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沖縄美ら海水族館の気になる魚 Vol.2 [海の魚]

オレの好きな魚というと、サメやエイ、海の魚でもアカメや大型アジ類など、大型の捕食魚である傾向が強いのだけど、それとは別にエンゼル(ヤッコ)も昔から好きだった。
観賞魚として流通することも多い魚種だけに、熱帯魚店や雑誌などで目にする機会も多かったことも影響してるんだろうと思う。まぁ、自分で飼ったことはないんだけど。

そんなヤッコ類の中でも、とりわけ好きなのがアデヤッコだ。
IMG_0626.jpg
日本で見られるヤッコ類の中では、個人的にもっとも綺麗だと思っている種類だ。
水族館でも比較的よく見られる種類だが、美ら海水族館にはどこよりも綺麗な個体がいる。
エントランスを通ってすぐのサンゴ水槽にいる個体がそれだが、色、プロポーションのすべてが完璧。見慣れているはずのアデヤッコながら、思わず見とれてしまうほどの美しさ。
素晴らしい飼育環境が、そのまま魚体の美しさという結果につながったのだろう。
サンゴが主役の水槽なので、魚の数は少なく、それでいて水槽はとても広い。
まぶしいくらいに白い砂と、降り注ぐ太陽。常時注入される沖縄の海水。
もう並べ立てればうんざりするくらいの好条件。そりゃ、綺麗にもなるよね。

この水槽でカリブ海産や紅海産のエンゼルを飼ってみたら、どれだけ綺麗になるんだろう?
沖縄の海にいないそれらの展示は、絶対に叶わないと思うが、サンゴ水槽を泳ぐコーラルフィッシュたちの美しさを見る度に、ついついそんなことを考えてしまう。
きっと、自分の水槽でヤッコ類を飼ってる人なら、同じことを考えた人もいるんじゃないかな?

サンゴ礁の魚は色鮮やかで綺麗だが、綺麗な魚はサンゴ礁のような光に溢れた場所でない所にもいる。
美ら海水族館は深海生物の展示も充実している。
水槽数も多く、メインの水槽は小規模な水族館ならメインの大水槽になれそうなくらいの大きな水槽もある。
しかも、展示エリアの周辺はエアコンの設定温度もより低くされているようで、暗さだけでなく、体の感覚でも深海を感じさせてくれる。
ジンベエザメが泳ぐ明るい大水槽の直後だからか、多くの観客はじっくり眺めることなく過ぎ去っていくけれど、実際、その周辺に長くいると凍えてきそうなくらいエアコンが効いてる。深海コーナーの直後は、お土産コーナーを経て出口なので、外との温度差を考えると、体がおかしくなっちゃいそうになるほどの涼しさ(笑)

大水槽の前には、小さな水槽が沢山並んでいるんだけど、そこにいたマダラハナダイの綺麗さはビックリだった。
IMG_0680.jpg
ただし、これはストロボ撮影したから見えた色であって、暗い水槽では冴えない小魚。
写真を撮ってみて、カメラのバックモニターでその綺麗さに驚く。それが深海コーナーで魚の綺麗さの楽しみ方だ。
こんなに綺麗な魚なのに、その綺麗さがちゃんと伝わらないのは残念だなぁ、と。
水槽の中には2匹いて、写真の個体は小さい方。大きい方はもっと綺麗だったんだけど、写真がイマイチだったのでこちらを。
ちなみに、このマダラハナダイ、これだけ綺麗な魚だけに、観賞魚としての流通も結構あるみたい。美ら海水族館では17℃で飼育されていたけれど、そんなに低い水温が必要だと、家庭で飼うのは結構大変なんだろうねぇ。

深海コーナーの最後に登場するのが、深海の大水槽だ。
沢山のハマダイや特大のハチビキが泳ぐ水槽のメインは、やはりナガタチカマスだろう。
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これまでも登場させたいと思っていたんだけど、人にお見せできる写真が撮れたことがなく、初美ら海から3年でようやく登場させることができた。
その割には大した写真じゃないじゃん!! というツッコミはナシでお願いします(笑)

美ら海水族館にしかいない魚で、コイツを見るのことも、オレにとっては美ら海水族館の楽しみのひとつだ。
タチウオのような銀色の肌には鱗がなく、傷つきやすい。つまり、生きた状態で水槽に運び入れるのが困難な魚であるということ。
もちろん、飼育も難しいのだろう。そのせいか、昨年は数が少なく数匹しか入っていなかったが、今年は沢山入っていて、中には1.5mはありそうな大きな個体も。流石にそれだけ大きいと、威圧感というのか、今まで知らなかったカッコよさがあった。
同じカマスでも、黒潮大水槽にいるオニカマスのようなマッチョな感じはしないものの、名前通りの長太刀のような金属的な質感と、物騒な顔つき(笑)。それでいて条数の多い背ビレなど、細部まで抜かりなく行き渡った造形美。
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ただ、いずれの個体も口先をぶつけるのか、赤く潰れたようになっていたのはちょっと残念だが、生きた姿を見られるだけでもスゴイ魚なのだろうから、細かいことは気にしない。
ただし、写真は強烈に撮りにくい。もともと横にばかり長い写真向きじゃない形なのに、水槽は真っ暗(昨年より明るく見やすくなっていたけど)。それでいて水槽は大きく広いので、泳ぐナガタチカマスの姿を写真に収めるのは大変なのだ。さらに、オレの写真のウデも残念なものだから…

これだけ大きな魚で、深海性となると、これを見られるのは大きな深海水槽を持っている美ら海水族館しかないのだろう。
そういう意味では、ジンベエザメよりもスゴイ展示と言っていい。
それだけの魚なのだから、あと少し明るい水槽で見られると嬉しいのだけど。
水槽の暗さに、水槽前を素通りしてしまう人も多いだけに、ものすごくもったいなく思う。
余談ながら、このナガタチカマス、味もいいそうである。
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コメント 2

pomu.

アデヤッコ、ヒレの先の先まできれいですね
色も、染め分けるところはビシッと分けて、なのにグラデーションもあって、さらにふちどりまで!

うしろにぼんやりと写っているおもちゃかぼちゃみたいなコもかわいらしいですねぇ

そして、暗いところからぬっと現れる抜き身の刀身!
ちらりと見せる歯からも切れ味の鋭さが……

深海水槽前では皮膚からも「深海」を感じることができるんですね
深海らしい暗さをとるか、見やすい明るさをとるか、悩ましいところですよねー
by pomu. (2011-07-24 15:40) 

ミストラル

>pomuさん

ホントだ!! 後ろの方はグラデーションになってたんですね!!
観賞魚としては、英名のブルーフェイスという呼称で流通しているのですが、その青い顔ばかりに注目してました。
好きな魚だっていうのにね(笑)

後ろにいるのはテングカワハギです。小さくて、色も動きもオモチャみたいな可愛いヤツですよ。

竹島は「見やすさ」を取ってくれてますね。
どちらがいいんでしょうね?
でも、暗い水槽ってちゃんと見ない人が多いように思うので、やはりある程度の明るさはあった方がいいように思いますね。
by ミストラル (2011-07-24 23:37) 

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