サンシャイン水族館の多国籍池 [淡水魚]
タイトルはちょっと“盛って”いるけれど……(笑)
サンシャイン水族館の屋外部分、空飛ぶペンギン水槽の向かい辺りにあるアロワナやドラドのジャンプ給餌が見られる水槽。
その水槽を取り囲むように作られた浅い部分、今回はそこの話。
以前からそこにグッピーやコリドラスがいることは知っていたけれど、わざわざそれらを見たり、意識したりすることはなかった。
でも、今年の2月に行った時のこと。アロワナやドラドを眺めていたら、下の部分にグッピーではない魚がいることに気が付いた。
知らない間に魚の数が増え、数量限定だが餌やりも楽しめるようになっていたらしい。
数日前、4か月ぶりにサンシャインに立ち寄ったのだけど、そういえば、この池の魚が増えていたんだよな、と、真面目に見てみることにした。
ちゃんと見てみると、思った以上にいろいろな魚が入っていて、ちょっとした驚きがあった。
多国籍軍の構成員その1。何かしらのモーリー。

オレンジ色のもの、グレーのもの、ゴマ塩模様のもの、など。恐らく、グッピーと一緒に前からいたのだろうと思うのだけど、それらがまたずいぶんと大きくて、12~13㎝くらいありそうなサイズ感。あの池ではもっとも巨大な魚だ。
大きさからセルフィンモーリーかと思っていたんだけど、よくよく見ると尾ビレ下葉が伸びているものもいて、ソードテールなの!? と。
ソードテールにしては大きすぎる気がするのだけど、こんなに大きくなるものなのか!?
はたまた、何かしら他種の血が入って、ここまで巨大化したものなのか。
恐らく、普通に売られている“モーリー”で珍しいものではないはずだけど、ここまで大きくなるとは思ってなかったので驚かされた。
2月にこの池を見た時に、こんなのいるんだ!! と思ったのがコレ。

レインボーシャイナー。北米産の小さなウグイみたいなコイ科の魚。
水族館ではあまり見掛けない、というか、日本の水族館だとサンシャインのこの池にいるもの以外、常設展示している施設はないかも?
観賞魚としてもそれほどメジャー種でもないし。
でも、なかなか綺麗な魚なのだ。この池にいるものも、背中側から見てもキラキラしてるのが分かるくらい綺麗な個体がいて、横から見えないのが少々残念。
コイ科の淡水魚と言えば、こんなのもいた。チェリーバルブ。

元を辿ればスリランカに産する魚だ。
レインボーシャイナーとは違い、観賞魚としても古くからのメジャー種。
安く買えるけれど、綺麗になるとして費用対満足感の高い魚でもある。
そんなチェリーバルブもそこそこの数が入っているようなのだけど、不思議なのがオスらしきものの姿がなかったこと。
チェリーバルブと言えば、その名前の由来ともなった真っ赤な体色が特徴で、売られているものでもその色を発色していることは珍しくない。
ただ、赤くなるのはオスだけ。サンシャインの池にいるチェリーバルブは赤い体色のオスが全然見当たらないのだ。
まさか、メスだけ選んで持ってきた? 赤いオスがいると、目を引いてよさそうな気がするのだけど……
チェリーバルブのオスを探そうと、頑張って池の中を覗き込んでいると、グッピーくらいのサイズの、グッピーではない魚が数匹いるのが目に入った。

何だこれ? よくよく見ると胸ビレが少し長く、尾ビレはライアーテール。ヒレの先はやや黄色味を帯びている。
もしかして、セレベスレインボーなのか?
上から見たことがないのでなかなか確信が持てなかったのだけど、どうやらセレベスレインボーらしい。
数が少なく、しかもそこそこ年齢もいってそうな雰囲気。探し出すのは少々厄介かもしれない?
それはともかく、この魚の原産地のことを「セレベス」と呼ばなくなって久しいけれど、この魚はいつまでたってもセレベスレインボーのままだね。
上記以外に5種類、全部で9種類の魚が確認できた。
魚名板もなく、上からしか見えない池だが、思った以上にいろいろいることに驚きながら、それらを探し出すのは楽しい作業だった。
今回は曇りの夕方で池の中はやや薄暗かったので、天気のいい日に再チャレンジしてみたいと思う。また何か違った種類が見つかるような気がするし。
サンシャイン水族館の屋外部分、空飛ぶペンギン水槽の向かい辺りにあるアロワナやドラドのジャンプ給餌が見られる水槽。
その水槽を取り囲むように作られた浅い部分、今回はそこの話。
以前からそこにグッピーやコリドラスがいることは知っていたけれど、わざわざそれらを見たり、意識したりすることはなかった。
でも、今年の2月に行った時のこと。アロワナやドラドを眺めていたら、下の部分にグッピーではない魚がいることに気が付いた。
知らない間に魚の数が増え、数量限定だが餌やりも楽しめるようになっていたらしい。
数日前、4か月ぶりにサンシャインに立ち寄ったのだけど、そういえば、この池の魚が増えていたんだよな、と、真面目に見てみることにした。
ちゃんと見てみると、思った以上にいろいろな魚が入っていて、ちょっとした驚きがあった。
多国籍軍の構成員その1。何かしらのモーリー。

オレンジ色のもの、グレーのもの、ゴマ塩模様のもの、など。恐らく、グッピーと一緒に前からいたのだろうと思うのだけど、それらがまたずいぶんと大きくて、12~13㎝くらいありそうなサイズ感。あの池ではもっとも巨大な魚だ。
大きさからセルフィンモーリーかと思っていたんだけど、よくよく見ると尾ビレ下葉が伸びているものもいて、ソードテールなの!? と。
ソードテールにしては大きすぎる気がするのだけど、こんなに大きくなるものなのか!?
はたまた、何かしら他種の血が入って、ここまで巨大化したものなのか。
恐らく、普通に売られている“モーリー”で珍しいものではないはずだけど、ここまで大きくなるとは思ってなかったので驚かされた。
2月にこの池を見た時に、こんなのいるんだ!! と思ったのがコレ。

レインボーシャイナー。北米産の小さなウグイみたいなコイ科の魚。
水族館ではあまり見掛けない、というか、日本の水族館だとサンシャインのこの池にいるもの以外、常設展示している施設はないかも?
観賞魚としてもそれほどメジャー種でもないし。
でも、なかなか綺麗な魚なのだ。この池にいるものも、背中側から見てもキラキラしてるのが分かるくらい綺麗な個体がいて、横から見えないのが少々残念。
コイ科の淡水魚と言えば、こんなのもいた。チェリーバルブ。

元を辿ればスリランカに産する魚だ。
レインボーシャイナーとは違い、観賞魚としても古くからのメジャー種。
安く買えるけれど、綺麗になるとして費用対満足感の高い魚でもある。
そんなチェリーバルブもそこそこの数が入っているようなのだけど、不思議なのがオスらしきものの姿がなかったこと。
チェリーバルブと言えば、その名前の由来ともなった真っ赤な体色が特徴で、売られているものでもその色を発色していることは珍しくない。
ただ、赤くなるのはオスだけ。サンシャインの池にいるチェリーバルブは赤い体色のオスが全然見当たらないのだ。
まさか、メスだけ選んで持ってきた? 赤いオスがいると、目を引いてよさそうな気がするのだけど……
チェリーバルブのオスを探そうと、頑張って池の中を覗き込んでいると、グッピーくらいのサイズの、グッピーではない魚が数匹いるのが目に入った。

何だこれ? よくよく見ると胸ビレが少し長く、尾ビレはライアーテール。ヒレの先はやや黄色味を帯びている。
もしかして、セレベスレインボーなのか?
上から見たことがないのでなかなか確信が持てなかったのだけど、どうやらセレベスレインボーらしい。
数が少なく、しかもそこそこ年齢もいってそうな雰囲気。探し出すのは少々厄介かもしれない?
それはともかく、この魚の原産地のことを「セレベス」と呼ばなくなって久しいけれど、この魚はいつまでたってもセレベスレインボーのままだね。
上記以外に5種類、全部で9種類の魚が確認できた。
魚名板もなく、上からしか見えない池だが、思った以上にいろいろいることに驚きながら、それらを探し出すのは楽しい作業だった。
今回は曇りの夕方で池の中はやや薄暗かったので、天気のいい日に再チャレンジしてみたいと思う。また何か違った種類が見つかるような気がするし。
ゴビウスの大水槽とアリゲーターガー [雑談]
かにっこ館の翌日はゴビウスへ。11年ぶりの訪問だ。
のんびりと周辺施設も見学したりして、楽しい再訪となった。
順路最後に現れる宍道湖大水槽。通路を挟んで向かい合う左側(淡水側)に、本来宍道湖にはいないはずのアリゲーターガーが入っていた。

90㎝弱くらいの、あまり大きくない個体だが、それ以前に顔が歪んでいて、ヒレも変形している。正直、かなり残念なクオリティの個体。

水族館では、その魚本来の姿形からかけ離れた状態のものは展示して欲しくないと常々思っているので、その考えからすると“あり得ない”ものではあるのだけど、この個体に関しては残念さ以上に、飼育し続けてくれているゴビウスへの感謝が先に沸き立った。
この個体は松江市内の川で捕獲されたものなのだそうだ。
クソッタレ飼育者が不法に遺棄したもの、ということ。狭い水槽で無理な飼われ方をしていたのだろう。顔やヒレの変形は遺棄される前の飼い方に問題があったからなのだろうと推測する。
同じく外来の野良生活者でも、保護され、引き取り手を探してもらえるネコとは異なり、アリゲーターガーは見た目やイメージ、さらに特定外来指定種であることもあり、見つかれば捕獲され、殺処分されてしまうのが普通だ。
しかし、ゴビウスにいる個体は、保護され、安定した飼育環境を得るという、奇跡みたいなラッキーに恵まれた稀有なケース。
見つかったのが特定外来になる前だったから、というのもあるのだろうが、水槽は十分な広さがあるし、攻撃したりヒレを齧るような同居魚もいない。
恐らく死ぬまでこの水槽でのんびり暮らせるのだろうと思う。
この個体が産まれてこれまでに辿ってきた人(魚)生を想像すると、心の底から「よかったね!!」という思いが湧き上がってくるし、同時に、展示向きとは言えないクオリティの個体なのに、ちゃんとした環境で飼ってくれてありがとう。あらためてゴビウスに感謝したくなった。
ゴビウスに来る人にアリゲーターガーを紹介する存在となったのだから、本来のカッコよさを伝えられるような個体であって欲しかったともあらためて思うが、この個体だからこそ伝えられることもある。バカな飼育者がいたこと、こんな魚を非常識な安値で流通させた業者、そしてその結果、特定外来生物とされてしまったことなどの愚行の数々を。
アリゲーターガーを眺めながら、いろいろな思いを巡らせていると、背後から視線を感じる。振り返ってみると……

