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オープンはまだ先だけれど…… [雑談]

終わりが見えないコロナ禍に世界中が恐怖し、そんな日々に疲弊する昨今。

日本は今、もうすぐゴールデンウィーク!! な時期だ。
水族館には多くの人が集中する書き入れ時。そのための準備が進められている頃、だったはずだ。

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コロナ禍に苛まされてさえいなければ、3月20日に四国水族館、4月21日にはDMMかりゆし水族館がオープンしていたはずで、この他にも、サンシャイン水族館やすみだ水族館、京都水族館でそれぞれ新しいクラゲ展示がオープンし、今頃は、それらの水族館が混んでる!! とか、新しい展示がよかった、とか、そんな話題で溢れていたはずなのだ。

四国水族館こそ、四国在住者を対象に一部限定公開され、見ることができた人もいるが、それ以外の施設は、現状どうなっているのかさえ伝わってこない。
恐らく、どこも完成はしていて、いつでも見せられる状態になっているのだろうと思う。
予定通り開業できなかったそれらの施設だけの話ではないけれど、ゴールデンウィークという、商売上、1年でもっとも重要な数日間を棒に振らなきゃならなくなったことは、本当に気の毒としか言いようがない。
予測、予定されていた年間入館者数の実現はほぼ不可能になったのだろうし、当然、そこで得られるはずだった売り上げも立たなくなり、その施設の行く末が心配になるような事態にさえつながるかもしれない。
売り上げがあってもなくても、膨大な施設維持費が掛かるのが水族館であるからして、1日も早い事態の収束を願わずにはいられない。

収束した時には、できる限り、各地の施設に足を運びたいと思っているし、オレ以外の水族館好きにもそうして欲しいと思う。
とは言え、個人的には、3月以降の仕事は総じて低調で、4月の2週目以降からは収入ゼロ。水族館よりも自分の心配をすべきかも知れないけれど……

でも、新生水族館(水槽)のオープン延期には、残念なことだけではない!!(と思いたい)

3月、4月にオープンを予定していた水族館や水槽は、ことごとくそれができずにいるが、オープン日に間に合うよう準備は進められていたはずで、オープン日にはひとまずの形で出来上がった状態が公開されていたはずだ。

しかしながら、できたばかりの水族館というのは、必ずしも最高ではないこともある。
例えば、水槽の魚が少なかったり、ショーに登場するイルカのできることが少なかったり。また、水が濁っていたり、水槽の魚に病気が出ていたり、なんてこともよくある。
もちろんそれらは、時間の経過によって解決していくから、オープン直後に見た展示を1年後に見ると、見違えるほどよくなってることもよくあることだ。

でも、この時期にオープンを予定していた施設や水槽は、不本意な形とは言え、“熟成期間”が手に入った。
そんな時間は、イルカたちのトレーニングを進め、水槽の水をクリアにするろ過槽の状態を高めていく。
当然、水槽の生き物たちのコンディションはもとより、水の状態だって予定されていたオープン日に見るよりもよくなっているはずだ。
また、準備が間に合わなかった部分や、水槽完成後に発生した問題点にもしっかり対処できたりなど、いつか展示が公開される頃にはいい状態に仕上がっているだろうと思うのだ。

それは、閉館している他の水族館にも同じようなことが言えると思う。
お客がいてはできにくい作業も思いのまま。どこもきっと、メンテナンスに精を出していることだろう。

つまり、いつか訪れる開館のタイミングには、よりよいものが見られることは間違いない、ということ。
それが現状、唯一かも知れないポジティブ要素だ。

これまた残念ながら、すぐにはオープン日は来ないかも知れない。でも、いつ開いても大丈夫なよう、入館料や交通費を用意して、その日に備えておいて欲しい!!
タグ:水族館
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ドバイ水族館(アンダーウォーターズー)の気になる魚 [海の魚]

ドバイ水族館で見たものの中で一番驚いたのは、アンダーウォーターズーの入り口の水槽にいたイトマキエイだ。
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それがいたこと自体ももちろん、8匹以上はいた個体数の多さ、そしてそれらがそれほど大きくない水槽にいたことにも驚いた。
こんな水槽で飼えるんだ!! って。
水槽はハーフトンネル状になっていて、幅は10mくらい。奥行は5mくらいありそうだが、トンネルがあるので遊泳面積は実質、その半分くらい。一番広い水槽中腹あたりで3mくらいだろうか。トンネルの上は人の膝くらいの水深。
体盤幅1m少々と、大きな個体ではないけれど、各ヒレには擦った傷も見られ、やはり水槽の広さが足りないことが見て取れたが、そんな中で当のエイたちはグルグル回っていたり、個体同士で追いかけあったりしていた。
イトマキエイというと、これまで見てきた種類はいずれも、通常時はゆったりと泳いでいるような印象だが、ここにいたものはせわしなく泳ぎ回っていて、その大きさも相まって、ウシバナトビエイを見ているかのようだった。



