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若狭たかはまエルどらんどの気になる魚・その1 [淡水魚]

ものすごく珍しい魚は、そこにいるだけで驚かせてくれるし、大きな感動を与えてくれる。
でも、それに匹敵する、いや、場合によってはそれ以上の驚きや感動をくれるのが、よく知った魚のスペシャル個体じゃないかと思う。
こと観賞魚として流通しているものだと、珍しくないありふれた魚というのは、単価も安かったりするから、雑な扱いを受けたりすることも多く、結果、綺麗に育ったものが少ない、なんてこともよくある。
よく知っているのに、どこででも見られるのに、綺麗なものはなかなかいない。
そんな魚の代表選手とも言えるのが、シルバーアロワナだ。

アロワナといえば高価なアジアアロワナを指すことが多く、高価だからこそ、大切に飼われた綺麗な個体も多くいる。しかし、大きなシルバーアロワナに綺麗な個体は滅多にいない。その主たる理由はやはり値段の安さにあるんじゃないかと思う。
いつぞやアリゲーターガーの話をした時にも書いたけれど、3000円で買える魚と、30万円する魚とでは、やはり同じ待遇は受けられないのだ。
でも、オレはアジアアロワナよりもシルバーアロワナの方が綺麗だと思ってるし、全然好き。まぁ、この部分は趣味の問題だね。
ただ、先にも書いたように、シルバーアロワナにはそのポテンシャル通りの綺麗さを持った個体がなかなかいないのだ。水族館でもよく見られる魚だけど、“大きくて綺麗”を満たしたものにはなかなか巡り会えない。

だが、若狭たかはまエルどらんどには、それがいた。
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しかも、1匹や2匹でなく、平均的にレベルが高くてビックリした。
上からしか見られない池にいたので、あくまで上から見た印象だけど、極端に太りすぎてもないし、体色もちゃんとシルバー(温室など明るい環境で飼うと黒くなってしまう)。ヒレやヒゲも綺麗だし、何より、目が下を向いてないことに驚かされた。
シルバーアロワナの目は極端に下に向きやすく、飼育下では100%そうなってしまうのだけど、ここにいるものは“目落ち”率が低い。下を向いていてもほんの少しだけだったり、何ともなってないものもいたりと、実に素晴らしい状態がキープされていた。
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昔、“池みたいな横から見えない環境で飼うと下を向かない”なんて聞いたことがあったのだけど、間違いではなかったみたい。
池での飼育なので、一般の飼育者には真似できる要素はほとんどないけれど、熱帯魚店でもきわめて一般的な魚種であるシルバーアロワナのひとつの飼い方のスタイルとして、また、それによる結果がこんなに綺麗になる点など、飼育者にも見るべき点は少なくない。
何より、綺麗なシルバーアロワナというだけで一見の価値があるとオレは思う。
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給餌時間には糸でぶら下げられたアジをめがけてジャンプするシーンを見せてくれる。
最近はあまり飛んでくれないらしく、ジャンプが見たければ給餌開始後すぐ方がオススメとのことだ。給餌は木曜と日曜に行われている。

これまた個人的な話になるのだけど、シルバーアロワナと同じくらい好きで、かつ、色々なこだわりのある魚がタイガーショベルだ。
もっとも好きなナマズではないものの(でも、ナマズ中ベスト3には入ってるんだけど)、小さい頃からずっと好きだった“もっとも好きな魚”のひとつ。
水族館でも珍しいものではないけれど、最近は特に、綺麗な個体に巡り会う機会が減っているナマズだ。
シルバーアロワナと違い、普通に飼っていれば、それなりに育ってくれるのだけど、問題は魚自体のクオリティが著しく下がっていること。
最近、日本で手に入るタイガーショベルのほとんどは、東南アジアで養殖されたもので、南米から送られてくるものはほとんどいない。
その養殖もの、吻が短かったり、体が寸詰まっていたり、柄がおかしかったりなどの奇形が多く、とにかくクオリティが低い。もちろん、飼う分には問題がないけれど、その魚を本当に好きな者からすると、その魚を好きになったそもそもの理由を汚されているような気がして、非常に気分がよろしくない。
水族館で見られるもの多くも、そんな養殖ものを育てたものだと思うのだけど、最近、大きい個体をなかなか見かけなくなったのも、奇形が多く発生している部分と同じ所に原因があるのでは? と考えている。
大好きだけど、いても期待しない。いつしかオレの中でそんな存在になってたのに、エルどらんどのピラルクー池では、久々にビックリできるような綺麗な個体に巡り会えた。
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サイズもかなりの大きさだし、体型にも文句はない。でも、何よりスゴイと思ったのは、その網目模様。柄自体は種類によるものなんだけど、その柄の黒が濃く、線の1本1本が太くものすごくハッキリしてる。浅い部分にいたのも手伝って、上からでもちゃんと見えるくらいしっかりしていて、“コイツ、すごくない!?”と、ちょっとドキドキ(笑)
横から見た時の柄も見てみたくて、水槽の正面に回り込んだ。
しかし、水槽内のナマズは、大抵、いつも決まった場所にいて、そこから動くことはあまりない。
このタイガーショベルは通路のすぐ側に陣取っていて、上からはよく見えるものの、正面のアクリル側からは遠くて見えにくい。ウチで飼おうってワケでもないのに、柄のチェックに必死になっていたら、ちょうど給餌時間となり、タイガーショベルのいるピラルクー池にも餌がまかれた。
すると、その餌を漁るためにいい位置までやってきてくれた。
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いい個体だね~

最上のピラルクー水槽を求めて福井の端の方まで行った(それだっれ、近場で全然見られるんだけど・笑)というのに、結局、シルバーアロワナとタイガーショベルばかり追いかけてた。
どちらもウチでも見られるというのに、やはり昔から大好きな馴染み深い魚、それも綺麗な個体というと、どうしてもそちらの方ばかりが気になってしまうらしい(笑)
でも、マジな話、「アロワナはシルバーだろ!!」なんて人や、タイガーショベルの本当のカッコよさを知りたいと思う人には、エルどらんどに見に行ってみて欲しい。
その本当に価値に気づける人に、ここに書いてあることが大袈裟じゃないって賛同して欲しいからね(笑)

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