クエ。30㎝くらいの小さな個体。
ずっと通路側を向いていて、オレのことを見てる? みたいな感じ。若い個体ならではのピカピカしたような肌つや感と、綺麗な目。
サイズの小ささもあって、“なんて可愛いんだ!!”と顔がにやけてしまう。
こういうのを見る度に思うのが、このくらいの大きさで止まってくれるならウチに連れて帰りたい…… というヤツ(笑)
もちろん、家でクエを飼うことはないが、大型ハタは大きくなると置物のようになってしまうから、そうなる前のこの可愛さをずっと楽しめるといいなぁ、と。
とは言え、この子がずっとこの大きさのままいてくれたとしても、ゴビウスは遠いのでそう簡単に会いに来ることはできないのだけど……
この可愛いクエも含め、その体色は派手と言えるようなものではなく、華やかさという点では一般的な淡水魚とも大きくは変わらないな、と。
淡水魚といえば、ネット記事などで度々“地味”と言われてしまい、それが主役の水族館というと地味だから面白くない、的な紹介をされてしまうことも少なくない。
ゴビウスは淡水魚専門の水族館ではないものの、それこそ地味と言われてしまいそうなハゼ類など小さな淡水魚も多く展示されている。
色味はたいして変わらないのに、どうして淡水魚はいつも地味だと言われてしまうのか。タイやスズキ、コショウダイなどが泳ぐ水槽を眺めながらふと思った。

大きさ、なのかなぁ?
水槽にはマダイとクロダイとヘダイがいたが、40~50㎝はあろうかというそれらはじっくり眺めるまでもなく赤いのと黒いのと丸いの、くらいの区別ができる。
しかし、10㎝に満たないタナゴやモロコ、ヨシノボリなどが入った水槽で同じような3種類を見分けるには水槽を横目で眺めるだけでは無理で、しっかり観察しなくちゃならない。それ以前に水槽内を逃げ惑う小魚は観察することも簡単でないことも多く、興味が薄い人なら、色のない小魚が泳いでた、くらいの印象しか残らないかも知れない。
同じ銀色の魚でも簡単に見られて、区別もできる海の魚と、小さく見にくい淡水魚。
「淡水魚=地味」というイメージはそうしてできたものでは? なんてあらためて思ったのだけど、どうだろう?
水槽を眺めつつ、そんなことを考えていたら、目の前にひと際大きな魚が降りてきた。

マツダイ。
水面に向かうエアーレーションの上で横になって漂っていたらしい。
個人的に好きな魚のひとつだが、水族館では意外と短命らしく、見掛ける機会のあまり多くない魚だ。
しかも、こんなに大きい個体となるとなおさらに。
でもさ、地味か派手かで言えば、やっぱり地味だよねぇ。海の魚だけど……
のんびりと周辺施設も見学したりして、楽しい再訪となった。
順路最後に現れる宍道湖大水槽。通路を挟んで向かい合う左側(淡水側)に、本来宍道湖にはいないはずのアリゲーターガーが入っていた。

90㎝弱くらいの、あまり大きくない個体だが、それ以前に顔が歪んでいて、ヒレも変形している。正直、かなり残念なクオリティの個体。

水族館では、その魚本来の姿形からかけ離れた状態のものは展示して欲しくないと常々思っているので、その考えからすると“あり得ない”ものではあるのだけど、この個体に関しては残念さ以上に、飼育し続けてくれているゴビウスへの感謝が先に沸き立った。
この個体は松江市内の川で捕獲されたものなのだそうだ。
クソッタレ飼育者が不法に遺棄したもの、ということ。狭い水槽で無理な飼われ方をしていたのだろう。顔やヒレの変形は遺棄される前の飼い方に問題があったからなのだろうと推測する。
同じく外来の野良生活者でも、保護され、引き取り手を探してもらえるネコとは異なり、アリゲーターガーは見た目やイメージ、さらに特定外来指定種であることもあり、見つかれば捕獲され、殺処分されてしまうのが普通だ。
しかし、ゴビウスにいる個体は、保護され、安定した飼育環境を得るという、奇跡みたいなラッキーに恵まれた稀有なケース。
見つかったのが特定外来になる前だったから、というのもあるのだろうが、水槽は十分な広さがあるし、攻撃したりヒレを齧るような同居魚もいない。
恐らく死ぬまでこの水槽でのんびり暮らせるのだろうと思う。
この個体が産まれてこれまでに辿ってきた人(魚)生を想像すると、心の底から「よかったね!!」という思いが湧き上がってくるし、同時に、展示向きとは言えないクオリティの個体なのに、ちゃんとした環境で飼ってくれてありがとう。あらためてゴビウスに感謝したくなった。
ゴビウスに来る人にアリゲーターガーを紹介する存在となったのだから、本来のカッコよさを伝えられるような個体であって欲しかったともあらためて思うが、この個体だからこそ伝えられることもある。バカな飼育者がいたこと、こんな魚を非常識な安値で流通させた業者、そしてその結果、特定外来生物とされてしまったことなどの愚行の数々を。
アリゲーターガーを眺めながら、いろいろな思いを巡らせていると、背後から視線を感じる。振り返ってみると……

クエ。30㎝くらいの小さな個体。
ずっと通路側を向いていて、オレのことを見てる? みたいな感じ。若い個体ならではのピカピカしたような肌つや感と、綺麗な目。
サイズの小ささもあって、“なんて可愛いんだ!!”と顔がにやけてしまう。
こういうのを見る度に思うのが、このくらいの大きさで止まってくれるならウチに連れて帰りたい…… というヤツ(笑)
もちろん、家でクエを飼うことはないが、大型ハタは大きくなると置物のようになってしまうから、そうなる前のこの可愛さをずっと楽しめるといいなぁ、と。
とは言え、この子がずっとこの大きさのままいてくれたとしても、ゴビウスは遠いのでそう簡単に会いに来ることはできないのだけど……
この可愛いクエも含め、その体色は派手と言えるようなものではなく、華やかさという点では一般的な淡水魚とも大きくは変わらないな、と。
淡水魚といえば、ネット記事などで度々“地味”と言われてしまい、それが主役の水族館というと地味だから面白くない、的な紹介をされてしまうことも少なくない。
ゴビウスは淡水魚専門の水族館ではないものの、それこそ地味と言われてしまいそうなハゼ類など小さな淡水魚も多く展示されている。
色味はたいして変わらないのに、どうして淡水魚はいつも地味だと言われてしまうのか。タイやスズキ、コショウダイなどが泳ぐ水槽を眺めながらふと思った。

大きさ、なのかなぁ?
水槽にはマダイとクロダイとヘダイがいたが、40~50㎝はあろうかというそれらはじっくり眺めるまでもなく赤いのと黒いのと丸いの、くらいの区別ができる。
しかし、10㎝に満たないタナゴやモロコ、ヨシノボリなどが入った水槽で同じような3種類を見分けるには水槽を横目で眺めるだけでは無理で、しっかり観察しなくちゃならない。それ以前に水槽内を逃げ惑う小魚は観察することも簡単でないことも多く、興味が薄い人なら、色のない小魚が泳いでた、くらいの印象しか残らないかも知れない。
同じ銀色の魚でも簡単に見られて、区別もできる海の魚と、小さく見にくい淡水魚。
「淡水魚=地味」というイメージはそうしてできたものでは? なんてあらためて思ったのだけど、どうだろう?
水槽を眺めつつ、そんなことを考えていたら、目の前にひと際大きな魚が降りてきた。

マツダイ。
水面に向かうエアーレーションの上で横になって漂っていたらしい。
個人的に好きな魚のひとつだが、水族館では意外と短命らしく、見掛ける機会のあまり多くない魚だ。
しかも、こんなに大きい個体となるとなおさらに。
でもさ、地味か派手かで言えば、やっぱり地味だよねぇ。海の魚だけど……
とっとり賀露かにっこ館のズワイガニの話 [その他]
賀露かにっこ館の主役はズワイガニ(松葉がに)である!!
ここでしか見られないような珍しいものもいて、遠く鳥取まで行った甲斐もあった。そう思わせてくれたのはズワイガニだったから。
と言っても食べて得られる満足感ではなく、もちろん見る方の話だ。
ズワイガニ、とりわけベニズワイガニに関しては、鳥取県が日本一の水揚げ量を誇っているそうで、ある意味看板展示。
しかし、生体展示だけでなく、食材として流通するベニズワイガニはすべてオス。サイズの問題ではなく、メスは漁獲が禁止されているから。そのため、その姿を見たことがある人すらほとんどいないのだとか。
ましてやその生体となると研究者とかごく一部の人くらいしか見たことがないような超貴重なものなのだそうだ。
そんなベニズワイのメスを、かにっこ館では見ることができるのだ!!

水槽を覗き込んでいると、通り掛かったスタッフ氏が「激レアですよ」とわざわざ声を掛けてきてくれた。メスの禁漁を知らなかったオレは、小さなベニズワイだと思っていたのだけど、ありがたみのある展示だったようだ。
もし、かにっこ館に行く機会がある人は、ここだけは見逃さずにしっかり見てくることをお伝えしておきたい。
同じスペースに並ぶ別の水槽では、ベニズワイガニとズワイガニのハイブリッド個体もいた。これもまた珍しいものらしい。

見た目は黄色っぽいズワイガニ、といった感じ。その色味からなのだろう。黄金ガニと呼ばれたりもするようだ。普通のズワイガニよりも甲羅が分厚いようにも思ったが、それはオレの気のせいかも知れない。ズワイガニとは甲羅の形状などで見分けられるらしい。
天然のハイブリッドなので、希少なのは間違いなく、さらに展示されていたものは2㎏近くもあるというかなりの大型。こんなに大きなものは相当珍しいのではないだろうか。
激レアなベニズワイのメスやハイブリッドは公開されたバックヤードの一角に置かれた水槽にいたが、ズワイガニは展示スペースの一角、松葉ガニ牧場なる表札も付いた小部屋のようになった専用スペースで展示されていた。
入って正面の水槽にいたのが、ズワイガニの大型個体。

ズワイガニと言えば超高級食材だが、鳥取ではサイズなどの決められた基準を満たし、さらに目利き人による選定を経たものを五輝星という特別ブランドで販売しているらしい。
基準を満たすものはかなり少ないようだが、その分、普通のズワイガニよりもずっと高価で、数百万の値が付いたこともあると解説されていた。
この個体は、まさにその五輝星の基準を満たしたスペシャル個体。水槽ではブランドタグは外されていたが、食材として流通させれば、ビックリ価格が付くようなものなのだろう。
きっと、美味しいのだろう。でも、普通のズワイガニとそんなに違うんだろうか?
食べてしまえば終わってしまうものに、数百万の値段は勿体ないと思ってしまうオレには到底縁のないものだが、こういう世界もあるのね!! と、オレの知らない世界を垣間見せてくれた個体だった。
このカニからすれば、漁獲されてしまった時点で不運だったはずだが、特別ブランドの基準を満たしていたにも関わらず、調理されてしまわれることなく水槽で生き永らえることができたのはラッキーだったのかも知れないね。
松葉ガニ牧場のズワイガニの展示水槽には、それはもう沢山の個体が。
大きなオスたちは小さなメスを巡る争いを繰り広げていて、メスを確保したオスはそれを挟んで振り上げ、他のオスから遠ざけようとするのを見られたのは面白かった。
人の感覚ではずいぶん乱暴な感じに見えるが、メスはおとなしく持たれていて、カニの世界ではそういうものなのだろうなぁ、と。

そんなズワイガニたちのやり取りを見ていた時、ふと気付いたことが。
ズワイガニの甲羅には黒い粒(カニビルの卵)がくっついていることが多く、実入りの良さの証明、みたいに言われたりする。
それ自体、ちょっと気持ち悪かったりするけれど、そういうものとして意識することもあまりなかったのだけど、この水槽のズワイガニの背中には卵ではなく、細長いミールワームみたいなのが貼り付いていた。

もしかして、これがカニビルなのか!?
黒い卵は何度も見たことがあったけれど、本体? を見るのは初めて。
カニの体液を吸うことはないのだろうけど、卵とは段違いの気持ち悪さ(笑)
気持ち悪いと言いながらも、見つけて以降、目はこのワーム状の何かにくぎ付け。
しかも、この1匹だけでなく、他のカニにもくっついていたりして、数匹がいた模様。
かにっこ館で見たものの中で、もっとも印象に残ったものかも知れない。
このワーム状の何かを見たのは、今から1カ月半くらい前のこと。
まだ元気で? カニに貼り付いているかは分からないが、他では見た記憶がないので、これもまたかにっこ館ならではのスペシャル展示なのかも知れない!?
ここでしか見られないような珍しいものもいて、遠く鳥取まで行った甲斐もあった。そう思わせてくれたのはズワイガニだったから。
と言っても食べて得られる満足感ではなく、もちろん見る方の話だ。
ズワイガニ、とりわけベニズワイガニに関しては、鳥取県が日本一の水揚げ量を誇っているそうで、ある意味看板展示。
しかし、生体展示だけでなく、食材として流通するベニズワイガニはすべてオス。サイズの問題ではなく、メスは漁獲が禁止されているから。そのため、その姿を見たことがある人すらほとんどいないのだとか。
ましてやその生体となると研究者とかごく一部の人くらいしか見たことがないような超貴重なものなのだそうだ。
そんなベニズワイのメスを、かにっこ館では見ることができるのだ!!