この水槽が見えた瞬間、イトマキエイがいる!! と驚いたのだけど、2017年にここに来たという知人が“イトマキエイがいた”とSNSにあげていたのを思い出した。少なくとも3年はここで展示されているらしい。

そこで気になるのはその種類。とりあえずヒメイトマキエイではないことは分かった。
3年前に知人が見たものがそのまま展示されているとしたら、見たことないけど大型化するらしいM.mobularではないのだろうし、イトマキエイ(M.japanica)でもなさそうだ。
サイズと生息地からM.kuhliiかな!? なんて思っているのだけど、果たして…… !?
見た目で分かる特徴は、顔の横、目の後ろが銀色に光っていたくらい。餌の食べ方はマンタなどと同じ、その場でグルグル回転しながらだった。

このイトマキエイの正体は…!?

※2021年3月17日追記
このイトマキエイの正体はMobula hypostoma。
Youtube動画を見た人が気になって? 調べてくれたらしく、コメントを寄せてくれました。

大西洋産の種類だが、マイアミからイギリスを経由してドバイに運ばれたものらしい。
そんな遠くから!! と驚くと同時に、そんな長時間輸送を耐えられたことにも驚かされる。
どうやって運んだんだろう?

なお、M.hypostomaはレッサ-デビルレイと呼ばれる通り、Mobula属ではかなりの小型種。
Fishbaseによれば120㎝とあるから、展示されているものでほぼ成体と言っていい大きさなのだろうと思う。
コメントを寄せてくれた方、どうもありがとうございました。


イトマキエイが泳ぐトンネル水槽には、イトマキエイ以外にもこれまた日本では珍しいウチワシュモクザメがかなりの数いて、他にもイヌザメがいたりと、小型板鰓類がメイン。
しかし、そんな中をウロチョロしているアジみたいな魚の群れ。
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パッと見、アジかと思ったのだけど、あらためて見てみるとアジじゃない。それどころか、見たことのない魚。しかも、何の仲間なのかすぐに分からない。
でも、その正体は案外簡単に分かった。ボーグ(Boops boops)というらしい。
こんな形しているのに、タイ科!! 飼われ魚なのでふっくらしていてアジみたいだが、本当はもっとほっそりしていて、写真で見る限り、タカサゴみたいな感じ。
地中海とか大西洋とか、日本人には馴染みの薄いエリアに生息しているそうだが、オレがこの魚の正体が分かったのも、葛西臨海水族園の地中海水槽に似た魚がいたのを思い出したから。
ヒントとなったサレマもタイ科。タイの仲間も奥が深そう。ドバイ遠征でより興味が深まった気がしている。

無料で見られる水槽は、大水槽とイトマキエイとボーグのいる水槽、そしてアンダーウォーターズーのお土産ショップを取り囲むように配置された出口の水槽の3つ。
出口の水槽は奥行きがない薄い作り。まさに壁として機能しているのだけど、そこにもちゃんと? 魚がいる。
そこにいたのはアジ1種。でも、見たことがない種類。
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さて、種類は何だろうか?
マブタシマアジ属の何かかと思ったが、体の途中で湾曲する稜鱗を見ると違いそう。
テルメアジ? それともマテアジ? これまたどちらも見たことがないので何ともだが……

大きさは12~13㎝ほど。15㎝はないくらい。幼魚と言っていいサイズ感。
薄暗い水槽だから、色らしい色はなく、銀色1色。肩口に黒いスポット。
このアジの正体、分かる人、いるかな?

賑やかなところで、ひと際地味な水槽のせいか、目を止める人は少なかったが、最後の最後に、こんな意外な魚が置いてあるとは!! 油断できないな(笑)

アンダーウォーターズーの(入館しないと見られない)水槽からも、見たことない魚をいくつか。
先週も書いたように、アンダーウォーターズーでは世界の海の水槽展示があって、その中にはカリブ海の水槽もある。
ペルシャ湾の近くでカリブ海? カリブ海産の魚は、日本でもUAEでも外国の魚。外国で、さらに外国から来た魚を見るというのは何だか変な感じだが、見たことない魚に遭遇できた。
ところで、UAEと日本なら、どちらがカリブ海に近いんだろうか?

