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日本の水族館で会えるイルカ・鯨類 [鯨類]

「日本で飼育されてる鯨類は16種436頭」

10月5日に開催された中村元さんのイベント、超水族館ナイトで、ゲストで来られていた日本鯨類研究協議会(JACRE)代表幹事、石橋氏(海響館館長)によって公表されたもの。
その数字がいつのものか確認し忘れたので、個体の死亡や出産などによって、多少の差があるかも知れない。

でも実は、現在(2019年10月)、日本の水族館や相当施設で見られるイルカ、鯨類は17種類いる。
石橋館長の発表があった時にはネズミイルカを忘れていて、うんうん16種類ね、なんて思っていたんだけど、イベントから戻ってもう1度カウントしたら17種いた。

その内訳は、

・バンドウイルカ
・カマイルカ
・ミナミバンドウイルカ ※美ら海水族館だけ
・スジイルカ ※太地くじら博物館だけ
・マダライルカ
・ハセイルカ ※うみたまごの2頭のみ
・シワハイルカ ※美ら海水族館、太地くじら博物館だけ
・シャチ ※鴨川シーワールド、名古屋港水族館だけ
・オキゴンドウ
・コビレゴンドウ ※太地くじら博物館、マリンワールド海の中道だけ
・ハナゴンドウ
・ユメゴンドウ ※美ら海水族館の1頭のみ
・カズハゴンドウ ※太地くじら博物館だけ
・ネズミイルカ ※おたる水族館だけ
・スナメリ
・イロワケイルカ ※仙台うみの杜水族館、鳥羽水族館だけ
・シロイルカ

69種類がいるとされているハクジラ類の内、その1/4に相当する種類数を見ることができるのだから、これは凄いとしか言えないよね。
イルカウォッチングなど自然下で比較的簡単に見られる種類は限られてしまうし、それだっていつ行っても見られるとは限らない。
そういう意味でも、なかなか見られない珍しいイルカに簡単に会えるというのは、本当にありがたいことだと思う。

イルカ好きの人というと、種類よりも、個体に関心がある人が多い印象だが、いろいろな種類のイルカに会ってみたいオレみたいな人に向けて? 飼育種類数の多い順ランキングで締めたいと思う。

一番はやはり、太地くじらの博物館だ。
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全国最多、9種類(バンドウイルカ、カマイルカ、スジイルカ、マダライルカ、シワハイルカ、オキゴンドウ、コビレゴンドウ、ハナゴンドウ、カズハゴンドウ)の鯨類を見ることができる。

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鯨博物館で会える種類の内、スジイルカ、カズハゴンドウはここでしか見られない。他にもアルビノバンドウイルカとかリューシスティック(白化個体)のハナゴンドウとか、やはりここでしか会えない珍しい個体もいる。
そうした珍しい種類、個体だけでなく、各種個体数も多く、そういう意味でもイルカが目的なら国内最高の施設だと思っている。
少々(かなり)行きにくいのが難点だが、それを補って余りある満足感が得られる。

2番目に多くの種類が見られるのは、沖縄美ら海水族館で6種類(バンドウイルカ、ミナミバンドウイルカ、シワハイルカ、マダライルカ、オキゴンドウ、ユメゴンドウ)。
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ジンベエザメの泳ぐ大水槽の印象が強いかもだが、鯨類もスゴイのだ!!
中でもミナミバンドウとユメゴンドウはここだけ。先にも書いたように太地でシワハイルカに会えなかったので、現在(19年10月)見られるのは美ら海だけだ。
ミナミバンドウイルカはイルカウォッチングなどで遭遇機会の多い種類だが、飼育下では唯一ここだけ。ユメゴンドウは野生でもなかなか見られないらしい大変珍しい種類だ。

3位以降は4種類を見られる施設。4種類見られる施設は鴨川シーワールド、八景島シーパラダイス、南知多ビーチランド、名古屋港水族館、アドベンチャーワールド、うみたまご、マリンワールド海の中道の7施設。
個人的には鴨川シーワールドとうみたまごを3位としたい。
は鴨川シーワールドの4種類(シャチ、バンドウイルカ、カマイルカ、シロイルカ)。
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海獣と言えば鴨川!! のイメージ通り? 現在のラインナップはメジャー路線な印象だが、かつてはマイナー種の飼育を手掛けていたり、最近ではシロイルカの繁殖にも成功した。
鴨川でしか見られない種類はいないものの、日本でシャチといえば鴨川、というイメージも強く、それを目当てに出掛けるという人も多いのではないだろうか。

同率3位のうみたまご。
その理由は、そこでしか見られないハセイルカがいるから。
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ハセイルカはかつて鴨川にもいたことがあったが、うみたまごにいる個体(はるか)はとにかく可愛い!! 現在飼育下にあるハセイルカはうみたまごの2頭だけなので、とても珍しいのだけど、そんなことがどうでもよくなるくらいはるかは可愛い。
同じく可愛い系のマダライルカも同じプールにいるが、はるかの前ではその可愛さも霞んで見える気がするくらいだ。

八景島は昨年までは6種類の鯨類がいたので、それらが健在なら種類数2位タイだった訳だが、残念ながら現在はメジャーな4種(バンドウイルカ、カマイルカ、オキゴンドウ、シロイルカ)のみ。
4種類に会える施設では、バンドウイルカ/カマイルカ/シロイルカ/オキゴンドウ率が高いが、海の中道には現在日本で2ヵ所でしか会えないコビレゴンドウやスナメリが珍しいところ。また、名古屋港水族館のラインナップは鴨川シーワールドとほぼ被っているが、巨大なプールを水中から見られるのは名古屋港ならではだ。

以降、3種類を飼育する施設へと続くのだけど、キリがないので4種飼育施設まで。

イルカ、鯨類の飼育には賛否、というか否定が優勢となりつつある昨今。
個人的には、こうした鯨類に会えること、会えたことに幸せを感じているし、ありがたいと思っているけれど、それでも、飼育下のイルカがこんなに沢山必要だとは思っていないし、それが今後も増え続けることには否定的な考えを持っていたりもする。

この先、イルカ、鯨類の飼育はどんどん困難になっていくことは間違いない。
今いる個体がいなくなったら、もう見られなくなる、なんて種類もいるし、それが近づきつつある種類もいる。
もし、会いたい種類、個体がいるのなら、1日も早く会いに行くことをお勧めしておきたい。
今を逃すと、この先はない可能性もあるから……
タグ:水族館
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