水槽を覗き込んでいると、通り掛かったスタッフ氏が「激レアですよ」とわざわざ声を掛けてきてくれた。メスの禁漁を知らなかったオレは、小さなベニズワイだと思っていたのだけど、ありがたみのある展示だったようだ。
もし、かにっこ館に行く機会がある人は、ここだけは見逃さずにしっかり見てくることをお伝えしておきたい。
同じスペースに並ぶ別の水槽では、ベニズワイガニとズワイガニのハイブリッド個体もいた。これもまた珍しいものらしい。

見た目は黄色っぽいズワイガニ、といった感じ。その色味からなのだろう。黄金ガニと呼ばれたりもするようだ。普通のズワイガニよりも甲羅が分厚いようにも思ったが、それはオレの気のせいかも知れない。ズワイガニとは甲羅の形状などで見分けられるらしい。
天然のハイブリッドなので、希少なのは間違いなく、さらに展示されていたものは2㎏近くもあるというかなりの大型。こんなに大きなものは相当珍しいのではないだろうか。
激レアなベニズワイのメスやハイブリッドは公開されたバックヤードの一角に置かれた水槽にいたが、ズワイガニは展示スペースの一角、松葉ガニ牧場なる表札も付いた小部屋のようになった専用スペースで展示されていた。
入って正面の水槽にいたのが、ズワイガニの大型個体。

ズワイガニと言えば超高級食材だが、鳥取ではサイズなどの決められた基準を満たし、さらに目利き人による選定を経たものを五輝星という特別ブランドで販売しているらしい。
基準を満たすものはかなり少ないようだが、その分、普通のズワイガニよりもずっと高価で、数百万の値が付いたこともあると解説されていた。
この個体は、まさにその五輝星の基準を満たしたスペシャル個体。水槽ではブランドタグは外されていたが、食材として流通させれば、ビックリ価格が付くようなものなのだろう。
きっと、美味しいのだろう。でも、普通のズワイガニとそんなに違うんだろうか?
食べてしまえば終わってしまうものに、数百万の値段は勿体ないと思ってしまうオレには到底縁のないものだが、こういう世界もあるのね!! と、オレの知らない世界を垣間見せてくれた個体だった。
このカニからすれば、漁獲されてしまった時点で不運だったはずだが、特別ブランドの基準を満たしていたにも関わらず、調理されてしまわれることなく水槽で生き永らえることができたのはラッキーだったのかも知れないね。
松葉ガニ牧場のズワイガニの展示水槽には、それはもう沢山の個体が。
大きなオスたちは小さなメスを巡る争いを繰り広げていて、メスを確保したオスはそれを挟んで振り上げ、他のオスから遠ざけようとするのを見られたのは面白かった。
人の感覚ではずいぶん乱暴な感じに見えるが、メスはおとなしく持たれていて、カニの世界ではそういうものなのだろうなぁ、と。

そんなズワイガニたちのやり取りを見ていた時、ふと気付いたことが。
ズワイガニの甲羅には黒い粒(カニビルの卵)がくっついていることが多く、実入りの良さの証明、みたいに言われたりする。
それ自体、ちょっと気持ち悪かったりするけれど、そういうものとして意識することもあまりなかったのだけど、この水槽のズワイガニの背中には卵ではなく、細長いミールワームみたいなのが貼り付いていた。

もしかして、これがカニビルなのか!?
黒い卵は何度も見たことがあったけれど、本体? を見るのは初めて。
カニの体液を吸うことはないのだろうけど、卵とは段違いの気持ち悪さ(笑)
気持ち悪いと言いながらも、見つけて以降、目はこのワーム状の何かにくぎ付け。
しかも、この1匹だけでなく、他のカニにもくっついていたりして、数匹がいた模様。
かにっこ館で見たものの中で、もっとも印象に残ったものかも知れない。
このワーム状の何かを見たのは、今から1カ月半くらい前のこと。
まだ元気で? カニに貼り付いているかは分からないが、他では見た記憶がないので、これもまたかにっこ館ならではのスペシャル展示なのかも知れない!?
とっとり賀露かにっこ館(鳥取) [水族館インプレッション]
日本全国水族館巡りはこれでお終い!!
これまで何度か口にしてきたけれど、その度に「〇〇は?」とその他の水族館巡らーたちに突っ込まれ続けてきたオレの水族館巡り。
でも、今度こそこれで終わり。他の人たちみたいに“水槽巡り”までするつもりはないし、行っておかないと終わったと言えなさそうな最後の施設にようやく行ってきたから。
その最後の施設というのが、鳥取の「とっとり賀露かにっこ館」。ここに行ったお陰で、これまで行ったことのなかった鳥取県に足を運ぶことができたので、未踏の県は残すところ佐賀だけとなった。

かにっこ館があるのは、鳥取市街から近い賀露というエリア。鳥取空港から歩けそうなほど近くて、クルマなら5分も掛からないくらい。有名な砂丘も近い。
それなのに、オレときたら、かにっこ館があるのは境港だと思い込んでいて、そのため米子空港に降りたんだけど、行く直前にあらためて調べたら“エッ!! 遠いじゃん!!” 鳥取県をほぼ横断するハメに。
かにっこ館はその館名からも分かるように、カニがメインの水族館だ。
行ってみるまで地元の水産会社とかがやってる小さな施設、みたいなものを想像していたのだけど、実際は思っていたよりもずっと立派な県立施設だった。
とは言え、水族館としての規模は小さく、展示されているカニの種類も多くはない。同じく甲殻類専門の水族館であるすさみエビカニ水族館と比べても見られる種類はずっと少なく、とにかく種類数を見たい甲殻類マニアにとっては物足りなさがあるかも知れない。

それなら何が見られるの? と思うかもしれないが、主役はズワイガニだ。そこは日本海に面した水族館施設だし。その展示は産地のプライドも感じさせるものになっていた。
それが無料で見られるのだから、文句はないどころかありがたいくらいの話で、無料施設としては全国有数の規模と内容なのは間違いない。
ズワイガニが主役の水族館相当施設と言えば福井の越前ガニミュージアムがあるが、かにっこ館の方が規模が小さく、大きな水槽などもない反面、よりフレンドリーな印象。
フレンドリーな感じは、沢山ある分かりやすい解説の影響もあるかも知れない。

ほぼすべての水槽に何かしら掲示された解説は、小さな水槽だと水槽に対して解説の数やサイズが大きすぎる? みたいに感じる部分もあったけれど、総じて読みたくならないほどの文字量ではないのに、ちゃんと伝えるべき内容が入っている“いい解説”だと思った。
そのすべてを一字一句残さず見た訳ではないけれど、言いたいことは伝わってくる、そんな印象を受けた。
魚は入館してすぐのところにあるこの施設最大の水槽で地元の魚が展示されているほか、小さい水槽でチンアナゴやクマノミなど、子供に人気がありそうなものがいくつか。
珍しいところでは、大水槽にいたヒラメの黄変個体。1m近くありそうな大きな個体だが、驚いたことにこのサイズで漁獲されたものらしい。

明るい水槽にいるので、普通のヒラメに戻ってしまう可能性もあるから、黄色い間に見られたのはラッキーだったかも。
ヒラメと言えば、小さいヒラメに餌やりもできる。餌やり体験用の水槽があるのだ。
入場料も払っていないし、少しくらいはお金を使おうと餌やりしてきた。
料金の200円を支払うと、餌を持ってスタッフの人が事務所から出てきてくれて、餌を与えている間、付きっきりで解説してくれる。
200円しか払ってないのに、却って申し訳なかったような……
という訳でとってもお得な餌やり体験が楽しめます!!
餌やり用のヒラメ水槽には、15~20㎝くらいのヒラメが入っている。これらは通常、少し大きくなった時点で放流されてしまうそうだが、コロナの影響で放流イベントなどが実施できず、そのため通常よりもずっと大きく育ってしまったらしい。
餌のオキアミを投げ入れると、その瞬間、底砂がヒラメへと変貌。水槽の底床がすべてヒラメに置き換わってしまった。
付き合ってくれたスタッフ氏によれば、500匹入ってます。とのことで、砂よりヒラメの方が多いかも、とも。

沢山いる個体の中に左右の鰭の付け根が白い個体がいたので、“えんがわちゃん”と呼ぶことにした個体を狙って餌を入れていたんだけど、これだけの個体数がひしめいてる中、特定の個体に食べさせるのは至難の業。加えて、えんがわちゃんはあまりがっついた性格ではないのか、目の前に落としても他の個体に奪われる始末。
こんな具合に、たったの200円で値段以上に楽しませてもらうことができた。
かにっこ館の周辺には観光市場などが並んでいて、食事や地域物産の買い物ができる。
観光客が多く訪れる場所のようだ。空港も砂丘も近いし。
その他の水族館とハシゴするのは困難そうだが、全国制覇を狙っている人、珍しいズワイガニを見てみたい人は是非!!
鳥取空港からは近いので、羽田からなら日帰りも可能だと思う。オススメはしないけれど。
これまで何度か口にしてきたけれど、その度に「〇〇は?」とその他の水族館巡らーたちに突っ込まれ続けてきたオレの水族館巡り。
でも、今度こそこれで終わり。他の人たちみたいに“水槽巡り”までするつもりはないし、行っておかないと終わったと言えなさそうな最後の施設にようやく行ってきたから。
その最後の施設というのが、鳥取の「とっとり賀露かにっこ館」。ここに行ったお陰で、これまで行ったことのなかった鳥取県に足を運ぶことができたので、未踏の県は残すところ佐賀だけとなった。

かにっこ館があるのは、鳥取市街から近い賀露というエリア。鳥取空港から歩けそうなほど近くて、クルマなら5分も掛からないくらい。有名な砂丘も近い。
それなのに、オレときたら、かにっこ館があるのは境港だと思い込んでいて、そのため米子空港に降りたんだけど、行く直前にあらためて調べたら“エッ!! 遠いじゃん!!” 鳥取県をほぼ横断するハメに。
かにっこ館はその館名からも分かるように、カニがメインの水族館だ。
行ってみるまで地元の水産会社とかがやってる小さな施設、みたいなものを想像していたのだけど、実際は思っていたよりもずっと立派な県立施設だった。
とは言え、水族館としての規模は小さく、展示されているカニの種類も多くはない。同じく甲殻類専門の水族館であるすさみエビカニ水族館と比べても見られる種類はずっと少なく、とにかく種類数を見たい甲殻類マニアにとっては物足りなさがあるかも知れない。