お初のカリブ海産魚、その1、ロングスパインスクレイルフィッシュ(Holocentrus rufus)。
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一部が長く伸長した背ビレを持ったイットウダイ科の1種。
日本の水族館では見たことがないと思うのだけど、特徴的なヒレを持っていたこともあり、すぐに正体が判明した。
カリブ海では普通種らしい。
1匹しかいなかったが、カリブ海地域の水族館に行けば、それこそ普通に見られるんだろうな。

同じ水槽にいたミッドナイトパロットも確実に初めましてな1種だったけれど、それ以上にショックだったのが、どうやらイタヤラ(ゴリアテグルーパー)を見ていたらしいこと。
このブログを書くのに、あらためて撮った写真を漁っていたら、あれ!?、これは……
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長らく見てみたかった憧れの魚のひとつでもあり、ようやく遭遇できたはずなのに…… 不覚にも“ちゃんと”見てなかった(涙)

イタヤラは大西洋におけるタマカイのニッチを占めるカウンターパート種。同じく巨大化し、姿形もよく似ている。
水槽にいたのはあまり大きくない個体だった。そのため、“あぁ、ここにもハムールがいるのね”と真面目に見なかったのだ。
ちなみにハムールとは、現地で人気(食用で)のチャイロマルハタのことで、ここに来る前、シャルジャ水族館で山ほど見たので、そのくらいのサイズのハタ=チャイロマルハタだと思い込んでた。今改めて(写真を)見ると、ハムールにしてはデカいのに、何で気付かなかったんだろう、と。

写真が残っていたのはせめてもの幸いだが、憧れの魚を初めて見たというのに、何の記憶もない。
畜生!! これもドバイの水族館に魚名板がないせいだ!! と他人のせいにしつつ(汗)、もし、次にどこかでイタヤラに遭遇できたらなら、今この瞬間の悔しさも込めて、しっかり見てきたいと決意を新たにしたのでありました……

という訳で、ドバイ10部作、これにて終了!! 長い間お付き合い、ありがとうございました。
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アンダーウォーターズー(UAEドバイ) [海外水族館インプレ]

ドバイ水族館ではさまざまな体験プランがメニュー化されていて、入館料も幅広い設定がなされているが、その中で、水族館の見学だけのチケット(一番ベーシックなプラン)は、ドバイ水族館&アンダーウォーターズーというものになる。
ちなみにお値段210AED(約6400円)!! 日本の標準から考えると高額だ。

ドバイ水族館は有名な大水槽。じゃあアンダーウォーターズーって何? という話だが、大水槽の水中トンネルを通り、エスカレーターへ。上階へ上がり、案内通りに進むと再び水槽が現れる。
そこがアンダーウォーターズー。つまり、大水槽とセットになった施設だ。
ハーフトンネル状になったその水槽も入館しなくても(無料で)見られるが、驚いたことに小さなイトマキエイ!! が何匹も泳いでいる。アンダーウォーターズーも含め、ドバイ水族館で一番驚いたのはこの水槽を最初に見たこの時だった。
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入場ゲートはモニターに囲まれていて、CGのサメが泳ぎ回っている。ちょっとしたケージダイビング体験? な感じになっている。そこを抜けたところが、入館前に見た水槽だ。
巨大と言うほどには大きくない水槽なのに、小型イトマキエイの他、ウチワシュモクザメが何匹も泳いでいることにあらためて驚かされるが、水槽の前に人が沢山座っているので、魚を見るだけなら入館しない方が見やすい。
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イトマキエイ以外にも見たことない魚がいたりと、大水槽(ドバイ水族館)も含め、この水槽が一番興味深かったような印象だ。

そのハーフトンネルの先を曲がったところが、まさしくアンダーウォーターズー。
そこは、所狭しと水槽が並んだ、水と緑の空間。
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展示されているのは世界各地の淡水魚。直訳すれば水中動物園たるアンダーウォーターズーだけに、カワウソとかヌートリアもいたりするが、魚も含め、日本の水族館で見られないものはおらず、とりわけ驚くようなものはなかった。ただし、アクリルや水はドバイ水族館(大水槽)より綺麗。
強いて言うなら、チョウザメの胸鰭が反っていないことや、決して大きな水槽でもないのに、ヘラチョウザメが綺麗なフォルムを保っていたことは印象に残った。

