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大分マリーンパレス水族館 うみたまご(大分) [水族館インプレッション]

九州は密かな水族館激戦区だ。
比較的大きな規模のがいくつかあるだけでなく、佐賀以外のすべての県に水族館がある。
鹿児島と福岡は行ったものの、それ以外はまだまだ手つかず。
というワケで、まずは東海岸。大分、宮崎を回ってきた。
大分にはオレの知る限り、2つの水族館があるけれど、まずはその名前に“大分”の名を冠した大分マリーンパレス うみたまごから話を始めなくちゃならないだろう。
大分を、いや、九州を代表する歴史ある水族館で、オレも前々から行ってみたかった園館のひとつ。今回の遠征もうみたまごからスタートしたのだ。

大分駅から路線バスで約25分。市街地から海沿いの広い道へ出て、少し走った頃に到着する。
建物は大きいんだけど、長靴を逆にしたみたいな水色の箱で、周辺の景色の中では目立っているけれど、例えばアクアマリンとか海響館みたいな違和感全開のカッコよさ、というのとはちょっと違う。
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でも、館内に一歩足を踏み入れると、印象は一変する。
そこはコンクリートとステンレスが多用された、非常にモダンな空間になっていて、表側からは想像できないカッコよさ。いかにも新しい水族館な感じになっていた。
外観も、通り側ではなく、海側から見上げると、まさにコンクリートの要塞といった立派な形をしていて、建物好きには裏側から見上げるのをオススメしたいくらいだ。

まぁ、これだけ立派な建物だからして、当然、お金もたっぷりかかっているようで、何より“すごいなぁ”と思わされたのが擬岩の量。当たり前の話だけれど、擬岩は作り物だから、その数だけお金がかかっている。しかも、型抜きで大量生産するものではなく、ひとつずつワンオフ製作される代物であることを考えると、あの擬岩はホントにスゴイ。擬岩のボリュームなら、日本一ではないだろうか? 
と、変なところに驚いてしまったのだけど、館内の展示はと言うと、館内のあらゆる所から見ることができるメインの回遊大水槽を中心に、小~中規模の水槽がまばらに並び、順路後半に大きめのサンゴの水槽などがあるという展開。
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途中、最近、ほとんど見られなくなった魚のショーのコーナーなどもあったりして、回遊水槽も含め、昔からあるトラディショナルな展示を、最新のスタイルで見せている、そんな感じだろうか?
回遊水槽の話はこの先のブログであらためるが、回遊水槽以外の展示の力が弱いというのか、強い印象を受けなかった。そんなこともあってか、意外なくらい魚類の印象が薄く感じた。

順路の後半以降はトドやセイウチなどの海獣類が占めており、それらは屋外のテラスからも見られるので、全体の展示の半分~2/3くらいはそれらが占めているような印象だ。
実際、種類のバリエーションも豊富で、トド、セイウチ、4種類のアザラシ、ラッコ、3種類のイルカ、そしてペンギンもいるという充実のラインナップ。館内のパンフレットも“動物となかよくなれる水族館”と書いてあるし、展示の主役はどちらかというと海獣類な水族館なようだ。

イルカとセイウチはショーも行われているが、イルカは“ショー”でも“パフォーマンス”でもなく“プレイングタイム”としてトレーニングを見せている。
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そのため、繰り出される技はきわめて初歩的なジャンプなどにとどまるのだけど、観客席とイルカのジャンプの距離が近く、思った以上に迫力があって驚ける。そのジャンプは高さにこだわっているようなのだけど、プールが小さく浅いので、難易度の高い技は、今後も期待できないかも知れない。

でも、ショータイム以外のイルカたちは結構自由に暮らしているようで、プールの周辺に観客がいると、プールに浮かべられたボールを飛ばしてくる。
二見シーパラダイスのような、キャッチボールとまではいかないけれど、拾って投げ返してやると、しばらくするとまた飛ばしてくる。イルカたちにとっても楽しいことなのか、周辺に観客がやってくるとボールを飛ばし始めるので、この先いつかは、ちゃんとしたキャッチボールが楽しめる日が来るかも、というか多分、来る。

イルカもそうだけど、セイウチのショーもそれらしいショースタジアムはない。
円形の観客席の前にあるのは、ちょっとした広場。
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時間になると、そこにプールから2頭のセイウチが“出勤”してくる。
流石のセイウチだけに、笑える技を色々と見せてくれて、プールに帰る前には観客の前にやってきて、体に触ることもできる二見や鳥羽と同様のスタイル。
今や、セイウチのショーというと、この形が主流になりつつあるんだろうなぁ。

鰭脚類、イルカなどが暮らす屋外展示エリアは、他にも魚に餌を与えられるプールがあったりなど、見るものが意外なほど充実しているのに加え、眼前には別府湾が広がっているので、天気さえよければとても気持ちよく過ごせる場所なんだろうと思う。
心地よい海風に吹かれながら、イルカたちと遊び、セイウチやトドを眺め、魚やウミガメを観察する。ここで半日は過ごせそうな気がするが、オレが行った日は生憎の雨。
天気がよければ、印象が違っていただろうと思うと、ちょっと残念。
うみたまごに行くのは、是非、晴れた日を選んで行ってみて欲しいと思う。

屋外の展示と言えば、忘れたくないのがペンギンだ。
6(7?)羽のマゼランペンギンが展示されているんだけど、光圀を筆頭に、助さんとか格さんとか、水戸黄門に由来する名前が付けられている。
可笑しいのが、2羽いるメスが、何故か“由美”と“かおる”(笑)
うみたまご生まれの子には“八兵衛”という名前が付けられているそうで、幼体の羽色をした個体がそれかと思っていたんだけど、八兵衛はもう大人色になっているらしく、昨年辺りに生まれた個体で、まだ名前が付けられていないのかも知れない。でも、そうだとしても、オスなら弥七、メスならお銀とか付けられるんだろうなぁ(笑)
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手前左からかおる、八兵衛、由美、格さん。奥の2羽は助さん光圀。

うみたまごは昨年の水族館満足度ランキングで2位に輝いているけれど、その理由も、きっと距離が近い海獣たちと、気持ちのいい屋外テラスが大きく効いたんじゃないかなぁ、と思った。
館内はとにかく綺麗だし、景色のいい綺麗なレストランなんかも併設されてる。
デートで行くにもピッタリな水族館、そんな印象を受けた。
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