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イタチザメを獲ってきた(気分・笑) [サメ]

もう3ヶ月くらい前の話になるだろうか。個人的にはとても衝撃的なニュースが伝えられたのは。
沖縄にUSJの計画があることは知っていたけれど、それが美ら海水族館のある海洋博公園にできる、というヤツだ。
海洋博公園は水族館も含め、お気に入りの場所だが、そこにあんなものができてしまうのは、オレとしては耐え難いこと。
オレの好きな海洋博公園は今のままでいてくれるのは、あと数年。そう思うといてもたってもいられなくなって、沖縄行きの飛行機に乗ってしまった。
理由はどうあれ、沖縄に来てしまえば、行きたい所、見たいものは沢山ある。
せっかく来たのだから、ということで、前から行ってみたかった定置網体験に行ってきた。

沖縄の朝は遅い。まだ真っ暗の中、集合場所の漁港へ。
日の出(と言っても7時だけれど)と共に出港し、仕掛けられた網へと向かった。
定置網が絞られ、引き揚げられていくのに伴い、どんな魚が獲れるんだろう!? と、オレの期待も高まっていく。
そんな時だ。水面下を白く大きなものがフッと横切ったのが見えたのは。
一瞬のことだったので、気のせいかとも思ったのだが、しばらくすると、その白い影はまた現れた。何やら大きなものが、すごい速さで動いている。
サメ? イルカ? 水面を必死で見つめていると、その“何か”が水面付近で身を翻した。その瞬間、思わず声が出た。「サメだ!!」
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イタチザメだった。それもかなり大きな。

イタチザメは水族館で何度か見たことがあるけれど、弱々しい泳ぎの小さいものか、壁際をゆっくり泳ぐ美ら海水族館の個体だけ。
こんなに大きな個体を見たのも初めてなら、そのあまりの泳ぎの速さと、急旋回を繰り返す身のこなしに「こんな速く泳ぐんだ!!」とあらためて驚かされた。
また、船の上と水の中と、離れた場所にいるにも関わらず、アクリルを介さない大きなサメというのは、凄みというか、体の奥底から静かに恐怖感が沸き上がってくるような、何とも言えない感覚だった。

網が絞られ、漁獲された魚たちが姿を現す。魚によっては、早々に船へと引き揚げられ、手早く内臓や血抜きなどの処理が施されていく。
そんな様子を眺めていると、気になるのはやはりサメのこと。
「このサメ、どうするんですか?」近くにいた海人のオッチャンに聞いてみると、「ん!? 水族館に持っていくんだよ」と言う。
ここで言う水族館とは、もちろん美ら海水族館のことだ。
シートとクレーンを使い、海人総出で引き揚げられたイタチザメは、船倉の生け簀に収容された。
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その数時間後、夕方くらいに水族館へ行ってみると、「あっ!! さっきのサメ」
水槽を泳ぐイタチザメと再開した。
水族館に運ばれることは知っていたけれど、こんなに早くに会えるとは思っていなかったから驚いたのと同時に、まるで自分が捕まえてきたサメが展示されているみたいな、何とも言いようのない嬉しさを感じた。
もちろんオレは見ていただけで何もしていないのだけどね(笑)
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それにしても、水槽でアクリル越しに眺めてみると、まぁ、デカイこと!!
約3.7mのメスで、これだけ大きなものは、水族館ではもちろん、沖縄周辺でも珍しいのだとか。
海人のオッチャンは「こんなのまだ子供よ」なんて言うものだから、沖縄、スゲェ!! と驚いていたんだけど、沖縄本島周辺に大型のイタチザメはほとんどいないらしく、それに遭遇できたことはかなりのラッキーだったような。

この新入りイタチザメ、スゴイのは大きさだけじゃない。
水族館でもイタチザメは時々搬入されることがあるけれど、飼育が簡単ではない種類で、短命なことも多い。また、生きていても壁に体をこすりつけるように泳いでいることが多く、少なくとも水槽では海での生態を感じることはあまりない。
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しかし、この新入りイタチときたら、危険ザメの水槽の中でも体は一番大きいというのに、水槽内をスイスイと泳ぎ回る。壁に体を擦ったり、ぶつかったりすることもない。
オレのイタチ、凄いぞ!! あとは餌を食べるようになってくれさえすれば… なんて思ってたら、比較的すぐに餌も食べ始めたらしい。
残念ながら、オレは餌を食べるところを見ていないのだけど、今では普通によく食べているとか。壁に体を擦らず、餌もきちんと食べている… つまり、すぐに死んでしまうことはなさそう、ってことだ。

美ら海水族館といえばジンベエザメ、というのが一般的なイメージだけど、珍しさや希少性では、巨大イタチの方が上だ。
そもそも、イタチザメは幼魚が時々、水族館に搬入されることがあるくらいで、水族館では珍しい部類。しかも、長期飼育が難しく、生きた姿を見るのは意外と簡単ではないのだから、これだけ調子がよくて綺麗で、しかもこんなに大きいとなると、これを見るために沖縄に足を運んでもいいと思える価値がある!! とオレは思っている。
個人的にイタチザメは特別好きな種類ではないのだけど、水族館にやってきた経緯もあって、この個体は特別(笑)
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多くの人に見てみて欲しいし、それでその美しさに感動してみ欲しいと思う。

動画
https://www.youtube.com/watch?v=Pn1CRA-9y98
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