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油壷マリンパークのノコギリエイ その後 [エイ]

惜しまれつつも先月で閉館してしまった油壷マリンパーク…… なのだけど、今、気になるのはそこにいた住人たちの行先だろう。
アシカやペンギンなどは早々に移動が開始されているようだが、大型のサメなどの魚たちはどこに行くんだろう? と個人的にも気になっていた。
あの魚が行くとしたらあそこかな? みたいな勝手な予測をしたりしていたのだけど、オレがもっとも気にしていた1匹は早々に新たな住み家への移動が終了していたらしい。

10月6日のことだ。
何気なくTwitterを眺めていたら、知人がノコギリエイの画像を上げてた。
個体も背景も見覚えのあるもの。そう、油壷のノコギリエイはアクアパーク品川へと移動していたのだ。
こういう情報を得るのは、やはりTwitterが圧倒的に早いね!!
翌日、品川の近くで用があったので、ちょっとアクアパークへも寄ってみた。

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久しぶり!! というほどには時間が経っていないが、約3週間ぶりの再開はこれまで彼女がいたはずの水槽とはまるで違った水槽だったことが新鮮な感じ。
大きな魚の移動にはリスクしかないし、とりわけ大きなノコギリエイの移動なんて、無事にできるのだろうかと心配していたが、どうやらそんな心配は杞憂だったようで、魚体はとても綺麗な状態。うまく運べたことが見て取れた。
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生きて無事に移動できて本当によかった!!

これまで何度も見てきた個体だが、違う水槽で見ると受ける印象も変わるもので、まず最初に驚いたのが、こんなに大きかったんだ!! とその大きさに驚かされた。
もちろん、小さいと思っていた訳ではないけれど、油壷で見ていた時よりもずっと大きく感じたのだ。
トンネル床のタイルで大体の大きさを測ってみたが、全長3.2~3.3mくらい。
アクアパーク品川にもともといるP.zijsronほどには大きくないのだけど、それでもかなり立派な個体だったことにあらためて驚かされた。
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オレが行った時は、ちょうどトンネル水槽に餌が与えられていたが、その餌を食べるそぶりはまだなかった。
周辺に落ちてくる餌を求めて、他のエイがやってくると、それを避けるように動き出すが、またすぐに着底する、みたいな繰り返し。
そういうタイミングが泳ぐところを見るチャンスだったりもするのだけど、油壷では王者のごとく振舞っていたことを思うと、他の魚を嫌がって避けるなんていう行動自体が意外に見えてしまう。
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奥行きに余裕のない油壷の水槽で器用にターンするのが習慣になっていたからか、アクアパークの水槽でも同じ場所でグルっとターンする泳ぎを見せてくれる。
これはアクアパークの個体では多分、できない芸当だ。この先もそういう泳ぎ方をするのかは分からないが、油壷出身らしい部分と言えるのではないだろうか。

この先気になるのは、この個体が新しい環境にうまく馴染んでくれるか、という点。
同じ水槽で長く暮らしている個体ほど、新しい環境に馴染みにくいもの。
とりわけ、今回引っ越してきた個体のような、若くない個体ならなおさらで、新しい環境に馴染み、餌を食べるようになるまでにはある程度の時間が掛ってもおかしくはない。
個体の性格にもよるのだけど、最悪、新しい環境に馴染めないまま、餌を受け入れずに死ぬ、なんていう可能性もなくはないので、なるべく早くに水槽に馴染み、以前のような“態度のデカさ”を見せてくれることを願うばかり。

油壷マリンパークの個体が移動してきたことで、アクアパーク品川では3種4匹のノコギリエイが展示されることとなった。
4匹のノコギリエイは、現在日本の水族館にいる2/3に相当する。この先、それが増えることはまずあり得ないことに加えて、3種類ものノコギリエイを展示する水族館なんて、世界唯一!? かも知れない。
アクアパーク品川はまさしく日本におけるノコギリエイの聖地と言ったところだろう。ついでに、エイの種類も16種類に!!
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アクアパーク品川のトンネル水槽も、大きなエイがあれだけいる水槽としては決して広々とは言えないが、それでも油壷マリンパークの回遊水槽よりは大きいことは間違いない。この先、水槽に馴染めば、奥行きに余裕のないこれまでの水槽とは違った泳ぎや行動を見せてくれるようになるかも知れない。
何より、個人的には油壷の1/3ほどの時間で行ける水族館だから、その姿を見に行くのはこれまでよりもずっと簡単になったことはありがたい。

当のエイからすれば、移動などしたくなかっただろうけれど、現時点ではポジティブな引っ越しだったと歓迎したい。
あとは1日も早く今の環境に馴染んでくれることを重ねて願うのみ、だな。
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ケント

ひとまず無事移動できたことに安心しました。今は馴染めていないのもあってあまり積極的には行動していませんがせっかくのトンネル水槽なのでまた自分たちに大きさを見せつけてほしいです。ワンダーチューブは本当にすごいエイの聖地になりましたね。ノコギリエイ三種同時展示、マンタなどのスター級のエイからフィドラーのようなマニア人気があるエイもいて後にも先にもみる事のできないほどの多彩なエイ水槽になっているので生き物たちには長生きしてほしいです。
by ケント (2021-10-09 06:33) 

ミストラル

>ケントさん

ノコギリエイは無事に移動できて何よりでした。
以前のような行動を見せてくれるようになるといいですよね。

ケントさんも言われるように、ホント、あの水槽はエイの聖地ですね。
それだけでアクアパークに行く理由になりますよね。
by ミストラル (2021-10-22 16:16) 

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