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海きらら 九十九島水族館(長崎) [水族館インプレッション]

夏休みも、9月の3連休も過ぎ去った。
そろそろ本格始動のシーズンだろう、ということで、長崎まで遠征してきた。
福岡や大分、鹿児島みたいな規模の大きな施設がある訳ではないけれど、長崎は3館も水族館がある九州随一の水族館密集県なのだ。
というワケで、最初の目的地は佐世保にある「海きらら 九十九島水族館」から。
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海きららをひと言で言い表すなら…
“綺麗な水族館”
ということになると思う。

09年にリニューアルオープンしたばかりの新しい水族館だから、建物が新しくて綺麗… という話ではない。
とにかく水槽が、展示が綺麗なのだ。
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展示されているのは、水族館のある九十九島周辺で確認されているものだけなので、一部のクラゲを除くと、驚くような珍品がいるワケではないのだけど、ピカピカに磨き上げられた水槽は、中の水もキリッとクリアで濁りがなく、とても気持ちがいい。濁りが出やすいイルカプールでさえそうなだから驚きだ。
水だけでなく、水槽内も綺麗に作り込まれていて、そこに太陽光がさんさんと降り注ぐ大水槽なんて、あまりの美しさに誰もが足を止め、ため息を漏らす。
当然、中を泳ぐ魚たちも綺麗で、“この魚って、こんな色になるんだ!!”とか“何だ!? この魚”と思ったものが実は知っているものだったりと、いろいろな発見もあったりして、ついつい見入ってしまうのだ。
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中の魚が派手でなくても、珍しくなくても、綺麗は作り出せるし、圧倒的な綺麗さの前では、魚が好きとか嫌いとか関係なく、誰もが足を止め、それを見入る。
当たり前のようで、すごいことをやってる水族館だった。

魚たちも綺麗だったけれど、充実のクラゲ展示も素敵だった。
内湾で波が穏やかなせいか、九十九島周辺はクラゲが多いらしい。
充実と言っても、展示されている種類が多いだけでなく、シンフォニードームと名付けられたプラネタリウムのような専用の展示施設まで備わっていて、規模、内容ともに、クラゲでは国内トップ級なレベル。

プラネタリウムのようなドーム状の天井には、星ではなくクラゲの映像が浮かび上がる。
ホールを取り囲むように、観覧席まで設けてあるんだけど、観客は広いホールの中央にまとめられた展示水槽を覗き込むのに一生懸命で、頭上に浮かび上がるクラゲの映像に気付いていない人が多いようだ。
これだけの設備なのに、もったいないなぁ…
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オレがもし、ここの展示担当者なら、このスペースでは展示数は3種類くらいに絞って、水槽の形状、ライトを工夫してひたすら幻想的な空間にしたい…
そうすれば1日中でもいたくなる… そんな癒しの空間になるんじゃないかなぁ、と。

このシンフォニーホールの地下には、クラゲ研究室という展示コーナーがあり、激レア種を中心に展示がなされており、かなり沢山の種類を見ることができる。
クラゲに特別な興味がある人はもちろん、そうでない人でもここまで来ればかなりの満足感が得られているはずだ。
オレ自身、クラゲにはあまり興味がないが、それでもここらで“お腹いっぱい”になってたしね(笑)

魚、クラゲに続く海きららのもうひとつの顔がイルカショーだ。
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ショープールは小さく、イルカも3頭しかいないけれど、これまた楽しく驚けるショーなのだ。
プールが小さく、観客席と近いので、普通にジャンプするだけでもものすごい迫力だし、水飛沫も降りかかる。
むしろ、積極的に観客席に飛沫を飛ばすことで、ショーを盛り上げているような部分もありそうだ。
でも、大量の水飛沫も、普通のジャンプ種目も前座に過ぎない。
イルカ同士が空中でキャッチボールをするという、ここでしか見られない大技があるからだ。
オレは行く前に、動画でそれを見ているにも関わらず、実際に目の前で見てみると、やはり驚かずにはいられなかった。
これを見に行くために佐世保まで行ってもいいかも!? なんて思えるくらいのスゴ技だ。

そして何より、イルカたちがとても楽しそうにショーをしているのも微笑ましかった。
水族館を後にした時の楽しい気分は、このイルカたちによるところが大きいし。

長崎で最大の水族館なのだから当たり前ではあるんだけど、考えていたより規模も大きく、どの展示もじっくり眺めていたくなるものだったお陰で、気付いた時には蛍の光が流れていた。
海きららとして再オープンした09年以前のパールシーセンター時代に行ったことがないので、その当時からどう変わったのかは分からないのだけど、以前からあった部分も含め、とてもモダンな、綺麗な水族館だった。

とても綺麗な魚やクラゲ、可愛いイルカたちのお陰で、帰ってきて間もないというのに、また行きたくなってる。
ウチからは遠いのに、ちょくちょく行きたい水族館がまた増えてしまったよ。
困ったもんだ…
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コメント 2

しまごろう

地元させぼの水族館。なじみも深いパールシーがこんなに評価されてうれしいです。しかしながら、リニューアルの日(2009年海の日)、あの綺麗な大水槽、ダダ濁りだったんデスヨ。リニューアルの目玉としてはイルカたちが前面には出てましたが、長蛇の列(私は年間パス保持者だったので並んでませんが)を経て、さぞやガッカリだった方も多いはず。知人のスタッフもその話題に触れると、『心底申し訳なかった』と悔やまれてます。地元(でパスを持ってる)だからこそ、その後の綺麗な水槽やほかの小さな水槽に時間を費やしたり、毎週通ってイルカたちの上達を感じることができます。(オープン当初はちょこっとのジャンプがやっとだった気がします)
きれいな写真とうれしい文章、ありがとうございました。
by しまごろう (2013-10-03 22:11) 

ミストラル

>しまごろうさん

ようこそ。

いつも行っている地元の人に気に入ってもらえて何よりでした。
やって来たばかりのイルカがショーをできないのは仕方ないですが、あの綺麗な水槽にも、そんな歴史があったのですね!!

新たにできた水族館が、時間の経過とともに成長していく様をリアルタイムで見ていけるのは楽しいですね。
それが、あんな綺麗になったとあれば、その過程はきっと、面白かったんだろうなぁ。
by ミストラル (2013-10-04 23:32) 

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