床から立ち上がった水槽は人の胸あたりが水面になっていて、魚を見ようとするとしゃがむ必要がある高さ。
普通に歩いているだけだと、魚は見えなくはないけれど見やすくはない。反面、水(水面)はよく見える。

でも、それは水が貴重な砂漠の国、ドバイだからなのかも、とも思ったり。
シャルジャ水族館でも思ったが、砂漠の国であるUAEでは水や湿度を身近に感じたいという思いが強いのかも知れない。
とりわけ、アンダーウォーターズーの最初のフロアにある水槽は淡水、つまり飲める水。
それが、小さな水槽から溢れ出して、ジャバジャバと音を立てながらより大きな水槽に流れ込んでる様は、真水が貴重な国の人たちからすると、それだけで豊かさを感じられるものなのかも知れない。
しかも、水槽内は青々と水草が生い茂っており、砂漠にはない光景に目と心を潤す地元の人は多いのだろうなぁ、と。
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水槽を満たした淡水は、海水を改質して作られたコストの高いものであることを考えれば、淡水魚は海の魚よりも“特別感のある”展示。
真水が特別なものではない国から行ってるオレには想像しかできないが、水そのものをやけに感じさせる水槽群に、そんなことを思った。

アンダーウォーターズーは2フロア構成で、淡水生物が展示されたフロアの上にも施設は続いていて、上階は海水がメイン。
水槽の作りは下階の淡水ゾーンと同じだが、そこにいるのは地元産のものではなく、サンゴ礁とかカリブ海とか、タカアシガニなどがいる深海? など、外国産の海の生物たち。
何故か唐突に、砂漠(地元)の生き物コーナーがあって、砂漠に暮らす小動物やトカゲ、サソリなどがいたり、出口に近いところにあるこの施設最大の水槽に驚くほど巨大なワニがいたりなど、必ずしも“海”に特化した展示という訳ではないようだ。
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下階の淡水エリアもそうなのだけど、水槽数はそこそこ多いのだけど、その分、通路が狭く、そこに多くの人がひしめいていて、混雑している感がとても強い。
シャルジャ水族館とハシゴしてるのもあってか、上階の展示を見て回る頃には疲れてしまい、“ここでしか見られない”が少なかったことも手伝って、必死に見る、という感じではなくなっていた。
ドバイの中心的な観光地でもあり、また、オレが行ったのがUAEの休日である土曜日(日本の日曜日に相当)だったせいもあるかも知れないけれど、とにかく混雑していてそれに疲れたという印象ばかりが残っている。
恐らく、いつでも混雑しているのは間違いなさそうなので、行く時は覚悟のほど!!

ドバイ水族館の感想は先週、入館料を支払ってまでは……、と書いた。
セットのアンダーウォーターズーを含めても、その印象は覆らなかった。
日本の水族館を見慣れた目には、展示に物珍しさが少なく、日本の感覚からすれば高額な入館料に見合う満足感が得られなかったように感じたからだ。

だけど、高額な入場料の反面、ドバイ水族館の大水槽とイトマキエイのいる水槽、出口(お土産ショップの壁になってる)水槽など、メイン級の水槽は入館しなくても見ることができて、とりわけ個人的には一番印象的だった水槽がタダで見られるなんて、太っ腹というか……
金満ドバイらしいところ、なのかな!?
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ドバイ水族館(UAEドバイ) [海外水族館インプレ]

ドバイの水族館と言えばここ。ドバイ水族館。
ドバイの超メジャー観光地のひとつでもあり、世界一高いビル、ブルジュ・カリファとかドバイモールとも近く、というか、ドバイモール内にあるので、ドバイを検索すれば必ずヒットする、世界的にも有名な水族館のひとつだ。
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大水槽のアクリルパネルは、それまで美ら海水族館が保持していた世界最大の水槽パネルのギネス記録を更新したことでも知られており、水槽容量は1万tと、美ら海水族館のものよりも大きい。
余談だが、この水槽が完成したのは08年。同じく08年には先に紹介したロストチェンバー水族館もオープンしている。
UAEには政府系の不動産デベロッパーが2つあり、このドバイ水族館はエマール・プロパティーズによる施設。一方、ロストチェンバー水族館はそのライバルと言われるナキールによるもの。ロストチェンバー水族館の大水槽の方が1000t大きいが、両者のライバル関係が水槽サイズに影響したのかも、みたいに勘ぐってる。
まぁ、容量だけでなく、内容でもロストチェンバー水族館の勝ちだと思うけれど……

