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久しぶりの再会 水槽生まれのイタチザメ [サメ]

2017年に美ら海水族館のサメ水槽で産まれたイタチザメを覚えているだろうか?

約30匹が産まれた内の1匹が約2mまで成長し、2019年には産まれた水槽で展示もされた。
https://aquarium-mistral.blog.ss-blog.jp/2019-07-06(展示された時の話)

しかし、その後、調子を崩したとかで、水槽での展示は終了してしまった。
そういう発表≒個体の死亡であることがサメではとりわけ多いけれど、この個体に関しては違う。海上生け簀に移された後、元気を取り戻し、今も健在だ。
OSCの生け簀ツアーに参加すると、その姿を見られるということで会いに行ってきた。

生け簀の縁に下ろしてもらって、給餌を見学するのだけど「くれぐれも手は入れないでください」と注意される。
生け簀を覗き込むと、大きなオオテンジクザメの姿が見えた。それも3m以上あるかなりの大型個体だ。そんなのがいるところに誰が手を入れる? なんて思っていたら、イタチザメが自分の真下にその姿を現した。
それを目の当たりにした時、正直、引いた。想像以上にデカかったのだ。
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3mは軽く超えていただろう。もしかしたら4m近くあったかも知れない。そんなサイズ感だ。
手を伸ばせば届いてしまいそうなところにそんなのが泳いでいるのだ。動きはゆっくりしていたし、飼われている個体だからか緊張感が漲る、みたいな感じでもなかった。それでも、言い知れぬ恐怖感に身体がゾワッとした。
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給餌棒に餌がセットされ、水面へと差し出されると、ゆっくりと近づいてきて、ガバッと食らいつく。
水面を割って飛び出す顔がまた大きく、感動と恐怖が入り混じったような感情が声と一緒に溢れ出してくるようで、サメが餌を食べる度に“うひょー”みたいな声を出していたような気がする。
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動画


巨大に育ったイタチザメの姿は、何とも感慨深かった。最後に見た時、2019年の水槽だったが、その頃はまだ2mだったのに、さらにその2年前、あんなひょろひょろの幼魚だったのに、それがこんなに大きくなったなんて!! 嬉しいような、信じられないような、いろいろな感情が行ったり来たり、まさにそんな気分だった。

それにしても、水槽だとうまく泳げなくなったりしてしまうイタチザメが、何故、生け簀なら飼えてしまうのだろうか。
壁は避けられなくても、網なら避けられるのか。はたまた、何か別の要因があるのだろうか?
いずれにせよ、ここまで大きくなってしまうと、再び水槽で、というのはもはや現実的ではないかも知れない。
この個体がこの先どこまで大きくなるのかは分からないが、これ以上大きくなるようなら、今の生け簀で飼い続けることだって難しくなるのだろうし、どうなっちゃうんだろう? みたいに気になってしまうところもあるが、この個体は産まれた日時まで正確に分かり、現在のサイズまでの成長過程がすべて分かっている世界唯一のイタチザメである。そこからもたらされる知見は計り知れない。
これからもずっと長く生きて、いろいろなことを教えて欲しいと思う。
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でも、そんなことよりも久しぶりに再会できたこと、そしてこんなに大きくなっていたことの2点を何よりも喜びたいと思う。

会えてよかった。しかも、こんなに大きくなった姿を見せてくれるなんて。
生け簀に来るのは久しぶりだったけれど、やっぱり楽しかった。
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