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DIVE@城崎マリンワールド [雑談]

「水族館以上であること」

そうテーマに掲げる城崎マリンワールドの、“水族館以上”の部分を象徴しているのが、DIVE(ダイブ)という施設だ。

360°シアターの中央にドーナツ型の水槽が配置され、その中央に人が乗れるフロートが浮かんだアトラクション的施設。
かつて、そこで行われていた「ダイブアドベンチャー」というアトラクションでは沈んだフロートの周りをイルカが泳いでいたらしい。
今は「フィッシュダンス」となり、フロートの周りを魚たちが泳ぐ、というものになっている。
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※画像は公式HPから拝借しました。

ダイブアドベンチャー時代は「ビミョー」という評価も聞いたことがあったけれど、どう感じるかはその人次第。
せっかく城崎まで来たのだからと、オレもフロートに乗ってみることにした。

600円を支払い、案内された前室へ。
そこで案内してくれる係の人が、

「この回、おひとりだけの参加です」

ラッキー♪

バックヤードツアーでも何でも、参加者ひとりというと、得した気分になるものだ。
ちょっとしたラッキーを喜んだのも束の間、その1~2分後、それがラッキーでもなんでもなかったことを思い知らされることになる。

前室のドアが開き、フロートへと案内された時、

「エッ!? 何で人がいるの?」

円形の水槽を取り囲むように、何人かの人が立っていた。
そして、入り口からは、まだ何人かの人が入ってきているのが見えた。
場所柄、カップル率高め。
フィッシュダンスは600円を支払わなければ見られないものだと思っていたが、見るだけはタダ。600円はフロートに乗るための料金だったのだ。
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オレは案内されるがまま、円形水槽の真ん中のフロートへ。
その瞬間、円形の水槽を取り囲む人たちのど真ん中に、オッサンがたったひとり。

「さっ、晒し者じゃないか……(汗)」

ここで断言しよう。
「フィッシュダンス」のひとり参加は、ラッキーでもなんでもないことを!!

カップルの興味が、オレになんかないことはよ~く分かってる。
でも、円の中心にいるオレは、どこからでもその人たちの目にイヤでも入ってしまうのだ。

しかもオレはというと、カメラも何も持たない丸腰状態。
フロートから何かを落とすと回収できないからだと思うのだけど、ここでは撮影禁止。というより、フロートには何も持って行けない。
この時の画像が一切ないのはそういう事情。
だから、そこでできることと言ったら、目線を伏せ、水槽を泳ぐ魚を眺めるだけ。
もちろん、そうしたよ。結構必死にね。

水槽を泳いでいるのはブリのみ。
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ブリ@標津サーモン科学館

いかにもカップル率が高そうなこの場所で、何でブリ? と思わなくもないけれど、オレはそんなブリをとにかく必死に見た。
特別な思い入れがある訳でもないブリを、こんなに一生懸命見たのは、きっと初めてだ。
でも、あんなに必死に見たはずのブリのことは、何故だかあまり覚えていないのだけど。

室内が暗くなり、フロートは水槽の下の方へと沈んでいく。
そこでオレは、円形の水槽を取り囲んだ人たちから、見降ろされるような恰好になった。
フロートが沈むと、壁を取り囲むようなスクリーンに、“フィッシュダンス”らしい映像が流れていく。
普段なら、本物がいることに意味がある水族館で映像を見せるなんていうのは、あまり好きではないのだけど、この時ばかりは、そんなことよりも、この時間が早く過ぎ去ってくれることばかりが頭の大半を占めていた。

再び室内が明るくなり、今度は水槽の魚たちが“ダンスの主役”となるべく、餌が投入される。
その餌を投げ入れるのは、フロートに乗った参加者。つまり、オレだ。

定員分が用意された餌も、投げ入れるのはオレひとり。
案内係の人にわんこそばよろしく、次々と餌が手渡され、それを助手のように、水槽へと投げ入れていく。
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※画像は公式HPから拝借しました。

本来ならそこで、上の画像のようにバシャバシャっと、勢いよくブリたちが餌に群がる…… はずが、沈む餌の近くを通りがかった個体がぱくりとやるだけで、至って静か。
餌が水面に落ちる「ポチャン」という音さえ聞こえそうな静けさ。
何このまったく盛り上がらない感じ? 魚にまでバカにされてる?
「まだ水温が低いので、活性が悪いですね~」と、案内係の人。
オレのDIVE体験は、ことごとく“スペシャル”だった。逆の方向に。

一連の流れが終了し、再び浮き上がったフロートから降り、荷物を持ってDIVEを出た時、何故だか、こそこそとその場を立ち去りたいような気分だった。

600円。
最近大人気の竹島水族館より100円高く、東京最大の葛西臨海水族園より100円安い金額。
フロートが浮上を始めた時、それが頭をよぎった。

その価値があったかって?
そりゃ、こんなブログが書けるくらいの、スペシャル体験ができたのだから、価値はあったのだろうと思う。
同じ体験は狙ってできるものではないからね。

でも、もう1度乗りたいか、と言われれば………
とりあえず、こんな事態になってしまう可能性もあるので、オッサンのひとり利用はオススメしませんよ!!
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コメント 2

camelsister

はじめまして。
いつも楽しく拝見しています^ ^
ダイブアドベンチャー時代ですが、私も1人体験しました...T^T
スタッフのお兄さんと仲良く2人で掛け声的なものを言ったのがいい思い出です。笑
これからもブログ楽しみにしています!
by camelsister (2018-06-28 18:37) 

ミストラル

>camelsisterさん

ようこそ。コメントをありがとうございます。

1人体験のある人、意外といるのかも知れませんね。
スタッフの人と掛け声ですか!? それもまた貴重な? 体験ですね(笑)
by ミストラル (2018-07-05 19:12) 

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