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海きららのイルカ [鯨類]

海きららがとても綺麗な水族館だったことは、前のブログにも書いた通りだが、“楽しさ”という要素は、主にイルカたちの担当だ。
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長崎でイルカショーを楽しめるのは海きららだけ。
もちろん、ショー自体の楽しさもさることながら、何より、イルカたちがとても楽しそうにしているので、それを見ているとこちらまで楽しい気分になってくるのだ。

イルカはバンドウイルカが2頭とハナゴンドウ1頭の3頭。
いずれも比較的若い個体というのもあるんだろうけど、3頭ともにかく遊び好き。
ショーの前後はプールに入れられたおもちゃで遊び、ショー中もずっと何かしらの音を発し、鳴き続けていて、楽しそうに種目をこなす。
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ショーが終わった後もトレーナーと遊び、その後はボールで遊ぶといった具合。
ひとり遊びに飽きると、プール周辺にいるお客にボールを投げてきて、今度はキャッチボールして遊び始める。

とにかくずっと遊んでいて、楽しそうにしている。
最後のショーの後、トレーナー氏に話を聞くことができたのだけど、これでも以前よりは少し落ち着いたのだそうだ。

当たり前の話だが、水族館にやって来たばかりのイルカは、何もできない。
そこからショーをできるようにするには、トレーニングを積まなくちゃいけない訳だが、イルカは楽しくもないことはしない動物だ。
人より大きく、力も強い野生動物だから、力ずくで言うことを聞かせることもできない。
そこで、徹底的に一緒に遊んで“人と遊ぶのは楽しい”とイルカに思わせることで、その後のトレーニングもスムーズに行えるようになるのだという。
今でもイルカたちにとっては、ショーもトレーニングも、トレーナーたちと一緒に遊んでいるようなものなのだろう。
ショー中のイルカは“楽しそう”なのではなく“楽しい”のかも知れない。

海きららがオープンした約5年前にはほとんど何もできなかったというイルカたちだが、今ではとんでもないスゴ技も身につけている。
それがキャッチボール。
と言っても、トレーナーやお客とするものではなく、イルカ同士が、何と空中で!! 行う。
話で聞いたり、写真や動画で見たことはあったけれど、そこはやはり自分の目で見てみたいもの。今回の遠征でも、見るのをとても楽しみにしていたものだった。

そして、実際に見てみると…
これまでどこでも見たことがなかったものだけに、やはり驚かずにはいられなかった。
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目の前のイルカが跳び上がり、空中でボールを投げ、受け取る側のイルカも跳び上がってそれをキャッチする。
プールの小ささも幸いして、飛んできたボールをキャッチする音まで聞こえた。
スピード感や迫力は、大きな観客席を持つショースタジアムでは味わえないライブ感。
この圧倒的な近さも、海きららのイルカショーならではの大きな魅力だ。

この空中キャッチボール、どこにもない技を、ということでトレーニングされた種目だそうだが、ボールを受け取る、投げる、それを空中でやる、それをトレーナーではなくイルカを相手にやる、等々、いくつかの種目が合わさって完成している。
ショーで披露されるのはバンドウイルカのニーハとナミのコンビによるものだが、ハナゴンドウのリリーも投げるのはできるのだそうだ。口の形状がバンドウイルカと違っているため、空中でのボールキャッチはできないらしい。

だが、そのリリーにも見せ場がある。
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跳ね上げたボールを空中でテールキックするオーバーヘッドキック。
尾ビレで叩かれたボールは勢いよく空中へと飛んでいく。

ちなみに、これらの種目に使われるボールは、軽く強い特殊なナイロン素材を用いて、トレーナー氏が手作りしたものなのだそうだ。
そのため、非常に軽量で観客席に飛んでいっても危険性が少なく、かつ、イルカが噛んでも壊れない。
かつては普通のサッカーボールを使っていたそうだが、新品でも10分ほどで噛み割ってしまい、毎日いくつものボールをダメにしまうことが悩みだったとか。
ちなみに、お客とキャッチボールするボールも、海外から取り寄せた特殊な素材を用いたボールなのだそうだ。
イルカトレーナーは、イルカやそのトレーニングのことだけでなく、様々なマテリアルに関する知識も持っている必要があるようだ。

最後のショーの後、トレーナー氏が声をかけてきてくれたのをいいことに、興味のあるイルカトレーニングについての話をたっぷり聞かせてもらうことができた。
すっかり満足して、館内に戻ると、別のスタッフ氏が
「閉館間際はイルカたちがよく寄ってきますよ」と教えてくれたので、再びイルカプールの水中観察窓へ。

スタッフ氏の言葉通り、3頭すべてが集まってきた。
閉館間際の短い時間ではあったけれど、オレもイルカたちと目一杯遊んできた。
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若い女の子たちにモテモテで気をよくしているオッサンの図(笑)

余談ながら、人気投票ではリリーがトップの人気を集めているそうだが、オレはニーハ(中央)がお気に入り。

今回の長崎行きで、九州の水族館はほぼ制覇した訳だけれど、オレ的には海きららが九州でもっともお気に入りの水族館となった。
その理由は、ここまでのブログを読んでもらえれば伝わると思うのだけど、それ以前に、海きららに行ってみてもらえば、きっと賛同してもらえることと思う。
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