お姫さまのお成り@沖縄美ら海水族館 [エイ]
ヒメイトマキエイを見に行ってきた。
例によって? 輸送や飼育が難しく、これまでなかなか実現しなかった展示がようやく実現した。
捕獲後の畜養や輸送方法、餌付けの方法などに工夫を重ねたことで、水槽での安定した飼育に成功。
文字にするとたった50文字ほど。しかし、そこに至るまでに多くの苦労を伴っていることは言うまでもなく、そのお陰でまた、未知の珍魚の生きた姿を見ることができた。
公式発表されたのは10月に入ってからだったが、水槽に搬入されたのはそれより2ヵ月ほど前だったらしい。つまり、現時点で既に4ヵ月ほど展示されており、そこからも色々うまくいっていることが分かるだろう。
美ら海水族館へは昨年12月にもMobula属の最大種、オニイトマキエイを見るため出掛けたが、その1年後、今度は最小種に会うために足を運ぶことになるなんて、何だか運命的!?(笑)
でも、搬入後すぐに駆け付けたオニイトマキエイの時と違って、今回は4ヵ月も経ってから。実物を見た今となっては、もっと早く見ておけばよかったと少し後悔。
想像していたものとは違っていて、大きな驚きもあったから。
初めて水槽を泳ぐヒメイトマキエイを見て思ったこと。
“小さい!!”
とにかく小さくて、2匹いる内の小さい方は体盤幅1mくらいのサイズ感。
あの大きな水槽ではすぐにその姿を見失ってしまうくらいに小さい。でも、その小ささがまるでおもちゃみたいで、何とも可愛らしい。
ヒメイトマキエイは日本近海に生息するイトマキエイ属の最小種だが、だからといってここまで小さい訳じゃない!!
成長すれば2m程度にはなるらしいので、展示個体も倍くらいには成長するようだ。
2m!! デカいじゃん!! と思うかも知れないが、ナンヨウマンタなら産まれた直後でもほぼその大きさ。そう考えると、小さいのかも? みたいな気がしてこないだろうか?
それはともかく。
形は思った通り、イトマキエイによく似ていた。でも、目がもっとパッチリしているようで、それも可愛く見える要因かも知れない。
イトマキエイはいつも頭鰭をしっかり巻いて泳いでいたような印象があるが、ヒメは時々ダラリとすることもあったり、イトマキエイがよくやる“バンザイ”(左右のヒレを上に向けて漂うような泳ぎ方)はほとんどやらない。
この辺りは個体のクセや好みもあるだろうから、一概には言えないけれど、やっぱり違う種類なんだなぁ、と実感させてくれる。
最大の違い? は、体色だ。
体表に艶があるというのか、光を反射してちょっとメタリックに光る。イトマキエイはこんなにピカピカしていない。
そして、その体色も上から見るとちょっと赤みがかっているような印象だったのも意外だった。
これがヒメイトマキエイなのか~!! と、その美しさに浸っていると、知ってる飼育スタッフ氏に、
“餌食べるところを是非、見てみて欲しい”
イトマキエイと同じ感じじゃないの? とか思いつつも、わざわざそんなことを言ってきてくれるくらいだから、何か違うのかな? くらいの感じで給餌の時間を迎えると……
何これ!! スゴイ!!
結論から先に言おう。ヒメイトマキエイを見に美ら海水族館まで行く人は、その摂餌シーンは絶対に見るべき。
イトマキエイともマンタとも違う、ヒメならではの食べ方を見せてくれたから。
餌が投げ込まれると、その塊に向かって突進するというのがその食べ方。
文字の説明では、他種と変わらないのだけど、餌に向かって突進する時の加速がまるで違う。
イトマキエイやマンタが常識的な(想像できるくらいの)加速だとしたら、ヒメのそれは、まるで輪ゴムで弾いたみたいに、一気にダッシュする。
それを水面でやるものだから、下から見上げていると、水面に石を投げる水切りみたい。
マンタやイトマキエイが見せるその場でグルグル回りながらの摂餌は見せず、ひたすら急加速で餌に突っ込んでいく。
でも、時々、餌の位置とちょっとずれた場所に突っ込んだりと、それほど効率がいいようにも思えず、辺りには食べこぼしも多数。
それを覚えたマンタが、ヒメの後について泳いでいて、大きな口を開けてその食べこぼしをさらっていく。あらためて、マンタの学習能力の高さも垣間見えた。
一連の摂餌シーンを動画で撮ろうと思ったのだけど、遠さ、速さの2つに阻まれ、ロクなのが撮れず断念。
ただ難点があって、この摂餌シーン、少々見にくいのだ。
ヒメの給餌は、大水槽の正面、奥側で行われる。正面のアクリルパネルのちょうど対面の位置。直線で27m離れた場所なので、正面からはほぼ見えない。
もっとも見えやすいのは、2Fの美ら海シアター。その次が水槽横カフェ、オーシャンブルーの指定席1番かなぁ? 1番席は強いて言えば、のレベルだけど……
是非、実際に見に行って驚いてみて欲しい。
少なくとも、摂餌シーンのインパクトは、オニイトマキエイよりもスゴイから!!
