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アドベンチャーワールド(和歌山) [水族館インプレッション]

全国水族館巡りも、行った園館数が80に近づいた。
我ながら、あちこち行ったもんだなぁ、と思うと同時に、残っているのがどこも行きにくい所ばかりなのが悩ましい。
行きにくい場所=これまで以上に時間とお金がかかるということであるからして、この先はなかなか進められないなぁ、なんて思ってた。
しかし、先日、水族珍(水族館で珍に会う)のギャラを頂戴した。水族館の話で頂いたお金なのだから、やはり水族館で使うべきだろうと、残された園館に行くことに。
目的地は手つかずだった和歌山だ。

和歌山には個性的な水族館がいくつかあるのに、そのほとんどが紀伊半島の先の方に位置していて、ものすごく遠く行きにくい。これまで行きたいと思うことはあったものの、その遠さ、不便さの前に、今ひとつ気持ちの踏ん切りがつかずにいたのだ。
というワケで、紀伊半島遠征最初の目的地はアドベンチャーワールドから。
紀伊半島の玄関口たる南紀白浜空港の滑走路からも見える。見えるくらいだから近いんだけど、空港からはバスで10分くらい。
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アドベンチャーワールドは水族館ではないけれど、イルカショーがあり、ペンギンや海獣類の水族館的な展示があり、中村元氏の水族館ガイドにも登場する水族館的な一面のある施設なのだ。

とは言え、最初は期待してなかった。
イルカやペンギンもいるかも知れないけど、動物園でしょ? みたいに思っていたからだ。
しかも、入園料は3800円と高い。それが遠い白浜でなければ、入園チケットの値段を聞いた時点で引き返したかも知れない。
しかし、オレの期待度の低さとは裏腹に、ものすごく楽しめる施設だった。

ディズニーランドみたいなエントランスをくぐり、最初に向かったのはペンギン王国。
まず、そこで度肝を抜かれた。
何が驚いたって、オウサマペンギンの数。ざっと見ても50はいただろうか。
多いとは聞いていたけれど、これほどとは!!
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同じスペースにはジェンツー、イワトビペンギンもいるんだけど、とにかくオウサマペンギンの多さが圧倒的で、これを見ただけで、入園料にも納得できた気分だった。

階下に降りると、水中部分を見られるようになっているのだけど、その向かいにもオウサマとジェンツーが飼われたスペースがあり、そこにいるだけでも、ほとんどの水族館を上回るほどの数だ。
隣接した狭い部屋には2羽の雛に加え、そこにも8羽ほどがおり、ここまでくるともう、オウサマペンギンの養殖施設のようですらある(笑)

ペンギン王国を出ると、今度は海獣館へ。
そこにはホッキョクグマ、ゴマフアザラシ、ラッコに加え、コウテイペンギン、アデリーペンギン、ヒゲペンギン、オウサマペンギン(ここにも!!)の4種類のペンギンが展示されている。
コウテイ、ヒゲの2種類は、日本中でも名古屋港とここにしかいないのはご存じの通り。
しかし、コウテイペンギンについてはこちらが本家。
6羽しかいない名古屋に対し、10羽以上がおり、繁殖にも成功している。
オウサマペンギンやコウテイペンギンはもともとそれほど活動的な種類ではないため、ジッと突っ立っているものが多いんだけど、これだけ数がいるからか、泳いでいる個体も何羽かおり、それが目の前を行き過ぎる度に“デカイ!!”と、その大きさを実感する。
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コウテイペンギンの大きさをこんなに強く意識したのは意外にも初めて。名古屋港水族館よりプールが小さいのがよかったのだろうか?
コウテイペンギンばかりに目がいきがちだが、アデリーペンギンもビックリするほど沢山いて、陸上部分にひしめいている。やはりペンギン好きなら1度は行っておくべき施設なのは間違いない!!