それなら何が見られるの? と思うかもしれないが、主役はズワイガニだ。そこは日本海に面した水族館施設だし。その展示は産地のプライドも感じさせるものになっていた。
それが無料で見られるのだから、文句はないどころかありがたいくらいの話で、無料施設としては全国有数の規模と内容なのは間違いない。
ズワイガニが主役の水族館相当施設と言えば福井の越前ガニミュージアムがあるが、かにっこ館の方が規模が小さく、大きな水槽などもない反面、よりフレンドリーな印象。
フレンドリーな感じは、沢山ある分かりやすい解説の影響もあるかも知れない。

ほぼすべての水槽に何かしら掲示された解説は、小さな水槽だと水槽に対して解説の数やサイズが大きすぎる? みたいに感じる部分もあったけれど、総じて読みたくならないほどの文字量ではないのに、ちゃんと伝えるべき内容が入っている“いい解説”だと思った。
そのすべてを一字一句残さず見た訳ではないけれど、言いたいことは伝わってくる、そんな印象を受けた。
魚は入館してすぐのところにあるこの施設最大の水槽で地元の魚が展示されているほか、小さい水槽でチンアナゴやクマノミなど、子供に人気がありそうなものがいくつか。
珍しいところでは、大水槽にいたヒラメの黄変個体。1m近くありそうな大きな個体だが、驚いたことにこのサイズで漁獲されたものらしい。

明るい水槽にいるので、普通のヒラメに戻ってしまう可能性もあるから、黄色い間に見られたのはラッキーだったかも。
ヒラメと言えば、小さいヒラメに餌やりもできる。餌やり体験用の水槽があるのだ。
入場料も払っていないし、少しくらいはお金を使おうと餌やりしてきた。
料金の200円を支払うと、餌を持ってスタッフの人が事務所から出てきてくれて、餌を与えている間、付きっきりで解説してくれる。
200円しか払ってないのに、却って申し訳なかったような……
という訳でとってもお得な餌やり体験が楽しめます!!
餌やり用のヒラメ水槽には、15~20㎝くらいのヒラメが入っている。これらは通常、少し大きくなった時点で放流されてしまうそうだが、コロナの影響で放流イベントなどが実施できず、そのため通常よりもずっと大きく育ってしまったらしい。
餌のオキアミを投げ入れると、その瞬間、底砂がヒラメへと変貌。水槽の底床がすべてヒラメに置き換わってしまった。
付き合ってくれたスタッフ氏によれば、500匹入ってます。とのことで、砂よりヒラメの方が多いかも、とも。

沢山いる個体の中に左右の鰭の付け根が白い個体がいたので、“えんがわちゃん”と呼ぶことにした個体を狙って餌を入れていたんだけど、これだけの個体数がひしめいてる中、特定の個体に食べさせるのは至難の業。加えて、えんがわちゃんはあまりがっついた性格ではないのか、目の前に落としても他の個体に奪われる始末。
こんな具合に、たったの200円で値段以上に楽しませてもらうことができた。
かにっこ館の周辺には観光市場などが並んでいて、食事や地域物産の買い物ができる。
観光客が多く訪れる場所のようだ。空港も砂丘も近いし。
その他の水族館とハシゴするのは困難そうだが、全国制覇を狙っている人、珍しいズワイガニを見てみたい人は是非!!
鳥取空港からは近いので、羽田からなら日帰りも可能だと思う。オススメはしないけれど。
なかがわ水遊園の気になる魚 Vol.2 [淡水魚]
モロネを見るために行ったなかがわ水遊園では、モロネ以外にも企画展のお陰でそれまでここでは見られなかった多くの魚を見ることができた。
それはそれでよかったんだけど、やっぱり常設の水槽とそこにいる魚たちの素晴らしい仕上がり具合はもっと大きな満足感を与えてくれる。
やっぱいいいなぁ、ここの魚たち!!
瞬間ごとに目の前を横切る魚たちのどれもいいんだけど、あらためて“いいねぇ!!”としみじみ思わせてくれたのがタイガーショベル。
なお、この名前で呼ばれるナマズには複数種類があるのだけど、ここでは個別の種類については触れないでおく。

個体No.1
ご存じの通り、タイガーショベルは日本の水族館では珍しいものではない。外国産の淡水魚の水槽がある水族館なら大抵いるのではないかと思うのだけど、綺麗な個体、というか、タイガーショベル本来の形をした個体というと、そう簡単には見られない。
でも、それは水族館のせいではなくて、手に入るものにちゃんとしたものが少ないから。
現在、日本で手に入るものはインドネシアなどでブリードされたものが一般的で、それ故に安価で買える(それはそれで問題だけど)のだけど、そうしたブリード個体は残念ながら体型が崩れてしまっていることが多い。中でももっとも変化が大きいのが顔つきで、そこが崩れてしまうと、タイガーショベルならではの魅力自体が損なわれてしまうようで残念なのだけど、何より、本来の姿形を知らない人に、“こういう魚なのね”と思われてしまうのことは、タイガーショベルがもっとも好きなナマズのひとつである者からするとひたすら残念でならない。
しかし、なかがわ水遊園にいるものなら大丈夫!! 本来の顔つきをしてるから。

個体No.2
大水槽には4匹? がいるようで、小さめの1匹以外はそこそこの大きさがあって、見えやすい位置にいてくれる。それら3匹はいずれも“これぞタイガーショベル!!”という顔つきをしていて、本当にいい!! 小さい個体はいるのは分かったけれど、ほとんど見ることができなかったので、他の個体と同じくいいかどうかは分からなかった。

個体No,3 ピンタード? 見えるけどまったく動かず、遠く離れた位置にいたのでひとまず証拠写真。
先にも書いたように、このレベルの個体はどこでも見られるものではない。なかがわ水遊園に行ったら、是非、その顔つきに注目してみて欲しい。
タイガーショベルは個人的に大好きな魚だから見とれるのは分かるが、自分では飼ったことも、飼おうと思ったこともないのに、ついつい見惚れてしまう魚がいる。
大水槽を泳ぐパクーはその筆頭だ。

パクーと言っても、レッドコロソマではなく、ミレウスなどの方。
この手の魚は以前、なかがわ水遊園にも沢山いたのに、今では種類数、個体クオリティ、密度のどれをとってもアクアトトに水をあけられている感が強い。でも、なかがわにもアクアトトにいるものに劣らない個体もいる。
上記画像の個体なんかはその筆頭。何という種類なのかは知らないのだけど、なかがわでは1匹だけ? でも、この手の中では飛び抜けて大きいサイズもあり、その鮮やかさもあって目を引き付けられる。同じ種類はアクアトトにもいるが、それよりも黒っぽくワイルドな風合い。やはり太陽光の影響だろうか?
2年前に行った時には、浅いエリアにいたが、ピラルクーがいる深い方へ移動になったようだ。
体長だけでなく、体高もあり、さらに遊泳力も強い魚だから、水族館ならではの広い環境は如実に魚の仕上がりに好影響をもたらすのだろう。
個体自体の仕上がりの素晴らしさに加え、なかがわ水遊園ならではの大小さまざまな魚との組み合わせによるコントラストも素晴らしく、魚の良さをより引き立てる。
だからこそ惜しいのが、水槽の見えにくさ。この個体はピラルクーがいる側にいて、トンネルの周辺にいるので見ることができるが、浅いエリアにいる魚はそもそもアクリル越しに見る箇所が1か所ずつしかなく、見えない部分が多くあるのが本当に残念に感じてしまう。魚がいいだけにね。
浅いエリアの水槽を眺めていると、想像の中のアマゾン河を覗き込んでいるような気分になれる、というのはこのブログにも何度も書いてきた通りだが、いろいろな魚たちが広い水槽の中でそれぞれの生活をしてる様を見られるから、というのがその理由。
特に浅い方のエリアでは水中を見られるアクリルが少なく、小さいため、全体的に見渡すことはできないが、そのため、アクリルの前にふと現れる魚に“こんなのもいたの!!”と驚かされることになる。
そんな魚のひとつがレポレルス・ヴィッタートゥス。

アノストムス科のマニアックなカラシンだが、比較的底床に近いところを泳ぎ回る生活をしているようで、同種、他種と追いかけ、追いかけられをせわしなく続けている。
観賞魚として輸入されることもあるが、その数は少なく珍種の部類。とりわけこの水槽にいるような30㎝くらいあるようなものはなかなか見られないのではないだろうか?
以前からいることは分かったのだけど、遠くで動き回っているのが見えただけ。今回はアクリルの近くまで来てくれたので、とりあえず写真に収めることができた。
あんまりいい写真じゃないけど、前々から気になっていた1匹が撮れたので。
結局のところ、なかがわ水遊園のアマゾン水槽はいいねぇ、という結論になるのですよ。
それはそれでよかったんだけど、やっぱり常設の水槽とそこにいる魚たちの素晴らしい仕上がり具合はもっと大きな満足感を与えてくれる。
やっぱいいいなぁ、ここの魚たち!!
瞬間ごとに目の前を横切る魚たちのどれもいいんだけど、あらためて“いいねぇ!!”としみじみ思わせてくれたのがタイガーショベル。
なお、この名前で呼ばれるナマズには複数種類があるのだけど、ここでは個別の種類については触れないでおく。

個体No.1
ご存じの通り、タイガーショベルは日本の水族館では珍しいものではない。外国産の淡水魚の水槽がある水族館なら大抵いるのではないかと思うのだけど、綺麗な個体、というか、タイガーショベル本来の形をした個体というと、そう簡単には見られない。
でも、それは水族館のせいではなくて、手に入るものにちゃんとしたものが少ないから。
現在、日本で手に入るものはインドネシアなどでブリードされたものが一般的で、それ故に安価で買える(それはそれで問題だけど)のだけど、そうしたブリード個体は残念ながら体型が崩れてしまっていることが多い。中でももっとも変化が大きいのが顔つきで、そこが崩れてしまうと、タイガーショベルならではの魅力自体が損なわれてしまうようで残念なのだけど、何より、本来の姿形を知らない人に、“こういう魚なのね”と思われてしまうのことは、タイガーショベルがもっとも好きなナマズのひとつである者からするとひたすら残念でならない。
しかし、なかがわ水遊園にいるものなら大丈夫!! 本来の顔つきをしてるから。

個体No.2
大水槽には4匹? がいるようで、小さめの1匹以外はそこそこの大きさがあって、見えやすい位置にいてくれる。それら3匹はいずれも“これぞタイガーショベル!!”という顔つきをしていて、本当にいい!! 小さい個体はいるのは分かったけれど、ほとんど見ることができなかったので、他の個体と同じくいいかどうかは分からなかった。

個体No,3 ピンタード? 見えるけどまったく動かず、遠く離れた位置にいたのでひとまず証拠写真。
先にも書いたように、このレベルの個体はどこでも見られるものではない。なかがわ水遊園に行ったら、是非、その顔つきに注目してみて欲しい。
タイガーショベルは個人的に大好きな魚だから見とれるのは分かるが、自分では飼ったことも、飼おうと思ったこともないのに、ついつい見惚れてしまう魚がいる。
大水槽を泳ぐパクーはその筆頭だ。

