽が完全になくなるとは言っても、決して広くないあのスペースに、そんな水槽が作れるのだろうか!? 少々大袈裟に期待を煽ってる、その時はそう思った。

しかし、新エリアがオープン、そこに足を踏み入れた時、「おっ!! デカい!!」と驚きの声が漏れた。
新しい水槽、「クラゲパノラマ」は思っていたよりもずっと大きかった。幅14mだそうだが、ここにこんなに大きな水槽が!! と、まずはその想像以上の大きさに驚かされた。
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しかも、大きさだけでなく、弧を描くような形状の水槽は、その前に立つとまるで囲まれているような感覚が味わえる。
暗いフロアにクラゲだけが浮かび上がるような照明。まるで、漂うクラゲの中に自分がいるみたいな気分になってくるのだ。
その時、水族館ナイトの時の中村さんの言葉が頭の中をよぎった。確かに、これなら加茂水族館にだって負けてないかも。

この強力な没入感を作り出しているのはC字型みたいな水槽の形も大いにあると思うが、そんな形の水槽でクラゲを綺麗に漂わすための水流を作り出すのも本当に大変だっただろうと思う。実際、水槽裏のスペースはかなり限りがあるため、水流をコントロールするバルブの調整は、水槽下の隙間のようなところに潜り込むようにして行うらしい。

オレが海月空間で何より気に入ったのは、クラゲ本来の色合いの中で美しさが追求されていること。
とりわけ、クラゲパノラマに続く新設水槽「クラゲスクリーン」にいたアカクラゲの美しさは素晴らしく、別段クラゲに興味のないオレが見入ってしまったほど。
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アカクラゲの水槽はすみだ水族館にも新しくなった足摺海洋館にもあったが、そのどこよりも美しく見えたのはサンシャインだった。

サンシャイン水族館に遅れること1週間。すみだ水族館でも新しいクラゲ展示エリアがオープンした。
こちらは、幅7mの水盤型水槽「ビッグシャーレ」を筆頭に、ドラム型水槽など新しい水槽を新設。
新エリアのメイン水槽たるビッグシャーレは、自然の海と同様、上から、それもアクリルを介さずダイレクトにクラゲを眺められることがこだわりポイント。それによってクラゲの質感などをよりリアルに感じられることを目指しているという。
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エリアの照明は暗めで、水槽がよく目立つようになっているが、ビッグシャーレの照明は七色に変化するクラゲ水槽によくあるもの。質感やリアルを追求しているはずなのに、不自然な色の照明には矛盾を感じなくもないが、上から眺めるクラゲ水槽は確かにこれまでなかったものではある。
水槽上の一部がガラス張りになった部分があったりと、上見へのこだわりは強い模様。

新設水槽を漂うクラゲたちがそれぞれの水族館産まれなのはどちらの施設も同じだが、すみだ水族館では、その増殖拠点も展示になっている。
以前からあった「ラボ」がペンギン水槽前に移設され、より見やすい形で小さなクラゲたちが育成されているのを見ることができる。
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カウンター状の作業台周辺には、作業している飼育スタッフ氏がいるので、気になったことをすぐに聞いたりできるのもクラゲ好きには嬉しい部分かも知れない。

囲まれ感のあるサンシャインか、上から眺めるすみだか。
人によって好みもあるだろうから、是非、実際に見比べてみてどちらが良かったかジャッジしてみて欲しい。

サンシャイン、すみだと、都内の水族館が揃ってクラゲの新施設を作ってきた。そうなると、ライバルのアクアパーク品川も黙っていなさそうが気がするが、果たして……!?

新しいクラゲ展示と言えば…… すみだ水族館のクラゲエリアがオープンした7月16日、京都水族館でも新しいクラゲの展示がオープンしている。
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こちらもミズクラゲが漂うドーナツ型水槽「GURURI」を筆頭に、従来のクラゲ展示が拡充され、その展示規模は4倍に。展示種類数も約20種という関西最大級のクラゲ展示となった。
従来バックヤードだったところも、すみだのラボよろしく展示空間となっているのがすみだ水族館との関連性を感じさせる。
その変貌ぶりはかなりのもので、京都水族館に馴染みの薄いオレからすると、“どこここ?”と思ってしまったくらい。その変貌レベルはサンシャイン水族館に匹敵するほど。

これをきっかけに、関西でもクラゲ戦争が始まる… のだろうか!?
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コメント 2

Kazu

サンシャインのクラゲパノラマの写真、驚きました。確かに、あのフロアのどこにこれだけ広く見せれる場所があるのかと一瞬考えてしまいますね。久しぶりにサンシャインにも行ってみたくなったところです。
by Kazu (2020-08-23 22:36) 

ミストラル

>kazuさん

サンシャインの新クラゲ水槽はきっと驚くと思いますよ。
多分、想像しているより大きく感じるのではないかと思います。

近場の水族館でも、思い立ってすぐに行けないのはもどかしいですよね。
by ミストラル (2020-08-28 11:13) 

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