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出の山淡水魚水族館の気になる魚 [淡水魚]

出の山淡水魚水族館で展示されている魚たちは、マスやアユ、コイなど日本の淡水魚もいるが、それら日本の淡水魚はごくわずかで、外国の魚中心のラインナップ。
とは言え、数多くいる外国産の魚も、ポピュラー種が多く、驚くような珍品はいない。
だが、それらは長く飼われているのか、大きく育ったものが多く、それほど大きくない水槽の中で、いっぱいに成長しているものが数多くいた。
それらの魚を飼っている人も多いだろうから、親近感を感じるという人も多いのではないだろうか?

それらの中で、俺が「おっ!!」と思ったのがレッドテールキャット。
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円柱形のピラルクー水槽の中にいた2匹の内の1匹で、1mを超える大きな個体だ。
大きさもさることながら、体型崩れもなく綺麗に育っていることが評価のポイント。
このサイズのレッドテールで、綺麗な個体は意外と少ないのだ。
加えて、この綺麗で大きな方はよく泳ぐので、目につきやすい。一見、地味な色のものが多い水槽内にあっては、ビジュアルリーダーの役割を自ら演じるような感じ。
そんな泳ぐレッドテールを見て、ふと気づいたのが、肛門からビラビラしたものが飛び出ていたこと。もちろん、それが何かはハッキリ分からないんだけど、輸卵管じゃないのかなぁ? なんて思ったり。
レッドテールキャットはブリードものが流通しているから、人為的な繁殖はなされているはずだが、水槽内での自然繁殖例は多分、ないはずだ。
もしそれが実現したら、それはとてもすごいことである。
どこよりもいい水が手に入る水族館だけに、そんな偉業もあるいは… なんて思ってしまうのだけど。考え過ぎかな?


大きさで驚いたのは、プロトプテルス・アネクテンスだ。
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1m以上あっただろうか?
1mの肺魚なんて、驚くようなものではないだろ? なんて思う人もいるかもしれない。
しかし、ここにいる肺魚はエチオではなく、あまり大きくならないとされているアネクなのである。
このサイズのアネクなら、「おおっ!!」と思ってもいいんじゃないかな?
少なくとも、オレはこのサイズのアネクは見たことなかったし。
ひょっとすると、日本で一番大きいアネクだったりするのかも!?
巨大エチオと違い、ヒョロッと細長い感じがするが、ほとんど水槽の幅と同じくらいに成長した姿は一見の価値アリだと思う。


水族館で展示されている外国産の魚の多くは、一般の飼育者同様、業者から購入されることが普通だ。
しかし、スタッフ自らが熱帯魚店に出向いて、個体を選んでくるようなことは少なく、業者に直接注文し、それが届けられることで水族館へとやってくるというケースが多い。
そのため、どんな個体がやってくるかは、運によるところも大きく、真剣に個体を選んでくるマニアの水槽と比べると、どうしても個体レベルでは見劣りがすることが少なくない。
しかし、この水族館には、マニアの水槽にいるようなとてもレベルの高いモトロがいた。
IMG_8208.jpg
ペア飼いされていて、繁殖にも成功しているらしく、小さな個体もいた。
1匹はスポットも不明瞭で綺麗とは言えないんだけど、写真の個体はかなりの美個体。
いわゆる、コロンビアモトロの極上個体だ。
マニアの水槽でならいざ知らず、水族館では、いや、専門店でも簡単にはお目にかかれないレベルの個体であることは間違いない。
繁殖に成功していることからも分かるが、いかにも健康そうで、機嫌よさそうに水槽内をヒラヒラしていたのが好印象だった。
あんな水(湧水)を好きなだけ使えると、淡水エイもラクに飼えてしまうんだろうね。
やっぱり、それが一番羨ましいな。


この水族館ならではの展示と言えるのがチョウザメだ。
宮崎県は県の事業としてチョウザメ養殖を行っているが、その養殖場に隣接しており、養殖池の一部が展示水槽としての役割を与えられていることもあり、チョウザメの数はどこよりも多い。
日本のチョウザメ養殖はベステルを中心に行われているが、宮崎ではホワイトスタージョンがメイン。
そういう意味では宮崎ならではの魚とも言える。
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当然、養殖池にいるのもホワイトスタージョンばかりなのかと思いきや、意外にもベステルもいるし、コチョウザメやシベリアチョウザメなど、ホワイトスタージョン以外の種類も沢山いた。
名前の表示が出ていたのはホワイトスタージョンとベステルだけだったが、水族館に隣接した覗き窓のついた3つの池の中で、一番右側、大きな個体を中心に育成している池では、2mはありそうなベルーガも何匹かいた。
種類だけでなく、サイズも様々で、横から見られる池は3つだけだが、上から眺めるなら、駐車場と水族館の間にある池にも沢山の個体がいる。つまり、チョウザメマニアにとっては、かなり楽しめる場所であるということ。
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しかし、そこは養殖池である。
過密に個体が収容されているため、いかに良質な湧水を常時注水していると言っても、水の濁りはかなり強く、また、ヒレや体型の崩れ、キズなど、見た目が綺麗でない個体も多く、管理用のタグが背ビレに付けられていたりと、観賞魚的目線で見ると、残念なものも少なくなかった。しっかり見ようと思えば思うほど、展示を目的としたものではないのだなぁと実感させられる。
チョウザメ養殖の目的は、食用としてや、採卵のためだったりするもので、見た目を楽しむ物ではないし、見た目が良くなくても、味や卵を採るという本来の目的には何の影響もないのだからね。

濁り、映り込みなど、写真を撮るのが厳しい条件が多すぎたので、コンデジで動画を。
http://www.youtube.com/watch?v=_WiRbkiCoHY

展示や水槽を楽しむタイプの水族館ではない反面、魚の魅力はどこよりも濃厚に味わえる。
とりわけ、チョウザメ好きならかなりお腹いっぱいになれること間違いなしだ!!
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