パクーと言っても、レッドコロソマではなく、ミレウスなどの方。
この手の魚は以前、なかがわ水遊園にも沢山いたのに、今では種類数、個体クオリティ、密度のどれをとってもアクアトトに水をあけられている感が強い。でも、なかがわにもアクアトトにいるものに劣らない個体もいる。
上記画像の個体なんかはその筆頭。何という種類なのかは知らないのだけど、なかがわでは1匹だけ? でも、この手の中では飛び抜けて大きいサイズもあり、その鮮やかさもあって目を引き付けられる。同じ種類はアクアトトにもいるが、それよりも黒っぽくワイルドな風合い。やはり太陽光の影響だろうか?
2年前に行った時には、浅いエリアにいたが、ピラルクーがいる深い方へ移動になったようだ。
体長だけでなく、体高もあり、さらに遊泳力も強い魚だから、水族館ならではの広い環境は如実に魚の仕上がりに好影響をもたらすのだろう。
個体自体の仕上がりの素晴らしさに加え、なかがわ水遊園ならではの大小さまざまな魚との組み合わせによるコントラストも素晴らしく、魚の良さをより引き立てる。
だからこそ惜しいのが、水槽の見えにくさ。この個体はピラルクーがいる側にいて、トンネルの周辺にいるので見ることができるが、浅いエリアにいる魚はそもそもアクリル越しに見る箇所が1か所ずつしかなく、見えない部分が多くあるのが本当に残念に感じてしまう。魚がいいだけにね。
浅いエリアの水槽を眺めていると、想像の中のアマゾン河を覗き込んでいるような気分になれる、というのはこのブログにも何度も書いてきた通りだが、いろいろな魚たちが広い水槽の中でそれぞれの生活をしてる様を見られるから、というのがその理由。
特に浅い方のエリアでは水中を見られるアクリルが少なく、小さいため、全体的に見渡すことはできないが、そのため、アクリルの前にふと現れる魚に“こんなのもいたの!!”と驚かされることになる。
そんな魚のひとつがレポレルス・ヴィッタートゥス。

アノストムス科のマニアックなカラシンだが、比較的底床に近いところを泳ぎ回る生活をしているようで、同種、他種と追いかけ、追いかけられをせわしなく続けている。
観賞魚として輸入されることもあるが、その数は少なく珍種の部類。とりわけこの水槽にいるような30㎝くらいあるようなものはなかなか見られないのではないだろうか?
以前からいることは分かったのだけど、遠くで動き回っているのが見えただけ。今回はアクリルの近くまで来てくれたので、とりあえず写真に収めることができた。
あんまりいい写真じゃないけど、前々から気になっていた1匹が撮れたので。
結局のところ、なかがわ水遊園のアマゾン水槽はいいねぇ、という結論になるのですよ。
ピラルクーの寿命 [ピラルクー]
水族館でしばしば聞かれる超長寿魚の話。
その水族館がオープンした時からいる、みたいな話を見聞きしたことはないだろうか?
大型ナマズとかコロソマとか、ハタ等々。とりわけ古代魚と言われる魚たちは長寿なイメージが強いような気がする。
例えば、須磨水族園にいるロングノーズガーは生後40年を過ぎてもまだ元気にしているようだし、チョウザメやネオケラは100年以上生きる、なんて言われているし。
古代魚と聞いてピラルクーを想像する人は多いと思うが、代表的な大型魚でもある。

本文中に登場する“長さん” 08年撮影
その見た目は、100年でも生きそうな雰囲気なのに、そんなイメージとは裏腹に意外と短命で、水族館(飼育下)では10年以上生きることがあまり多くないようなのだ。
以前、某水族館で中の人とピラルクーの話をしていた時のこと。
その時そこにいたものは飼育10年めを迎えるような頃。そこでその人が話していたのが“10年の壁”。
水族館で10年以上生きるものが少ないこと、10年を超えたとしてもそこからはあまり生きないことなどを話していたのだけど、確かに、久しぶりに行く水族館では個体が入れ替わっていることは珍しくない。
でも、その当時のオレは、飼育下のピラルクーが短命なのは、飼い方に問題があるのだろうと考えていた。与えている餌が合っていないとか、何か根本的に間違っていることがあるどの理由で短命になっているだけで、本来はもっと長く生きるはずだと。
でも、そうだとしたら、何十年も生きてるような個体の話をまったく聞かないのもおかしい。もしかしてピラルクーってそれほど長い寿命のある魚ではない!?
そんな風に思い始めた数年前のこと。知人が飼育していた個体が死んだ。
幼魚から育てられたその2匹は、1匹めが21年で、その2年後くらいにもう1匹が。さらにその2年後くらいに、その2匹と同じ時に輸入され、別の場所で飼われていた1匹も死んでしまった。
これらの例もあり、ピラルクーの寿命は20年前後なのでは、と考えるようになった。
20~25年という歳月は決して短い時間ではないし、魚の寿命としては長い部類と言っていいのかも知れないが、見た目のイメージか、はたまた他魚種にもっと長い寿命を持つものがいるからなのか、ずいぶん短く感じてしまう。
何故、こんな話をしたかというと、なかがわ水遊園の飼育個体を見て、あらためて20年前後寿命説が真実味を増したような気がしたからだ。
なかがわ水遊園では4匹のピラルクーが飼育、展示されているが、その内の1匹、長さんと名付けられた個体は開館時から飼われているもの。つまり、今年で21年め。個体紹介のパネルによると、99年生まれと推定されているそうなので23歳ということになる。

体は曲がり、眼も真っ白。見るからに老成化していることが分かる仕上がり具合。まだ元気そうではあるのだけど、同じ水槽にいる若い個体と比べるとヨボヨボした感じに見えてしまう。
生後23年くらいなら、まだまだシャキッとした状態を維持している魚種も多くある中で、これだけ老成した感じになってしまうというと、やはり30年は生きなさそう、と思わされる。もちろん、なかがわ水遊園のその個体はまだ健在だし、この先も元気で生き続ける可能性もあるのだけれど……

2012年の長さん。
その魚の寿命について、明確な答えを知っている人はほとんどいないと思う。
でも、水族館の飼育個体みたいな、飼育開始日、場合によっては誕生日まで分かっていて、さらに死んでしまった日まで分かる個体の情報はとても貴重なものだ。
モロネを見に行ったはずのなかがわ水遊園で、久しぶりにピラルクーの寿命について考えてみた、という話でした。
その水族館がオープンした時からいる、みたいな話を見聞きしたことはないだろうか?
大型ナマズとかコロソマとか、ハタ等々。とりわけ古代魚と言われる魚たちは長寿なイメージが強いような気がする。
例えば、須磨水族園にいるロングノーズガーは生後40年を過ぎてもまだ元気にしているようだし、チョウザメやネオケラは100年以上生きる、なんて言われているし。
古代魚と聞いてピラルクーを想像する人は多いと思うが、代表的な大型魚でもある。

本文中に登場する“長さん” 08年撮影
その見た目は、100年でも生きそうな雰囲気なのに、そんなイメージとは裏腹に意外と短命で、水族館(飼育下)では10年以上生きることがあまり多くないようなのだ。
以前、某水族館で中の人とピラルクーの話をしていた時のこと。
その時そこにいたものは飼育10年めを迎えるような頃。そこでその人が話していたのが“10年の壁”。
水族館で10年以上生きるものが少ないこと、10年を超えたとしてもそこからはあまり生きないことなどを話していたのだけど、確かに、久しぶりに行く水族館では個体が入れ替わっていることは珍しくない。
でも、その当時のオレは、飼育下のピラルクーが短命なのは、飼い方に問題があるのだろうと考えていた。与えている餌が合っていないとか、何か根本的に間違っていることがあるどの理由で短命になっているだけで、本来はもっと長く生きるはずだと。
でも、そうだとしたら、何十年も生きてるような個体の話をまったく聞かないのもおかしい。もしかしてピラルクーってそれほど長い寿命のある魚ではない!?
そんな風に思い始めた数年前のこと。知人が飼育していた個体が死んだ。
幼魚から育てられたその2匹は、1匹めが21年で、その2年後くらいにもう1匹が。さらにその2年後くらいに、その2匹と同じ時に輸入され、別の場所で飼われていた1匹も死んでしまった。
これらの例もあり、ピラルクーの寿命は20年前後なのでは、と考えるようになった。
20~25年という歳月は決して短い時間ではないし、魚の寿命としては長い部類と言っていいのかも知れないが、見た目のイメージか、はたまた他魚種にもっと長い寿命を持つものがいるからなのか、ずいぶん短く感じてしまう。
何故、こんな話をしたかというと、なかがわ水遊園の飼育個体を見て、あらためて20年前後寿命説が真実味を増したような気がしたからだ。
なかがわ水遊園では4匹のピラルクーが飼育、展示されているが、その内の1匹、長さんと名付けられた個体は開館時から飼われているもの。つまり、今年で21年め。個体紹介のパネルによると、99年生まれと推定されているそうなので23歳ということになる。

体は曲がり、眼も真っ白。見るからに老成化していることが分かる仕上がり具合。まだ元気そうではあるのだけど、同じ水槽にいる若い個体と比べるとヨボヨボした感じに見えてしまう。
生後23年くらいなら、まだまだシャキッとした状態を維持している魚種も多くある中で、これだけ老成した感じになってしまうというと、やはり30年は生きなさそう、と思わされる。もちろん、なかがわ水遊園のその個体はまだ健在だし、この先も元気で生き続ける可能性もあるのだけれど……

2012年の長さん。
その魚の寿命について、明確な答えを知っている人はほとんどいないと思う。
でも、水族館の飼育個体みたいな、飼育開始日、場合によっては誕生日まで分かっていて、さらに死んでしまった日まで分かる個体の情報はとても貴重なものだ。
モロネを見に行ったはずのなかがわ水遊園で、久しぶりにピラルクーの寿命について考えてみた、という話でした。
初めてのモロネを見に(ストライプドバス)なかがわ水遊園へ [淡水魚]
なかがわ水遊園が施設改修のための休館を終え、3月1日から再オープンした。
それに合わせて「世界一周 魚toトラベル」という企画展を開催するという。
まぁ、そこまではいい。
展示予定の魚の中に、ストライプドバスの写真があることに気が付いた。本当にいるなら見過ごすことはできない。

日本にはおらず、かつ特定外来生物の指定種なので、日本で生きた姿を見るのは難しい魚だ。もちろん、これまで見たことはない。生きているものが見られるなら是非、見たい。
しかし、生きたストライプドバスなんてあり得るのだろうか? この企画展のために輸入するというのはあまりにも非現実的過ぎる気がするし、だとしたら展示されているのは標本? などなど思いを巡らせていたら、オープン初日に出掛けた知人が教えてくれた。
“生きたものが展示されている”と。
それなら見に行くしかない!! ということで1年半ぶりくらいのなかがわ水遊園へ。

これがストライプドバスなのか!!
写真などでは何度も見たことがあったが、初めて見る実物は想像していたものとはずいぶん印象が違っていて、ひと目見た時の印象は“悪そ~!!”だった。
ここでの“悪そう”は、攻撃的とか飼育上での悪いではなく、これが日本の自然環境下に放たれた時のインパクト、みたいなイメージ。
特定外来生物に指定されているのも、これなら仕方ないな、と納得した。見るまではもっと細長い魚を想像していたのに、実物はやけにマッチョで見るからに力強い。
“バス”と呼称されているから、その名に意識が引っ張られてしまうが、科から違う種類で両者はさほど近い間柄でもなく、ブラックバスと似ていないのも当たり前のこと。
海でも淡水でも住めて、最大2mになるというから、場合によっては、ブラックバスよりもタチが悪いかも知れない。
あらためて特定外来に指定されていることにホッとした、そんな風にも思った。
とは言えこれも、生きたものを実際に見たから思えたこと。日本で見ることが難しいこの魚を見られる機会をくれたなかがわ水遊園に感謝したい。
釣り好きが人気のターゲットをなんとかバスと呼ぶのが好きではないので、ここからは科(属)名であるモロネと表記することにする。

