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リバーワンダーで一番のお気に入り メコン川水槽 [水槽]

リバーワンダーでは実際に見られるのを特に楽しみにしていた水槽がいくつかあった。
その内訳は、アリゲーターガーの水槽、メコン川の水槽、長江の水槽の3つ。
アリゲーターガーの水槽はアフリカエリアに展示変更されていて見ることができず、長江の水槽は思っていたよりも小さく、暗く、周囲の映り込みも強烈だったので、期待していたほどではなかった…… のだけど、メコン川水槽は思った通り。期待を裏切らない素晴らしさだった。

まず、何よりデカい!!
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その大きさは見た感じ、800tほどと推定しているのだけど、1000tくらいあるかも!? な大きさ。アクアワールド大洗のシロワニ水槽よりはずっと大きく、美ら海水族館の危険ザメ水槽くらいのサイズ感だろうか。まぁ、とにかくデカい。

そんな水槽を泳ぐのは、メコンオオナマズやパールムなどのパンガシウス、パーカーホなどのコイ科など。アクアトトぎふのメコンオオナマズ水槽に似たラインナップ。そこにアロワナやチャオプラヤ淡水エイを追加したような構成だ。
日本の水族館で見られない魚はほぼいないが、何せこんなに大きな水槽で展示されているから、その見え方は全然違う。
例えば、メコンオオナマズ。
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日本ではアクアトトぎふでの展示が有名だが、あの水槽のメコンオオナマズは水槽の底の方でおとなしくしていて、活発に動き回っているような印象はない。アクアトトでの印象から、メコンオオナマズは物静かな魚、ずっとそんな風に思っていたのだが、リバーワンダーでは水槽の中層付近を泳ぎ続けていて、一か所でジッとしている、みたいなことはなかった。あの体型を見れば想像できそうなものだが、実はよく泳ぎ回る魚だったらしい。

そしてチャオプラヤ淡水エイ。
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こちらも日本、板橋熱帯環境植物館で見られるが、エイの大きさに対して遊泳スペースが限られるためか、その動きはパターン化しているように見える。
リバーワンダーには少なくとも3匹がいたが(奥に退避スペースがあるらしく、定期的にそこに出入りしてしまうので、それ以上いる可能性もあり)、それらはいずれも、底砂の上をエイらしく這いずるだけでなく、やはり中層から上層を思っていた以上によく泳ぎ回る。水族館の大水槽にいる海のエイとほとんど変わらないくらいに。
このエイも見慣れているつもりでいたが、オレが見ていたのはこの種本来の動きではなかったのかも知れない。

泳ぎ回るパンガシウスたちもこれだけ広ければ、どこかに体をぶつけたり、擦ったりすることがないのだろう。どの個体も綺麗で、ヒレ先や顔周辺などにありがちなキズや瘤などがある個体は見られなかった。
当たり前の話なのだけど、水槽はやっぱり広ければ広いほどいい!! あらためて強く実感させられた。
反面、容量の限られた水槽でこれらの魚を飼っている日本の水族館スタッフの人たちの技術や努力を思い知らされるようで、日本の水族館(の人たち)凄いなぁ、とも。
こんな水槽があれば、今より楽になる部分もあるだろうに……

水槽の大きさは魚の大きさにも如実に影響を及ぼし…… という訳でもないようで、メコンオオナマズやチャオプラヤ淡水エイなどは日本で見られるものと変わらないか、ちょっと小さい? くらい。パールムやタイガーバルブも大きさに驚くことはなかった。
水槽の大きさで、魚の大きさを実感しにくいから、という可能性もあるけれど……

でも、大きさで驚いたものもいて、それがこれ。
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最初は他の魚に目を奪われ、コイが泳いでる、くらいにしか思っていなかったんだけど、ふと、そのコイに目をやると… これ、ブルーフィンカープじゃない?
ブルーフィンカープはNeolissochilus stracheyiのことを指すのが一般的で、この水槽にいたものはそれとは別種、Tor属の何か? みたいな気がするが、いずれにしてもこんなに大きな個体を見たことがないし、違う種類だったとしても目を引く脇役として存在感を放っていた。

この水槽、意外と多くの魚種が入っていたのだけど、水槽の大きさ故、奥の方に行かれると簡単にその姿を見失う。
だから、しばらく眺めていると、こんなのもいたの!! という魚が姿を現したりする。
そんな驚きをもたらしてくれたのが、ドルフィンカープ(Bangana behri)。
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初めて見る魚ではないけれど、デカい!! このサイズは初めて見た。
水槽内には1匹しかいなかったのか、写真の個体以外は見かけなかったが、なかなかの大きさ。この種のフルサイズ級だろうか。
現在、日本の水族館では展示されていないと思うが、これもいるのか!! と、デカいな!! という2つの驚きから、一生懸命その姿を追いかけてしまった。
アクリルパネルの近くには来てくれなかったが、この水槽を楽しませてくれた1匹だった。

この規模の淡水魚水槽、日本では難しい、というか、無理だと思うけど、欲しいよなぁ。
知ってる魚でも全然違って見えるし、その違って見えた姿こそ、その魚本来の動き、姿なのかも知れないのだからね。
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