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6年ぶりに浅虫水族館へ [水族館紀行]

浅虫水族館に行ってきた。

コロナの流行に阻まれたとは言え、2016年に初めて行ってから6年もの月日が流れていたが、その分、多くの展示が変わっていて、久しぶりの訪問で浅虫水族館の良さを再認識。めいっぱい楽しませてもらうことができた。

何が良かったって、規模のちょうどよさ。
小さからず、巨大すぎず、といった感じで、まさにちょうどいい。
情けない話だが、大規模施設や、上ったり下りたりが多い施設だと、ジジイは疲れてしまうのだ。しかし、浅虫水族館の展示は1Fに集中している。そのため移動は横方向のみ。それも適度な規模のお陰で、疲れ果ててしまうことはない。
上階は2Fだけで、上りはエスカレーター付きと、体力の衰えたジジイに優しい作り。
さらに、コインロッカーはお金が戻ってくるタイプ。カメラだけ持って、他の荷物はロッカーに入れてしまっても、必要に応じて何度でも出し入れできる。そのため、重いカメラバッグを持ち歩く必要もないから、余計にレンズを持っていても重さに悩まされることがない。次はもう1本持っていこう!!
そのため、最近では珍しく、11時くらいから閉館までと比較的長い時間を過ごしたが、疲労感は少なく済んだ。
これだけでも「浅虫水族館、いい!!」と大いに思った訳だけど、こんなショボい理由だけが好印象の理由じゃもちろんない。

大きな満足感の理由は、さらに濃度を高めた展示の“青森色”。
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遠く離れた地域から「青森の水族館」に来た者からすれば、そこで見たいのはやっぱり“そこならではのもの”。それが充実していて、しかも綺麗とあれば、満足感は自ずと高くなるというもの。
初めての時の好印象の理由もそこだったが、今回も同じだった。

6年の間に変わったのは展示だけでなく、照明などの小変更も多く行われた模様。
とりわけ、その効果に驚かされたのが鏡で覆われた大水槽のトンネルの鉄骨。
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以前は存在感を主張していた鉄骨。鏡貼りになったことは知っていたけれど、たったそれだけのことでウソみたいに存在感が薄れていたことには驚いた。
そうした工夫によって見やすくなっていたり、雰囲気がガラリと変わっていたりなど、見たことがあるはずの水槽も“違う水槽”になっていたところは他にも沢山あって、そんな変化も満足感を高めてくれる理由になっていた。

また、そうした数々の変化を、知ってる飼育スタッフ氏が意図やこだわりを含めつつ教えてくれたことも大きかった。
話を聞かせてくれた知人スタッフは、自身が担当している水槽やエリア以外についてもいろいろ聞かせてくれたので、より深く、それらの水槽が見えたように思う。
中でも強く印象に残ったのがアオリイカの話。
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浅虫水族館生まれの7㎝くらいの個体(6月初めの時点で)が展示されていたけれど、イカの通年展示というのは本当に大変なものなのだそうだ。
飼育の難しいイカの中では、アオリイカは比較的飼いやすい種類だそうだが、それでも卵からそれを育成するとなると、相当難しいらしい。
それ故、展示されていたのは7匹ほどと少数だったが、残ったそれらは手厚くケアされていて、幅3.5mほどの水槽に小さなイカが数匹だけという贅沢な飼育環境が与えられていて、給餌も何と1時間ごと。急成長するイカの幼体はとにかく多量の餌を必要とし、それが不足すると共食いを始めてしまうからだ。
幸い、浅虫水族館生まれのアオリイカたちは生きてない餌にも餌付いているため、餌の確保はそこまで大変ではないようだったが、日に何度も給餌しなくてはならない担当者は大変に違いない。でも、1時間おきに給餌時間があるお陰で、何度もそのシーンを見ることができた。
オレが行ってから既に3週間以上が経過しているから、今ではさらに大きくなっているのだろうと思う。

大きくリニューアルされたと聞いていた2Fの淡水魚の水槽も、浅虫水族館に行きたい大きな理由のひとつだった。中でも古代魚をテーマに生まれ変わった水槽はとりわけ見たかった水槽だ。
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水槽の背景に横たわる骨。ティラノサウルスをイメージしたものだそうだが、恐竜の骨と聞くと化石を想像するのが一般的だ。しかし、ここでは化石に見えないよう、明るい色合いにしたのがこだわりだったとか。
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水槽のテーマは古代魚。同じ時代に生きる恐竜が死んで白骨化した、みたいなイメージなのだ。だから化石ではダメなのだ。
現在のものになるまでには、化石風の色合いのものや、ティラノサウルス以外のものなども試作されたらしく、さらには骨ではなく恐竜そのものを試作したこともあったらしい。
ガーをメイン(オレ目線かも・笑)にアロワナや肺魚が泳ぐ水槽は、それぞれの魚がゆっくり泳ぐこともあり、非常に平和な雰囲気。見ていると、まさしく癒されるような水槽だった。見に行けてよかった!!

初めての時の印象が良かった施設は、期待値が高まっていることもあって、次に行くと、こんなもんだっけ? と印象がスケールダウンすることもしばしばある。
それが浅虫水族館では、1回めの好印象を上回ってきた。
先にも書いたように展示の地域色がより濃厚になっていたことがその主な理由だが、この先、変化していきそうな水槽もあったし、次に行くときは何を見せてくれるんだろうか? そんな期待もより高まった。
惜しむらくは、定期的に足を運ぶには少々遠いこと。でも、次は6年も間をあけずに行きたいなぁ……
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