展示されていたのは3匹。60㎝はありそうな大きめの個体1匹と35㎝ほどのものが2匹。
水槽に入ってからまだ日が浅いのか、ややビビりモード。小さな個体が大きな個体の下に入って隠れたがる、みたいな感じ。

もともとこういう感じなのか、それとも環境に不慣れだからなのかは分からないが、3月初旬の時点では水槽内を泳ぎ回る、みたいな感じではなかった。
気になるのはその3匹がどこから来たのか、という点だが、その答えは水槽前に掲示されていた。
釣りをしないので知らなかったのだけど、どうやらこのモロネを釣ることができる釣り堀が国内にあるようで、そこからやってきたものらしい。
特定外来生物は生きたままの移動も禁じられているので、展示するにも特別な(面倒くさい)許可が必要だったはずで、そんな意味でもありがたい展示と言っていいと思う。
企画展の期間が終わったら展示が終了になるのか、そのまま展示され続けるのかは分からないが、できることなら展示が続いて欲しいところ。外来生物の問題を考えるひとつのきっかけにはなるように思うから。
モロネは企画展の展示のひとつとして展示されていたものだが、他の展示の多くが企画展のために暫定的に置かれた水槽であったのに対し、モロネの水槽は常設の水槽。
個体も水槽に見合ったサイズがあったことから、常設の展示にも見劣りしない水槽となっていたことも、魚自体の印象に影響しているような気がする。
これがその他の水槽と同じような小さな幼魚だったなら、見て受ける印象も違っていたことだろう。
だから、企画展で展示されていた魚で特別な印象を抱いたものは少なかったのだけど、モロネ以外ではコレゴヌスが強く印象に残った。

企画展の順路内にある水槽にいたのだけど、これも企画展内の展示のひとつ? なのかは分からないが、これも日本には生息しないサケ科魚類のひとつ。
ただ、日本国内でも養殖がなされていて、シナノユキマスという名称が付けられている。
水族館でも見掛けることがあるものの、その機会は稀。ということもあって、おおっ!! コレゴヌスもいるのか!! となった。
近い仲間では、琵琶湖博物館のバイカル湖の水槽にいたオームリが同属。サケ科なのにコイ科の魚みたいな姿形をした変わり種だ。
モロネ同様、こちらも養殖されているものが展示されているのか、水槽を泳いでいるのは立派なサイズ。しかも、オレがこれまで見た中ではもっとも綺麗な個体が揃っていた。と言っても、本種を見た回数なんて、数回程度でしかないのだけど…
できたらこちらも、常設展示として残ってくれると良いのだけれど。
モロネや企画展を見になかがわ水遊園へ出掛けるという人は、このコレゴヌスもしっかり見てくることをオススメしておきたいイチ押し魚種だ。
それに合わせて「世界一周 魚toトラベル」という企画展を開催するという。
まぁ、そこまではいい。
展示予定の魚の中に、ストライプドバスの写真があることに気が付いた。本当にいるなら見過ごすことはできない。

日本にはおらず、かつ特定外来生物の指定種なので、日本で生きた姿を見るのは難しい魚だ。もちろん、これまで見たことはない。生きているものが見られるなら是非、見たい。
しかし、生きたストライプドバスなんてあり得るのだろうか? この企画展のために輸入するというのはあまりにも非現実的過ぎる気がするし、だとしたら展示されているのは標本? などなど思いを巡らせていたら、オープン初日に出掛けた知人が教えてくれた。
“生きたものが展示されている”と。
それなら見に行くしかない!! ということで1年半ぶりくらいのなかがわ水遊園へ。

これがストライプドバスなのか!!
写真などでは何度も見たことがあったが、初めて見る実物は想像していたものとはずいぶん印象が違っていて、ひと目見た時の印象は“悪そ~!!”だった。
ここでの“悪そう”は、攻撃的とか飼育上での悪いではなく、これが日本の自然環境下に放たれた時のインパクト、みたいなイメージ。
特定外来生物に指定されているのも、これなら仕方ないな、と納得した。見るまではもっと細長い魚を想像していたのに、実物はやけにマッチョで見るからに力強い。
“バス”と呼称されているから、その名に意識が引っ張られてしまうが、科から違う種類で両者はさほど近い間柄でもなく、ブラックバスと似ていないのも当たり前のこと。
海でも淡水でも住めて、最大2mになるというから、場合によっては、ブラックバスよりもタチが悪いかも知れない。
あらためて特定外来に指定されていることにホッとした、そんな風にも思った。
とは言えこれも、生きたものを実際に見たから思えたこと。日本で見ることが難しいこの魚を見られる機会をくれたなかがわ水遊園に感謝したい。
釣り好きが人気のターゲットをなんとかバスと呼ぶのが好きではないので、ここからは科(属)名であるモロネと表記することにする。

展示されていたのは3匹。60㎝はありそうな大きめの個体1匹と35㎝ほどのものが2匹。
水槽に入ってからまだ日が浅いのか、ややビビりモード。小さな個体が大きな個体の下に入って隠れたがる、みたいな感じ。

もともとこういう感じなのか、それとも環境に不慣れだからなのかは分からないが、3月初旬の時点では水槽内を泳ぎ回る、みたいな感じではなかった。
気になるのはその3匹がどこから来たのか、という点だが、その答えは水槽前に掲示されていた。
釣りをしないので知らなかったのだけど、どうやらこのモロネを釣ることができる釣り堀が国内にあるようで、そこからやってきたものらしい。
特定外来生物は生きたままの移動も禁じられているので、展示するにも特別な(面倒くさい)許可が必要だったはずで、そんな意味でもありがたい展示と言っていいと思う。
企画展の期間が終わったら展示が終了になるのか、そのまま展示され続けるのかは分からないが、できることなら展示が続いて欲しいところ。外来生物の問題を考えるひとつのきっかけにはなるように思うから。
モロネは企画展の展示のひとつとして展示されていたものだが、他の展示の多くが企画展のために暫定的に置かれた水槽であったのに対し、モロネの水槽は常設の水槽。
個体も水槽に見合ったサイズがあったことから、常設の展示にも見劣りしない水槽となっていたことも、魚自体の印象に影響しているような気がする。
これがその他の水槽と同じような小さな幼魚だったなら、見て受ける印象も違っていたことだろう。
だから、企画展で展示されていた魚で特別な印象を抱いたものは少なかったのだけど、モロネ以外ではコレゴヌスが強く印象に残った。

企画展の順路内にある水槽にいたのだけど、これも企画展内の展示のひとつ? なのかは分からないが、これも日本には生息しないサケ科魚類のひとつ。
ただ、日本国内でも養殖がなされていて、シナノユキマスという名称が付けられている。
水族館でも見掛けることがあるものの、その機会は稀。ということもあって、おおっ!! コレゴヌスもいるのか!! となった。
近い仲間では、琵琶湖博物館のバイカル湖の水槽にいたオームリが同属。サケ科なのにコイ科の魚みたいな姿形をした変わり種だ。
モロネ同様、こちらも養殖されているものが展示されているのか、水槽を泳いでいるのは立派なサイズ。しかも、オレがこれまで見た中ではもっとも綺麗な個体が揃っていた。と言っても、本種を見た回数なんて、数回程度でしかないのだけど…
できたらこちらも、常設展示として残ってくれると良いのだけれど。
モロネや企画展を見になかがわ水遊園へ出掛けるという人は、このコレゴヌスもしっかり見てくることをオススメしておきたいイチ押し魚種だ。
カワスイの気になる魚 Vol.3 [淡水魚]
いつまで経っても終わりが見えないコロナ禍だけでもうんざりなのに、戦争が始まってしまった。
この先、どうなってしまうんだろう? と不安は増すばかり。おまけに今月は仕事もヒマときてる。
家でいろいろ考えていても気が変になりそうになるだけだからと、ひとまず家を出た。
向かった先は、4か月半くらいぶりのカワスイ。用もないのにフラッと出掛けられる水族館、ホントにありがたい!!
いつものように水槽を眺めつつ、館内をふらふらしてたら、アロワナの水槽にこれまでカワスイでは見たことがなかったスネークヘッド(C.マルリオイデス)の姿が。
あれ!? こんなの入ったんだ!! と思いつつカメラを向けていたら、横から「つい最近入ったばっかりなんですよ」という声が。
振り向くとそこに飼育員氏。入ったばかりのスネークヘッドが先住者たちとうまくやっているかチェックしにきていたらしい。
確かに、スネークヘッドは混泳という意味では、信用できない。ずっと問題なさそうに混泳していても、ある時突然ダメになったりする。しかもそのダメは、大抵、どちらかの死を意味していたりするからややこしい。
そんな話をしたついでに、他の水槽にいたとある魚について聞いてみた。
その魚とはマレーコッド。オーストラリア産の大型魚。

カワスイで見たのは初めてで、おおっ!! マレーコッド入ったんだ!! と喜びの声を上げそうになったほど、個人的に好きな魚。
スネークヘッド水槽の担当氏は、その水槽の担当もしていて、聞けば「1年以上前からこの水槽にいたんですよ」とのこと。
小さい時からずっと水槽には入っていたそうなのだけど、見えないところに隠れていたらしい。大きくなって自信がついたのか、見えるところにも出てくるようになったそうだ。
現在のサイズは40㎝ほどだろうか。
このマレーコッド、基本的に隠れがちなビビりなのだけど、反面、テリトリー意識が強く喧嘩は強い。つまり、混泳に向かない魚なのだ。
しかし、同じ水槽にはノーザンバラムンディやニューギニアダトニオ、ネオケラ、大型ハゼ2種類なんかが入っている。大丈夫なのだろうか? と気になったのだ。
そこからまたいろいろな話を聞かせてくれたのだけど、限られた水槽で展示したい魚が多くいるとなると、どうしてもひとつの水槽で複数種を、ということになる訳だが、そこにはやはり、いろいろ難しいことが多いらしい。
例えば、A、B、C、Dという魚を展示したいとする。AとCは混泳可能。CとBも大丈夫。でも、AとBがダメ、DはA、Bといけるが、Cがダメ、といった具合に。
話を聞かせてくれた飼育員氏は「パズルみたいですよ」と言っていたが、バックヤードに展示待ちの魚が控えていたりすると、そのパズルはますますややこしさを増す。展示水槽を見ながら、日々、頭を悩ませているようだった。
混泳が難儀さ度合いで担当の飼育員氏をうんざりさせるほどだったというのが、円柱形の水槽にいるシマイサキ科、カルボ、シルバーパーチ、スパングルパーチの3種類。

シルバーパーチ

スパングルパーチ
シマイサキ科の淡水魚は海の魚が淡水生活するようになったグループで、ニューギニア辺りに多い。日本でも西表島に近縁種が何種かいたりするのが面白いグループだ。
全方位ダメな混泳の難しさで、この3種のみの展示に落ち着いたらしい。
ちなみにこれらは日本の水族館ではカワスイでしか見られない。それもあって、この水槽は個人的にはお気に入りのひとつでもある。
中でもカルボはすごく綺麗な個体なので、こんなに綺麗になるならウチの水槽にも、みたいなことを話したら、即座に「止めた方がいいですよ」と(笑)