例によって? 輸送や飼育が難しく、これまでなかなか実現しなかった展示がようやく実現した。
捕獲後の畜養や輸送方法、餌付けの方法などに工夫を重ねたことで、水槽での安定した飼育に成功。
文字にするとたった50文字ほど。しかし、そこに至るまでに多くの苦労を伴っていることは言うまでもなく、そのお陰でまた、未知の珍魚の生きた姿を見ることができた。
公式発表されたのは10月に入ってからだったが、水槽に搬入されたのはそれより2ヵ月ほど前だったらしい。つまり、現時点で既に4ヵ月ほど展示されており、そこからも色々うまくいっていることが分かるだろう。
美ら海水族館へは昨年12月にもMobula属の最大種、オニイトマキエイを見るため出掛けたが、その1年後、今度は最小種に会うために足を運ぶことになるなんて、何だか運命的!?(笑)
でも、搬入後すぐに駆け付けたオニイトマキエイの時と違って、今回は4ヵ月も経ってから。実物を見た今となっては、もっと早く見ておけばよかったと少し後悔。
想像していたものとは違っていて、大きな驚きもあったから。
初めて水槽を泳ぐヒメイトマキエイを見て思ったこと。
“小さい!!”
とにかく小さくて、2匹いる内の小さい方は体盤幅1mくらいのサイズ感。
あの大きな水槽ではすぐにその姿を見失ってしまうくらいに小さい。でも、その小ささがまるでおもちゃみたいで、何とも可愛らしい。
ヒメイトマキエイは日本近海に生息するイトマキエイ属の最小種だが、だからといってここまで小さい訳じゃない!!
成長すれば2m程度にはなるらしいので、展示個体も倍くらいには成長するようだ。
2m!! デカいじゃん!! と思うかも知れないが、ナンヨウマンタなら産まれた直後でもほぼその大きさ。そう考えると、小さいのかも? みたいな気がしてこないだろうか?
それはともかく。
形は思った通り、イトマキエイによく似ていた。でも、目がもっとパッチリしているようで、それも可愛く見える要因かも知れない。
イトマキエイはいつも頭鰭をしっかり巻いて泳いでいたような印象があるが、ヒメは時々ダラリとすることもあったり、イトマキエイがよくやる“バンザイ”(左右のヒレを上に向けて漂うような泳ぎ方)はほとんどやらない。
この辺りは個体のクセや好みもあるだろうから、一概には言えないけれど、やっぱり違う種類なんだなぁ、と実感させてくれる。
最大の違い? は、体色だ。
体表に艶があるというのか、光を反射してちょっとメタリックに光る。イトマキエイはこんなにピカピカしていない。
そして、その体色も上から見るとちょっと赤みがかっているような印象だったのも意外だった。
これがヒメイトマキエイなのか~!! と、その美しさに浸っていると、知ってる飼育スタッフ氏に、
“餌食べるところを是非、見てみて欲しい”
イトマキエイと同じ感じじゃないの? とか思いつつも、わざわざそんなことを言ってきてくれるくらいだから、何か違うのかな? くらいの感じで給餌の時間を迎えると……
何これ!! スゴイ!!
結論から先に言おう。ヒメイトマキエイを見に美ら海水族館まで行く人は、その摂餌シーンは絶対に見るべき。
イトマキエイともマンタとも違う、ヒメならではの食べ方を見せてくれたから。
餌が投げ込まれると、その塊に向かって突進するというのがその食べ方。
文字の説明では、他種と変わらないのだけど、餌に向かって突進する時の加速がまるで違う。
イトマキエイやマンタが常識的な(想像できるくらいの)加速だとしたら、ヒメのそれは、まるで輪ゴムで弾いたみたいに、一気にダッシュする。
それを水面でやるものだから、下から見上げていると、水面に石を投げる水切りみたい。
マンタやイトマキエイが見せるその場でグルグル回りながらの摂餌は見せず、ひたすら急加速で餌に突っ込んでいく。
でも、時々、餌の位置とちょっとずれた場所に突っ込んだりと、それほど効率がいいようにも思えず、辺りには食べこぼしも多数。
それを覚えたマンタが、ヒメの後について泳いでいて、大きな口を開けてその食べこぼしをさらっていく。あらためて、マンタの学習能力の高さも垣間見えた。
一連の摂餌シーンを動画で撮ろうと思ったのだけど、遠さ、速さの2つに阻まれ、ロクなのが撮れず断念。
ただ難点があって、この摂餌シーン、少々見にくいのだ。
ヒメの給餌は、大水槽の正面、奥側で行われる。正面のアクリルパネルのちょうど対面の位置。直線で27m離れた場所なので、正面からはほぼ見えない。
もっとも見えやすいのは、2Fの美ら海シアター。その次が水槽横カフェ、オーシャンブルーの指定席1番かなぁ? 1番席は強いて言えば、のレベルだけど……
是非、実際に見に行って驚いてみて欲しい。
少なくとも、摂餌シーンのインパクトは、オニイトマキエイよりもスゴイから!!
2019-12-28 00:07
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コメント(2)
ヒメイトマキエイ、ダイバーと比べると小ささが分かりますね。それでも2年連続美ら海で稀少種を見れたのは羨ましい限りです。私は年末に下田水族館でセンニンフグを見てきました。今年はいきなりのコメントにお付き合いいただいたありがとうございました。よいお年を。
by Kazu (2019-12-31 15:48)
>kazuさん
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
センニンフグですか!! しかも下田!!
あんまり見られない珍魚ですし、しかも遠い下田まで行って見られたのは何よりでした。
by ミストラル (2020-01-03 23:22)