続いて、アニマルランドのアニマルアクションを見に行く。
アニマルアクション? アシカショーじゃないの? なんて思いながら見に行くと、ただのアシカショーではない内容に驚かされた。
アシカも出てくるけれど、アシカショーとはひと言も言ってなくて、アニマルアクションなのである。ショーを見終えると、そのネーミングに納得することになるはずだ。

オープニングでハリスホークが観客の頭上を飛んだと思ったら、アシカ、アザラシが登場、続いて犬、ヤギに豚、カワウソなど、次から次へといろいろ出てくる。
どことなく昔の八景島のイルカショーを彷彿とさせるが、出演動物の多彩さはこちらが上。よくもまぁこれだけトレーニングしたものだなぁ、とひたすら感心させられる。
とりわけ、ヤギとかカワウソがトレーニングできて、ショー用の動物として成り立つなんて、そう思っていなかっただけに本当に驚いた。
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とは言っても、主役はやはり、多彩な技を持つアシカなのだけど、オレ的なオススメポイントはカワウソの登場パート。カワウソが好きじゃないオレでさえ顔がにやけてしまうほどの可愛さ。カワウソ好きならこのためだけに南紀白浜に行ってもよいのでは? と思ったほどだ。

ショー自体はMCもなく、トレーナーも喋らない。でも、次から次へといろいろな動物が出てくるものだから、淡々とした、という印象はまったくない。

ただ、残念な点もひとつあって、ステージセンターの真向かいに柱が立っていて、それが強烈に邪魔なこと。
ステージ前の低い席に座れば問題はないのだけど、上の方に座ってしまうと、その柱が邪魔で、扇状に広がったショーステージの両端が見えなくなってしまうのだ。
2頭出てくるアシカも1頭しか見えなくなる。
動物たちの動きをしっかり見たくなるハイレベルなショーだというのに…

しかし、これだけの動物ショーを見せられると、続いて行われるイルカショーにも自ずと期待が高まるというものだ。

結果から言うと、そのイルカショーも期待以上の内容で、驚きと共に楽しませてもらった。
それについて書いていくと、あまりにも長くなってしまうので、イルカショーについては次のブログに続けたいと思う。

ペンギン、動物ショー、そしてイルカショーと、ここまでの時点で十分納得できているんだけど、そこにさらに動物園もついているのだ。
動物園の動物ってヤツは、大抵寝てるから、見ていても楽しくないことも少なくない。
ここの動物たちもその例に漏れず、寝ているものが多かったんだけど、動物との距離がものすごく近くて、その見え方はちょっと新鮮だった。
サファリパークと言うと、通常、クルマやバスで回るのが普通だが、ここでは歩いて回ることができる。オレも歩いて回ったんだけど、柵がない上、動物たちとの距離が驚くほど近いので、自分が動物たちの中に入っていくような感覚が味わえ、こちらも想像以上に楽しめてしまった。

個人的にはシロサイが特に気に入った。
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オレが回っている時に、参加者が餌やりやふれあいを楽しめるプログラムの時間が重なったため、そこに参加してないオレも、思いがけず近くでサイを見ることができたからだ。
動物たちとの距離は近く、サファリゾーンの動物だけでなく、ふれあいプログラムに出てくるイルカなど、手を伸ばせば届きそうな距離にいるものは多く、動物好きなら、きっとそれだけで楽しめるはずだ。

というワケで、アドベンチャーワールド、かなりオススメです!!
ただし、行く時は、どこかのついでなどではなく、1日しっかり時間を取っていくことを強く推奨します。
ちなみに、羽田始発、南紀白浜空港の最終便を利用すれば、羽田からの日帰りも可能なようですよ。
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コメント 3

ルネ

初めてコメントさせていただきます。先日図書館で、「水族館で珍に会う」見つけて、読ませていただきました。
大変興味深い内容で、読みながらワクワクして、早く水族館に行きたくなりました。
これからもブログを楽しみにしています(^_^)
by ルネ (2013-04-27 00:46) 

ミストラル

>ルネさん

ようこそ。

水族館で珍に会う、読んでいただきましてありがとうございます。
あの本は、あれを見た人が水族館に行きたくなってくれれば、という思いで作りましたから、まさに狙い通り!!(笑)
ありがたい話です。

ブログの方も、また見てみて下さいね。
by ミストラル (2013-04-28 10:30) 

和歌山見所.NET

はじめまして、和歌山見所.NETの管理人をしております。アドベンチャーワールドの紹介のページを作りました。皆様の写真やブログの紹介のできる掲示板も製作いたしましたのでよろしければお越しください。
by 和歌山見所.NET (2013-10-22 19:59) 

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