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イトマキエイ 再来@海遊館 [エイ]

少ないとは言え、国内2カ所で見ることができるマンタに対して、13年2月以降、見ることができなかったイトマキエイ。
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似たような形をした両者だが、水族館の水槽でも繁殖まで実現したマンタとは違い、イトマキエイは飼育、展示が実現したこと自体が奇跡、みたいな飼育の難しい魚である。
海遊館では高知の定置網に入網した個体を、以布利センターで馴致し、大阪へと運ぶというチャレンジをこれまで何度か行っている。
それが成功したのが08年から13年2月まで飼育、展示がなされていた個体。長期飼育、展示を成功させた世界唯一の例だ。
以降、以布利での飼育に成功しても、大阪への輸送ができない、というのが何度かあった。
その中にはオレが失意のドン底に突き落とされることになるタイワンイトマキエイも含まれている。それだって、輸送にこそ失敗しているけれど、飼育には成功していたのだから。
そんなイトマキエイ(Mobula)属の飼育に関するノウハウと実績で他館を大きくリードする海遊館なのだけど、またまたやってくれた!!
11月12日、2匹のイトマキエイが搬入され、展示が開始されたのだ。
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その時点で知っていれば、ニフレルに行った時に駆けつけたのだけど、オレが知ったのは11月も末頃になってから。
何となく眺めてたtwitterで「海遊館行きました~」みたいなつぶやきのジンベエザメ画像の背景に、イトマキエイの姿が。日付は今年。
慌てて海遊館に問い合わせてみたら、公式発表はまだですが、展示はしています、とのこと。というワケで、再び大阪へ行くハメに。

今回搬入されたのはオスとメスがそれぞれ1匹ずつの2匹。
驚いたのはその小ささ。いずれも体盤幅1.5mほどの幼魚で、その姿を見つけた瞬間、思わず「小っさ!!」と声を上げてしまったほど。
感覚的には、大きめのウシバナトビエイくらいのサイズ感。
恐らく、産まれて間もない個体なのだろうと思うのだけど、このサイズの個体が複数匹獲れたということも驚きだ。
高知周辺にはイトマキエイが多く生息しているのだろうか?

大阪にやってきたこの2匹、水槽にすっかり順応しているのか、とてもリラックスしているように見える。
あまりに小さくて、クラスパーの有無もはっきり確認できなかったのだけど、オスと思しき個体がより小さく、同じ場所でグルグルと回っていることが多かった。
少し大きいメスと思しき個体は、水槽内を広く回遊し、アクリルパネルの前にもやって来る。ここに掲載している写真は、そのメス(と思しき)個体のものだ。

すっかり見慣れた感のあるマンタとは違い、これまで数えるほどしか見たことがないイトマキエイ。似ているような両者だが、こうして眺めていると随分印象が異なることに気付かされる。
例えば、泳ぎ方。
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イトマキエイはヒレを上に上げたバンザイ状態で漂っていることが多かったのだけど、マンタはそれをしない。
また、マンタの頭鰭は大きいからか、ダラリとさせたままでいることも多いのに、イトマキエイはいつもしっかり巻いていて、開くことがほとんどなかった。だから、ヒレというよりも、角のように見える。
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また、体型もマンタよりも頭が小さく、前に向かって狭まっているので、より華奢な感じ。
白黒メリハリのはっきりした体色と相まって、マンタよりエレガントに見える気がするのは贔屓目か。その体色も、個体差が大きいマンタと比べると、どの個体も同じような色をしているような気がする。

マンタに比べて水槽に順応しにくいというイトマキエイだが、少なくとも海遊館の2匹に関しては、ホントにそうなの? と思ってしまうほど、どこかにぶつかったり、体を擦ったりすることもなく、優雅に泳いでいた。
もちろん、そうできるのも、海遊館のノウハウがあってこそ、なのかも知れないけれど。

今回はその小ささを活かして、輸送方法をこれまでとは違う方法で輸送したのが功を奏して、非常に状態よく運べたようだ。
いずれにせよ、これだけ小さな個体であるからして、この先の成長を見ることができるというのもありがたい。
定期的に大阪に出掛ける用事ができた、ということかも知れないなぁ(笑)

動画
https://www.youtube.com/watch?v=GsRrR_4pFtg

小さいエイつながり? 8月末にはいなかったものすごく小さなシノノメサカタザメも大水槽に仲間入りしていた。
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