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花園教会水族館(京都) [相当施設インプレ]

日本を代表する、いや、世界屈指の観光都市である京都。

そんな京都だからして、水族館もちゃんとある!!
京都駅近くの京都水族館に、日本海側の丹後魚っ知館…… だけじゃないのだ!! 実は。
そんな知られざるもうひとつ? が、花園教会水族館だ。
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その名の通り、教会付属の水族館だが、上記2施設と比べると、それはそれは小さな施設。
弥勒菩薩で有名な広隆寺や、太秦映画村からほど近い場所にあるけれど、「えっ!? こんなところに水族館あるの? じゃあ行ってみよう」という人にはオススメしない。
魚自体にそれほど興味がないとか、水族館で“水塊感”を楽しみたいという人にとっては、魅力を感じにくい施設かも知れないからだ。
そもそも、平日の見学は予約制なので、思い立って行ける場所ではないのだけれど。

最寄りの花園駅から、狭く入り組んだ路地を歩くこと7~8分。
住宅街の中にある教会の1F部分が水族館になっている。かつては駐車場だったスペースだそうで、ここに水族館があると知らなければ気付かないかも知れない。
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ガレージを改装して作られた私設水族館は、水槽は大きくても2mほどと、所謂、水族館的な大水槽はないけれど、所狭しと積み上げられていて数は多い。
水槽の中を泳ぐのは、世界各地の淡水魚。普通の水族館ではあまり見掛けないようなものもいるけれど、とは言えどれも、観賞魚として流通しているものだ。
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個人的には、展示されているものの多くはウチでも飼っていたことがあったりしたから、親しみを感じられた。
教会という場所柄、近所の子供たちのための施設、みたいな意味合いも強いようで、もし、オレがガキの頃、近所にこんな施設があったなら、間違いなく入り浸ってただろうなぁ、と。それができるここの近所の子たちがちょっぴり羨ましく思えた。


この水族館を最初に知った時、水槽の中身や、ギュウギュウに圧縮された水槽群などから、マニアをこじらせちゃった系だと思った。
教会という人が集まる場所なら、その人達に見せるという大義名分も立つだろうし、魚の飼育に深くハマった人なら、水槽を置くスペースさえあれば、誰でもこの領域に辿り着く、そう思ったからだ。

もちろん、そういう部分もあるのかも知れないが、実際に行って話を聞いてみると、オレの想像とはちょっと違っていた。
水族館がある花園教会は、地域の子供の遊び場として、または孤立児童の拠り所としてなど、地域の子供のための活動をいろいろと行っている。
そんな子供たちが楽しむため、生きた魚に触れて、興味を持ったり、学習のきっかけになったりと、子供たちのための学習施設としての役割も担っているのだそうだ。
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そのため、魚やカメたちは、餌を与えたり、触ったりなどの体験ができるようになっていたりする。
実際、ここの水族館がきっかけで、将来は水族館で働きたい!! と夢を抱くようになった常連の少年もいたのだとか。

ただ、魚たちを見ていて気になったのは、ヒレが欠損していたり、体が曲がってしまっていたりなど、綺麗じゃない個体が少なからずいたこと。
マニアがやってる私設水族館らしくない…… そう思った。
でも、これにも理由があった。
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これまた教会という場所柄か、不要魚の引き取りは原則行っていないにも関わらず、流れ着くようにそういう魚がやってきてしまうことがしばしばあるらしい。
不要となった魚は哀れなもので、大抵、ろくに世話もされなくなるため、ボロボロになり、花園教会に辿り着く時にはほとんどが瀕死に近い状態。
水槽を泳ぐ綺麗でない魚は、何とか復活し、生き存えたものだったのだ。

個人的には生き物の展示施設では、その種類本来の魅力を伝えられるようなものを展示して欲しい… そう思っている。
でも、ちゃんと飼われなかった魚がどうなってしまうか、こんな酷い状態にしてしまう身勝手な飼育者がいること、生き物を飼うということがどういうことなのか、など、ここへ魚を見に来る子供たちには反面教師的な教材として、意味のある存在なのかも、と思った。

水族館は入館無料だが、先にも書いたように、平日は予約制だ。
すべてを教会の牧師さんひとりで管理している施設だが、普段は当然、本業に従事しており、専業ではない水族館に常駐することが難しいから。
だから、行く前にブログなどで開館スケジュールを確認するか、見学予約をしてからいくことをオススメする。
人が多く集まる日、例えば、週末などは普通に開館していることが多いようだ。

そのため、ボランティアなども募集しているらしいので、例えば、水族館での就職を志す学生の修行の場としても、悪くない環境のように思う。
オレも、次に行く時があったなら、ホースなどの道具を持って、水換えボランティアでもしてこようかな? なんて思っている。

水族館を運営する牧師さんは、やっぱり魚好きだったから、飼ってる人のところに行って、魚の話をして帰ってきた、そんな感じだったけれど、魚を飼ってる、飼ってきた、みたいな人なら、そんな楽しみ方ができる施設だった。
魚が好きな人なら、きっと楽しい時間が過ごせるはずだ。
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