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シーライフ名古屋の気になるエイ(板鰓類) [エイ]

先週のブログでも書いた通り、シーライフ名古屋まで出掛けたのは“ここでしか見られないエイ”を見るため。
シーライフ名古屋では8種類のエイが展示されているが、そのすべてがスティングレイ・ベイというエイたちが主役の水槽にいる。
初めて行った時にも、この水槽にはツカエイとオーストラリア産のウシバナトビエイ(R.neglecta)という、他所の施設では見られない珍しいエイがいたが、1年半ぶりに見るスティングレイ・ベイ水槽は、それらのエイが大きくなっていただけでなく、かつてはいなかった多くのエイがひしめく賑やかな水槽になっていた。
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Rhinoptera neglecta オーストラリア産ウシバナトビエイ
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ツカエイ

以前からいた上記2種とリーフスティングレイ以外に、アカエイとカラスエイ、ヒョウモンオトメエイとオジロエイが追加されていて、それほど大きくない水槽はまさにエイだらけ。リーフスティングレイはこの水槽で殖えてもいるらしく、バックヤードツアーでは水槽産まれの幼魚たちも見ることができた。

今回の目的は、そのヒョウモンオトメエイとオジロエイ。
ヒョウモンオトメエイ? 見られる水族館、沢山あるだろ!? と思うだろう。
確かに、ヒョウモンオトメエイはあちこちの水族館で展示されている。でも、それはHimantura uarnakのこと。
シーライフ名古屋には2匹のヒョウモンオトメエイがいて、その内の1匹は他所の水族館でも見られるH.uarnak。しかし、そのもう1匹こそ、日本で唯一、シーライフ名古屋だけで見られるエイのひとつであるH.australisという種類なのだ。
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“一般的な”ヒョウモンオトメエイと比べると、柄が細かく、例えていうなら、ヒョウとチーターの差、みたいな感じ? 隙間なく柄が密に入るuarnak種と比べると、そこまで派手ではないような印象だ。
ただ、見た目で明らかに“見たことない”ヒョウモンオトメエイだということが分かるし、見やすい位置にも来てくれるので、エイ好きなら確かな満足感が得られるはずだ。

そしてもうひとつの珍エイがオジロエイ。
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その名の通り、尾が途中から白くなっているのが特徴のエイ。
ごくごく標準的なエイらしい色、形をしているが、そこから伸びた白い尾が“変わってる”感を醸し出している。
かつて、本に載った写真を見たことがあったけれど、尾が白いことなんて、実物を見て初めて知った。
日本近海にはいない種類なので、見られるのはシーライフ名古屋いる1匹だけという、これまた大変珍しい種類だ。
姿形もエイらしいが、性質もいかにもエイらしい陽気さで、見えやすい位置に出てきてくれるだけでなく、よく動き回るので見ていても楽しい。

よく動くエイたちは、見えやすい位置にもひっきりなしに来てくれるのだけど、床から立ち上がった水槽なので、エイたちがいるのは床とほぼ同じ高さ。
珍しいエイたちをじっくり見ようと思うと、必然的に水槽前にしゃがむ必要がある。
そして、水槽上部はオープンになっているので、人が水槽に近づくと、ウシバナトビエイとカラスエイが集まってきて水面付近でバシャバシャやるものだから、結構水が飛んでくる。
その飛んだ海水が滴った跡、新しい水滴、そして沢山のエイたちがひっきりなしに砂を掻きまわすので濁りもそこそこ。さらに水槽のアクリルはラウンドしている。
そして、エイがいるのは床と面位置。
つまり、かなり写真は撮りにくい。

今回このブログのタイトルが気になるエイだけでなく、板鰓類とカッコ書きしてるのは、サメの話もしたいから。
上記のエイと同じく、オーストラリアからやってきた、日本でここだけのオグロメジロザメがいたから。
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実はこのオグロメジロザメ、お隣、レゴランドのアトラクションで以前から展示されていたそうで、サメを見るためだけにレゴランドに入園したという強者もいたらしい。
でも、この2匹がシーライフへと移動になったことで、オグロメジロザメに会いたいだけのサメファンがレゴランドに入園する必要がなくなったという訳だ。
ちなみにオレは、アトラクションにオグロがいることは知っていたけれど、シーライフに移動していたことを知らず、何ともラッキーな遭遇となった。

オグロメジロザメは、TVや動画などで海外の海中が映るような場面では、必ずと言っていいくらいに登場する種類で、メジロザメ類としては生きた姿を(映像などで)目にする機会は多いのだけど、日本近海に生息していないからなのだろう。日本の水族館では稀種で、10年くらい前にしながわ水族館で展示されていた以来。

吻、というか、口から先の頭部が長いような印象の顔つきは、同居のツマグロとはまるで違っていて興味深い。

オグロメジロザメに、エイが4種類。日本でここだけの板鰓類が5種類。その手の魚が好きな人なら、それだけで行く理由になる、ではないだろうか?
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