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太地町立くじらの博物館(和歌山) [水族館インプレッション]

和歌山の個性派水族館の中でも、代表的な施設と言えるのが太地町立くじら博物館だろう。
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パンフレットには“くじらだけ… だから、すごい。”と書かれている。
こうしたキャッチコピーには、ウソとは言わないまでも、少々大袈裟なものも少なくないが、ここの場合は、その言葉にウソも大袈裟な感じもしない。
マナリウムという水族館棟には少しだけ魚もいるが、オマケみたいなもので、以前いたアシカやラッコなども今はおらず、現在は完全に鯨類メイン。こういう割り切り? はとてもいいと思う。

とは言えここは博物館。鯨と捕鯨をテーマにした展示がメインであって、飼育されている鯨類はその展示のひとつ… なはずなのだけど、生き物に会いに水族館に行ってる者からすれば、やはり屋外のプールや入り江にいるイルカたちが気になってしまう。
3月半ばにオキゴンドウの子供、4月頭に腹ビレバンドウイルカの“はるか”がそれぞれ死んでしまい、訪問前に見てみたかったものが失われるという残念はあったものの、オレとしてはそれら以上に見てみたかったものもあり、予定通り、遠い太地まで足を運んだ。
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入館して屋外スペースへと出ると、目の前に岩山に囲まれた入り江が広がる。
かつてはここにシャチのナミが暮らしていたんだなぁ、と写真で見た光景に思いを馳せつつ、入り江の手前にあるショープールへ。

ここには、ショーに出演するカマイルカとバンドウイルカ、そしてその横のサブプールには珍しいマダライルカとスジイルカの2種類が飼われている。
この2種類こそがオレの目的だ。
しかし、プールに近寄ったオレに気付いて寄ってきたのは、隣のプールのバンドウイルカとカマイルカ。
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クルルルル… とネコが喉を鳴らしてるみたいな音を出しながら、オレの前へとやってきた。
プールの周りには、低いアクリルの衝立があるんだけど、高さがあまりないため、手を伸ばせば届いてしまいそうな感じ。もちろん、届きそうで届かない高さになっているのだけど、愛想のいいイルカたちを前にその頭を撫でたい気分に。

そうこうしている内に、初回のイルカショーが始まった。
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博物館のショーだからなのか、ジャンプパフォーマンスなどより、体の作りの説明などが全体の1/3ほどを占めている。
そういう内容のショーは、個人的には好きではないんだけど、ここの場合は、ショーに出ているイルカたちがやけに楽しそうだったのが好印象。
楽しいからなのか、集中力もとても高く、シャキシャキした動きが見ていて気持ちがよかった。

お次は入り江のクジラショー。1頭のコビレゴンドウと3頭のハナゴンドウによるショーだ。コビレゴンドウは水族館ではあまり見られないし、ハナゴンドウが主力を務めるというのも意外と珍しい。
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こちらはジャンプが主体のパフォーマンスだが、広い入り江で行われているためか、ややこぢんまりした印象だった。
加えて、オレが行った日は強風と大雨で、屋根のある所から離れられなかったため、とりわけこのクジラショーをしっかり楽しむことができなかったのが残念だった。

ピンポイント天気予報では少雨、朝は薄日も差していたので、ほとんどが屋外施設のくじら博物館へ行ったのだけど、1回目のイルカショーが終わる頃から強い雨が降り始め、それ以降、雨は強まる一方。シャワーのような大雨は、傘を差していても全身ずぶ濡れ。さらに強まる雨に、カメラが壊れてしまうんじゃないかと、午後には博物館を後にしてしまったのが心残り。
そのため、奥の入り江で行われているオキゴンドウなどの餌やり体験などはできず、というか、浮き桟橋に近づくことさえできなかったのは非常に残念だった。

大雨に追い立てられるように園内の奥にある水族館棟、マナリウムに逃げ込むと、トンネル水槽のイルカたちが寄ってきた。
持っていた傘に興味を引かれたようだ。

傘やカメラに被せていたタオルを振ったりしていると、いい反応をしてくれる。
寄ってきた2頭もだんだんテンションが上がってくるのか、えらい勢いで水槽内を泳ぎ始めた。目が回りそうになりながら、それを追うオレ。
すると、急角度で上昇し、ジャンプ。目の前のイルカがオレの前から消えた。そしてその数秒後、今度は巨体がオレの目の前に落ちてきて驚かされる。
速いスピードで泳いでも水槽のどこにもかすりもせず、ジャンプしてもちゃんといい位置に落ちてくる。
あらためて、イルカってスゴイなぁ、と思わされた。

トンネル水槽にいた3頭の内、2頭は非常に愛想がよく、オレが行くと必ず相手をしてくれた。
このトンネル水槽は、腹ビレのある“はるか”が暮らしていた水槽だが、かつての主役を失った今も、愛想のいいイルカたちのお陰で十分に楽しませてもらうことができた。

※5/27追記
マナリウムのトンネル水槽には、5/18にスジイルカ、マダライルカが移動になったとのこと。
http://kujihaku.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/3-a0ec.html

ショープールのイルカもそうだったけれど、ここのイルカは本当に愛想がいい。
奥の入り江にいたイルカたちが楽しそうに遊んでいる様子を見ていると、そこに行けなかったことが本当に悔やまれる。
これはまた行かなくちゃ、ってことなのかも知れないなぁ。すごく遠いんだけど…
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