カルボ
とにかく気が強いそうで、円柱水槽でもボスの座にあるとか。
そんな話を聞いたお陰で、ウチで飼おうという気は失せたが、ありがたいことにすぐに行けるカワスイにいてくれるので、今後もここで見て楽しむことにしよう!!
ウチでも飼いたいと言えば、オセアニアゾーンの最初の水槽にいるレインボー、メラノタエニア・トリファスキアータ。

行く度に綺麗になってる? と思うほど、体色も体型も綺麗に仕上がってる。
こんなの見れば欲しくなるのも無理はないでしょ? カルボと違って、ウチに迎えても問題はないのだし。でも、なかなか売ってなくて手に入れられずにいる。
カワスイのレインボーはどれもビックリするほど綺麗だが、飼育員氏によれば、朝一はもっと綺麗らしい。
飼育員氏、レインボーたちの体色、体型、サイズにもこだわりがある模様で、その辺のこだわりも聞かせてもらったんだけど、何でも、オーストラリア産のこのトリファと、ニューギニア産のハーフオレンジやブルーレインボーを一緒に展示しているのが引っ掛かって? いるらしく、できたら分けて展示したいとのだそうだ。
そういうこだわり、ホント、いいと思う(笑) 実現が叶うよう応援したい。
会話の中で飼育員氏が言った印象的なひと言。
「オセアニアの魚をこれだけの種類数展示している水族館、日本では他に無いですよ」
そう!! その通りなのである!! それがどれだけの人に“刺さる”かは分からないが、人によってはカワスイに行く理由になるかも知れない。
少なくともオレは、4か月半ぶりのカワスイはほぼこのエリアだけで十分満足して帰ってこれた。
もちろん、マニアックな飼育員氏のお陰によるところも少なくないのだけれど。
この先、どうなってしまうんだろう? と不安は増すばかり。おまけに今月は仕事もヒマときてる。
家でいろいろ考えていても気が変になりそうになるだけだからと、ひとまず家を出た。
向かった先は、4か月半くらいぶりのカワスイ。用もないのにフラッと出掛けられる水族館、ホントにありがたい!!
いつものように水槽を眺めつつ、館内をふらふらしてたら、アロワナの水槽にこれまでカワスイでは見たことがなかったスネークヘッド(C.マルリオイデス)の姿が。
あれ!? こんなの入ったんだ!! と思いつつカメラを向けていたら、横から「つい最近入ったばっかりなんですよ」という声が。
振り向くとそこに飼育員氏。入ったばかりのスネークヘッドが先住者たちとうまくやっているかチェックしにきていたらしい。
確かに、スネークヘッドは混泳という意味では、信用できない。ずっと問題なさそうに混泳していても、ある時突然ダメになったりする。しかもそのダメは、大抵、どちらかの死を意味していたりするからややこしい。
そんな話をしたついでに、他の水槽にいたとある魚について聞いてみた。
その魚とはマレーコッド。オーストラリア産の大型魚。

カワスイで見たのは初めてで、おおっ!! マレーコッド入ったんだ!! と喜びの声を上げそうになったほど、個人的に好きな魚。
スネークヘッド水槽の担当氏は、その水槽の担当もしていて、聞けば「1年以上前からこの水槽にいたんですよ」とのこと。
小さい時からずっと水槽には入っていたそうなのだけど、見えないところに隠れていたらしい。大きくなって自信がついたのか、見えるところにも出てくるようになったそうだ。
現在のサイズは40㎝ほどだろうか。
このマレーコッド、基本的に隠れがちなビビりなのだけど、反面、テリトリー意識が強く喧嘩は強い。つまり、混泳に向かない魚なのだ。
しかし、同じ水槽にはノーザンバラムンディやニューギニアダトニオ、ネオケラ、大型ハゼ2種類なんかが入っている。大丈夫なのだろうか? と気になったのだ。
そこからまたいろいろな話を聞かせてくれたのだけど、限られた水槽で展示したい魚が多くいるとなると、どうしてもひとつの水槽で複数種を、ということになる訳だが、そこにはやはり、いろいろ難しいことが多いらしい。
例えば、A、B、C、Dという魚を展示したいとする。AとCは混泳可能。CとBも大丈夫。でも、AとBがダメ、DはA、Bといけるが、Cがダメ、といった具合に。
話を聞かせてくれた飼育員氏は「パズルみたいですよ」と言っていたが、バックヤードに展示待ちの魚が控えていたりすると、そのパズルはますますややこしさを増す。展示水槽を見ながら、日々、頭を悩ませているようだった。
混泳が難儀さ度合いで担当の飼育員氏をうんざりさせるほどだったというのが、円柱形の水槽にいるシマイサキ科、カルボ、シルバーパーチ、スパングルパーチの3種類。

シルバーパーチ

スパングルパーチ
シマイサキ科の淡水魚は海の魚が淡水生活するようになったグループで、ニューギニア辺りに多い。日本でも西表島に近縁種が何種かいたりするのが面白いグループだ。
全方位ダメな混泳の難しさで、この3種のみの展示に落ち着いたらしい。
ちなみにこれらは日本の水族館ではカワスイでしか見られない。それもあって、この水槽は個人的にはお気に入りのひとつでもある。
中でもカルボはすごく綺麗な個体なので、こんなに綺麗になるならウチの水槽にも、みたいなことを話したら、即座に「止めた方がいいですよ」と(笑)

カルボ
とにかく気が強いそうで、円柱水槽でもボスの座にあるとか。
そんな話を聞いたお陰で、ウチで飼おうという気は失せたが、ありがたいことにすぐに行けるカワスイにいてくれるので、今後もここで見て楽しむことにしよう!!
ウチでも飼いたいと言えば、オセアニアゾーンの最初の水槽にいるレインボー、メラノタエニア・トリファスキアータ。

行く度に綺麗になってる? と思うほど、体色も体型も綺麗に仕上がってる。
こんなの見れば欲しくなるのも無理はないでしょ? カルボと違って、ウチに迎えても問題はないのだし。でも、なかなか売ってなくて手に入れられずにいる。
カワスイのレインボーはどれもビックリするほど綺麗だが、飼育員氏によれば、朝一はもっと綺麗らしい。
飼育員氏、レインボーたちの体色、体型、サイズにもこだわりがある模様で、その辺のこだわりも聞かせてもらったんだけど、何でも、オーストラリア産のこのトリファと、ニューギニア産のハーフオレンジやブルーレインボーを一緒に展示しているのが引っ掛かって? いるらしく、できたら分けて展示したいとのだそうだ。
そういうこだわり、ホント、いいと思う(笑) 実現が叶うよう応援したい。
会話の中で飼育員氏が言った印象的なひと言。
「オセアニアの魚をこれだけの種類数展示している水族館、日本では他に無いですよ」
そう!! その通りなのである!! それがどれだけの人に“刺さる”かは分からないが、人によってはカワスイに行く理由になるかも知れない。
少なくともオレは、4か月半ぶりのカワスイはほぼこのエリアだけで十分満足して帰ってこれた。
もちろん、マニアックな飼育員氏のお陰によるところも少なくないのだけれど。
コロソマの話 [淡水魚]
減ったと思うと爆発的に増えを繰り返すコロナ感染。
お陰で行きたいと思う水族館にもなかなか行けず、このブログもほぼ休止状態。
行きたいところに行けず、いつになれば行けるようになるのかも分からない。時間だけが無駄に過ぎていっているようで、気分が悪いですな。
それはともかく、たまには更新しておかないと、なし崩し的にフェードアウトしそうなので、何となく思い付いたコロソマの話でも。
コロソマ。アマゾン水槽とか大型淡水魚がいる水槽にほぼ必ずと言っていいくらいいる大型のカラシンだ。

レッドコロソマ大型個体(Piaractus brachypomus)@北の大地の水族館
決して人気がある訳ではないと思う(個人的にも、正直、好きじゃない・笑)のだけど、きわめて丈夫で長命、大型で存在感があること、おまけに単価も安い。この魚が昔から水族館でよく見る理由はそんなところじゃないかと思っている。
小さい頃から水族館のアマゾン水槽に強い憧れを持っていたオレは、ウチにもそれが欲しい!! と思っていて、当然、その構成要員であるコロソマも欲しかった時期があった。
上記のように、コロソマは安いので、それは早々に実現する。
オレの水槽にやってきた500円玉くらいの幼魚は、好き嫌いなく何でも食べ、すぐに50㎝くらいまで大きくなった。
丈夫で何でも食べる魚というのは飼ってる分には楽しい。しかし、その物怖じしない性格と強い歯は、次第に“余計なこと”を引き起こすようになってきた。
結局、それが理由で手放すことになったのだけど、その“余計なこと”は水族館でもしばしば見られる。
例えば、同じ水槽にアリゲーターガーなんかがいて、そのヒレが短くなっていたとしたら、犯人はほぼ間違いなくコロソマだ。
さて、その水族館で見られるコロソマだが、厳密にはコロソマでないことが多い。
それらのほとんどは、Piaractus brachypomusという種類であることが多く、“本当の”コロソマであるColossoma macropomumは少数派だったりする。
でも、そのよく見られる方のP. brachypomusもかつてはコロソマ属に分類されていたので、それを“かつての名前”で紹介するのもまぁ、いいだろう。
でも、時々、ブラックコロソマとして紹介されていることがあるのはちょっと気になるところ。
よく見られる“コロソマ”であるP. brachypomusの通称名はレッドコロソマが一般的。水族館で見掛ける姿は黒いのでレッド? と思うかも知れないが、小さい内は赤いのだ。だからレッドコロソマ。

レッドコロソマの30㎝くらいの個体@カワスイ
では、“本当の”ブラックコロソマはと言うと、“本当の”コロソマであるC. macropomumがそれに当たる。

ブラックコロソマの30㎝くらいの個体@カワスイ
ブラックコロソマは小さくても赤くないので、30㎝未満なら色で区別ができる。
なお、この両者、現地では美味しい食用魚であることからか、ちゃんと区別されていて、レッドはパクー、もしくはピラピチンガ。ブラックはタンバッキーと呼ばれている。
パクーと呼ばれる魚にはかなり多くの種類が含まれるのでややこしいが、日本での呼称もピラピチンガとタンバッキーとしていたなら、そもそも区別する必要なんてなかったのに……
ちなみにどちらも最大で1m以上になり、ブラックの方はカラシン科最重量種だ。

ブラックコロソマ大型個体@海響館
もっとも、両者をしっかり区別したいというニーズは日本にはほぼ、ない。
水族館でも区別されているような印象はないし。
そもそも、ブラックコロソマはあまり見掛けないので、それを区別する場面自体が少ないのだけど、もし、両者をきちんと見分けたい!! という人がいたなら、まずは顔や体型に注目してみて欲しい。
ブラックの方が顔が尖っているような感じで、前後が低いラグビーボール風な形。一方、レッドは丸く、全体的に楕円形な感じ。
この両者の差は、カワウソとラッコくらいには違っていると思うだけど、どうだろう?
また、脂ビレを見れば見分けられる、と聞いたことがあって、確かにそれを実感したような場面もあったのだけど、あらためて写真で見比べていても今ひとつ確信が持てないので、そういう方法もあるみたいだよ、くらいに止めておきたい。

