SSブログ

日本海の魚@越前松島水族館 [海の魚]

東京に住んでいるオレにとって、日本海という海は今ひとつ馴染みが薄い。
日本を取り巻く海という意味では、太平洋側もそれほど大きく違っていないはずだけど、それでも何となくエキゾチックなものに感じてしまうのは、やはりその馴染みの薄さ故なんだろうと思う。
加えて、“寒い”とか“冷たい”というイメージも、何故か強かったりする。そんな場所ばかりでないことも分かっているのにね。
あまり目に触れないエキゾチックな種類で、かつ冷たい海にいそうな魚が、オレの期待する日本海の魚(笑) でも、冷たい海の住人と言っても、ホッケとかニシンとかオオカミウオとかは違う!! これらは北海道のイメージの方が強いから。

じゃあ、どんな魚ならいいのか。
それにピッタリな答えが、越前松島水族館にあった。
まずはコンペイトウだ。
IMG_1041.jpg
それを主役に据えたコンペイトウハウスなんて専用展示館が作られるほどの、越前松島水族館にとってはシンボリックな魚。
ちょっと深い所に住んでいるようで、その飼育は難しいものだと思うんだけど、越前松島水族館では繁殖にも成功していて、その幼魚の展示も行っている。
ダンゴウオ科の魚らしく、見た目はいかにもその仲間のそれ。
幼魚なんて、フウセンウオとかナメダンゴなんかにそっくり。握り拳よりも少し大きいくらいの成魚になると、流石にそれらと違っていることも分かるけれど、もし、すべてを目の前に並べられたら… オレには難しいかも…!?

でも、このコンペイトウ、珍しい魚のようで、越前松島水族館以外ではなかなか見られないようなので、この手の魚が好きな人は、コンペイトウハウスへ!!


オレの思う日本海らしい魚は、水族館棟にもいた。
全部が同じ水槽に入っていたんだけど、そのひとつがナガヅカ。
IMG_0876.jpg
大きさといい、太さといい、体型といい、色や柄といい、どれをとっても、ポリプテルス・ビキールみたい。ただ、眼がやたらと小さくて、一瞬、“この魚、眼、ないの?”と思ったほど。というワケで、顔はビキールの方が素敵かな?
北日本に生息する魚で、北部日本海に多い魚なのだそうだ。
コンペイトウ同様、やはり水深200~300m付近に住まう深海魚のひとつらしい。


そのナガヅカと水槽の底に並んでいたのが、タナカゲンゲ。
IMG_0875.jpg
体はナガヅカよりやや細身ながら、大きさは同じくらい。ただ、顔は目が飛び出た、いわゆる“カエル顔”。ナガヅカよりは親しみやすいと言えるかも知れない。
オレの期待通り、島根県以北の日本海で獲れる魚らしく、食用にもなるのだそうだ。
やはり水深300m以深に棲む深海魚でもある。
深海魚なだけに、水槽が暗く、水温も低いため、ガラス面は結露で濡れている。
結露防止のために、石けん水が塗られているようなのだけど、それでもガラス面には水の膜がかかっているような状態なので、写真は撮りにくい。
でも、いい位置にさえいてくれれば、動かないので何とかなるといったところ。


そのタナカゲンゲを小さくしたようなのが、同じ水槽にいたアゴゲンゲ。
IMG_1167.jpg
これまた日本海に生息する魚のひとつで、生息域もこれまで登場した魚と同様、深海域。
上越市立水族館でも見た記憶があるけれど、タナカゲンゲ同様、日本海に面した水族館以外ではなかなか見られない魚のひとつだ。
タナカゲンゲほど大きくならないためか、食用としても流通しないらしく、そういう意味ではより珍しいと言えるのかも知れない。

底に横たわるタナカゲンゲやナガヅカと比べると小さく、水槽の奥の方にいても見えないので、その姿を見つけるのはなかなか難しい。しかも、姿形はタナカゲンゲとよく似ているので、どれがそうなのか、なかなか分からずにいた。
すると、帰りがけに水槽の前を通りがかったら、小さなゲンゲが泳いでいるのを見つけた。
恐らく、これがアゴゲンゲだと思う。
後述するけれど、同じ水槽にはザラビクニンが大量に入っていて、撮影を邪魔? してくれる中での苦心作だ。
もっとも、アゴゲンゲが好きで仕方がないという人も、そんなにいるとも思えないのだけど…


ここで紹介した魚の内、コンペイトウ以外はすべて同じ水槽に入っていたんだけど、その水槽でもっとも個体数の多い魚がザラビクニンだった。
IMG_0873.jpg
他の魚の写真にも写り混んでいるから、お気づきだと思うのだけど、とにかく凄い量だ。
やはり日本海の深海域に生息する魚で、水族館でも時々見掛けるが、こんなに大量に見たのは初めてだ。
とにかく大量にいるから、他の魚の写真を撮ろうとカメラを構えると、その前をひっきりなしに通過していく。しかも、そのすべてが違う個体なのだ!!
暗い水槽の中を漂うように泳ぐピンクの体は、人魂のようでちょっぴり不気味(笑)

見掛ける機会のある魚とは言え、どこにでもいるようなものでもないから、何となく珍しい、みたいなイメージもあったのだけど、これだけいると流石に有り難みもないくらい(笑)
とにかく、この数のザラビクニンは一見の価値ありだと思う。
もっとも、いつ行ってもこれだけいるのかは分からないけれど…

魚の話しかしていないけれど、同じ水槽にはこれまた日本海のイメージが強いズワイガニも沢山いて、まさに日本海が満載な感じ。
ザラビクニンを除くと、ほとんど動きもない水槽だし、とにかく暗いので見落としがちではあるのだけど、越前松島水族館のオレのイチオシ水槽だ。
行った時には、是非ともしっかり見てみて欲しい。
現在の順路だと、水族館棟の最後、出口手前の水槽だ。
nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

ずぅ

ここの水族館はまだ行っていませんが、
日本海を意識した楽しい所みたいですね(#^.^#)
コンペイトウも初めて知りました。
深海の魚ってほんとうに不思議だ☆

科学博物館の深海展も待ち遠しいですね\(^o^)/
by ずぅ (2013-04-22 09:40) 

ミストラル

>ずぅさん

コンペイトウは同じような形の魚がいくつかいるので、見た目での驚きは少ないのですが、それ以外の日本海産魚については、なかなかインパクトがありますよ。
それにしても、深海魚は本当に人気がありますね。

様々な施設が点在していて、水族館公園といった感じの水族館です。
日本海に面していますし、天気のいい日は気持ちがいいですよ。
行ったことはないのですが、東尋坊にも近いそうです。
by ミストラル (2013-04-23 22:28) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0