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DMMかりゆし水族館(沖縄) [水族館インプレッション]

去る5月25日、沖縄に第二の水族館がオープンした。
今年、新規オープンが予定されていた3施設のひとつ、DMMかりゆし水族館だ。
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水族館はこれまた新しくできたショッピングモールと隣接していて、買い物や食事なども楽しめる。
キャラクターとしては、都市型水族館に分類される施設と言っていいだろう。
これまで美ら海水族館一択だった沖縄の水族館に選択肢ができたこと、また、多少渋滞していたとしても空港(那覇)から30分は掛からないくらいの近さは、那覇周辺に宿泊する旅行者にとっては大いに魅力的だ。飛行機に乗る前に立ち寄る、なんて利用の仕方もできるだろう。

沖縄の水族館と言えば美ら海水族館である。日本の水族館では常に最多来館者数を誇り、その規模も国内トップクラスの絶対王者が君臨する地にできる新しい水族館がどんな世界を見せてくれるのか。開業計画を知った時から、一番の興味であり、楽しみでもあった。
コロナの影響で予定より1ヵ月ほど遅いオープンは、時節柄、大々的なアピールもない中で気の毒なくらいひっそりとしたものだったようだが、移動制限が解除され、ようやく行くことができた。

オレが行ったのが日曜日だったこと、隣接するショッピングモールがオレが行った日の1週間ほど前にオープンしたばかりとあって、館内はそれなりに混雑していた。
駐車場からそのショッピングモール内を通って移動したので、ものすごく混雑しているように感じたが、水族館内は通路も広く、フロアも余裕のある作りになっているので、混んでいるなりに水槽も見ることができた。

空港などの広告看板には“最新の映像表現と空間演出を駆使した新しいカタチのエンタテインメント水族館”と紹介されていたが、その説明に違わず、入館するとまずシアターのような場所で映像を見るところから始まる。
簡易的な腰掛に腰を掛けて視聴するのだけど、人によっては乗り物酔い的な気持ち悪さがあるらしい。そういう意味ではスゴイ臨場感!! と言えるのかも知れないけれど、個人的にはこれは要らない。
もともと、本物がいる水族館に、映像は要らない!! と思っている“水族館のシアター不要論者”であることに加え、一番ワクワク感があるはずの入館直後に、好き嫌いに関わらず映像を見せられるというのが、出ばなをくじかれるような印象。

数分の映像体験が終わると、そこから展示が始まるが、入館口のある2Fは淡水や熱帯雨林の生き物が中心。
カメレオンやカエルなどが展示されている小さなケースが並んでいるほか、沖縄では見る機会の少ない淡水魚の展示が並ぶ。
また、沖縄では初となるペンギンやカワウソがいるのもこのフロアだ。
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コロナの影響で、鳥やカピバラなどがいるフロアは閉鎖されたままになっていたが、本来なら間近でそれらが見られたり、タッチプールも楽しめたのだろう。
また、2Fには階下の大水槽の上を歩けるアクリル張りのフロアもあった。ちょっとしたドキドキ感もあり、人気を集めていた。
アクリル上では履物を脱ぐ必要があるが、サンダルなどすぐに脱げるものを履いてる率の高い沖縄だから、履き物を脱がなきゃならないこともそれほど大きな障害とはなっていないようだった。
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エスカレーターで下の階へと降りると、今度は海のフロアとなる。
上を歩いた大水槽に加え、クラゲ、サンゴのハーフトンネル、小さな水槽が並んだフロアなど、沖縄にある水族館らしく、南の海の住人たちが並んでいる…… という構成。
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すべての水槽に魚名板はなく、すべてスマートフォンに公式アプリを入れて、展示生物の情報はすべてそれで見ることになっているのがこの水族館ならでは。
新しいカタチのエンタテイメントの一端だろうか? オレは利用しなかったのだけど……
なお、再入場はできないので、1度出口を出てしまうともう1度入館しなおす必要がある。また、年間パスポートはない。

ひと通り展示を見て回った印象はと言うと……
水槽やフロアの雰囲気は既視感があるものが多く、初めて来た水族館という印象が薄い。
もちろん、行った施設数、回数ともに多いオレだからという部分はもちろんあるのだろうけど、新鮮な驚きはあまりなかった、というのが正直なところ。
また、せっかくのペンギンが見にくい(泳いでいないと見えない水槽の作り)とか、照明暗めな大水槽の向かいに、ダイオウイカなどが映し出される“バーチャル水槽”が映り込みとなっていたりなど、う~ん…… と思わされる部分や、水や生き物の状態が今ひとつな水槽がいくつか見受けられたりと、心ときめく何かを見つけることができなかった。
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できたばかりの水族館だから、という点を差し引く必要はあるが、水槽の作りに起因する見にくさは、改善が難しそうな気もするし……

次に行く時には、見違えるようになってくれていることを期待したい。
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