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イトマキエイ展示開始@沖縄美ら海水族館 [エイ]

沖縄美ら海水族館の大水槽では、昨年10月頃から、イトマキエイ(モブラ)を展示している。
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美ら海水族館ではこれまでも、イトマキエイの搬入、展示が何度か行われていたようなのだけど、いずれも長期飼育にはつながらなかったのか、少なくともオレは1度も(美ら海水族館では)見たことがなかった。

イトマキエイの飼育、展示を行っている海遊館で聞いた話では、輸送が難しいそうで、生かして水族館まで運べても、その後、餌を受け付けなかったりして、長期間の飼育に結びつけるのが簡単ではないらしい。
美ら海水族館でも、それまでとは違う輸送や、餌付けの方法が編み出されたことが、今回の展示につながったのだろう。

と、ここまではオレの推測だけど、展示されている水槽からは“何があっても成功させる”みたいな気概? が感じられるのだ。
と言うのも、大水槽で展示されている多くの魚種の内、そのいくつかが見当たらないのだ。
これまで、いつ行ってもいたはずの、言わばレギュラーメンバーが、である。
これも、イトマキ対策らしいのだ。と言うのも、大水槽で泳いでいるイトマキエイはかなり小さな個体なので、大きな魚が数多く泳ぐ大水槽では、捕食されることはなくても、ちょっかいを出すようなヤツもいるかも知れない…… というワケで、その可能性がありそうな魚たちはすべて移動されたというほどの念の入れようなのだ。
そんな至れり尽くせりな待遇に気をよくしてなのか、大水槽の中を機嫌よさげに泳ぐ様子を見ることができる。
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それを眺めていると、綺麗だなぁ~、可愛いなぁ~ とニヤけてしまうのだけど、いかに綺麗で可愛くて、いつまでも眺めてたくなる…… としても、それだけじゃ驚けないのである!!(なんか無理矢理・汗)
だって、イトマキエイは海遊館でも見ることができるし、そのお陰でオレは何度か見たことがあるからだ。

でも、美ら海水族館にはそこならではの、イトマキエイの楽しみ方ができるのだ。
それは、今回の展示で初めて可能になった、マンタとの直接比較。
かつて海遊館でも同じ水槽で2種類が展示されていたことはあったけれど、水槽が仕切られて、それぞれ別の場所にいたので、直接見比べることはできなかった。
オレはどちらの種類も見ているけれど、同じ水槽でじっくり見比べたのは初めて。意外なくらい違いがあることを発見できたことが面白かった。
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すぐに分かるのが、泳ぎ方の違い。
イトマキエイは鰭を上に向けたバンザイ状態で漂うように泳ぐことが多いけれど、マンタはほとんどそれをしない。
また、頭鰭をダラリとしたまま泳いでいることが多いマンタに対し、イトマキエイは常にきちんと巻いた状態で泳いでいて、頭鰭を開くところはなかなか見られない。
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イトマキエイ(開いた瞬間)
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マンタ(ブラック)

また、マンタは連れ立って泳いだりすることがよくあるのに、イトマキエイとランデヴーすることはなく、逆もまた然り。
人の目にはよく似た姿形の両者だが、当のエイたちにとっては他人であることをきちんと認識しているようなのだ。

先週のブログで、11時半からの水中給餌の話をしたけれど、そこでは両者の異なる餌へのアプローチの仕方を見ることができる。
マンタは餌に突進すると、その場でグルグル宙返りを始める。だが、イトマキエイはというと、勢いよく突っ込んでくるまでは同じなのに、その場でグルグルすることはなく、そのまま通過していき、再アプローチする…… みたいな感じ。
身体能力的にはグルグルもできそうなのに、それをやらないのはそういう習性なのか、はたまた、自分よりはるかに大きなマンタに遠慮してなのか。
これはまた次の機会に、じっくり観察、だな。
とは言え、エイの人気は、例えそれがイトマキエイやマンタとは言え、サメほどの人気はないから、こんな楽しみ方ができる人は、そう多くないのかも知れないけれど……

まだ飼育、展示が始まって日が浅いし、小さな個体が1匹展示されただけなので、何とも気が早い話だけれど、将来的な繁殖や、複数個体の群泳、あるいは同属他種の搬入なんかにも期待してしまいたくなる(笑)
似たような形をしたマンタでは、飼育、展示だけでなく、現在はストップしているけれど繁殖にも連続成功しており、大水槽には水槽産まれの個体が泳いでいるし、他にも珍しい黒色個体(ブラックマンタ)の展示など、とんでもない実績を持ってる美ら海水族館だからこそ、期待しちゃうのである。
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