ドバイ水族館というのは、この大水槽のことを言うらしいのだ。
というのも、チケットを買うと、ドバイアクアリウム&アンダーウォーターズーとあり、アンダーウォーターズーがあるのは別フロアで、入り口も異なっている。
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ドバイ水族館たるこの大水槽だが、水槽横から入場し、大水槽正面を通り、その端まで行くと、水槽中ほどを突っ切る水中トンネルで再び水槽の端まで。
そこでさらに折り返して専用エスカレーターで上階へ行くという作り。
入館料を支払わなければ、トンネルを通ることはできず、アクリルパネルの真ん前にも行けないが、水槽前(入場者通路を隔てた柵がある)までは誰でも行くことができ、上階、水槽後ろ側からも見られる窓があるため、トンネルを通らなくていい人なら、無料でこの水槽のほぼすべてを楽しむことができる。
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なお、水槽の裏手まで行ってエスカレーターに乗ってしまうと、トンネルに戻ることができないので、上階へ行く前にしっかり見ておくことをオススメする。
と言っても、見られなくなるのはトンネルだけだけどね。

この施設、体験プランのメニューが多く、チケットカウンターに列を作るお客はそれらの説明をカウンターで聞くらしく、なかなか列が進まない。
行列の導線も分かりにくいし、長い列に対してカウンターは3つだけと、チケットを買うまで少し時間が掛かる。オレも15分くらい掛かった。
しかも、その値段はなかなかに高額で、210AED(6400円くらい)と、日本では考えられないくらいの入館料だ。

この大水槽、1万tもの容量を持つこともあり、確かにデカい!!
様々な角度から見られることもあって、デカいなぁ、とその大きさを実感できるのだけど、反面、数字から想像するほどの大きさがなく感じるというか、よく見れば見るほどに、狭く感じてしまうような気がした。書いてること矛盾してるけどね。

水槽の正面に立つと、目の前に壁のように擬岩がそびえたっていて、水槽の奥が見えなくなっている。
これはその奥にあるトンネルから、アクリルパネル前の人を見えにくくするためと思われるが、大きな擬岩の山、そしてその奥にトンネルが見えるせいで、水槽の奥行が全然ないみたいに見えてしまうのだ。
トンネル側から見ても同じで、トンネルが水槽の中央付近を通っていることもあって、どちらを向いても視界が抜けておらず、何だか狭いなぁ、と。
実際、美ら海水族館の大水槽と比べると、間口(幅)はドバイ水族館の方が大きいが、奥行きは美ら海水族館ほどはないようで、形としては薄い横長。
おまけに、水槽の一部分がシートなどで仕切られていたりすることも、水槽の狭さを意識させる要因となっていて、囲いの中にいる魚も、もっと違った展示方法なかったの? みたいな気がした。

上階からは、水面に浮かんだグラスボートとか、体験ダイブ用のケージとか、いろいろなものが浮かんでいるのが目に入って、大きな人工物ばかりが目に入るので、水面付近は混雑している印象で、大きなものをあれだけ浮かべておける大水槽という見方もできるけれど、それらは見ていて美しいものではないし、見ている人には水槽を狭く感じさせる要素でしかない。そのあたりも、この水槽に好印象を抱かなかった要因だ。

また、ショッピングモール内にある大水槽ということで、水槽の周囲にはレストランやら何かしらの店やらがある。
それらショップのロゴなど色とりどりの映り込みは凶悪レベル。写真を撮りたい人には超強力な難敵となる。
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水槽内のメインはシロワニ。日本の水族館にいるすべてのシロワニよりも多くの個体がいそうな感じ。オープンした頃に50匹を導入という話を聞いた記憶があったが、50はいなさそうだったが、それでも30匹近くはいそう。
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他に1匹だけ大きなノコギリエイがいて、メジロザメ類が3種類。マダラトビエイやヒョウモンオトメエイなどのエイがいて、あとは無数にいるロウニンアジとコガネシマアジ。それ以外の魚もいるが、あまり目立たない。
とにかく、ロウニンアジとコガネシマアジばっかり、みたいな印象。
近隣施設の大水槽と比べると、日本の水族館では見られないものはおらず、魚種バラエティの少なさも今ひとつ気分が燃え上がらなかった理由かも知れない。
また、水槽自体の綺麗さも、ロストチェンバー水族館やシャルジャ水族館に劣り、コケ汚れやキズも目立つ。

もし、またドバイに行く機会があったとしても、入館料を支払ってまでは見に行かない気がする。
さほど期待していたつもりではなかったけれど、この水槽のためだけなら、ドバイまで行く必要は感じない、というのが水族館を出た後の正直な感想だ。
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