多分、ブラックコロソマ@しながわ水族館 両者の特徴を感じさせる曖昧な個体。ハイブリッド?
各施設で撮ったであろう個体写真を見比べようかと思って探してみたのだけど、まぁ、少ないこと。好きじゃない魚にはカメラも向けないもののようだ。
過去写真を漁った限りでは、海響館、カワスイ、しながわ、おたるで2種が揃っている模様。カワスイ、しながわ以外の施設に今現在もいるかどうかは定かではないけれど。
ただ、見分けたい人を惑わす可能性があるのが、両者のハイブリッドがいるらしいこと。
明確にハイブリッドであるという個体を見たことがないので何とも言えないが、どっち!? みたいな個体に遭遇したことはあったので、そういうややこしいのがいることも追記しておく。
と、まぁ、こんなブログを書いておいて何だけど、気が向いたら見分けてみてね。
お陰で行きたいと思う水族館にもなかなか行けず、このブログもほぼ休止状態。
行きたいところに行けず、いつになれば行けるようになるのかも分からない。時間だけが無駄に過ぎていっているようで、気分が悪いですな。
それはともかく、たまには更新しておかないと、なし崩し的にフェードアウトしそうなので、何となく思い付いたコロソマの話でも。
コロソマ。アマゾン水槽とか大型淡水魚がいる水槽にほぼ必ずと言っていいくらいいる大型のカラシンだ。

レッドコロソマ大型個体(Piaractus brachypomus)@北の大地の水族館
決して人気がある訳ではないと思う(個人的にも、正直、好きじゃない・笑)のだけど、きわめて丈夫で長命、大型で存在感があること、おまけに単価も安い。この魚が昔から水族館でよく見る理由はそんなところじゃないかと思っている。
小さい頃から水族館のアマゾン水槽に強い憧れを持っていたオレは、ウチにもそれが欲しい!! と思っていて、当然、その構成要員であるコロソマも欲しかった時期があった。
上記のように、コロソマは安いので、それは早々に実現する。
オレの水槽にやってきた500円玉くらいの幼魚は、好き嫌いなく何でも食べ、すぐに50㎝くらいまで大きくなった。
丈夫で何でも食べる魚というのは飼ってる分には楽しい。しかし、その物怖じしない性格と強い歯は、次第に“余計なこと”を引き起こすようになってきた。
結局、それが理由で手放すことになったのだけど、その“余計なこと”は水族館でもしばしば見られる。
例えば、同じ水槽にアリゲーターガーなんかがいて、そのヒレが短くなっていたとしたら、犯人はほぼ間違いなくコロソマだ。
さて、その水族館で見られるコロソマだが、厳密にはコロソマでないことが多い。
それらのほとんどは、Piaractus brachypomusという種類であることが多く、“本当の”コロソマであるColossoma macropomumは少数派だったりする。
でも、そのよく見られる方のP. brachypomusもかつてはコロソマ属に分類されていたので、それを“かつての名前”で紹介するのもまぁ、いいだろう。
でも、時々、ブラックコロソマとして紹介されていることがあるのはちょっと気になるところ。
よく見られる“コロソマ”であるP. brachypomusの通称名はレッドコロソマが一般的。水族館で見掛ける姿は黒いのでレッド? と思うかも知れないが、小さい内は赤いのだ。だからレッドコロソマ。

レッドコロソマの30㎝くらいの個体@カワスイ
では、“本当の”ブラックコロソマはと言うと、“本当の”コロソマであるC. macropomumがそれに当たる。

ブラックコロソマの30㎝くらいの個体@カワスイ
ブラックコロソマは小さくても赤くないので、30㎝未満なら色で区別ができる。
なお、この両者、現地では美味しい食用魚であることからか、ちゃんと区別されていて、レッドはパクー、もしくはピラピチンガ。ブラックはタンバッキーと呼ばれている。
パクーと呼ばれる魚にはかなり多くの種類が含まれるのでややこしいが、日本での呼称もピラピチンガとタンバッキーとしていたなら、そもそも区別する必要なんてなかったのに……
ちなみにどちらも最大で1m以上になり、ブラックの方はカラシン科最重量種だ。

ブラックコロソマ大型個体@海響館
もっとも、両者をしっかり区別したいというニーズは日本にはほぼ、ない。
水族館でも区別されているような印象はないし。
そもそも、ブラックコロソマはあまり見掛けないので、それを区別する場面自体が少ないのだけど、もし、両者をきちんと見分けたい!! という人がいたなら、まずは顔や体型に注目してみて欲しい。
ブラックの方が顔が尖っているような感じで、前後が低いラグビーボール風な形。一方、レッドは丸く、全体的に楕円形な感じ。
この両者の差は、カワウソとラッコくらいには違っていると思うだけど、どうだろう?
また、脂ビレを見れば見分けられる、と聞いたことがあって、確かにそれを実感したような場面もあったのだけど、あらためて写真で見比べていても今ひとつ確信が持てないので、そういう方法もあるみたいだよ、くらいに止めておきたい。

多分、ブラックコロソマ@しながわ水族館 両者の特徴を感じさせる曖昧な個体。ハイブリッド?
各施設で撮ったであろう個体写真を見比べようかと思って探してみたのだけど、まぁ、少ないこと。好きじゃない魚にはカメラも向けないもののようだ。
過去写真を漁った限りでは、海響館、カワスイ、しながわ、おたるで2種が揃っている模様。カワスイ、しながわ以外の施設に今現在もいるかどうかは定かではないけれど。
ただ、見分けたい人を惑わす可能性があるのが、両者のハイブリッドがいるらしいこと。
明確にハイブリッドであるという個体を見たことがないので何とも言えないが、どっち!? みたいな個体に遭遇したことはあったので、そういうややこしいのがいることも追記しておく。
と、まぁ、こんなブログを書いておいて何だけど、気が向いたら見分けてみてね。
2021年の水族館収めはしながわ水族館で [水族館紀行]
2021年も残り3日となった12月29日、しながわ水族館に行ってきた。
サンゴ礁の水槽に珍しい魚がいるらしい、という噂を聞いて、行きたいと思っていたところに、閉館した志摩マリンランドの魚たちが移籍してきたという話も加わり、行こう行こうと思いながら結局このタイミング。相変わらずの腰の重さよ。
世間はすでに冬休みに突入していたからか、館内はそれなりに混雑していた。それでもイルカショーが始まると館内から人が少なくなるので、そのタイミングで各水槽を見学。
それでも案外楽しめるものだなぁ、と1年半ぶりのしながわ水族館を堪能してきた。
その楽しさの多くは、志摩マリン移籍組みによってもたらされたものだ。
元・志摩マリンの魚たちがいる大水槽へと行くと、早速見覚えのある姿が目に入った。
いかにも水族館暮らしが長そうな仕上がり具合の、年季の入った大きなセンネンダイ。
3年半ぶりくらいだが、まさか東京で再開しようとは!!

センネンダイとの再開にひととき浸っていたら、オレの前を大型のマルコバンたちが横切っていく。

魚名板にはヨコヅナマルコバンと紹介されていたが、そういえば、志摩マリンランドのTwitterでその辺りの話が呟かれていたことがあったよな…… みたいなことを思い出した。
志摩マリンランドの回遊水槽と言えば、の巨大ゴマフエダイたちもしながわの水槽で健在だった。

久しぶり!!
そういえば、志摩マリンランドでもこうやって数匹まとまっていたよね、と、かつての暮らしぶりを思い出す。
1匹だけいたキツネフエフキも移籍してきていた。

キツネフエフキって美ら海水族館と志摩マリンランド以外では見ない魚だったから、ここで見られるのはなかなかラッキーなことと言っていい。
志摩マリンランドの閉館の時にはそこに行くことをしなかったので、こうして見覚えのある魚たちに再開できたことは本当に嬉しい。
これらの魚たちが好みのタイプだというのもあると思うが、長年飼育されてきた、良くも悪くも仕上がった魚たちの存在感は、しながわ水族館の大水槽に合った年代感? が戻ってきたように感じた。
しながわ水族館も今やそこそこのネオヒストリックの部類。そんな水族館の大水槽には、昨日今日採ってきたような若魚よりも、仕上がった老成魚の方が似合うと思うのだ。
だからという訳ではないけれど、オレ自身、かつてないくらいにしながわ水族館の大水槽を楽しんだ。
目的のひとつであったサンゴ礁水槽の珍魚の姿は見当たらなかったが、ジャングル水槽に“こんなのいたっけ?”みたいな魚がいたり、個人的にしながわと言えば、な魚が元気な姿を見せてくれたりと、想像以上に幸せな水族館収めとなった。
ただ、家に戻って撮った写真を見て、あまりに酷いクオリティにガッカリするまでは、だけど。
また近い内に、写真の撮り直しも兼ねて、志摩マリン移籍組みに会いに行くとしよう。
サンゴ礁の水槽に珍しい魚がいるらしい、という噂を聞いて、行きたいと思っていたところに、閉館した志摩マリンランドの魚たちが移籍してきたという話も加わり、行こう行こうと思いながら結局このタイミング。相変わらずの腰の重さよ。
世間はすでに冬休みに突入していたからか、館内はそれなりに混雑していた。それでもイルカショーが始まると館内から人が少なくなるので、そのタイミングで各水槽を見学。
それでも案外楽しめるものだなぁ、と1年半ぶりのしながわ水族館を堪能してきた。
その楽しさの多くは、志摩マリン移籍組みによってもたらされたものだ。
元・志摩マリンの魚たちがいる大水槽へと行くと、早速見覚えのある姿が目に入った。
いかにも水族館暮らしが長そうな仕上がり具合の、年季の入った大きなセンネンダイ。
3年半ぶりくらいだが、まさか東京で再開しようとは!!

センネンダイとの再開にひととき浸っていたら、オレの前を大型のマルコバンたちが横切っていく。

魚名板にはヨコヅナマルコバンと紹介されていたが、そういえば、志摩マリンランドのTwitterでその辺りの話が呟かれていたことがあったよな…… みたいなことを思い出した。
志摩マリンランドの回遊水槽と言えば、の巨大ゴマフエダイたちもしながわの水槽で健在だった。

久しぶり!!
そういえば、志摩マリンランドでもこうやって数匹まとまっていたよね、と、かつての暮らしぶりを思い出す。
1匹だけいたキツネフエフキも移籍してきていた。

キツネフエフキって美ら海水族館と志摩マリンランド以外では見ない魚だったから、ここで見られるのはなかなかラッキーなことと言っていい。
志摩マリンランドの閉館の時にはそこに行くことをしなかったので、こうして見覚えのある魚たちに再開できたことは本当に嬉しい。
これらの魚たちが好みのタイプだというのもあると思うが、長年飼育されてきた、良くも悪くも仕上がった魚たちの存在感は、しながわ水族館の大水槽に合った年代感? が戻ってきたように感じた。
しながわ水族館も今やそこそこのネオヒストリックの部類。そんな水族館の大水槽には、昨日今日採ってきたような若魚よりも、仕上がった老成魚の方が似合うと思うのだ。
だからという訳ではないけれど、オレ自身、かつてないくらいにしながわ水族館の大水槽を楽しんだ。
目的のひとつであったサンゴ礁水槽の珍魚の姿は見当たらなかったが、ジャングル水槽に“こんなのいたっけ?”みたいな魚がいたり、個人的にしながわと言えば、な魚が元気な姿を見せてくれたりと、想像以上に幸せな水族館収めとなった。
ただ、家に戻って撮った写真を見て、あまりに酷いクオリティにガッカリするまでは、だけど。
また近い内に、写真の撮り直しも兼ねて、志摩マリン移籍組みに会いに行くとしよう。