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まかどシーマリンパーク(神奈川) [水族館インプレッション]

水族館大国日本には、実に様々な水族館があるけれど、全国114か所の認定施設の中でも、飛び切り級の変わり種が、横浜の間門小学校にあるまかどシーマリパークだろう。
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小学校にある水族館というと、先々週のブログで登場させた高知のむろと廃校水族館も近いかも知れない。
誰もがそこで6年間過ごした経験を持っていて、しかも、卒業後、そこに行く機会はなかなかない。だからこそ、廃校水族館でもその雰囲気に懐かしさを憶える人が多いのだと思うのだけど、まかどシーマリンパークは、生徒たちの賑やかな声が聞こえるし、先生や職員の人たちもいる現役の小学校にある施設。幼い頃の記憶はよりハッキリしたものとして思い出されるのではないだろうか?
昔の思い出に浸るには、静かな廃校の方が向いているのかな!?

とは言え、なかなか訪問ハードルの高い施設だった。
ハードルが高いと言っても、距離や時間の話じゃない。小学校という場所柄、オッサンには足を踏み入れにくいのだ。

オレが行った時、ちょうど休み時間が終わったくらいの頃だったのだろう。
賑やかな声と、校庭を走り回る大勢の小学生の姿が見えた。
そこにカメラバッグを下げたオッサンである。
それだけで通報されるんじゃないか!? みたいなドキドキ感。
見学には事前に職員室に寄って、見学したい旨を伝えることになっているので、見掛けた職員の人に声を掛けて、職員室の場所を聞く。
場所の確認もさることながら、不審者ではないアピールの意味合いもあっただろう。ここではそれも重要だ(汗)
教えてもらった職員室へ行き、水族館を見学したい旨を伝える。
職員室の扉を開けるなんて何年ぶりだろうか。オレの職員室の記憶なんて、ロクでもないものばかりだから、正直、思い出したくもないのだけれど、そういう記憶がじわじわと蘇ってくるような……

案内された水族館は、タッチプールなどがある部屋と、魚やウミガメがいる大きめの部屋、その2つの部屋をつなぐ廊下からなる3つのスペースで構成されている。
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春休みが明けた直後くらいのタイミングだったからだろうか。
水槽周辺のホコリとか、ガラスのコケとか、少しばかり“放置されてました”感が漂っていたけれど、小学校の水族館として考えれば規模、内容ともにかなりスゴイ!!
そもそも、ウミガメがいたり、擬岩がある水槽があったり、その時点で小学校にある水槽のレベルを大きく飛び越えている。
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間門小学校がある辺りは、昔は海だったそうで、それを伝えることを目的に作られた水族館だそうで、そこにいる生き物は海のものが多い。
広い方の部屋は汽車窓式の小さな水槽が並ぶ他、変形の置き型水槽などにメジナやカゴカキダイなど、比較的馴染み深い魚たちが泳いでいた。
もうひとつのタッチプールがある方の部屋は、生き物は少なめながら、南の海のナマコとかがいたりと、むしろ水族館的。
これら以外にも、先にも書いたように、アオウミガメがいたり、天然記念物のミヤコタナゴも沢山いる。
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認定条件(3月のイベント時に認定施設になった)に関しては、微妙な感じもするけれど、オレがもし、この小学校の生徒だったなら、間違いなく入り浸っていただろう空間だった。

とは言え、この水族館を管理しているのは、小学生たちではないそうだ。
基本的な管理や運営は外部のボランティア団体によって行われているらしく、小学生がやっているのは餌やりの手伝いくらいなのだとか。
水族館全体の印象として、ボランティアなら仕方がないかな? と思う部分もあるし、また、小学生たちにもっとやらせてあげれば、とも思ったけれど、もし、オレがここの生徒なら、何もかも放ったらかしにして、ひたすら水族館のことしかしなくなりそうだから、できることが制限されてるくらいでちょうどいいのかも!? もちろん、そんな子ばっかりじゃないと思うけれど(笑)

でも、同時に、ある程度の予算と、常駐のスタッフがひとりでもいれば、ものすごい施設になるポテンシャルは秘めていると思う。
例えば、やけに暗い汽車窓水槽に照明を追加したり、一般家庭の水槽的な雰囲気のタナゴやクマノミの水槽を、もう少しきちんと掃除をするとか、その程度のことでグンと見違えるはず。
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もちろん、公立の小学校だから、この水族館のためだけにそんな予算が付くとは思わないけれど、水槽を眺めながら、ああしたい、こうしたいと、妄想をしたくなるような施設だった。
それも、これだけの“器”があったればこそ。
結局のところ、これがある小学校って羨ましいなぁ、という当たり前の感想に落ち着いてしまうのだ。

ただ、難点があるとすれば、先にも書いたように、この小学校の関係者でもない者、とりわけオッサンにとっては、少々行きにくいところ。
公開日も設けられているそうなので、オッサン、というかおひとりさま男にはそっちの方がやや訪問ハードルが低いだろうか?
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