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速報 仙台うみの杜水族館(宮城) [水族館インプレッション]

これまで宮城県の水族館といえば、マリンピア松島水族館だった。
しかし、松島水族館は老朽化のため、先日5月10日、惜しまれつつ88年の歴史に幕を下ろした。
それと入れ替わるように産声を上げるのが、7月1日にオープンする「仙台うみの杜水族館」だ。
仙台(宮城)の新しい水族館として、歴史ある松島水族館の後継園館として。あるいは震災で大きな被害を被った宮城県の復興の象徴として… 等々、さまざまな使命や意義を帯びた、とりわけ大きな期待が集まる中での出発だ。
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仙台うみの杜水族館をひと言で言い表すなら、21世紀のマリンピア松島水族館、といったところだろうか。
新水族館の展示には、マリンピア松島水族館の展示物の多くが受け継がれていることもそう感じた理由だと思うのだけど、総合水族館としてマリンピア松島水族館に無かった要素、大水槽とイルカショーがプラスされ、館内や水槽の作り、照明などが現代風になり、マリンピア松島水族館が生まれ変わったらこんな風になったんだろうな、というのを具現化したような水族館だと思ったからだ。
とは言えオレは、マリンピア松島水族館はアウェーだし、特別な思い入れもなかったから、地元の人や、そこに強い思い入れがある人からすれば、また違って見えるのかも知れないけれど……

マリンピア松島水族館は、水族館に行きたい人が、見たい物、期待するものがひと通り揃った総合水族館だったけれど、仙台うみの杜水族館にもそれは受け継がれている。
想像していたほど大きな水族館ではなかったけれど(小さい水族館という意味ではないよ)、ひと通り展示を見終えて水族館を出た時、“水族館に行ってきた”という確かな満足感が得られるはずだ。

新水族館の“顔”でもある大水槽は三陸の海をテーマにしたもの。
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容量は990t。幅や奥行きもさることながら、水深は7.5mと深めに設定されているのが特徴の大水槽で、水槽上部には屋根がないので太陽光が降り注ぐ。天気のいい日に行くと、より一層綺麗に見える。
できてまだ日が浅い水槽のはずなのに、水の透明度はかなり高く、入念に準備されたことが窺える。
冷たい海の魚、暖かい海の魚が入り交じる三陸の海の大水槽だけに、様々な魚が泳いでいる。主役はやはり形を変化させ続けるイワシの群れ… などではなく、2匹いるヨシキリザメにこそ注目して欲しい。(※6/30追記 ヨシキリザメは死亡により、現在は見られないそうです)
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漁獲量は多い種類だが、水族館では超激レア種で、オレも見たのは初めて。
飼育不可能種に近いこのサメを水槽の主役に据え、困難な飼育にチャレンジしていることには賞賛と応援を送りたいと思う。
サメの話については、また。
ちなみにこの大水槽、フロアぶち抜きで1Fからも2Fからも見ることができるが、イワシの群れやヨシキリザメを見るなら、2Fがオススメだ!!

仙台うみの杜水族館のもうひとつの“顔”となるのが、イルカショーだ。
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宮城県では初のイルカショーとなるだけでなく、東北地方ではイルカショーを見られるのは青森の浅虫水族館のみと、これまた貴重な存在。宮城の人たちからすると、待望の、かも知れない。
プールと客席の間には、アクリルも柵もないので、とても近く感じられるのがいい。
そのため、ショーの時はできるだけ前の方に座った方がその魅力を感じやすいと思う。
心配される水飛沫も、オレは一番前の席で観ていたけれど、ほとんど濡らされることはなかった。たまたまかも知れないけど。

新たにオープンした水族館のイルカショーというと、イルカがこなせる技が限られショーとしてはかなりグダグダなものも多いけれど、ここのものは違った。
運営を手掛ける八景島シーパラダイスからやってきたイルカたちは、仙台に来るよりずっと前からトレーニングを開始。仙台へも早々にやってきて、新しいプールでのトレーニングをスタートしていたため、ちゃんとショーとして成立するレベルに仕上げられている。
完全な状態を100とするなら、60~70くらいのレベルには達していると思う。
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ショーにはアシカも登場するが、それらも5月10日まで松島でショーを行っていたベテランたち。安心して? 楽しませてもらえる。

ピラルクー水槽と、亜南極種のペンギンが暮らす水槽など、観覧通路が明るすぎて水槽内が見にくいなど、残念に感じた部分も無くはなかったけれど、何れにせよできたばかりの水族館である。
残念と感じる人が多ければ、この先対策されていくのだろうし、水槽の展示も変化、発展し、もっとよくなっていくのだろうと思う。
余談ながら、ピラルクー水槽は天気の悪い日の(暗い)方が見やすいと思う。大水槽やイルカショーは晴天の日がオススメなので、どっちを取るか、なんだけど…

水槽や展示の進化、発展も含め、この先もずっとワクワクさせてくれそうな新水族館だ。
館内にはかなりちゃんとしたフードコートもあるから、1日掛けて水族館を堪能する!! なんて人でも大丈夫。

ただし、しばらくは相当の混雑を覚悟した方がよさそうだけど。
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